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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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ー鬼になる理由<晴彦2>ー <オオ○キ教授シリーズ>

2018.02.10 (Sat) Category : 創作作品

114:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2009/01/10(土)00:42:14ID:S6eQj9SO0
鬼になる理由<晴彦2> 1/6

どっちかというと、くだらないことでキレてたオレを、冷静に鎮めてくれるのは崇志兄の役目だった。
だから、
「鬼が出た」
なんてうろたえる崇志兄は、むしろイジる絶好の的になった。

「それで、出たのは赤鬼ですか?青鬼ですか?」
からかうと、崇志兄は本気で嫌そうな顔をする。
「んなお伽話じゃねえんだよ。妄執の塊…つか…。思い出したら寒気がしてきた」
大げさに二の腕を擦るのを見て、美耶ちゃんが、
「そういうとこでふざけるから、肝心なとこで信用しないんじゃない」
と呆れた。
美耶ちゃんは、笹川さんが鬼に変わったところなど見ていない、と言ってる。



115:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2009/01/10(土)00:42:37ID:S6eQj9SO0
鬼になる理由<晴彦2> 2/6

座り込んでいる笹川さんは、会話はできるけど、まだ動けない様子だ。
「体中が痛い」
と愚痴るたびに、崇志兄が謝ってる。
「いいですよ。俺も、なんとなく自覚があるから」
笹川さんが崇志兄のフォローを始めた。
「眩しい光が急に差し込んできて、イラっと来たんですよ。だから光源を狙って鉈を振り下ろそうとした…気がする」
美耶ちゃんが引き攣った表情で、笹川さんから離れた。

そういえば、笹川さんは以前にもそんなことを言ってたなあ。
I村で初めて鬼に遭遇した夜、オレからの着信が入った瞬間に、携帯が『強烈な光』を発したとか。
あのとき、オレは美耶ちゃんと一緒にいたわけだから、やっぱり、美耶ちゃんがこの現象を引き起こしてるわけか。

―――――――――――……。
鬼の天敵になるほど、美耶ちゃんの神格は高いのか。
頼もしい…けど…。



116:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2009/01/10(土)00:43:12ID:S6eQj9SO0
鬼になる理由<晴彦2> 3/6

「あんまり長居したくないんだが、動ける?」
崇志兄が笹川さんを促しているけど、笹川さんは首を振る。
「座ってるのがやっとで、立つのも…」
腰を浮かせようと試みているけど、苦痛に顔をしかめただけだった。
「そういえば、崇志兄、村の人は?一緒に行動してたんじゃなかったの?」
人手があれば笹川さんを動かせるかと思い、そう言ったら。
崇志兄は怪訝な顔をした。
そして、美耶ちゃんは慌てた様子で、
「携帯出して」
とオレに詰め寄った。
??

美耶ちゃんに促されて携帯の着信と送信記録を調べると、崇志兄に送信した回数は2回になってた。
着信を調べると、同じく2回になってた。
…おかしい…。
崇志兄からは、笹川さんの車発見の連絡をもらってからも3回ぐらい電話があったはずだ。オレもちゃんと受け答えてる。なのに、その間の記録が抜け落ちてた。
「俺はかけてないし、お前と話をした記憶もない」
崇志兄がそう説明するのを聞いて、やっと、オレにも『奇妙さ』がわかってきた。
オレが話をしたあの声は、一体、誰の声だったんだろう?

「牡丹灯篭の札返し、だな」
崇志兄がボソッと言った。
お露という亡霊にとり憑かれた浪人の新三郎が、その亡霊から逃れるために、護符を貼った一室に3日3晩閉じこもる。
3日目の朝、一番鶏が鳴く声を聞いて、もう大丈夫だと自ら戸を開けた新三郎の前に、深夜の闇と亡霊の迎えが見えた、という怪談。
その一番鶏の声をまやかしたのが、『札返し』という妖怪だと言われている。



117:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2009/01/10(土)00:43:46ID:S6eQj9SO0
鬼になる理由<晴彦2> 4/6

