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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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2024.05.03 (Fri) Category : 

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まあ、見てご覧なさいな

2009.05.01 (Fri) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

あんまり怖くない話でアレですが…

何年か前に親父を亡くし、兄弟も妻子もいない俺が生まれて始めて喪主というものをやったんだけど、通夜の晩に親類一同には一旦帰宅してもらい、親父の遺体と一緒に葬儀会館の一室に一人で泊まった。

翌朝、普通に目を覚まし、葬儀に備えて8時頃に備え付けの風呂を使わせてもらっていたら、親父の遺体が置いてある部屋から
「…まあ、見て御覧なさいな。いい顔をしてるわねえ…」
という年配の女性のはっきりした声がして
「うわっ、親類がもう来たのかっ」
と大慌て。

起きたばかりで布団はぐしゃぐしゃだし、葬儀にはまだ随分と間がある。こんな時間に、ノックもしないで入ってくるなんて、いささか非常識じゃないか、と思いつつ、大急ぎで体をタオルで拭き、服を着て浴室から飛び出たのだが、部屋には誰もいない。

ロビーで待っているのかもしれないと思いつつ、布団を片付け、葬儀会館の中をあちこち探したが、うちの親類はおろか、他家の方たちの姿もない。清掃担当の職員さんの姿もない。
第一、よその家の遺体を見に、無断でのこのこ部屋に上がるはもないが…。
親類たちが集まり始めたのはそれから一時間以上が過ぎてからだった。

「おばさん、ひょっとして8時頃に来られましたか」
などと訊ねても、みな
「ちょうどその頃に目が覚めた。今到着したところ」
というばかり。

「…まあ、見て御覧なさいな」
と言ったのだから、そこには「だれかが二人以上」
来ていたはずなのだが…


 








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