都市伝説・・・奇憚・・・blog
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裏道で
2010.03.07 (Sun) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
922 名前:みみん 投稿日:03/03/07 22:55
はじめまして。他の方にとって洒落にならないくらい怖いかは自信がありませんが・・・・
3年前の9月初め、金曜日だったと思います。
天気は覚えていませんが、少なくとも雨は降っておらず、まだ暑さの残る日でした。
自分の上衣はストレッチ素材の薄いフレンチスリーブ一枚だったことを覚えています。
私は彼のアパートに行くため、夜9時過ぎに都内某地下鉄の駅で降りました。
交通量の多い幹線道路はありますが、商店も殆ど無く寂しい雰囲気のところです。
彼の家に行くには駅を出てすぐ裏に入り、幹線道路と平行に続く細い道を3分ほど歩けば最短ですが、お土産にビールを買うため、少し離れたコンビニに寄り、その脇から裏道に入りました。
そのあたりは古い住宅街で高い塀に挟まれた道が細く曲がりくねり、街灯も少なく、はっきり言って防犯上も夜はあまり通りたくないところです。
不安を紛らわすという目的もあって、私は歩きながら彼に電話をかけました。
「あ、もう駅出てそっちに向かってるから。ビール買ったよー・・」
等と話しつつ、暗い街灯の下を通り過ぎようとしたところでした。
なにかの気配を感じて振り向くと、街灯の真下、高い塀の上から人間の上半身が出ていました。
直立不動でまっすぐ前を見据えたまま45度くらいこちらに傾斜して、若い男が突き出ていました。
距離は10M弱、街灯に照らされた土気色の顔も、来ている服もはっきりしています。
塀は男の腰骨のあたりよりもだいぶ下です。これだけ斜めに乗り出して何にも掴まらず直立不動の姿勢を保つことは無理です。あまりに不自然でした。
私は悲鳴をあげました。
私の大声にもその男は全く動きません。目も動かさないのです。
つながったままの電話の向こうで彼が何か言っているのが聞こえ、我に返った私は走りだしました。
泣きながらめちゃくちゃに走り、駅前まで戻って震えているところを彼に助け出されました。
訳を話すと、彼はその場所に行ってみると言い出しました。
私はしばらく拒絶していましたが一人になるのが絶対に嫌でしたので、少し離れて後に続きました。
街灯のところまで戻りましたが、何もありません。
男が居た塀の裏は駐車場になっていました。さっきの姿勢を取るには何かの上に乗って後ろから誰かに支えてもらうしかないでしょう。
「いたずらじゃないの?女の子驚かそうと思って。」
と彼は言いました。
あまりにはっきり見えたため、一瞬
「そうなのかな」
とも思いましたが、気が付いてしまいました・・・男が分厚い鮮やかなオレンジ色のセーターを着ていたことを。
少し濃淡のあるアクリルっぽい毛糸、大きな縄編模様、そして70年代風のボサボサセミロングヘア。
とてもセーターなど着るような日ではなかったのです。
夜になっても少し歩けば汗ばむ陽気でした。
私はまた泣き出し、彼にその場所から離れさせられました。
情けない話ですが、そのあと半年程TVとラジオと家中の電気をつけっぱなしで過ごしました。
それまでもその後も幻覚幻聴その他を経験したことはありません。
バイクに乗る人なら夏でも厚着をするんじゃないか、重い精神疾患の人なんじゃないか、等など考えてみましたが、どうにも納得のいく答えが出ません。
できれば実在の人物だったと思いたいです。
「それ俺だ!」とか、「そういう悪戯をやったことある」と言う方がおられましたら是非マジレスご報告ください。
安心して寝ることができるようになります。
はじめまして。他の方にとって洒落にならないくらい怖いかは自信がありませんが・・・・
3年前の9月初め、金曜日だったと思います。
天気は覚えていませんが、少なくとも雨は降っておらず、まだ暑さの残る日でした。
自分の上衣はストレッチ素材の薄いフレンチスリーブ一枚だったことを覚えています。
私は彼のアパートに行くため、夜9時過ぎに都内某地下鉄の駅で降りました。
交通量の多い幹線道路はありますが、商店も殆ど無く寂しい雰囲気のところです。
彼の家に行くには駅を出てすぐ裏に入り、幹線道路と平行に続く細い道を3分ほど歩けば最短ですが、お土産にビールを買うため、少し離れたコンビニに寄り、その脇から裏道に入りました。
そのあたりは古い住宅街で高い塀に挟まれた道が細く曲がりくねり、街灯も少なく、はっきり言って防犯上も夜はあまり通りたくないところです。
不安を紛らわすという目的もあって、私は歩きながら彼に電話をかけました。
「あ、もう駅出てそっちに向かってるから。ビール買ったよー・・」
等と話しつつ、暗い街灯の下を通り過ぎようとしたところでした。
なにかの気配を感じて振り向くと、街灯の真下、高い塀の上から人間の上半身が出ていました。
直立不動でまっすぐ前を見据えたまま45度くらいこちらに傾斜して、若い男が突き出ていました。
距離は10M弱、街灯に照らされた土気色の顔も、来ている服もはっきりしています。
