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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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ドアを叩く

2008.06.30 (Mon) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

小劇団で活躍する山本さんは、よく旅行をする。 

それはプライベートな旅で、東北のある街に行った最初の晩だ。
ちょうど観光シーズンゆえか、あいにくと市内のホテルはどこも満員だった。
何件目かのとあるホテルに行くと、旧館ならば部屋がひとつ空いていると言われた。 

それはモダンな新館に隣接した、やけに古びた建物だった。
案内されて部屋に入った時、山本さんはちょっと嫌な予感がした。
何となく空気が濃密な感じがして、しかも、いわく言い難い圧迫感がある。
それまで霊体験のなかった山本さんは、旅の疲れのせいだろうと思った。

その真夜中。
ドン!ドン !ドン!
部屋のドアが、激しく叩かれた。 

目をさまして飛び起きた山本さんは、音の聴こえたドアを見た。
「誰なの?」
ベッドを降りて戸口に向かうと、彼女はそっと扉を開いた。
ところが、外には誰の姿もない。
しんと静まり返った廊下が、果てまで続くばかりだ。
薄暗い廊下の行き着く先に、『非常口』と記した緑のライトが淡い光を投げかけている。
反対側に目をやると、エレベータの向こうに階段が見えている。 

時刻は真夜中の二時過ぎ。さすがに歩く人影もない。
近くの部屋に止まっている、誰かの悪戯だったのだろうか?
ふいに、この部屋に入った時の圧迫感を思い出して、山本さんは背中にひんやりと寒気を感じた。
(まさか、お化けなんて事、ないわよね....。)
そろそろとベッドに戻ったが、なかなか眠れない。
こわごわとドアに目をやれば、部屋の暗闇の中、真っ黒な扉の下の隙間から、外の薄明かりが漏れている。 

ようやく眠りに落ちた時だ。
ドン!ドン !ドン!
またも激しくドアが叩かれて、山本さんは眠りから引き戻された。
ドン!ドン !ドン!ドン!ドン !
音は繰り返し聞こえている。
山本さんは震えながらもひたひたとドアに歩み寄った。するとドアの音はぴたりとやんでしまった。 

意を決した彼女は、ドアの真ん中にある小さな覗き穴から外をみた。
やはり、廊下には誰もいない。
(そんな...。)
覗き穴から目を離したときだ。
突如、山本さんは背後から何者かに恐ろしい力で突き飛ばされ、顔をドアにぶつけて、その場に昏倒してしまったのである。
意識を取り戻したのは、翌朝になってからの事だ。 

「いったい、どういうことなのよっ!」
山本さんの苦情を聞いたフロント係は、青ざめた顔で同僚になにか話しかけていたが、やがてぽつりと話し出した。 

「今から六年前、あの旧館で火事があったんです。ほとんどのお客様は非常階段から逃げたのですけど、
ちょうどあなたがお泊まりになった部屋におられた若い女性がひとり、非常ベルの音に気づかないほど熟睡してらっしゃった....。」 

その女性が異常に気づいた時、すでに部屋には煙りが充満していたらしい。
彼女は必死に扉まで這っていったが、パニックに陥ってチェーン・ロックを解除する事ができなかった。
結局、その女性は部屋に閉じ込められたまま、煙りで酸欠死したのだと言う。 

山本さんは蒼白となった。
すなわち。
ドアは、部屋の内側から叩かれていたのだ。







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なんだ、夢か

2008.06.29 (Sun) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

10年くらい前になる話なんですけど,読んでください。 

夜、私は二段ベッドの下で寝ていて夢をみていたんです。
その夢の中でもやっぱり寝ているんですよ。
でも、夢の中で私は少し開いた雨戸の隙間から、顔半分焼け爛れた髪の長い女の人に、手首をつかまれて窓の方に引っ張られているんです。 

その頃私は12歳ぐらいで、そんな怖い体験したこともなかったから、とにかく 抵抗したんですが、ものすごい力で女の人は引っ張ってきて、夢ですからそんなに 時間はたってないと思いますけど、30分ぐらい引っ張られてたと感じました。 

