都市伝説・・・奇憚・・・blog
都市伝説を中心にホラー、オカルト系の話題をお楽しみください。
メールはyoshizo0@hotmail.co.jpへ
☆☆投稿やまとめて欲しい話題のタレコミなど、情報提供受付中!
☆☆ありがとう5000万ヒット!☆☆
女神
2011.02.20 (Sun) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
ある年の春、Y子は女子高生になりました。
入学式から数週間たちましたが、人見知りをする性格のために友達はまだ一人もいません。
そんなある日、Y子の携帯電話に、知らないアドレスからメールが届きました。メールには、
「この画像を待受にして願いをかけると、必ず叶うよ」
という文章と一緒に、こちらに背中を向ける女神の画像が添付されていました。
冗談だろうと思いましたが、人目見てその女神の画像を気に入ったY子は、早速待受に設定しました。
それから冗談半分で、願い事をかけてみました。
「友達がいっぱい、たくさん出来ますように」
翌日。教室に入ったY子の周りに、同級生達が集まってきました。
「Y子ちゃん! それ、LIPSのキーホルダーでしょ?」
Y子の鞄には、女子達の間で話題になっていた、LIPSというブランドのキーホルダーが付いていました。
「可愛いい! Y子ちゃんもLIPS好きだったんだぁ。今度一緒に買い物行こうよ」
願いが本当に叶った!
驚きと同時に、Y子の胸の中は嬉しさで一杯になりました。
(でも……あたし、なんでLIPSのキーホルダーを持ってるんだろ?)
Y子は不思議に思いながら、鞄のキーホルダーを見つめました。買った覚えも、鞄に付けた記憶もなかったのです。
その時、Y子の携帯電話が一通のメールを受信しました。送り主は、知らないアドレスです。
開いてみたY子の目は、そのメールの添付画像を見た瞬間、驚きで見開かれました。
そこには、何処かの店内で、LIPSのキーホルダーを万引きするY子の姿が写っていたのです。
(え!? あたし……こんな事してないよ)
誰かの悪質な悪戯だと思い、Y子はメールを削除しました。
それからもY子は、待受画像の女神に願いをかけました。
テストで良い点がとれますように。
××のライブのチケットが手に入りますように。
K先輩と付き合えますように……
願い事はどれも必ず叶いました。ですが、願いが叶う度に、Y子の携帯電話に知らないアドレスから画像添付のメールが届きました。
添付された写真には何らかの犯罪を犯すY子の姿が写っており、K先輩の恋人になる望みが叶った時には、先輩の前の彼女を階段から突き飛ばすY子の写真が。
先輩が前の彼女に別れを告げられた理由が、度重なる嫌がらせと、何者かに重傷を負わされて怖くなったからだという事をY子は先輩から聞いた事があります。
でも、自分はこんな酷い事していない。Y子はただの悪戯だと、気にしない事にしました。
数日後。Y子は困っていました。
次の日友達と遊びに行く約束をしていたのですが、お金がないのです。
困り果てたY子は、いつものように携帯電話を開き、女神にお願いしました。
「お金が欲しい」
そう願った瞬間、Y子の意識がなくなりました。
ハッと気付いた時、Y子は部屋の真ん中で、一万円札を握り締めたまま立っていました。
(今……何が……?)
呆然としていると、手に持っていた携帯電話からメール受信のメロディが鳴りました。
届いたのは、やはり例のメールです。今度の写真には、居間で母親の財布からお札を抜き取るY子の姿。
Y子は動揺しました。まさか、今まで送られたメールの写真に写っていたのは、本当に自分がした事だったのか?