塀は男の腰骨のあたりよりもだいぶ下です。これだけ斜めに乗り出して何にも掴まらず直立不動の姿勢を保つことは無理です。あまりに不自然でした。
私は悲鳴をあげました。
私の大声にもその男は全く動きません。目も動かさないのです。
つながったままの電話の向こうで彼が何か言っているのが聞こえ、我に返った私は走りだしました。
泣きながらめちゃくちゃに走り、駅前まで戻って震えているところを彼に助け出されました。
訳を話すと、彼はその場所に行ってみると言い出しました。
私はしばらく拒絶していましたが一人になるのが絶対に嫌でしたので、少し離れて後に続きました。
街灯のところまで戻りましたが、何もありません。
男が居た塀の裏は駐車場になっていました。さっきの姿勢を取るには何かの上に乗って後ろから誰かに支えてもらうしかないでしょう。
「いたずらじゃないの?女の子驚かそうと思って。」
と彼は言いました。
あまりにはっきり見えたため、一瞬
「そうなのかな」
とも思いましたが、気が付いてしまいました・・・男が分厚い鮮やかなオレンジ色のセーターを着ていたことを。
少し濃淡のあるアクリルっぽい毛糸、大きな縄編模様、そして70年代風のボサボサセミロングヘア。
とてもセーターなど着るような日ではなかったのです。
夜になっても少し歩けば汗ばむ陽気でした。
私はまた泣き出し、彼にその場所から離れさせられました。
情けない話ですが、そのあと半年程TVとラジオと家中の電気をつけっぱなしで過ごしました。
それまでもその後も幻覚幻聴その他を経験したことはありません。
バイクに乗る人なら夏でも厚着をするんじゃないか、重い精神疾患の人なんじゃないか、等など考えてみましたが、どうにも納得のいく答えが出ません。
できれば実在の人物だったと思いたいです。
「それ俺だ!」とか、「そういう悪戯をやったことある」と言う方がおられましたら是非マジレスご報告ください。
安心して寝ることができるようになります。
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姿を消した少女
2010.03.06 (Sat) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
840 名前:長文注意!1/8 投稿日:03/03/07 12:29
私は学生の頃、ある町のハンバーガーショップで「メンテ」のバイトをしていた。
メンテ=メンテナンスマン。閉店後の店内を翌朝までに掃除する仕事だ
私とKさんの2人でメンテに入った時のこと。
4時頃には一通りの掃除を終え、仮眠をとるために2階の客席へ上がった。
照明を消し、ベンチの上に横たわってウトウトしていると、Kさんに肩を叩かれた。
「1階の方で物音がする。」
と言う。
階段の所へ行って耳を澄ますと、厨房で回している洗濯機の音に混ざって、かすかに声のようなものが聞こえた。
階段を下りて、恐る恐る厨房の方を覗くと、洗濯機の前に人影が立っているのが見えた。
ジーンズにTシャツ姿の若い女。洗濯機の中を覗き込んで何事か呟いている。
「オイ!」
私が声をかけると、女は振り向いてこっちを見た。
昼勤のバイトをしているN美だった。活発な感じの子で、メンテ仲間にも人気がある。
今は、心なしか顔色が青白く、虚ろな表情。
十秒くらい(?)無言でこっちを見ていたが、おもむろに踵を返し、私たちのいる所からは死角になっている厨房の奥に向かって、小走りに消えた。
2人揃って後を追い、角を曲がって奥の方を覗く。誰もいない。
厨房のその一角には冷蔵庫とシンクが置いてあるくらいで、人が隠れるスペースも、他へ通じるドアも無い。
一応冷蔵庫を開けたが、中は食材が一杯に詰まっているばかり。
私とKさんは、しばらく呆然として立ち尽くしていた。
「あれ、N美だったよな・・・」
Kさんの声は震えていた。
「幽霊ですかね。」
「んな訳ねーだろ。N美生きてるじゃねーか。」
「いや、たった今、死んだとか・・・」
「ば、バカ言ってんじゃねぇよ・・・」
もう仮眠どころではなく、2人とも、いつになく丁寧に掃除しながら朝を待った。
作業日誌にN美のことは書かなかった。絶対本気にされないだろうと思ったからだ。
家に帰って昼まで寝て、午後の講義を受けた。帰り道、遠回りをして店の前を通った。
カウンターの向こうでキビキビ働いているN美を見て、私は少し安心した。
次のメンテは友達のYと一緒だった。
仕事に入る前、事務所で前回に見た出来事について話すと、Yの顔色が変わった。
聞いてみると、先週のメンテで一緒になった奴がN美を見たのだと言う。
「俺が2階で掃除してたら、そいつがパニクって上がってきてさ。開いた冷蔵庫の扉の前で、N美が立って中を覗き込んでいたんだって。」
そいつが声をかけると、N美は冷蔵庫の中に消えた。
もちろん冷蔵庫の中に人が隠れるスペースなど無い。
「あれなんじゃねーの、生き霊ってヤツ。」
私が茶化すようにそう言うと、
「でも、生き霊って恨み持ってる奴のアレだろ?N美そんな感じじゃないよな。」
と言い返された。
確かに、N美はサバサバした感じの子で、誰かを恨んだりするタイプには見えない。
「夜中、店に忍び込んだんじゃねーの?」
「何で?何のために?金は事務所に持ってっちまうし、理由ないって。」
「うーん夢遊病とか・・・」
