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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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2024.11.25 (Mon) Category : 

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泣きじゃくる少女

2017.07.24 (Mon) Category : ミステリー・不思議な話

490:⑦⑦⑦ : 2017/07/20 (Thu) 20:30:48
近所にある嫌いな場所の話。
そこはJRの線路下をくぐるように作られたトンネルで、右脇に細い歩道がついている。通る時は坂を下ってからまた上るかたちになるので、見通しが悪く昼でも薄暗い。距離が短いからか街灯の類はなく、交通量は多いという危険な場所だ。

ある日の夕方、近くを通りかかったときに、トンネルの中で泣いている小さな女の子をみつけた。
近くに親らしき人物もおらず、危険だと思った俺は声をかけることにした。
「なんで泣いてんの?」
女の子は俺を見ると、泣きじゃくりながら車道を指差した。
そこには車に轢かれたネコの死骸が転がっていた。
「……君の?」
とっさに出たのはそんな言葉だった。女の子が大きく肯く。涙でびちゃびちゃの大きな目が、無残な亡骸をじっと見つめていた。
女の子もネコも可哀想だが、とにかくこの子をトンネルから連れ出そうと思った。この子まで車に轢かれるようなことになってはいけないし、死骸を見続けるのは辛いだろう。
それに、次に来る車がネコの死骸を轢かないとは限らないのだ。そんな光景はとても見せられない。

そうして俺は女の子をなだめ、抱きかかえてトンネルを出た。
外に出たとたん悲鳴があがった。通行人の女性が俺を見て声を張り上げている。
まさかこの子のお母さんか。これは誘拐じゃないぞと憤慨しかけたが、そういうことじゃなかった。
女の子を抱えたはずの俺の腕の中にいるのは、哀れなネコの死骸だった。

(※⑦⑦⑦さんからの投稿です。ありがとうございました)




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