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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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2024.04.25 (Thu) Category : 

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母の体験

2017.09.02 (Sat) Category : 体験特集

これ読んでて小学一年生の時思い出しました。

当時、私の母は病院で勤務していて、月に二回ほど朝帰りすることがありました。
確か八月だったと思います。

今日は早く帰ってくるからね、といっていたのに、夜中の11時を過ぎても母は帰ってきませんでした。
一緒に住んでいた祖母も不安そうにしていて、母からの連絡も、(おそらく)母の休憩時間に一回来たきり。
怖くて、そして何より心配で、連絡をとろうとしても何故か繋がらない。
いっそ病院に行こうか、と祖母が言いました。
母の勤務する病院は家から比較的近くて、懐中電灯があればなんとかつくことができるだろう、と思ったんだと思います。

そんな時、母から連絡がありました。
聞けば、今日は夜中の当番ということを忘れていたらしく、家には明日の朝帰るとのこと。
祖母となんだー、お母さんドジー、なんて笑いました。
どっと力が抜けて、祖母と一緒に寝ました。
明日には母が返ってくる、そう分かっていた…いえ、信じていたからでしょう。

次の日、母は随分とやつれた顔で帰ってきました。
帰ってきた母は泣きそうな顔でただいま、と言って私を抱きしめました。

怖かった、良かったクラ子(私の仮名)が無事で、とうわごとのように呟き、私を離すと自分の部屋へ向かいました。
ちょうど祖母は出かけていたのですが、何か違う、と子どもながらに思ったんです。
その後、ぐっすり寝て起きてきた母は、昨夜のことを私に話しました。

昨日の夜、ほんとはね、お母さん帰ろうとしたんだよ。
でもね、どれだけ道路を走ってみてもどこにもいけないの。
電話はつながらない、ネットも圏外、もう怖くて。
それからずぅっと走って、ガソリンが半分以上減ったくらいにね、「きさらぎ駅」ってあったの。
長崎にそんな駅は無いの。
きっとここは危険な場所。
そう思ってずっと走ってたら、急にケータイの電源が入って。
今ならつながると思って、電話したんだよ。
すごく安心して、気づいたら寝てて。
起きたら、近所のファミマの駐車場にいたんだ。
知ってるでしょ、病院からすぐのとこ。

それだけ母は私に話しました。
酷く震えて、まっ昼間なのに電気を全部つけて、私を抱きしめる母は泣いていました。

仕事から帰ってきた祖母にこの話はしませんでした。

確かその後から、母が怖い話のテレビ、本なんかを見なくなりました。
そして私も、夜に車に乗るときはお守りを持つようになりました。

あれからずいぶん経ちますが、母は今、車で別の病院へと働きにいっています。
こちらでは電車のようですが、もしも母が帰ってこなかったらと思うと不安でなりません。


(※くらりねっとさんからコメント欄に投稿いただきました。ありがとうございました)













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