「どうやって店に入るんだよ。それに、消えたってのはどう説明するんだ?」
結局、何の結論も出ないまま、店の営業が終わって時間切れとなった。
その日の仕事は、私が2階、Yが1階という風に分担してやる事にした。
客席の床を拭いている最中に、下から声がした。
手を止めて耳を澄ましていると、今度は叫び声が聞こえてきた。Yの声だった。
私は慌てて階段を下りた。
カウンターの向こう、階段の裏側にある倉庫の前。
Yが床にへたり込んでいた。目を閉じて何事か呟いている。
「大丈夫か?!何があった!」
Yは目を開けると、怯え切った表情で
「上へ連れてってくれ・・」
とだけ言った。
20分程経って、ようやく落ち着きを取り戻したYは、さっき見た一部始終を語り始めた。
Yは床の掃除をするため、掃除機を出そうと倉庫の扉を開けた。
中にN美が居た。青白い顔、虚ろな表情。
驚いて後ずさったYの目の前を通り過ぎ、N美はまたもや奥の方へ消えた。
それで、Yは腰を抜かしたのだと言う。
「やばいよ、やばいって。明日店長に言ってみようぜ。」
私は本気でビビっていた。Yは俯いたまま黙りこくっていた。
帰る際になって、Yが私を捕まえて言った。
「昨日の事、俺が店長に話しとくから、お前は先に帰ってくれ。」
「だけど、俺の話もあるし・・・」
「いや、それも俺が話とく。いいから、まかせてくれよ。」
Yの、いつになく強い口調に気圧されて、私はそのまま帰ることにした。
次のバイトを探そう、と真剣に考えはじめた。
次のメンテに入った日、N美が何の連絡もなく無断欠勤していた。
今まで無かった事なので、心配した店長がN美の所に電話したが、誰も出ないらしい。
私は内心メチャクチャ怯えながら掃除をしたが、その夜は何も変な事は起きなかった。
翌日の夜、早めに寝ようとしたところで電話がかかってきた。Yからだった。
「ちょっと話がある。そっち行っていいか?」
声が妙に沈んでいたので何事かと思ったが、20分後に現れたYは、案外普通に見えた。
「どうしたんだ?」
「いや、N美のことなんだけど・・」
「昨日、いきなり休んだらしいな。」
「知ってる。電話しても出ない。アパートにも居ないんだ。」
「アパートにって、お前・・・」
「うん、ちょっと前から俺、N美とつき合ってたんだ。」
そう言って、YはN美との事を話し始めた。
YがN美がつき合い出したのは、ここ1ヶ月のことだった。
N美は親元を離れ、一人暮らしをしていた。Yは何回かN美の部屋に行ったらしい。
つき合っている最中のN美は、明るい普通の子だった。
だから、N美の生き霊(?)の噂を聞いた時も、Yは嘘だと思って相手にしなかった。
ところが先日の深夜、私と一緒のメンテの際に、Yは自分の目でN美を見てしまった。
私にはああ言ったものの、Yは店長には何も話さなかった。
そして、その日の昼にN美に会って話をしたそうだ。
最初は
「何言ってんの~」
と笑っていたN美も、Yの真剣な表情に怯えだした。
最後には2人して黙り込んでしまい、結局、気まずい雰囲気でその場は別れたらしい。
翌日の夜、Yの家にN美から電話があった。昨日の話題は出なかった。
ただ、N美はやたら昔の話をしたがった。
Yとの思い出、一人暮らしを始めたきっかけ、子供の頃の記憶、両親の事・・
やがて、昔付き合っていた男の話までしだしたので、鬱陶しくなったYは、半ば強引に電話を終わらせてしまった。
「その次の日なんだ、N美が姿消したの・・・」
Yは昨日の夜、つまりN実が無断欠勤した日の夜に、N美の所へ電話した。
しかし、N美は出ない。アパートへ行ってみると、ドアの鍵が開いている。
中へ入ると、N美の姿はなく、部屋の中が妙に整頓されていた。イヤな予感。
Yは、近くの公衆電話で、以前聞いたN美の実家の電話番号をプッシュした。
電話はすぐに繋がり、N美の母親が出た。Yは単刀直入に聞いた。
「N美さんは、そちらに戻っていますか?」
しばらく沈黙があり、やがて重々しい口調で返事が返ってきた。
「・・N美は死にました・・・半年前に、自分の意志で・・・」
「なあ、どう思う? 」
Yは顔を歪めながら聞いてきた。
「俺、N美のお袋さんに、N美の事イロイロ聞いたよ。人違いかもしれないと思って。でも、顔や体の特徴、性格、話し方、子供の頃の記憶。同じなんだ、何もかも。 俺が知ってるN美と、半年前に自殺したN美。同一人物としか思えないんだよ。」
私は呆然とするしかなかった。
N美がバイトをしている姿は、私もYもKさんも、他のバイト仲間や店長も見ている。
何百人という人が、N美の手からハンバーガーを受け取っているハズだ。
それが全て幻だったとでも言うのか?N美は幽霊だったのだろうか?
「俺、家に帰ってからN美の写真を見たよ。そのままだった。何も変わっていない。俺の記憶のままのN美が写ってる。あれがN美じゃないなら・・・誰なんだ?」
Yは泣いていた。私は何と慰めて良いのかわからず、Yと一緒になって泣いた。
結局、私やYが知っているN美の行方は、それっきり判らずじまいだった。
バイト先に残されていたN美の履歴書に貼り付けてあった学生証のコピー。
そこにあった学籍番号は別の学生のものだった。
N美の部屋は生活の痕跡が残されたままで、預金通帳や現金もそのまま残されていた。
これは、誰かが仕組んだ、手の込んだイタズラなのか?