「結局、笹川氏も、俺も、晴彦も、みんな『鬼』の術中にハマったんじゃないか」
小気味よさそうに崇志兄が言う。
喜ぶとこじゃないだろ。
唯一、騙されてない美耶ちゃんは、
「私しか頼りにならないの…?」
と、いかにも頼りなさげにオレたちを見回した。
「…ごめん。でも大丈夫だから」
自信はなかったけど、そう勇気づけておいた。
実際、美耶ちゃんは、状況判断はできるけど行動は著しく間違うから、任せられないし。

とりあえず、オレと崇志兄で笹川さんを屋外まで運んだ。
そして、ここまで、オレが崇志兄の車を持ってくることになった。

村の中は閑散としていた。まだ3時前なのに…。
見知った世帯はいくつもあるから、声をかけていきたい気もする。でも、さっきの『鬼の電話』の内容を考えると、村の人には関わらないほうがいいように思えた。
崇志兄の声をした『鬼』は、盛んに、
「村内では親切に協力してもらってる。晴彦もI村に来たらみんなのところに挨拶に寄ってくれ」
と言っていたからだ。
幸い、というか、車をI村の裏山に停めたオレは、崇志兄たちに合流するまで誰にも会わずに済んだ。
こういう行動は、あとになってみると意味がわかってくることが多い。



118:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2009/01/10(土)00:44:37ID:S6eQj9SO0
鬼になる理由<晴彦2> 5/6

鬼とは違う部類かもしれないけど、妖怪に関して、こんな仮説を読んだことがある。
――――あれは人間の悪行をごまかしている物語だ――――

幼い子どもの容姿を持つ座敷童は、元々は旅人殺しの皮肉なのだという。
人里離れた山村に、深夜、宿を取りはぐれた旅人が辿り着く。一夜の寝床を貸した家族は、夜のうちにこっそりと旅人を殺し金品を奪う。
翌日から羽振りのよくなったその一家を、周囲の人間は、「福の神のぼっこが来た」と強烈な嫌味をこめて暗に罵るのだそうだ。
座敷童のいなくなったあと(金品が尽きたあと)、その家族が非業の運命を辿るというところからも、この妖怪が『招いてはいけない存在』だということがわかる。

そんなふうに見ていくと。
『河童』は子どもの間引きの話。
『山の御殿(人の気配のない山中にいきなり豪邸が現れるが、どんなに探しても住人の姿を見ることができない、というような童話)』は口減らしに年寄りや病人を遺棄した話。
『怪物(動物の変化したもの)の存在』は、証拠隠滅のために家畜に死肉を食わせた名残り。
と、こじつけられちゃうんだなあ。
これらの物語の原型が残っている東北に、父さんは行きたがっている。たしかに、父さん好みの展開だな。



119:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2009/01/10(土)00:45:00ID:S6eQj9SO0
鬼になる理由<晴彦2> 6/6

鬼に関しては、オレは『桃太郎』とか『酒呑童子』ぐらいの知識しかない。
どちらも鉄の産出地域で、強大な力を持った豪族を、朝廷(天孫系)が討伐するという歴史がベースになっている。

だけど、このI村の鬼は、そんなに長い歴史があるようには思えない。
それに、ここの鬼は…。
―――実在してる…?

―――――――――――……。
ヤバいなあ…。
ワクワクしてる、オレ…。
本物がいるなら、会ってみたい。


引用元:【霊感持ちの】シリーズ物総合スレ7【友人・知人】
https://anchorage.5ch.net/test/read.cgi/occult/1230444736/114-119








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ー鬼になる理由<崇志2>ー <オオ○キ教授シリーズ>

2018.02.09 (Fri) Category : 創作作品

971:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2008/12/30(火)10:20:32ID:0OytpW5g0
鬼になる理由<崇志2> 1/9

「家…っていうか…」
と美耶が呟くのも頷ける。
集落から離れて、深い樹木の中にぽつんと立っていた『それ』は、外壁を辛うじて残している程度の瓦礫だった。
窓ガラスはすべて外側に吹き飛んで、家屋を支えていただろう柱や壁の破片が、その穴を埋めていた。
「なんだか封印みたい」
美耶の感想。確かに、誰かが故意に窓を埋めたような印象を受ける。
「何を封印したんだ?」
と聞くと、妹は困った様子で、
「悪いものじゃない気がする」
と答えた。