一万円札を見て、Y子はどうしようか迷いましたが、盗みを知られた時の事を考えただけで恐ろしくなり、返しに行かない事にしました。母親に何を言われても知らないふりをしていよう。
そう決めて、Y子は机から自分の財布を出しました。ところが、
「Y子ちゃん、ママの財布いじった?」
部屋に母親が入ってきたのです。盗んだ一万円札を財布にしまおうとしているY子の姿は、ちょうど母親の目の前に。
「あなた……何て事……親の財布からお金を盗むなんて!!」
母親がY子の頬を叩く、乾いた音が響きました。
Y子は叩かれたショックで気が動転し、思わず叫びました。
「うるさい! あたしの前から消えろ!!」
ハッと気付いた時、Y子は部屋の真ん中に立っていました。
部屋の床には血の海が広がり、Y子は手に血だらけの鋏を持っている。
そして目の前では、腹部から血を流した母親が事切れていました。
「何……これ……」
メールの受信を知らせるメロディが、背後から聞こえました。Y子はさっき、財布を机の引き出しから出す時、携帯電話を開きっ放しで机上に置いていたのです。
呆然としたまま、操られる様にY子は携帯電話を操作しました。知らない送り主からの画像添付メール。メールを開くと、
「いやぁあああ――ッ!!」
Y子は絶叫しました。写真には、母親を鋏で刺し殺すY子が写っていたのです。
「いやぁあああ、何なのよおぉ、これはあぁっ!!」
恐慌に陥ったY子は画面を待受に戻し、
「消して!! 消して!! 何もかもあたしの前から消してえぇっ!!」
泣き喚きながらY子は背中を向ける女神に叫びました。その時です。
画面から、まるで水面から出てくる様に、青白い手が伸びてきました。手はY子の喉を鷲掴みにすると、凄い力で絞め付けました。
床に落ちた携帯電話の画面が明るく発光しました。
Y子が死んでから一時間。部屋は暗くなっており、動くものは何もありません。
誰も操作していないのに再び点灯した待受画面に、異変が現れました。
相変わらず背中を見せていた女神が、ゆっくりと、ゆっくりと振り向き始めたのです。
やがて、完全に振り向いた女神の顔は、爛々と目が光り、牙の生えた口が耳元まで裂けた恐ろしい形相でした。
女神は、すぐ傍で息絶えているY子を嘲る様に、哄笑を上げました。
「あーひゃっひゃっひゃひゃひゃっ、あーひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ……」
な、長かった…;
以前、漫画雑誌で見た都市伝説です。知ってる人結構いるかな?
(暗さんからの投稿です。ありがとうございました)
入学式から数週間たちましたが、人見知りをする性格のために友達はまだ一人もいません。
そんなある日、Y子の携帯電話に、知らないアドレスからメールが届きました。メールには、
「この画像を待受にして願いをかけると、必ず叶うよ」
という文章と一緒に、こちらに背中を向ける女神の画像が添付されていました。
冗談だろうと思いましたが、人目見てその女神の画像を気に入ったY子は、早速待受に設定しました。
それから冗談半分で、願い事をかけてみました。
「友達がいっぱい、たくさん出来ますように」
翌日。教室に入ったY子の周りに、同級生達が集まってきました。
「Y子ちゃん! それ、LIPSのキーホルダーでしょ?」
Y子の鞄には、女子達の間で話題になっていた、LIPSというブランドのキーホルダーが付いていました。
「可愛いい! Y子ちゃんもLIPS好きだったんだぁ。今度一緒に買い物行こうよ」
願いが本当に叶った!
驚きと同時に、Y子の胸の中は嬉しさで一杯になりました。
(でも……あたし、なんでLIPSのキーホルダーを持ってるんだろ?)
Y子は不思議に思いながら、鞄のキーホルダーを見つめました。買った覚えも、鞄に付けた記憶もなかったのです。
その時、Y子の携帯電話が一通のメールを受信しました。送り主は、知らないアドレスです。
開いてみたY子の目は、そのメールの添付画像を見た瞬間、驚きで見開かれました。
そこには、何処かの店内で、LIPSのキーホルダーを万引きするY子の姿が写っていたのです。
(え!? あたし……こんな事してないよ)
誰かの悪質な悪戯だと思い、Y子はメールを削除しました。
それからもY子は、待受画像の女神に願いをかけました。
テストで良い点がとれますように。
××のライブのチケットが手に入りますように。
K先輩と付き合えますように……
願い事はどれも必ず叶いました。ですが、願いが叶う度に、Y子の携帯電話に知らないアドレスから画像添付のメールが届きました。
添付された写真には何らかの犯罪を犯すY子の姿が写っており、K先輩の恋人になる望みが叶った時には、先輩の前の彼女を階段から突き飛ばすY子の写真が。
先輩が前の彼女に別れを告げられた理由が、度重なる嫌がらせと、何者かに重傷を負わされて怖くなったからだという事をY子は先輩から聞いた事があります。
でも、自分はこんな酷い事していない。Y子はただの悪戯だと、気にしない事にしました。
数日後。Y子は困っていました。
次の日友達と遊びに行く約束をしていたのですが、お金がないのです。
困り果てたY子は、いつものように携帯電話を開き、女神にお願いしました。
「お金が欲しい」
そう願った瞬間、Y子の意識がなくなりました。
ハッと気付いた時、Y子は部屋の真ん中で、一万円札を握り締めたまま立っていました。
(今……何が……?)
