バニラアイスと車と謎

これは実際にあったこと、といわれている。
以下、解決編。
ポンティアックの首脳陣は技術者にその噂のもとを調査するように命じた。技術者はばかげていると思いながら、ドライブスルーのアイスクリーム店に行ってバニラアイスを注文して車を発進させようとするとエンジンがかからないではないか。数回トライしてみるとようやく車が動いたが、アイスクリーム屋の従業員に
　「またですか。よくあるんですよね。白いポンティアックにバニラアイスですよね」 
と言われた。次の日、同じ店で違う味のアイスを頼むと今度はエンジンは問題なく始動した。驚いた技術者は数回実験を繰り返したが、結果はバニラアイスで白いポンティアックのときだけ、エンジンが再始動できないのであった。ある日、エンジニアはアイスクリームのつくりかたがバニラとそれ以外で違うことに気がついた。従業員にたずねると
　「バニラはよく出るので、最初から外に出してあります。違う味のは冷蔵庫から出してきます」
そこで、エンジニアはバニラを注文してから出てくるまでの時間を計ってみた。すると、わずかの誤差で４０秒に集中していた。一方、その他のアイスは一様に１分以上であった。エンジニアは社に戻って、白いポンティアックのエンジンが４０秒間だけ停止させる試験をしてみた。結果はクロで、白いポンティアックとバニラアイスの噂が真実であり、理由も技術的に説明できることがわかったのであった。