ファンタ・ゴールデンアップル

「ファンタ・ゴールデンアップル」は都市伝説か？いささか旧聞に属するが、ネット上ではここ数年の間、過去に「ファンタ・ゴールデンアップル」という商品が実在したかどうかを巡って熱い議論が交わされてきた。

ご存知のように「ファンタ」とはコカ・コーラ社が販売する炭酸飲料である。
「ファンタ・グレープ」や「ファンタ・オレンジ」といった定番商品のほかにも、これまでには様々な種類のものが販売されてきた。 その中には期間限定のものや、すでに販売が終了したものなども多く含まれる。

論点となっているのは、こういった過去の商品の中に「ファンタ・ゴールデンアップル」というものが本当に存在していたのかどうかだ。 肯定派が自分の記憶を頼りに実在を主張すれば、否定派はコカ・コーラ社の広報に問い合わせ、 「そのような商品を販売した記録はない」 という証言を引き出す。

これに肯定派がコカ・コーラ社の記録は絶対ではない、地域限定商品であったとすれば、記録漏れがあってもおかしくはないと（やや苦しい）反論をし、論争は膠着状態に陥っていた。

ところが2002年10月に、この混乱した論争をさらに混乱させるような出来事が起きる。 コカ・コーラ社が期間限定の新商品（復刻版ではない）として、「ファンタ・ゴールデンアップル」を市場に投入したのだ。 このタイミングでこの商品名を採用したコカ・コーラ社は当然ネット上の論争に気付いていたはずであり、その商機を見る目には恐れ入る。どうやら、この論争の真の勝者はコカ・コーラ社であったらしい。 





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