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Editor : よしぞー |

灰色の影

2013.02.26 (Tue) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

412 ：雷鳥一号：03/12/01 00:55
知り合いの話。

夏休みに家族で、山へキャンプに行ったのだそうだ。

夜、ふと目を覚ますと父親がいない。
テントから顔を出すと、父親と灰色の影がぼそぼそと話をしていた。
彼女は父親がいることに安心して、そのまま寝てしまったという。

山から帰ってくると、父親はいきなり身の回りの整理を始めた。
遺言を書き、財産分けまで済ませてしまい、家族はずいぶんと驚いたらしい。

整理が終わるとほぼ同時に、父親は逝去した。心臓麻痺だった。
親族から、まるで自分の死期を知っていたようだと言われたそうだ。
彼女は、そのキャンプ場には二度と近づかないと言っている。

[0回]

Editor : よしぞー | Comment(4)

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Title : 無題

灰影｢時間ダ。オ前ヲ連レテイク｣

父親｢待て！娘の子供ができるまでじゃなかったのか？｣

灰｢本来ナラバ、オ前ハアノ時点デ終焉ヲ迎エル運命ダッタ。ダガ、オ前ノソノ実直サニ免ジテ、引キ延バシタ。ソレナノニオ前ハ、他ノ者ニ手ヲダシ…｣

父｢それはあいつが擦り寄って来たんだ！！俺は悪くない！！｣

灰｢イヤ、オ前ハ気ヲ許シタ。妻子ヲ持チナガラ、オ前ハ何度モ会ッタ。貢ギマデシタ。オ前ハオチブレタ。ソンナ男ガ家族ヲ養エルノカ？｣

父｢…くっ｣

灰｢ドウセ知レ渡ル。妻ト娘ハ悲シム。悲劇ヲ産マナイタメニ、オ前ヲコレ以上オチブラセナイタメニモ、ココデオ前ヲ連レテイク。今日、山ニ来サセタノモソノタメ｣

父｢…俺が死ぬことこそ…家族が悲しむんじゃないのか…？｣

灰｢少ナクトモ、嫌ワレ憎マレテカラ現世ヲ去ルヨリ、今ココデ速ヤカニ去ッタホウガイイ。今ナラオ前ニトッテ不都合ナコトヲ私ガ全テ消シテヤル。コレナラ、オ前ハイイ父親トシテ…｣

父｢やっぱり駄目だ…家族とこれからも生きたい！…お願いだ！(涙目)｣

灰｢ナラバ、オ前ノ子供ヲ連レテイク。ソノ利己心デ、オ前ハ子供ノ命ヲ見捨テタコトニナル。ソレデモイインダナ？｣

父｢……………わかったよ………。俺が死ねばいいんだな……。もう、運命には逆らえないみたいだ……。｣

灰｢デハ、コレヨリ…｣

父｢待ってくれ｣

灰｢ドウシタ？マダ意志ヲ固メテナイノカ？｣

父｢そうじゃない。決めたことは決めたが、せめて家族に迷惑がかからないように身辺整理と遺書だけやらせてくれ。最後まで家族の父親であった証を残すために…｣

…みたい会話をしてたんじゃないかと…