誰もがそう考え始めたころ、Yが死んだ。
見通しの良い直線道路。Yは急に歩道から飛び出し、タクシーに轢かれた。
遺書の類は残されていなかった。自殺なのか?偶然なのか?分かろうはずもなかった。
ただ、私には思いあたる節があった。
気になる事がある、と言った方が良いかもしれない。
N美が消えた翌日、私の部屋へ来た時、Yが話していたことがもう一つある。
Yが階段裏の倉庫でN美を見た時のこと。
Yは、目の前を通り過ぎてそのまま走り去ろうとするN美に、思わず声を掛けた。
「おい!待てよ。」
N美は足を止め、ゆっくりと振り返った。
次の瞬間、N美の目が驚いたように見開かれた。そのまま、一所をじっと見つめている。
Yはその視線を追い、倉庫の中に目をやった。
そして、Yは「そいつ」を見た。倉庫の奥に座っていたそうだ。
Yは、恐怖のあまり腰を抜かした。目を閉じて、ひたすら祈りの言葉を繰り返す。
やがて、
「大丈夫か?!」
という声がして、Yはようやく目を開けた。
目の前に私の姿があった。ホッと一安心したそうだ。
で、私の肩越しに倉庫の中を見た。
薄暗闇の中、「そいつ」がゆっくりと立ち上がろうとしているのが見えた。
一刻も早く、その場を離れないとヤバイと思ったそうだ
「上へ連れてってくれ・・」
だから、Yはそう言った。
「そいつ」について、Yはそれ以上、何も教えてくれなかった。
私が何を聞いても返事をしなかった。怯えていたのかもしれない。
ただ、「そいつ」を見た時、Yは恐怖と共にある予感を抱いたのだという。
「N美とはもう会えないかもしれない。」
Yはその時、何かを諦めたんだと思う。うまく説明出来ないけれど、きっとそうだ。
だから、Yの死因は自殺ではないと思う。
私は学生の頃、ある町のハンバーガーショップで「メンテ」のバイトをしていた。
メンテ=メンテナンスマン。閉店後の店内を翌朝までに掃除する仕事だ
私とKさんの2人でメンテに入った時のこと。
4時頃には一通りの掃除を終え、仮眠をとるために2階の客席へ上がった。
照明を消し、ベンチの上に横たわってウトウトしていると、Kさんに肩を叩かれた。
「1階の方で物音がする。」
と言う。
階段の所へ行って耳を澄ますと、厨房で回している洗濯機の音に混ざって、かすかに声のようなものが聞こえた。
階段を下りて、恐る恐る厨房の方を覗くと、洗濯機の前に人影が立っているのが見えた。
ジーンズにTシャツ姿の若い女。洗濯機の中を覗き込んで何事か呟いている。
「オイ!」
私が声をかけると、女は振り向いてこっちを見た。
昼勤のバイトをしているN美だった。活発な感じの子で、メンテ仲間にも人気がある。
今は、心なしか顔色が青白く、虚ろな表情。
十秒くらい(?)無言でこっちを見ていたが、おもむろに踵を返し、私たちのいる所からは死角になっている厨房の奥に向かって、小走りに消えた。
2人揃って後を追い、角を曲がって奥の方を覗く。誰もいない。
厨房のその一角には冷蔵庫とシンクが置いてあるくらいで、人が隠れるスペースも、他へ通じるドアも無い。
一応冷蔵庫を開けたが、中は食材が一杯に詰まっているばかり。
私とKさんは、しばらく呆然として立ち尽くしていた。
「あれ、N美だったよな・・・」
Kさんの声は震えていた。
「幽霊ですかね。」
「んな訳ねーだろ。N美生きてるじゃねーか。」
「いや、たった今、死んだとか・・・」
「ば、バカ言ってんじゃねぇよ・・・」
もう仮眠どころではなく、2人とも、いつになく丁寧に掃除しながら朝を待った。
作業日誌にN美のことは書かなかった。絶対本気にされないだろうと思ったからだ。
家に帰って昼まで寝て、午後の講義を受けた。帰り道、遠回りをして店の前を通った。
カウンターの向こうでキビキビ働いているN美を見て、私は少し安心した。
次のメンテは友達のYと一緒だった。
仕事に入る前、事務所で前回に見た出来事について話すと、Yの顔色が変わった。
聞いてみると、先週のメンテで一緒になった奴がN美を見たのだと言う。
「俺が2階で掃除してたら、そいつがパニクって上がってきてさ。開いた冷蔵庫の扉の前で、N美が立って中を覗き込んでいたんだって。」
そいつが声をかけると、N美は冷蔵庫の中に消えた。
もちろん冷蔵庫の中に人が隠れるスペースなど無い。
「あれなんじゃねーの、生き霊ってヤツ。」
私が茶化すようにそう言うと、
「でも、生き霊って恨み持ってる奴のアレだろ?N美そんな感じじゃないよな。」
と言い返された。
確かに、N美はサバサバした感じの子で、誰かを恨んだりするタイプには見えない。
「夜中、店に忍び込んだんじゃねーの?」
「何で?何のために?金は事務所に持ってっちまうし、理由ないって。」
「うーん夢遊病とか・・・」
「どうやって店に入るんだよ。それに、消えたってのはどう説明するんだ?」
結局、何の結論も出ないまま、店の営業が終わって時間切れとなった。
その日の仕事は、私が2階、Yが1階という風に分担してやる事にした。
客席の床を拭いている最中に、下から声がした。
手を止めて耳を澄ましていると、今度は叫び声が聞こえてきた。Yの声だった。
私は慌てて階段を下りた。
カウンターの向こう、階段の裏側にある倉庫の前。
Yが床にへたり込んでいた。目を閉じて何事か呟いている。
「大丈夫か?!何があった!」
Yは目を開けると、怯え切った表情で
「上へ連れてってくれ・・」
とだけ言った。
20分程経って、ようやく落ち着きを取り戻したYは、さっき見た一部始終を語り始めた。
Yは床の掃除をするため、掃除機を出そうと倉庫の扉を開けた。
中にN美が居た。青白い顔、虚ろな表情。
驚いて後ずさったYの目の前を通り過ぎ、N美はまたもや奥の方へ消えた。
それで、Yは腰を抜かしたのだと言う。
「やばいよ、やばいって。明日店長に言ってみようぜ。」
私は本気でビビっていた。Yは俯いたまま黙りこくっていた。
帰る際になって、Yが私を捕まえて言った。
「昨日の事、俺が店長に話しとくから、お前は先に帰ってくれ。」
「だけど、俺の話もあるし・・・」
「いや、それも俺が話とく。いいから、まかせてくれよ。」
Yの、いつになく強い口調に気圧されて、私はそのまま帰ることにした。
次のバイトを探そう、と真剣に考えはじめた。
次のメンテに入った日、N美が何の連絡もなく無断欠勤していた。
今まで無かった事なので、心配した店長がN美の所に電話したが、誰も出ないらしい。