晴彦の話では、笹川氏は、この家でガス爆発が起こる夢を見たという。
もう少し細かく言うなら、ガスで心中を図った一家を落雷が襲ったのだと。
だとすれば、この家にいて、『封印』されているのは、その一家の御霊ということだろうか。

どれほどの意味があるのかわからないが、慰霊の経を唱えることにした。
美耶も隣りで手を合わせている。



972:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2008/12/30(火)10:21:20ID:0OytpW5g0
鬼になる理由<崇志2> 2/9

蝶番が外れ、立てかけられているだけのドアを外して、中に入った。
天井が落ちている。火災で焦げた壁紙が、部屋の闇を濃くしていた。
「懐中電灯が要ったな」
と苦笑しながら慎重に踏み込むと、美耶が、
「置いてかないでよお」
と泣きそうな声で追いすがってきた。
…まだ何も出てないのに、ビビんなよ(溜息)。

奥に進むと、原形を留めている居間らしき部屋に出た。
片隅に階段が見える。この部分は天井が残っているから、階段を上れば2階に行けるはず。
とはいえ、いつ崩れるかわからない階段に、美耶を連れて行くわけには行かないな…。
「ちょっと上を見てくるから、ここで待ってて」
と言うと、
「ええ?!お兄ちゃんばっかりずるいっ!」
と盛大に抗議を始めたが、俺は無視して進み始めた。



973:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2008/12/30(火)10:21:36ID:0OytpW5g0
鬼になる理由<崇志2> 3/9

もし笹川氏がここにいなかったら、もう当てはない。
2階に潜んでいてくれることを祈っていた俺の目の前に、期待以上に早く、それらしき足が視界に入ってきた。
2階の入り口に仁王立ちしているパジャマ姿の男。
無表情で俺を見下ろしている。
目の焦点が合ってない。正気が戻ってないな。
俺は階段を上りきり、笹川氏らしき人物と、できるだけ距離を取りながら、対峙した。
『やつ』の右手には、なぜか鉈が握られていたから。



974:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2008/12/30(火)10:22:07ID:0OytpW5g0
鬼になる理由<崇志2> 4/9

『やつ』は、抑揚のない声で言った。
「あいつらは?」
意味がわからない…。
答えず、
「笹川さんか?晴彦から連絡を受けて探しにきたんだ」
と告げるが、
「あいつらは?」
と、同じ質問を投げられただけだった。

笹川氏は鬼を探しにきたはずだから、鬼のことだろうか?
「娘さんは、ちゃんと家にいたよ」
と伝えてやった。それが懸念の元になっているのだろうから。
でも『こいつ』は、
「あいつらを見なかったか?」
と、また繰り返す。
…笹川氏じゃ…ないのか?
『あいつら』って、誰のことなんだ?



975:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2008/12/30(火)10:22:59ID:0OytpW5g0
鬼になる理由<崇志2> 5/9

「笹川さん、だよな?」
もう1度確認する。
『やつ』は目を見開いて、少しだけ動揺を見せた。
「そ…う…かもしれない」
…おいおい(汗)。
「状況がわかるか?あんたは今日の明け方に自宅を飛び出して、ここまで運転してきたんだぜ?」
『笹川氏』は、きょろきょろと辺りを見回しながら、
「ここって…?どこだ?」
と正気を覗かせた。
ひとまず、安心。
「ここはI村の外れだよ。あんたが鬼を見たっていう家の中」
説明すると、笹川氏は顔を歪めて、
「マジで?げ~。気持ちわる…」
と吐き捨てた。
…わかるけどさ(笑)。
「気味悪いのはこっちも同じだよ。それじゃあ、長居せずに帰ろうか」
と促すと、笹川氏も頷いたが、
「あ。やっぱり駄目だ」
と留まった。
「あいつらを皆殺しにしていかないと」

………。
とりあえず、鉈だけ取り上げておくかな…。



976:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2008/12/30(火)10:23:40ID:0OytpW5g0
鬼になる理由<崇志2> 6/9

だけど、それは容易じゃなかった。
近づくと、笹川氏は右手を振り上げて威嚇する。
口調は普通なんだが、行動が伴っていない。体だけ、別のモノに支配されてるみたいだ。
鬼に憑依された?美耶の言葉が頭を巡る。
笹川氏が鬼と同化しているとすれば、皆殺しにする予定の『あいつら』って……。
……鬼に追い回されていたっていう、この家の住人たちのことじゃないのか?

