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2024.05.18 (Sat) Category : 

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廃病院での肝試し

2023.02.07 (Tue) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

736:元ヤン:2022/11/16(水)00:14:35.96ID:fCTlIlBc0.net
私がパッチワークとかつぎはぎが嫌いになった話です。

あれは私が中学校二年の夏休みの時でした。
当時の私は学年でも目立つヤンキーグループにいました。
その頃、二個上の先輩と付き合っていた私は夏休みということもあり、毎日先輩の家に入り浸っていました。
その日も夜になり先輩の家に行くと、最初は二人きりでしたが先輩の友達と私の友達も集まって夜中には六人になっていました。

その日はなんだか生暖かい夜で、外を歩いている時もなんだかじわっと、湿気がまとわりつくようだった夜でした。
夜の1時を過ぎた頃、みんながこれからどうしようか話している時、窓際にいた私はふと物音に気がつきました。
窓の外からパタパタと走る足音、そして女の子の笑い声が聞こえたのです。

こんな時間になんで子供がいるんだろう?
一瞬不思議に思いましたが、よく考えれば居酒屋で飲みに行くのに子供を同伴する親がいます。
きっとその手の親が今まで飲んでいて、子供と一緒に帰っているのだろう。そう思いました。

先輩達はちょうど夏だし肝試しをしようと言い出しました。
私達女子は「怖いよ」「気持ち悪い」「虫が嫌だ」と言っていましたが、内心では怖いの半分面白そうなの半分でした。

私たちの地元には大きな廃病院があります。
そこは割と有名な心霊スポットで、隣の区や離れたところからも私達みたいなヤンキーが肝試しに来ることがありました。
噂によるとそこは戦争中、結核の病院で大勢の人が亡くなったとか。
またはいろんな人体実験をしていたとか言われていました。

病院の周りには鬱蒼と茂った木があって、まるで森の中に病院が建っているようでした。
昼間も来たことはありますが、薄暗くひんやりしているところです。

メンバーはリーダー格のA先輩(私の彼氏でラッパーみたいな恰好)、私、私の友達のD子とE美。
そしてB先輩(髭を生やした痩せ)、C先輩(モヒカンのデブ)の六人です。
みんな懐中電灯と虫除けのスプレーを用意して先輩達の原付の後ろに乗り、2人乗りのスクーター3台で、廃病院を目指しました。



737:元ヤン:2022/11/16(水)00:17:23.32ID:fCTlIlBc0.net
先輩の家を出たのは2時を少し回った頃で、途中でお酒を買ったので病院に着いたのは更にそれから三十分後でしょうか。

病院の周りを囲む金網のフェンスは何箇所か破れているところがあり、その一箇所が病院の裏側にあります。
敷地内に入ると高く生い茂った木がまるで真っ黒い塊のように頭上を覆いつくして月を隠していました。ですから真っ暗です。
そこから蝉の声が四方八方から降ってきていました。

昼でもちょっと薄気味悪い場所なのに、夜中に来るとその不気味さは比べ物になりません。
病院の建物の前に来ると、先輩達が
「今日は誰も来てないな」
「俺たちだけだ」
というようなことを話していました。
さっきも話したようにここは割と有名な心霊スポットなので他のグループと鉢合わせすることもそんなに珍しいことではないのです。

懐中電灯で建物を減らしてみると、窓という窓はほとんどが割られていて、窓の奥は真っ暗です。
これは肝試しに来た人たちが割ったものだと聞きました。
病院の壁も長年雨風にさらされて、誰も手入れをしていないせいか黒ずんでいてコンクリートが剝がれているところもあります。

裏側から入った私たちは、そのまま右側にある病院の中庭だったところに向かいました。
確かそこの扉の一つが鍵がかかっていないので簡単に入ることができるのです。
「あれ、セミが鳴いてない」
D子が言いました。
そういえば来た時はうるさいくらい鳴いていた蝉の声が全然聞こえません。
なんだかおかしなくらい静かになっています。

「蝉、寝たんじゃん?夜だし」
B先輩が言いました。
「ああ。それだよそれ」
C先輩がテキトーな感じで言いました。
私たちは特に気にもせず、今日の肝試しはどうやろうかを打ち合わせを始めました。
ここには何度も来ているので、だいたいの中の構造は分かっています。
「じゃあ、2人一組になって順番に五階のレクレーションホールで待ち合わせるってのはどうよ?」
「いいじゃん!それやろうぜ」