私は内心メチャクチャ怯えながら掃除をしたが、その夜は何も変な事は起きなかった。
翌日の夜、早めに寝ようとしたところで電話がかかってきた。Yからだった。
「ちょっと話がある。そっち行っていいか?」
声が妙に沈んでいたので何事かと思ったが、20分後に現れたYは、案外普通に見えた。
「どうしたんだ?」
「いや、N美のことなんだけど・・」
「昨日、いきなり休んだらしいな。」
「知ってる。電話しても出ない。アパートにも居ないんだ。」
「アパートにって、お前・・・」
「うん、ちょっと前から俺、N美とつき合ってたんだ。」
そう言って、YはN美との事を話し始めた。
YがN美がつき合い出したのは、ここ1ヶ月のことだった。
N美は親元を離れ、一人暮らしをしていた。Yは何回かN美の部屋に行ったらしい。
つき合っている最中のN美は、明るい普通の子だった。
だから、N美の生き霊(?)の噂を聞いた時も、Yは嘘だと思って相手にしなかった。
ところが先日の深夜、私と一緒のメンテの際に、Yは自分の目でN美を見てしまった。
私にはああ言ったものの、Yは店長には何も話さなかった。
そして、その日の昼にN美に会って話をしたそうだ。
最初は
「何言ってんの~」
と笑っていたN美も、Yの真剣な表情に怯えだした。
最後には2人して黙り込んでしまい、結局、気まずい雰囲気でその場は別れたらしい。
翌日の夜、Yの家にN美から電話があった。昨日の話題は出なかった。
ただ、N美はやたら昔の話をしたがった。
Yとの思い出、一人暮らしを始めたきっかけ、子供の頃の記憶、両親の事・・
やがて、昔付き合っていた男の話までしだしたので、鬱陶しくなったYは、半ば強引に電話を終わらせてしまった。
「その次の日なんだ、N美が姿消したの・・・」
Yは昨日の夜、つまりN実が無断欠勤した日の夜に、N美の所へ電話した。
しかし、N美は出ない。アパートへ行ってみると、ドアの鍵が開いている。
中へ入ると、N美の姿はなく、部屋の中が妙に整頓されていた。イヤな予感。
Yは、近くの公衆電話で、以前聞いたN美の実家の電話番号をプッシュした。
電話はすぐに繋がり、N美の母親が出た。Yは単刀直入に聞いた。
「N美さんは、そちらに戻っていますか?」
しばらく沈黙があり、やがて重々しい口調で返事が返ってきた。
「・・N美は死にました・・・半年前に、自分の意志で・・・」
「なあ、どう思う? 」
Yは顔を歪めながら聞いてきた。
「俺、N美のお袋さんに、N美の事イロイロ聞いたよ。人違いかもしれないと思って。でも、顔や体の特徴、性格、話し方、子供の頃の記憶。同じなんだ、何もかも。 俺が知ってるN美と、半年前に自殺したN美。同一人物としか思えないんだよ。」
私は呆然とするしかなかった。
N美がバイトをしている姿は、私もYもKさんも、他のバイト仲間や店長も見ている。
何百人という人が、N美の手からハンバーガーを受け取っているハズだ。
それが全て幻だったとでも言うのか?N美は幽霊だったのだろうか?
「俺、家に帰ってからN美の写真を見たよ。そのままだった。何も変わっていない。俺の記憶のままのN美が写ってる。あれがN美じゃないなら・・・誰なんだ?」
Yは泣いていた。私は何と慰めて良いのかわからず、Yと一緒になって泣いた。
結局、私やYが知っているN美の行方は、それっきり判らずじまいだった。
バイト先に残されていたN美の履歴書に貼り付けてあった学生証のコピー。
そこにあった学籍番号は別の学生のものだった。
N美の部屋は生活の痕跡が残されたままで、預金通帳や現金もそのまま残されていた。
これは、誰かが仕組んだ、手の込んだイタズラなのか?
誰もがそう考え始めたころ、Yが死んだ。
見通しの良い直線道路。Yは急に歩道から飛び出し、タクシーに轢かれた。
遺書の類は残されていなかった。自殺なのか?偶然なのか?分かろうはずもなかった。
ただ、私には思いあたる節があった。
気になる事がある、と言った方が良いかもしれない。
N美が消えた翌日、私の部屋へ来た時、Yが話していたことがもう一つある。
Yが階段裏の倉庫でN美を見た時のこと。
Yは、目の前を通り過ぎてそのまま走り去ろうとするN美に、思わず声を掛けた。
「おい!待てよ。」
N美は足を止め、ゆっくりと振り返った。
次の瞬間、N美の目が驚いたように見開かれた。そのまま、一所をじっと見つめている。
Yはその視線を追い、倉庫の中に目をやった。
そして、Yは「そいつ」を見た。倉庫の奥に座っていたそうだ。
Yは、恐怖のあまり腰を抜かした。目を閉じて、ひたすら祈りの言葉を繰り返す。
やがて、
「大丈夫か?!」
という声がして、Yはようやく目を開けた。
目の前に私の姿があった。ホッと一安心したそうだ。
で、私の肩越しに倉庫の中を見た。
薄暗闇の中、「そいつ」がゆっくりと立ち上がろうとしているのが見えた。
一刻も早く、その場を離れないとヤバイと思ったそうだ
「上へ連れてってくれ・・」
だから、Yはそう言った。
「そいつ」について、Yはそれ以上、何も教えてくれなかった。
私が何を聞いても返事をしなかった。怯えていたのかもしれない。
ただ、「そいつ」を見た時、Yは恐怖と共にある予感を抱いたのだという。
「N美とはもう会えないかもしれない。」
Yはその時、何かを諦めたんだと思う。うまく説明出来ないけれど、きっとそうだ。
だから、Yの死因は自殺ではないと思う。
有名カラオケ店
2010.03.05 (Fri) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
824 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/03/07 05:07
昔俺がアルバイトしてた某有名カラオケ店での話
そこには厨房があるんだが
夜中になるとだれもいないのに物音がしたり
視線を感じたりするそうだ
これは何人かのバイトが証言していた
残念ながら俺は遭遇できなかったわけだが
話はあと二つある
一つは白い着物をきた女の話
そこの店は廊下の通路が円形にループしたつくりになっている
この廊下を白い着物をきた女が歩いているそうだ
この噂は昔からバイトたちの間にあったらしい
先輩の先輩はその話について好奇心がありながらも
懐疑的だった
しかし彼女はある日のバイトのときに
カウンターで客に尋ねられたそうだ
白い着物をきた女の人が廊下をぐるぐるまわってるけどなに?