呆然としていると、手に持っていた携帯電話からメール受信のメロディが鳴りました。
届いたのは、やはり例のメールです。今度の写真には、居間で母親の財布からお札を抜き取るY子の姿。
Y子は動揺しました。まさか、今まで送られたメールの写真に写っていたのは、本当に自分がした事だったのか?
一万円札を見て、Y子はどうしようか迷いましたが、盗みを知られた時の事を考えただけで恐ろしくなり、返しに行かない事にしました。母親に何を言われても知らないふりをしていよう。
そう決めて、Y子は机から自分の財布を出しました。ところが、
「Y子ちゃん、ママの財布いじった?」
部屋に母親が入ってきたのです。盗んだ一万円札を財布にしまおうとしているY子の姿は、ちょうど母親の目の前に。
「あなた……何て事……親の財布からお金を盗むなんて!!」
母親がY子の頬を叩く、乾いた音が響きました。
Y子は叩かれたショックで気が動転し、思わず叫びました。
「うるさい! あたしの前から消えろ!!」
ハッと気付いた時、Y子は部屋の真ん中に立っていました。
部屋の床には血の海が広がり、Y子は手に血だらけの鋏を持っている。
そして目の前では、腹部から血を流した母親が事切れていました。
「何……これ……」
メールの受信を知らせるメロディが、背後から聞こえました。Y子はさっき、財布を机の引き出しから出す時、携帯電話を開きっ放しで机上に置いていたのです。
呆然としたまま、操られる様にY子は携帯電話を操作しました。知らない送り主からの画像添付メール。メールを開くと、
「いやぁあああ――ッ!!」
Y子は絶叫しました。写真には、母親を鋏で刺し殺すY子が写っていたのです。
「いやぁあああ、何なのよおぉ、これはあぁっ!!」
恐慌に陥ったY子は画面を待受に戻し、
「消して!! 消して!! 何もかもあたしの前から消してえぇっ!!」
泣き喚きながらY子は背中を向ける女神に叫びました。その時です。
画面から、まるで水面から出てくる様に、青白い手が伸びてきました。手はY子の喉を鷲掴みにすると、凄い力で絞め付けました。
床に落ちた携帯電話の画面が明るく発光しました。
Y子が死んでから一時間。部屋は暗くなっており、動くものは何もありません。
誰も操作していないのに再び点灯した待受画面に、異変が現れました。
相変わらず背中を見せていた女神が、ゆっくりと、ゆっくりと振り向き始めたのです。
やがて、完全に振り向いた女神の顔は、爛々と目が光り、牙の生えた口が耳元まで裂けた恐ろしい形相でした。
女神は、すぐ傍で息絶えているY子を嘲る様に、哄笑を上げました。
「あーひゃっひゃっひゃひゃひゃっ、あーひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ……」
な、長かった…;
以前、漫画雑誌で見た都市伝説です。知ってる人結構いるかな?
(暗さんからの投稿です。ありがとうございました)
PR
この記事へのトラックバック
:
スポンサードリンク
ブログ内検索
カテゴリー
アーカイブ
過去50ヶ月分を表示しています
アクセス解析
カウンター
この記事にコメントする
Title : 無題
何かこの話知ってるww
みき 2011.02.20 (Sun) 18:07 編集
Re:無題
お、ご存知ですか!
2011.02.21 18:32
Title : 無題
幸せの代償ってヤツか…
NONAME 2011.02.20 (Sun) 20:29 編集
Re:無題
猿の手みたいですなw
2011.02.21 18:35
Title : 無題
なんか心霊番組の再現ドラマでやりそうな話ですね
のなめ 2011.02.21 (Mon) 01:50 編集
Re:無題
そんな感じですねw
2011.02.21 18:40
Title : 無題
少女漫画でみたような記憶が…
糸を引いた小さな蜘蛛も出てきたような
NONAME 2011.02.21 (Mon) 09:55 編集
Re:無題
秋田書店系かな?
2011.02.21 18:49
Title : 無題
願いが叶うには
それなりの代償があるって
ことですね('A`)
ま 2011.02.21 (Mon) 10:52 編集
Re:無題
楽してかなえられることはない、と。
2011.02.21 18:50