「その人たちは、もうこの世にはいないよ」
俺自身が確かめた事実でもないが、そう断言しておいた。
笹川氏は、
「知ってる」
と答えた。
はあ?
ほんっとにわけわかんねえなあ。
「死んだ人間を殺しにいくわけ?」
と聞いてやると、頭をかきむしって、
「完全に消えるまで、何度でも首を取る」
と、物騒なことを言う。

…完全に消えてないのか。ここの住人は…。
そこまで恨む『笹川氏の中の鬼』って、どういう立場の存在なんだろう。



977:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2008/12/30(火)10:24:45ID:0OytpW5g0
鬼になる理由<崇志2> 7/9

寺に来る相談の中で上位を占めるのは、憑きもの落とし、だ。
家族や近しい間柄の人間が、突然、奇行に走る現象を、いまでも『狐憑き』と忌み嫌う風習がある。
と言っても、相談者も本当に怪異が原因だとは、ほとんどの場合、思ってない。
精神的なつまずきが幻覚を見せるのだと、俺に説明してくる。
でも、俺はとりあえず、憑きものの存在を信じて祓う。俺が適当な気分でいると『憑かれた人間』は治らないからだ。

「笹川さん、あんた、とり憑かれてる自覚ある?」
だから、笹川氏にもそう振った。
笹川氏は首を大きく縦に振って、搾り出すように言った。
「なんとかしてくれないか」
声が掠れているのが気の毒だな…。

思い切って右腕に組みついた。鉈に固執しているのなら、取り上げたほうがいいだろう。
でも、俺の力でも、細身の笹川氏の腕を極められなかった。硬い。人間離れした筋肉で、俺はあっけなく床に振り払われた。
くそっ。力づくは無理か!

そのとき、笹川氏の後ろの階段から、美耶が顔を出した。
「お兄ちゃん、何してる…」

笹川氏が変化した…ように見えた。
体が盛り上がり、頭から2本のねじくれた角が生えた。
巨大化したせいで、右手の鉈が、軽々と扱えそうに見える。
そして、その鉈を、笹川氏は、美耶に向かって振り上げた。



978:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2008/12/30(火)10:25:37ID:0OytpW5g0
鬼になる理由<崇志2> 8/9

俺は『鬼』の背中に組みついて、美耶と反対方向に引きずった。
重い。長くはコントロールできない。
無我夢中で鬼の体を壁に叩きつけた。笹川氏のダメージは考えなかった。
重量を増した肉体は、壁を突き破った。
笹川氏は2階から落下した。

美耶が悲鳴を上げて、笹川氏の落ちていった穴から身を乗り出した。
「暗くてよく見えない…」
焦燥感を顕わにして呟くと、今度は階段に舞い戻ろうとする。
その途中で俺の腕を強く引っ張った。
「ねえ、大丈夫?!笹川さんが落ちちゃったの、わかる?!」

ぼんやりと認識はある。
あの行動以外、どうしようもなかった。
「…笹川氏、生きてる…?」
思わず確認したが、美耶は『暗くて見えない』と言ったばかりだったな。
「わ、わかんない。でも、1階には」
言いかける美耶の言葉にかぶせて、聞き覚えのある声が、1階から飛び込んできた。
「えらいもん降ってきたんですけど、崇志兄の仕業?」



979:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2008/12/30(火)10:26:30ID:0OytpW5g0
鬼になる理由<崇志2> 9/9

俺より早く、美耶が晴彦に答える。
「お兄ちゃんがやったんだけど、お兄ちゃんもちょっとおかしいの。いま、1階に連れて行くから」
晴彦が、
「あー…。オレが行くよ。そこにいて」
と返す。
すぐに顔を覗かせた晴彦は、笑顔だった。
「笹川さん、相当暴れたんですか?今は戦意喪失って感じで座り込んでますけど」