そうしてるうちに体は、半分窓の外に出てしまい、顔のすぐ横にその女の顔がある !
もうくっつきそうなぐらいで、
「もう、だめかも・・・」
と思った時、女の人が、にた-っとわらったんです。
その瞬間、はっと目が覚めたんです。
「・・・なんだ、夢か・・・。」
その時、急に窓が気になり、振り返ると、・・開いてるんです。 

夢と同じぐらい5センチほど。怖くなり電気を点けて窓を思いっきり開けました。
外は真っ暗で誰もいません。
「やっぱり夢だったんだ。よかった。」
安心してなにげに掴まれていた手首をみたんです。
確かめるために。安心したかったから。でも、見なければよかった。
その左手首には、くっきり指の跡がついていたんです。 

3日ぐらいその跡は消えませんでした。
上で寝ていた弟にもその跡を見せたから証人になってもらえたんですけど、3年ほど前にガンで亡くなってしまいました。
怖い話とかする時にたまにこの話するけど、夢と現実重なってるから、なかなか信じてもらえない。
でも、本当に怖かった・・・。







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これで3人目なんだ…

2008.06.27 (Fri) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

知人(Sさんと呼ばせてもらいます)から聞いた話です。
 
Sさんはいわゆる『見える人』らしいのですが、『怖い』というよりもむしろ『不思議だ』と思ったお話です。
何年も前の話だそうです。
Sさんはアパートの自分の部屋でねむっていたそうです。
すると突然の金縛り。
Sさんにしてみれば『いつもの事』らしいのですが、今日はどうも様子が違う!!
足元から腰に向かって何か黒い塊が這い上がって来たというのです。
さすがに気味が悪いと思ったSさん。
振りほどこうにも体は動かん、助けを呼ぼうにも声も出ない!!
そうこうしているうちに黒い塊は胸元辺りまで這い上がって来ました。 

その時耳元で、仕事先の後輩の方(Gさんと呼ばせてもらいますが)の『Sさん!Sさん!!』という声が聞こえて、何かに右腕を引っ張られたそうです。
すると右腕だけが自由を取り戻しました。 

『なんでGがこんなところに、、、いや、そんな訳あるか。幻聴か?』
混乱しつつもSさんは、その右腕で胸元まで迫った黒い塊を振り払いました。
するとその塊はスゥっと天井にまで浮かび上がりました。 

その時初めてSさんは、その塊が人の形をしている事に気がついたそうです。
その黒い人影は何度も何度も手招きをしていたといいます。
やがて金縛りが解け、部屋の電気をつけたとたんに黒い人影は消えたそうです。 

翌日、Sさんは仕事場で
『よう、G!!昨日なぁ、変な夢見ちゃったんだけどな!おまえのおかげで助かったょ。サンキュ!!』
当然何の事やら、、、のGさん。
『何の事ですか?まったく、、、それよりSさん、いい腕時計してますね。僕のととりかえましょうよ。』
『冗談言うな。誰がそんなボロいのと、、、大体お前の時計、不正確すぎるもん』
『ひどいなぁ、Sさん、、、』
その日はその程度だったそうです。 

さらに数日後、、、
Sさん達の仕事場では、一つの大きな仕事が終わって打ち上げの宴会をしたそうです。
当然夜遅くまで盛り上がったんでしょう。
その時、Gさんが突然思い出したように、、、
『俺、そろそろ帰ります。実は見たいTV番組があるんだけど、、、タイマー予約忘れて来て、、、』
『しょうがねぇなぁ。今何時だ?おい、お前の時計5分進んでるよ。やっぱしボロいな、それ。』
『そんな事無いですよ!!あ、もう30分しか無い!!じゃあSさん、みなさん、お疲れ様』
Gさんは大慌てでバイクを飛ばして帰ったそうです。 

翌日、Gさんが帰り道でタクシーとぶつかって亡くなったそうです。
その亡くなった日というのはあの『手招きする人影』が現れたちょうど1ヶ月後、時間も一致するそうです。
この一致にはSさんも『偶然にしてはなぁ、、、』と語っていました。
Sさんは思ったそうです。 

