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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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2024.11.02 (Sat) Category : 

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親父との約束

2008.01.17 (Thu) Category : 誰も信じない人へ

俺が幼稚園ぐらいの時、どこで葬式をやったか全く覚えてないが、母方の曾婆さんの葬式の時の話。季節も全く覚えてないが、雪は降っていないな。
通夜、告別式と終わって、火葬場で荼毘に付されている間、俺は子供特有の好奇心で火葬場を駆けずり回っては親父にどやされていた。
そして、火葬が終了し、お骨拾いが始まり、親族が皆涙しながら箸で骨を拾っていたが、俺は何で皆が泣いているのか不思議で仕方が無かった。
直接縁の無い親戚で、しかも葬式の意味もワカランガキだったしな…
しかし、その時から「なぜなに系」のうるさいガキだった俺は、隣で黙って立っていた両親に、
「あれ、人間の骨じゃないよ」
って言ってた(らしい)。
母が
「黙ってなさい」
って言ってるのにも関わらず俺は
「だってあの骨、頭の骨が全く無いもん」
って言ってた(そうだ)。
火葬の際にもろい骨がほとんど粉になってしまっていたのだが、当時の俺にはそんな事は解らず、本当に失礼な事をのたまわっていた。
その時、医者だった親父は俺の前でしゃがんで笑いながら
「頭蓋骨なら、近い内に見せてやるから今は何も言わないでおきなさい」
って言ったんだ。
その時は
「ふーん」
とか思いながら、さすがに黙ってた。 

その2年後、親父が自宅で心臓発作であっけなく逝った。
俺が親父の死に目の一部始終を看取った唯一の家族だったが、当時小学校2年だった俺には、親父が倒れて死んでいく様の意味がわからなかった。
家族や親戚がバタバタと忙しく葬式を進めて行く中、俺はその時も親父の死を現実として全く受けとめずに葬儀場で駆け回って遊んでいた。
告別式が終わって火葬場に入り、親父の体が荼毘に付される間、母は俺をぎゅっと抱きしめて泣いている様なこらえている様な感じで無言だった。
俺はそんな母の感情を子供ながらに感じ取って、黙って母の側にいた。

火葬が終わって、親父の棺が乗っていた台がゆっくりと出てくる時、俺は声をあげた。
「頭蓋骨だ…」
そこには、図鑑とかで見る様な完璧な形の頭蓋骨があった。他の骨は強い火葬によって粉になっている所も沢山あったというのに。
その時、2年前に親父が笑いながら約束した事を思い出し、俺は親父が、最期の最期で俺との約束を守ってくれた事、そしてその親父は死んだ事の現実に直面し、親父の名前を何度も何度も呼びながらその場で泣いた。







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