…生きてたかあ。よかった…。

「凶器を取り上げようとしただけなんだが、手強くってさ。それに」
家が思ったよりボロかった、と言い訳すると、晴彦は壁の大穴を見て笑い、それから真顔で首を傾げた。
「凶器?」
美耶も口を揃える。
「笹川さん、何も持ってなかったよ」

……………。
やられた。
とり憑かれてたのは、俺のほうだったのか。



引用元:【霊感持ちの】シリーズ物総合スレ6【友人・知人】
https://anchorage.5ch.net/test/read.cgi/occult/1223829762/971-979









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ー鬼になる理由<晴彦>ー <オオ○キ教授シリーズ>

2018.02.05 (Mon) Category : 創作作品

948:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2008/12/28(日)00:23:17ID:C3q3ljrQ0
鬼になる理由<晴彦> 1/4

…なんとなく腑に落ちない。
崇志兄(たかしにい)との電話の繋がり方が、妙に気味悪かった。

最初の、笹川さんの車が見つかった連絡までは、まともだったんだ。
そのあと、美耶ちゃんに代わるものだと思ってたのに、威嚇の声みたいな重低音が聞こえて、切れた。

何度かこちらからかけたけど、出るのはいつも崇志兄だけで(崇志兄の携帯にかけてるんだから当たり前か)、美耶ちゃんに取り次いでもらおうとすると、切れる。
崇志兄の話によると、I村の人に親切にしてもらってるらしいけど…。

まあいいか。もうすぐ合流できそうだし。
わかりにくいI村への入り口も、数度の訪問で、間違えることなく行けるようになったしなあ。



949:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2008/12/28(日)00:23:39ID:C3q3ljrQ0
鬼になる理由<晴彦> 2/4

夏色に伸びた穂が広がる水田の向こうに、赤いサッシの家が点々と見えてきた。
初めて来たときは、まだ雪が残っていたんだ。この時期の景観も好きだな、オレ。
父さんに聞いたら、先住と移住の民が、家屋の色で差別化を図るのはよくあることらしい。その多くが『部落差別』の弊害を受けてしまうのは、仕方がないってことだった。

…正直、部落って位置づけは、オレにはピンと来ない。
崇志兄に言わせると、オレは『お坊ちゃん』らしいから…orz



951:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2008/12/28(日)00:23:59ID:C3q3ljrQ0
鬼になる理由<晴彦> 3/4

村に車を乗り入れるときは、車幅ぎりぎりの農道に入らなければならない。
オレが運転しているときは、いつも笹川さんが、
「落ちる!」
って叫んでた。
農道の先に、その笹川さんの車と崇志兄の車が停まってる。
怖がりの美耶ちゃんが平静に乗っていられたのかどうか、あとで聞いてみよう。

―――――――――――……。

でも、オレは無意識に農道の入り口をスルーしてしまった。
なぜだろう。ときどきこういうことが起きる。
そして、この行動はあとになってみると意味がわかってくることが多い。

…しょうがねえなあ。
たしか、迂回した先にも村の方面に入り込む林道があったはず。そっちを目指すか。



952:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2008/12/28(日)00:24:25ID:C3q3ljrQ0
鬼になる理由<晴彦> 4/4

5分ほど走って、I村を完全に行き過ぎたところで、村の裏手の山に入る道を見つけた。
車は…入らないな。この程度の登山なら革靴でもいけるだろ。
電波が届きそうだったから崇志兄に電話した。その場では通じなかった。
10分ほど山中に入り込んだところで、崇志兄の方から電話があった。
ノイズだらけで何を言ってるのかわからない。
諦めて電話を切った。…なんか、美耶ちゃんの声が聞きたいなあ…。

時計を見ると、まだ13時半。
天気もいいのに、ぬかるんだ山道には陽の光が届いていなかった。

前方に人影が見えた気がして、正直、ビビッた。
鬼…って、本当にいるんだろうか。もし出たら…。
どうしようかな、オレ。
とりあえず――――――――……。

逃げよう。



引用元:【霊感持ちの】シリーズ物総合スレ6【友人・知人】
https://anchorage.5ch.net/test/read.cgi/occult/1223829762/948-952










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