あの夜自分の部屋に現れたのは死神みたいな奴だったのか。
だとしたら、あの夜自分の手を引っ張って助けてくれたGさんは身代わりになってくれたのか。 

そうで無いとしても、あれは単なる事故だったとしても、、、
『いい時計ですね。取り替えましょうよ』とせがまれたあの時に時計を貸していれば、、、。
なにしろGさんの時計が不正確なのをSさん知ってましたから。 

Gさんが亡くなられた事故現場って、めったに車の通らない静かな所だったらしいんです。
たまたま同じ時間に同じ場所にバイクとタクシーがたまたま通り掛った、、、。
Sさんにしてみれば
『俺の時計は正確だったから、、、俺が時計を貸してれば、5分余裕が出来たと思う。事故現場に辿り着くのは5分後だったかも、、』 

この話をしてくれたSさん、後悔というよりも『謎だなぁ』といった表情をしていました。
なかなか逞しい人だなぁと感心していると
『いや、この話が謎、というよりもね、、、もっと謎なのはね、、、、これで3人目なんだ。』

Sさんが言うには『不思議な夢』だか『金縛り』だかの最中に知人が出てくると、その知人が必ず何らかの形で亡くなっているそうです。







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インだよ…

2008.06.26 (Thu) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

犯罪・・・これは、必ずしも本人の責任で起こすものでもないようです。

今から2年前の6月、自分の所轄の精神病院から一人の患者が自分の父親を刃物で刺し、逃げるという事件がありました。
無線で連絡がありましたが充電池が切れてしまい、最後まで聞けませんでした。
同地区を警邏中、 1人の女性を見つけたので
「この辺は、物騒なんで早く 帰ってください。」
と、不安を与えないよう言うと、女性は振り返りました。

左手には血まみれの包丁を持ち、目はサメのような目をしてました。
そうです。 男性だと思っていた被疑者は、女性だったのです。
信じられない力で、殴られ私は、頬骨を割るという重傷を負い、その後駆けつけた二人の警官と私の3人がかり でやっと取り押さえました。 

私は、両肩を押さえ、顔の側に自分の顔を近づけた時、その女は、こう言ったのです。
「わかったよ。この女の体は、諦めてやるよ・・・。」
私は
「誰だ・・・お前?」
 といいました。
すると、 女は、
「インだよ・・・」
といいました。 

後日、以前お話した新野さんにこの事を話すと、
「俺が扱った殺し、麻薬でインを名乗った奴は、四人いたな。」
といいました。
その後
「・・・同じ奴かもな。 まだ、やりたりないのか・・・」
とポツリ。
女性ですが、衰弱死したそうです。 

その後、「イン」について気になり、新野さんに連絡をとったところ、新野さんは、
「色々、聞いてみると被疑者だけでなく、自殺者のなかにも遺書のなかに「イン」の名 が書いていた奴がいるらしい。もちろん、こんなこと、 書類には、書けないがな・・・。」
とのことでした。そして、
「お前も、もう奴には、関わるな。あいつは、刑法が適用されないぶん、警察の手には、負えない。」
と言いました。
今、「イン」を知っているのは、私と新野さんだけです。
他の警官は、錯乱した状態の産物だと思ってるみたいです。







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タクシーに乗る女

2008.06.24 (Tue) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

8月14日その日からやっと俺は夏休みがもらえた。
休みになる前の3日間は久々に仕事に追われ、ほとんど徹夜でCADとにらめっこ仕事をなんとか片づけた俺は、その日爆睡していた。

夕方電話の音で目が覚めた。電話の主は沖縄にいたときの友人Sだった。
Sとは中学の時に、家のお払いのために親戚のユタのおばさんを紹介して以来家族ぐるみの付き合いをしていた。それでもSと話すのは約6年ぶりだろうか。

