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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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2024.03.28 (Thu) Category : 

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ー鬼になる理由<晴彦>ー <オオ○キ教授シリーズ>

2018.02.05 (Mon) Category : 創作作品

948:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2008/12/28(日)00:23:17ID:C3q3ljrQ0
鬼になる理由<晴彦> 1/4

…なんとなく腑に落ちない。
崇志兄(たかしにい)との電話の繋がり方が、妙に気味悪かった。

最初の、笹川さんの車が見つかった連絡までは、まともだったんだ。
そのあと、美耶ちゃんに代わるものだと思ってたのに、威嚇の声みたいな重低音が聞こえて、切れた。

何度かこちらからかけたけど、出るのはいつも崇志兄だけで(崇志兄の携帯にかけてるんだから当たり前か)、美耶ちゃんに取り次いでもらおうとすると、切れる。
崇志兄の話によると、I村の人に親切にしてもらってるらしいけど…。

まあいいか。もうすぐ合流できそうだし。
わかりにくいI村への入り口も、数度の訪問で、間違えることなく行けるようになったしなあ。



949:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2008/12/28(日)00:23:39ID:C3q3ljrQ0
鬼になる理由<晴彦> 2/4

夏色に伸びた穂が広がる水田の向こうに、赤いサッシの家が点々と見えてきた。
初めて来たときは、まだ雪が残っていたんだ。この時期の景観も好きだな、オレ。
父さんに聞いたら、先住と移住の民が、家屋の色で差別化を図るのはよくあることらしい。その多くが『部落差別』の弊害を受けてしまうのは、仕方がないってことだった。

…正直、部落って位置づけは、オレにはピンと来ない。
崇志兄に言わせると、オレは『お坊ちゃん』らしいから…orz



951:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2008/12/28(日)00:23:59ID:C3q3ljrQ0
鬼になる理由<晴彦> 3/4

村に車を乗り入れるときは、車幅ぎりぎりの農道に入らなければならない。
オレが運転しているときは、いつも笹川さんが、
「落ちる!」
って叫んでた。
農道の先に、その笹川さんの車と崇志兄の車が停まってる。
怖がりの美耶ちゃんが平静に乗っていられたのかどうか、あとで聞いてみよう。

―――――――――――……。

でも、オレは無意識に農道の入り口をスルーしてしまった。
なぜだろう。ときどきこういうことが起きる。
そして、この行動はあとになってみると意味がわかってくることが多い。

…しょうがねえなあ。
たしか、迂回した先にも村の方面に入り込む林道があったはず。そっちを目指すか。



952:オオ○キ教授◆.QTJk/NbmY:2008/12/28(日)00:24:25ID:C3q3ljrQ0
鬼になる理由<晴彦> 4/4

5分ほど走って、I村を完全に行き過ぎたところで、村の裏手の山に入る道を見つけた。
車は…入らないな。この程度の登山なら革靴でもいけるだろ。
電波が届きそうだったから崇志兄に電話した。その場では通じなかった。
10分ほど山中に入り込んだところで、崇志兄の方から電話があった。
ノイズだらけで何を言ってるのかわからない。
諦めて電話を切った。…なんか、美耶ちゃんの声が聞きたいなあ…。

時計を見ると、まだ13時半。
天気もいいのに、ぬかるんだ山道には陽の光が届いていなかった。

前方に人影が見えた気がして、正直、ビビッた。
鬼…って、本当にいるんだろうか。もし出たら…。
どうしようかな、オレ。
とりあえず――――――――……。

逃げよう。



引用元:【霊感持ちの】シリーズ物総合スレ6【友人・知人】
https://anchorage.5ch.net/test/read.cgi/occult/1223829762/948-952














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