825 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/03/07 05:08
もう一つの話
そこの店にはもう一箇所バイトに恐れられている場所があった
それは18番目の客室
18号室は部屋の広さも不十分で
設備もよいものは使われていない
カップルや少人数の客を主に通す部屋だった
開店前の掃除にこの部屋にはいると
確かに気味が悪い
なにが不気味なのかといえば壁の絵だ
壁一面に大きな女の絵が飾ってある
黒いドレスを描いた紙面はところどころはがれ
瞳はだれかのイタズラによって黒く塗りつぶされている
826 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/03/07 05:08
ある日おれは例によって開店前の清掃をしていた
1号室から順番に部屋をまわって掃除をしていく
14号室あたりを過ぎたとき
廊下の先に人影がみえた
掃除を適当にすませながら俺は最後の部屋に入った
とたん寒気がした俺を見つめている
女は壁の絵だ
当然といえば当然だった
18号室に入っていったそれは
或いは白い着物のようなものをきていたのかもしれない
昔俺がアルバイトしてた某有名カラオケ店での話
そこには厨房があるんだが
夜中になるとだれもいないのに物音がしたり
視線を感じたりするそうだ
これは何人かのバイトが証言していた
残念ながら俺は遭遇できなかったわけだが
話はあと二つある
一つは白い着物をきた女の話
そこの店は廊下の通路が円形にループしたつくりになっている
この廊下を白い着物をきた女が歩いているそうだ
この噂は昔からバイトたちの間にあったらしい
先輩の先輩はその話について好奇心がありながらも
懐疑的だった
しかし彼女はある日のバイトのときに
カウンターで客に尋ねられたそうだ
白い着物をきた女の人が廊下をぐるぐるまわってるけどなに?
825 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/03/07 05:08
もう一つの話
そこの店にはもう一箇所バイトに恐れられている場所があった
それは18番目の客室
18号室は部屋の広さも不十分で
設備もよいものは使われていない
カップルや少人数の客を主に通す部屋だった
開店前の掃除にこの部屋にはいると
確かに気味が悪い
なにが不気味なのかといえば壁の絵だ
壁一面に大きな女の絵が飾ってある
黒いドレスを描いた紙面はところどころはがれ
瞳はだれかのイタズラによって黒く塗りつぶされている
826 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/03/07 05:08
ある日おれは例によって開店前の清掃をしていた
1号室から順番に部屋をまわって掃除をしていく
14号室あたりを過ぎたとき
廊下の先に人影がみえた
掃除を適当にすませながら俺は最後の部屋に入った
とたん寒気がした俺を見つめている
女は壁の絵だ
当然といえば当然だった
18号室に入っていったそれは
或いは白い着物のようなものをきていたのかもしれない
あの時と
2010.03.05 (Fri) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
755 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/03/06 14:26
俺には4つ違いの弟がいます、って言うかいました。
俺が6歳の頃に弟は亡くなってしまいました。
でも、弟は俺の夢の中に度々登場します。
弟は必ず俺の夢に出てくると、俺がムカツクようなことばかりします。
俺が大学生になったある日、いつもの用に弟の夢をみました。
弟は俺が子供の頃大事にしてた置物をいじってました。
「さわるな!!!」
と弟に叫びましたが、完全に無視されてました。
このやろうと思い、思いっきり弟の首を目掛けて蹴りを食らわせました。
弟は地面に倒れこみましたが、すぐ起き上がりまた俺の置物を触りだしました。
怒りが頂点に達した俺は弟を突き倒して、思いっきり首を締めました。
すると弟が苦しそうにこう言ったのです。
「あの時と同じだな」
俺には4つ違いの弟がいます、って言うかいました。
俺が6歳の頃に弟は亡くなってしまいました。
でも、弟は俺の夢の中に度々登場します。
弟は必ず俺の夢に出てくると、俺がムカツクようなことばかりします。
俺が大学生になったある日、いつもの用に弟の夢をみました。
弟は俺が子供の頃大事にしてた置物をいじってました。
「さわるな!!!」
と弟に叫びましたが、完全に無視されてました。
このやろうと思い、思いっきり弟の首を目掛けて蹴りを食らわせました。
弟は地面に倒れこみましたが、すぐ起き上がりまた俺の置物を触りだしました。
怒りが頂点に達した俺は弟を突き倒して、思いっきり首を締めました。
すると弟が苦しそうにこう言ったのです。
「あの時と同じだな」
出る便所
2010.03.03 (Wed) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