Sは沖縄で仕事がないため、今年のはじめから東京で働いているらしい。
一通りの雑談をした後Sは、
「東京で相談できるのはお前しか思いつかないから話を聞いてくれないかな」
そう言われて俺は
「じゃ今から晩飯がてら待ち合わせるか」
そう言ってSの住む場所を聞くと、俺の住む場所からわりと近いところに住んでいた。俺は分かりやすい場所を指定して待ち合わせることにした。

店に着いた頃には7時を過ぎており、店も混み始めていた。
Sは俺よりも先に着いていた。 

今現在Sはトラックの運転手をしており、その前はタクシーの運転手をしていたそうだ。飯を食い終わり俺はSに相談内容を聞いてみた。

「相談てなんだよ?」
Sに聞くと、神妙な顔をしながら話し始めた。 

話は今年の3月にさかのぼる、夜の11時頃に女性客を乗せて行き先を聞くと北富士のゴルフ場に行ってほしいと言われ、場所がよくわからないから時間がかかってしまうかもしれないけど良いですか?そう聞くと女性は
「それでも構わないのでお願いします。」
11時過ぎにこんな長距離を拾うなんてSは喜んだ。

F駅から出発してすぐにSは高速を使うか尋ねた。女性のOKをもらいタクシーを高速に向けて走り出し、高速に乗ると女性はSに次のSAで飲み物を買いたいので寄ってもらいたいと言ってきた。

客の指示どうり石川SAで一旦タクシーを止めて、女性が戻るまでの間Sは地図を広げてゴルフ場の場所を探した。だが探す前に女性は戻ってきた。
後部座席を開けると女性は、
「前に座らせてもらえませんか、何もしませんから」
笑いながらそう言われてSは、女性が綺麗だった事もありわくわくしながら前の席に乗せたそうだ。

隣に乗ってきた女性は、Sにコーヒーを差し出してくれた。
それに気を良くしたSは、目的地に着くまでの間ずーっと喋り続けたそうだ。 

河口湖ICを降りて139号線に入って、Sは目的地を確認したいので地図を見てもいいかと尋ねると女性は、「場所は大体わかるからいいですよ」
そう言われてSは
「それじゃ近くなったら教えてください。」
そう言ってまた雑談を始めた。

しばらく走っていると、辺りに何もない事に気づいたSは心配になり女性に尋ねた
「こんな時間にゴルフ場にいかれるんですか?」
すると女性は
「本当は最終の電車で着く予定でいたんですが、乗り遅れてしまって」
それを聞いてSも安心して
「泊まりで朝からラウンドの予定だったんですか」
そう言って笑ってすませた。

そして精進湖にさしかかった時女性が
「あっこの辺でいいですよ。」
Sはそう言われ
「でもこの辺何もないじゃないですか」
そう聞くと
「湖の横に泊まる場所があるんで大丈夫ですよ」
そこまで言われるとSも何も言えず、タクシーを止めた。 

Sは女性が降りる前に、自分の名刺を渡し、
「また利用する事があったら是非お願いしますね。」
そう言って女性と別れた。 

それから1ヶ月が経過した頃から、Sの周りで奇妙な事が起こり始めた。
夜中繁華街を流していても、誰も手をあげてくれないのだそうだ。
そしてSの後方から来るタクシーに乗ってしまう、あまりにもそんなことが続いたある日Sは、一人の酔っぱらいの客を乗せた。

かなり酔っていたその客はSにむかって、怒鳴り始めた。
「あんたも仕事だろ、だったら隣に彼女なんか乗せて仕事しちゃいかんだろ」
怒鳴られたSは
「そんなことはしませんよ」
そう客に言い返すと客は 
「じゃー研修か何かなんだな、そいつはすまん」
そう言いながら笑っていた。

しばらく走りその客を降ろした後、Sはもしかしたら自分に見えない何かが乗っているのだろうか、そんな事を考えながらも仕事を続けた。

繁華街で客を拾える事はそれからほとんどなくなり、そのかわりに1週間に3度から4度、長距離の客をつかまえられるようになった。
でもおかしな事に、その全ての客の行き先は大月方面だった。 