738:元ヤン:2022/11/16(水)00:19:30.91ID:fCTlIlBc0.net
この病院は五階建てで五階の一番隅にレクレーションホールがあります。
そこに男女一組となっていこうということになりました。

この病院は両端に階段があるのでただ、階段を上がっていくだけではすぐにレクリエーションホールに着いてしまいます。
それでは面白くないので、ちゃんとワンフロアごとに見て歩こうということになりました。
右側の階段から昇ったら次の階は左側の階段まで歩いて行くというルールです。
そして、レクレーションホールでみんな揃ったら買ってきたお酒を飲もうということになりました。

「ビールが温くなるからサクッとはじめようぜ」
A先輩がそう言うとみんなで組み合わせを決めました。
当然、私は彼氏であるA先輩と組むこと。
D子はB先輩と。
E美はC先輩と。
組み合わせが決まると、まずはB先輩とD子が中に入っていきます。

割れた窓を見ていると、懐中電灯が動いているのがわかりB先輩とD子が今どこを歩いているのかも、外から見ていて分かりました。

時折、D子の楽しそうな笑い声が聞こえてきます。
次に3分ほどしてからC先輩とE美が行きました。
外から見ていると、B先輩とD子が四階に。
C先輩とE美が二階に差し掛かったところでした。
「よし、行くか」
私達二人も病院の中に入ります。

廃墟特有の鼻につくようなカビと埃の臭いがします。
病院の中は荒れ放題で下にはガラスの破片もあるから注意して歩きました。
ジュースの空き缶やらお菓子の袋も落ちています。



739:元ヤン:2022/11/16(水)00:20:39.25ID:fCTlIlBc0.net
「あれ、なんか静かになった」
それは私が気が付きました。
さっき入った時は上の方からD子やE美の笑い声が聞こえたり、B先輩C先輩の声も聞こえていたのに、それがぴたっと止んでしったのです。
「どうせどっかに隠れて俺らのことビビらそうとしてんじゃね―の」
「あっ、そういうのね」
A先輩に言われて、私も納得しました。

私と先輩は、それから3階4階、そして5階と見て回り、レクレーションホールに近づきました。
すると、レクリエーションホールの入口からうっすらと明かりが漏れています。
「あれ、明かりついてない?」
「あ、ほんとだ。じゃあそこにみんないるんだな」

廃病院なので電気は通ってませんから、てっきりみんなが懐中電灯を明るくしているんだと思いました。
レクレーションルームが近づいていきました。みんなの声はしません。そのかわりひそひそと聞き取れないような声で話している声が聞こえました。
それは女の人と女の子の声です。
何だろう、こんなところに親子で肝試しに来てるんだ……
と思いましたが、そんなことはあるわけないだろうと考えました。

ただ、ここに来るまでの間、D子たちの姿を見かけなかったので、みんな間違いなくレクリエーションルームにいるのは間違いありません。
今度は私たちが逆におどかしてやろうと思い、足音を忍ばせてそっと近づきました。
そして部屋の中の様子を伺おうと思って覗いて見ると、B先輩もD子もC先輩もE美もみんな無表情で突っ立っていました。
そして、その前に女の人と女の子が立っていました。



740:元ヤン:2022/11/16(水)00:21:40.76ID:fCTlIlBc0.net
女の人は長い黒髪に赤黒いワンピース。
女の子はブラウスに赤いスカートを履いていました。
背の大きさからして、年齢は五六歳といった感じだったと思います。
私たちの方からは二人の背中しか見えません。

「何やってんだ?お前ら。バカみてーにつっ突っ立って」
A先輩が声をかけても、先輩達は反応しませんでした。
そのかわり女の人と女の子がこちらを振り向きました。
私はその時声を出すこともできず、あまりの恐怖に思考が飛んでしまったんです。
それは先輩も一緒で、驚いた顔のまま固まってしまいました。

