都市伝説・・・奇憚・・・blog
いろは歌
2007.09.25 (Tue) | Category : 都市伝説・考察・真相
この「いろは歌」は作者に諸説あり、現在「都市伝説愛好家」に最も人気があるのが【柿本人麻呂】説と【空海】説である。
以下、見てみよう。
無実の罪を着せられて死んだ,万葉の歌人、柿本人麿が怨念を込めて残した暗号では無いか?とする説。
しかし、この説には時代考証上の無理があって、一笑に伏された。
とりあえず、その謎解き。
中央の[の]を見てほしい。右上の[か]に対して[の]を中心に対象の位置にある文字は[き]である。
同じく右上の[と]に対して「の]を中心に対象の位置にある文字は[も]である。
左上の[ろ]に対して[の]を中心に対象の位置には本来文字がない。
ここに(ま)をあてるのは江戸火消し48組で、「万」組を作ったした事例から
みて、文字の最後を「万」つまり(ま)にしても無理ではないだろう。
ちなみに,江戸火消し48組では,「へ」は「へ」のようで失格。「ら」は男根の
意味なので禁句、「ひ」は火に通じてやっぱり禁句という分けで、それぞれ「百」組、「千」組、「万」組に代えられている。
こうして列挙すれば、[の]を中心とした斜め右上から左下への往復で、[か][き][の][も][と]が表れる。
そして、これらの文字が格納された正方形の対角に着目すると、[ひ][と[ま][ろ]が表れるのだ、という。
…時代考証が破綻しているという点はともかく、よくできた言葉遊びであろう。
ほしい文字がないから火消しを持ち出して言葉を付け足してしまうような事が許されるならどんなことでも証明できてしまう。
次に、空海説。
しかし、それが正しい可能性はほとんどない。空海の活躍していた時代に今様形式の歌謡が存在しなかったということもあるが、何より最大の理由は、空海の時代には存在したと考えられている上代特殊仮名遣の「こ」の甲乙の区別はもとより、「あ行のえ(e)」と「や行のえ(je)」の区別もなされていないことである。ただし、「や行のえ」については、破格となっている2行目に「あ行のえ」があった可能性(わがよたれそえ つねならむ)を指摘する説も出されている。
古い文献では、歌の内容に添った七五調の句切り方ではなく、七文字ごとに区切って書かれていることもある(七文字×六行+五文字)。この書き方で区切りの最後の文字を続けて読むと「とかなくてしす(咎なくて死す)」となる。これをもっていろは歌の作者が埋め込んだ暗号だとする説がある。人形浄瑠璃の仮名手本忠臣蔵は、本来いろは(仮名)47文字が赤穂浪士四十七士にかけられ、「忠臣蔵」は蔵いっぱいの(沢山の)忠臣の意味、または忠臣=内蔵助の意味とされているが、この暗号が広く知られていることを前提として書かれているとする説をとなえる者がいる。
また、同じく五文字目を続けて読むと「ほをつのこめ(本を津の小女)」となる(本を津の己女、大津の小女といった読み方もある)。つまり、「私は無実の罪で殺される。この本を津の妻へ届けてくれ」といった解釈もできる。
結果的に、どれも文字遊びの域を出ることがなく、信憑性に乏しい。
しかもこれらの説を唱えるものは自分が始めて発見したかのように喧伝するが、この「とかなくてしす」は江戸時代から言われていたことである。
この記事にコメントする
Title : 無題
てっきり菅原道真かと思ってた
NONAME 2011.12.26 (Mon) 18:45 編集
Re:無題
道真説もありますね。
2011.12.28 17:16