605 名前:ガッツ☆いちもつ 投稿日:03/03/06 00:30
私の知人Uの体験談を書かせて頂きます。
夏、Uは友人4人と川魚を釣るため、渓谷のコテージに泊まる事になった。
コテージに到着し、管理所でコテージの鍵と調理器具一式を借りていると、管理所のオヤジが、話し掛けてきた。
「あんたら、釣りしに来たのかい?それとも、怪談話かい?」
U達は、「怪談話?」と思いながら、こう答えた。
「釣りだよ。まー、季節が季節だから怪談話もするかも知れねーな。」
オヤジは、更に質問してくる。
「酒は、結構持ってきてるのかい?今夜は飲み明かすのかい?」
U達は皆、大酒のみで缶ビールをワンケースと焼酎を持って来ていた。
「あぁ。結構飲むと思うよ。でも、明日も釣りをするから、早めに寝ると思うけどな。」
その問いにオヤジは「・・・そうかい。ならまぁ・・」と答えた。
どうもオヤジの様子がおかしい。
U達は、気になり、
「なんだい?怪談話をして、遅くまで起きてると、なんかあるのかい?」
とオヤジに聞くと、オヤジは手の甲を胸の前で垂らし、こう答えた。
「いやぁー、男だけで泊まりに来るとなぁ、たまに出るんだよ。
特に怪談話をしていると、出やすいらしい。
それ目的で来る客も多いんだがなぁ。
結構前になるが、知らないで泊まりに来た客が、見ちまってな。
そんで、ショックでぶっ倒れちまって救急車で運ばれちまった。
だから、一応忠告しておこうと思ってな。」
そして、オヤジは続けてこう言った。
「あんたら、見たいかい?」
Uは、「ちょっと見てみたい。」と思ったが、周りの4人は反対の意見だったようで、
「勘弁してくれ。見たくねーよ。」
と口を揃えて即答されてしまった。それを聞いたオヤジは、
「そうかい。そうかい。見たくないかい。」
そう言うと、少し離れた高台にある小屋を指差した。
「ほら、あそこに小屋があるだろ。あれが共同便所なんだが、あそこで出るんだよ。何が出るかってーと、“手”が出てきよる。で、覚えておいて欲しいんだが、夜中に便所に行ったら、必ず便器をにらみ続けてくれ。」
Uは、「へぇ~」と興味津々で便所を見ていた。オヤジは更に話を続ける。
「便器をにらんでれば、その“手”は出てこない。少しでも目を逸らすと、“手”が出てくるからな。引きずり込まれないように、にらみ続けるんだよ。」
今まで怪現象の体験をした事がなく、幽霊等には興味津々のUだが、さすがに、
「汲み取り式に落ちるのは、勘弁。」と思ったらしく、オヤジに「気を付けるよ。」
と言い残し、管理所を離れた。
コテージに着くと、やはり格安だった為、単なる掘っ建て小屋で、便所は付いていなかった。
その日の釣果はそこそこで、持参した食材と釣った魚で飯を食い、あまった魚を肴に酒を飲み始めた。
ビールの利尿作用が聞き始め、Uの仲間4人は便所に行き始めた。
そして、便所から戻るたび同じ事を口にする。
「あの便所こえーよ。マジ出ても不思議じゃねぇー。」
Uは、4人の胆の小ささにゲラゲラ笑っていた。
当のUは、何故かその日は便所が遠く、もよおさなかった。
酒も入り、悪乗りしたUは、
「そんじゃー、そろそろ怪談話でも始めるか!」
と言い出した。
仲間の4人は、慌てて止める。しかし、Uはそんな事お構いなしで、一方的に話し始めた。
Uが話し終わると、仲間の4人も観念したのか、それとも酔っていた為か、怪談話を順番に話し始めた。
一通り怪談話も終わると、「そろそろ寝るか。」という事になった。
ビビりまくっている4人は、床に着く前に「もう、あの便所には行かない。」とコテージの周りの草叢で立ちションをした。
しかしUは、寝る前も尿意は無く、結局1回も便所に行かずに寝る事となった。
深夜Uは、ふと目を覚ました。
起きた瞬間、半端ない尿意が襲ってきた。膀胱が悲鳴をあげている。
「やばい、洩れる!」と布団から飛び起きると、Uはコテージを飛び出し、洩らさないように内股小走りで共同便所へ向かった。
便所に飛び込み、引き戸を閉めた。
さすがに、これは恐い。
裸電球の明かりは揺れ、壁はシミだらけでシミと木目は人の顔の様に見える。
管理所のオヤジが言っていた事をUは思い出し、和式の便器をにらむ。
しかし、Uにはもう余裕がない。
一気にジャージとパンツを膝まで下ろし、膀胱に貯まっていた尿を排泄した。
「はぁぁ・・・。」
決して、オヤジが言ってた事を忘れたわけではない。
放尿の快感が、気を緩ませたのだろう。いつものクセが、出てしまった。
Uには、放尿中「はぁぁ」と息を吐きながら、うっとりと見上げてしまうクセがあった。
便器から目を離した事に気付き、「あっ、しまった!」と思ったその時。
まどろむ瞳に何かが、映った。
青白いモノ。
女の顔?
Uは、「管理所のオヤジが、驚かせる為に、天井にお面を貼り付けたのか??」と思った。
が、その時、青白い“女の顔”の閉じていた目蓋は開き、ニタニタと笑った。
「あが、あが」
悲鳴をあげたい、なのに口は開いても、悲鳴が喉に詰まり口から外に出てこない。
尿が止まらない! でもジャージを上げなきゃ! そして逃げなきゃ!