やっぱり何かおかしい、そんな事を考えている時にある1人の客を乗せた。 

客を乗せて目的地に着くとその客はSに聞いてきた。
「運転手さん、隣に誰か乗せてるの気づいてる?」
そう言われてSは
「やっぱり誰かいるんですか。」
逆に聞いてみた。
すると客は
「降りて話ししましょう。」
Sもそれに従い車外で話しを聞き始めた。

その客は自分が住職であることを告げ、
「これは私の助言として聞いてください。今すぐにこの仕事を辞めなさい、でないとあなたの身に災いが降りかかるおそれがあります。」
そう言って、少しここで待っていてくださいと言い家からお札を持ってきて、助手席にそえてお払いのようなことをしてくれた。

Sは住職の助言にしたがい、会社を辞めたそうだ。
そしてすぐにトラックの仕事を始めた。それからは妙な事はなかったのだがこの間の9日の日に、南小谷までの配送を頼まれて、夜中に中央高速を走っていた。そして大月ジャンクションにさしかかった時に、Sのトラックの横をタクシーが抜いていこうとした、そのタクシーを見ると助手席にSが乗せた女性がいた。その女性はじっとSを見ていたそうだ。

Sは自分自身に(気のせいなんだ、気のせいなんだ)と言い聞かせ、高速を降りて国道で南小谷まで向かった。
その帰りもSは高速を使った。帰りは逆だから大丈夫だろうと思い走ったが、やはり同じ場所で同じ事が起こったのだそうだ。 

Sの話を一通り聞いて俺は
「今はもう平気か」
と尋ねた。
すると
「今はちょうど夏休みもらってるから変なことはないけどな。」
そう言い終わるとSは、
「なんで彼女がみえたのかな?」
逆に聞かれた。
Sは自分が女性をおろした場所がどういう場所かしらないらしい。

俺は
「お前なんも知らんのか、お前が女の人おろした場所の横は青木ヶ原なんだぞ。」
Sはキョトンとして
「なんだそれ」
と言ってきた。
「自殺の名所だよ」
それを聞いてSはやっと理解したらしい。

「お前住職の行動とかで理解しなかったんかい」
Sは自殺とかは一切考えなかったらしい、何か事故にでもあったのかもしれない位は考えたらしいが・・・・。

それからSは、自分はその場所に行って線香でもあげなきゃいけないといいだした。俺は冷たくやめとけといったが、聞いちゃくれない。
「行くなら1人でいけよ、俺は行かねーよ。」
そう言うとSは俺のことを薄情者よばわりしはじめた。

あまりのしつこさに、俺も諦めて一緒に行くことにした。
「なにが嬉しくてこんな夜に、それもお盆に自殺の名所に行かなきゃなんねーんだ」
そう吐き捨てながら、Sが女性をおろした場所に向かった。

思ったよりも高速は混んでなく、夜中の1時前にはその場所に着き近くの樹海の入り口で線香をあげるように、俺はSに促した。
その女性が本当に自殺したのかどうかは俺にはわからん。
でも何となくそうなんだろう。 

線香をあげながらSは動こうとしなかった。あまりこんな所には長くいたくはない、そう思い強引にSを捕まえ車に押し込み樹海を後にした。Sは落ち込んでいた。
俺はSに声をかけた
「その女の人綺麗だったの?」
するとSは真顔で
「すげーいい顔してたよ、もろ好みだった。」
そう聞いて俺は少しでも元気が出ればいいけど、そんな事を考えながら車を走らせた。

雑談をしながら走っているとSがいきなり大声をだした。
俺を見ながら
「もっとスピードを上げてくれ」
俺はいきなり何だよ、と怒鳴り返した。Sは後ろを指さしながら
「彼女が付いてきてる」
場所が場所だけに洒落にならん、そう思い出来るだけスピードを上げなんとか高速に乗っかった。家に付くまで俺は出来るだけ後ろを見ることはしなかった。

余談
Sが彼女に名刺を渡しながら、是非お願いします。と言った後彼女は
「必ず呼びますね、呼んだら絶対に来てくださいね。」
そう言って降りていったそうだ。









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