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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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ー図書館ー <師匠シリーズ>

2015.06.02 (Tue) Category : 創作作品

902図書館 ◆oJUBn2VTGEウニ2007/03/07(水)19:37:51ID:OPG460nV0
大学2回生のとき、出席しなくてもレポートだけ提出すれば少なくとも可はくれるという教授の講義をとっていた。
嬉々として履修届けを出したにも関わらず、いざレポートの提出時期になると
「なんでこんなことしなきゃいけないんだ」
とムカムカしてくる。最低の学生だったと我ながら述懐する。

ともかく、何時以来かという大学付属図書館に参考資料を探しに行った。
IDカードを通してゲートをくぐり、どうして皆こんなに勉強熱心なんだと思うほどの学生でごった返すフロアをうろうろする。
こんなに暗かったっけ。
ふと思った。
いや、高い天井から照明は明々とフロア中を照らしている。
目を擦る。
郷土資料が置いてある一角の、光の加減がおかしい。
妙に暗い気がする。上を見ても、蛍光灯が切れている部分はない。
俺が首を傾げているその時、眼鏡をかけた男子学生がその一角を横切った。
スッと、俺の目に暗く見える部分を避けて。

けっして不自然ではない足運びだった。
本人もどうしてそんな動きをしたのか、1秒後には思い出せないだろう。
全然興味のない郷土史を手に取ろうと、近づいてみる。
その本棚のかすかな陰に右足が入った途端、すごく、嫌な感じがした。
嫌な予感というのはきっと誰でも経験したことがあるだろう。
その嫌な予感を、なんいうか、腹の下のあたりにゆっくりと降ろしてきたような、そんな感覚。
けっして絶対的に拒絶したいわけではないけれど、触れずに済むならそれにこしたことはない。

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―10円ー <師匠シリーズ>

2015.05.17 (Sun) Category : 創作作品

51710円 ◆oJUBn2VTGEウニNew!2007/01/28(日)12:52:29ID:STrJj++Q0
大学1回生の春。
休日に僕は自転車で街に出ていた。まだその新しい街に慣れていないころで、古着屋など気の利いた店を知らない僕は、とりあえず中心街の大きな百貨店に入りメンズ服などを物色しながらうろうろしていた。

そのテナントの一つに小さなペットショップがあり何気なく立ち寄ってみると、見覚えのある人がハムスターのコーナーにいた。腰を屈めて、落ち着きのない小さな動物の動きを熱心に目で追いかけている。

一瞬誰だったか思い出せなかったが、すぐについこのあいだオフ会で会った人だと分かる。
地元のオカルト系ネット掲示板に出入りし始めたころだった。

彼女もこちらの視線に気づいたようで、顔を上げた。
「あ、こないだの」
「あ、どうも」
とりあえずそんな挨拶を交わしたが、彼女が人差し指を眉間にあてて
「あー、なんだっけ。ハンドルネーム」
と言うので、僕は本名を名乗った。彼女のハンドルネームは確か京介と言ったはずだ。少し年上で背の高い女性だった。

買い物かと聞くので、見てるだけですと答えると
「ちょっとつきあわないか」
と言われた。

ドキドキした。男から見てもカッコよくて、一緒に歩いているだけでなんだか自慢げな気持ちになるような人だったから。
「はい」
と答えたものの
「ちょっと待て」
と手で制され、僕は彼女が納得いくまでハムスターを観察するのを待つはめになった。変な人だ、と思った。

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―家鳴り― <師匠シリーズ>

2015.01.08 (Thu) Category : 創作作品

504家鳴り ◆oJUBn2VTGEウニNew!2007/01/28(日)12:35:29ID:STrJj++Q0
大学2回生の夏のこと。
俺は心霊写真のようなものを友人にもらったので、それを専門家に見てもらおうと思った。
専門家と言っても俺のサークルの先輩であり、オカルトの道では師匠にあたる変人である。
彼のアパートにお邪魔するとさっそく写真を取り出したのであるが、それを手に取るやいなや鼻で笑って、
「2重露光」
との一言でつき返してきた。

友人のおじいちゃんが愛犬と写っているその後ろに、ぼやっと人影らしきものが浮かび上がっているのであるが、師匠はそれをあっさりと撮影ミスであると言い切ったのだ。
俺は納得いかない思いで、
「それならいつか見せてもらった写真にだって似たようなのあったでしょう」
と言った。

その筋の業者から買ったという心霊写真を山ほど師匠は持っているのだ。
ところが首を振って
「今ここにはない」
と言う。
俺は狭いアパートの部屋を見回した。

そのとき、ふとこれまでに見せてもらった薄気味の悪いオカルトアイテムがどこにもないことに気がついたのだ。
いくつかは押入れに入っているのかもしれない。
しかし、一度見たものが、また部屋に転がっているということがなかったのを思い出す。
「どこに隠してるんです」
師匠は気味悪く笑って、
「知りたい?」
と首をかしげた。

素直に
「はい」
と言うと、
「じゃあ夜になるまで待とうな」
と言って師匠はいきなり布団を敷いて寝始めた。俺はあっけにとられて、一度家に帰ろうとしたがなんだかめんどくさくなり、そのまま床に転がってやがて眠りについた。

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