振り向いた女の人の顔はまるでパッチワークのように皮膚が縫い付けられていて、それは服から出ている肩、腕、脚、全身の皮膚がつぎはぎでした。
赤黒く見えたワンピースは、血みどろなのだとこのときわかりました。
女の子も同じで、普通なのはおさげにした髪だけで、女の人と一緒で体中がつぎはぎです。

「見られた…」
女の人が言いました。
「そんなところにいないで、こっちにおいでよ~」

女の子が口を大きく開いて笑いながら発した言葉は、まるで背筋が凍るようにゾクッとしたんです。
その時に我に返った私たちは悲鳴を上げて走り出しました。
なぜあんなのがいるのか、あいつらは何だろうか、そんなことを考えている暇はありません。とにかく走りました。
走って後ろを見ると、なんと女と女の子が私たちを追ってきます。



741:元ヤン:2022/11/16(水)00:23:48.99ID:fCTlIlBc0.net
「うわっ、やべえ!!」
「どうしよう?どうしたらいい?」
「いいから走れ!」
背後からはケタケタと女の子の笑い声がします。
「うわっ!来た来た来た来た!!」

私が泣きそうな声で叫ぶと、A先輩は
「先に行け!」
と言って
「俺がやる!おちょくりやがって!ぶっ殺してやる!」
と言い、ポケットからナイフを取り出すと私に背を向けました。
私は死に物狂いで階段を降りましたが、後ろの方から
「ぎゃあっ!!」
というA先輩の短い悲鳴とポキポキ…ぐちゃ…という聞いたこともないような音が耳に入ってきたのです。

それでも私は足を止めるわけにはいきません。
とにかく階段を降りて一階の自分たちが入った所まで行かないと!
でも、その後どうしたらいい?誰もいない外に出て、私1人でどこまで逃げたらいい?
私、スクーターの鍵もってないじゃん!!
不思議なもので一生懸命走っているのにも関わらず、次から次へと考えることが頭に浮かんできます。

ようやく一階に着いた時二階の階段を降りてくる音がしました。
私はとにかく外に出ようと気力を振り絞って走りました。
後からは
「おいで~おいで~」
と血も凍るような恐ろしい声とけたたましい笑い声が聞こえてきます。
目の前に私達が侵入したドアが見えてきました
私がドアノブに触れるか触れないかした瞬間、肩を氷のように冷たい手が掴みました。
恐ろしい力引っ張られましたが、私は構わず扉を開けました。その時形に焼けつくような痛みを感じました。

「何やってんだ?君」
扉の外には警察官が二人、ライトを向けて立っていました。
「助けてください!変なものが追ってくるんです!」
息も絶え絶えに言うと、私はその場で倒れてしまったそうです。



742:元ヤン:2022/11/16(水)00:25:10.68ID:fCTlIlBc0.net
その後、警察官が呼んでくれた救急車で私は病院に運ばれました。
目を覚ますとそこは病院で、私は二日ほど意識が戻らなかったそうです。
そして肩から背中に掛けて十数センチほどの皮がむしり取られていました。
病院に運ばれたときは血塗れだったそうです。

私を助けた警察官が中を見ると、D子たち四人は体の皮を一部剥がされて精神病院に入院してしまいました。
A先輩は今でも行方不明です。
あの親子の姿はありませんでした。

それ以来、私はそうした肝試しのような遊びは一切しなくなりました。
夜になると雨戸を閉めて外の音が極力聞こえないようにして寝ます。
あれからだいぶ経ちますが、たまに聞こえてきます。
真夜中に外を走る足音と子供の笑い声。
あれはきっとつぎはぎの化け物が、もしかしたら今でも私を探しているのではと思ってしまうのです。



743:元ヤン:2022/11/16(水)00:26:36.37ID:fCTlIlBc0.net
終わりです。長々と失礼しました。



744:本当にあった怖い名無し:2022/11/16(水)07:32:30.38ID:Kueg2UXX0.net
モヒカンデブわろた




引用元:死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?372
https://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1665384287/736-744





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Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Title : 無題

夏とはいえあかりもほぼなさそうな深夜に蝉の声が聞こえてた方が怖いわ

NONAME 2023.02.10 (Fri) 16:28 編集

Re:無題

明るいとこだと夜でもセミないてるよね、最近は

2023.02.12 16:58

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