右手はジャージを持ち、左手は引き戸にかけた。
「今だ、逃げろ!」と思った矢先、Uの見開いた目と青白い“女の顔”の白内障のような濁った灰色の瞳と目が合ってしまった。
「あっ」
0コンマ何秒の空白。
いきなり、青白い“女の顔”が、ところてんを押し出すように、どぅるぅんと垂れ落ちてきた。
Uの視界を青白い“女の顔”が塞ぐ。
Uの喉を塞いでいた悲鳴は、固形物のように吐き出され、左手は渾身の力で引き戸を開いた。
「あがぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
Uは、獣のような悲鳴を上げながら便所から勢いよく飛び出した。
しかし、ジャージとパンツが膝の動きを封じ足が前に出ない。
Uは、そのまま高台を転げ落ちた。
朝、管理所のオヤジにUは起こされた。
起きたUは、下半身丸出し、ジャージはびしょ濡れ、そして共同便所から5mほど離れた
所で倒れていた。
Uは、慌ててジャージを穿くと、オヤジは笑いながら、
「あーあ、あんだけ念を押したのに。 あんた、見ちまったんだろ?」
Uは、がくがくと頭を縦に振り、
「あ・・あ・・あぁ、み・・見た!」
と答えた。
「そーか。まー安心しろ。俺も何回か見てるけど、その後、呪われたり恐い思いはしてねーからさ。」
とオヤジは言うと、手を差し伸べ、Uを起こし上げた。
立ち上がったると、体中打ち身や擦りキズが出来ているのか、ズキズキと痛んだ。
Uは、オヤジに、
「あれは何だ?」
と聞くと、オヤジは、
「知らね。何年か前から、いるんだよ。迷惑だから、お前さんが持って帰ってくれると、良いんだがね。」
と、洒落にならない事を笑って言った。
以上が、知人Uの体験談です。
Uは、この話を私にした後、ぼそりと呟いた。
「この話を聞いて、お前が持って帰ってくれると、良いんだがね。」
私の知人Uの体験談を書かせて頂きます。
夏、Uは友人4人と川魚を釣るため、渓谷のコテージに泊まる事になった。
コテージに到着し、管理所でコテージの鍵と調理器具一式を借りていると、管理所のオヤジが、話し掛けてきた。
「あんたら、釣りしに来たのかい?それとも、怪談話かい?」
U達は、「怪談話?」と思いながら、こう答えた。
「釣りだよ。まー、季節が季節だから怪談話もするかも知れねーな。」
オヤジは、更に質問してくる。
「酒は、結構持ってきてるのかい?今夜は飲み明かすのかい?」
U達は皆、大酒のみで缶ビールをワンケースと焼酎を持って来ていた。
「あぁ。結構飲むと思うよ。でも、明日も釣りをするから、早めに寝ると思うけどな。」
その問いにオヤジは「・・・そうかい。ならまぁ・・」と答えた。
どうもオヤジの様子がおかしい。
U達は、気になり、
「なんだい?怪談話をして、遅くまで起きてると、なんかあるのかい?」
とオヤジに聞くと、オヤジは手の甲を胸の前で垂らし、こう答えた。
「いやぁー、男だけで泊まりに来るとなぁ、たまに出るんだよ。
特に怪談話をしていると、出やすいらしい。
それ目的で来る客も多いんだがなぁ。
結構前になるが、知らないで泊まりに来た客が、見ちまってな。
そんで、ショックでぶっ倒れちまって救急車で運ばれちまった。
だから、一応忠告しておこうと思ってな。」
そして、オヤジは続けてこう言った。
「あんたら、見たいかい?」
Uは、「ちょっと見てみたい。」と思ったが、周りの4人は反対の意見だったようで、
「勘弁してくれ。見たくねーよ。」
と口を揃えて即答されてしまった。それを聞いたオヤジは、
「そうかい。そうかい。見たくないかい。」
そう言うと、少し離れた高台にある小屋を指差した。
「ほら、あそこに小屋があるだろ。あれが共同便所なんだが、あそこで出るんだよ。何が出るかってーと、“手”が出てきよる。で、覚えておいて欲しいんだが、夜中に便所に行ったら、必ず便器をにらみ続けてくれ。」
Uは、「へぇ~」と興味津々で便所を見ていた。オヤジは更に話を続ける。
「便器をにらんでれば、その“手”は出てこない。少しでも目を逸らすと、“手”が出てくるからな。引きずり込まれないように、にらみ続けるんだよ。」
今まで怪現象の体験をした事がなく、幽霊等には興味津々のUだが、さすがに、
「汲み取り式に落ちるのは、勘弁。」と思ったらしく、オヤジに「気を付けるよ。」
と言い残し、管理所を離れた。
コテージに着くと、やはり格安だった為、単なる掘っ建て小屋で、便所は付いていなかった。
その日の釣果はそこそこで、持参した食材と釣った魚で飯を食い、あまった魚を肴に酒を飲み始めた。
ビールの利尿作用が聞き始め、Uの仲間4人は便所に行き始めた。
そして、便所から戻るたび同じ事を口にする。
「あの便所こえーよ。マジ出ても不思議じゃねぇー。」
Uは、4人の胆の小ささにゲラゲラ笑っていた。
当のUは、何故かその日は便所が遠く、もよおさなかった。
酒も入り、悪乗りしたUは、
「そんじゃー、そろそろ怪談話でも始めるか!」
と言い出した。
仲間の4人は、慌てて止める。しかし、Uはそんな事お構いなしで、一方的に話し始めた。
Uが話し終わると、仲間の4人も観念したのか、それとも酔っていた為か、怪談話を順番に話し始めた。
一通り怪談話も終わると、「そろそろ寝るか。」という事になった。
ビビりまくっている4人は、床に着く前に「もう、あの便所には行かない。」とコテージの周りの草叢で立ちションをした。
しかしUは、寝る前も尿意は無く、結局1回も便所に行かずに寝る事となった。
深夜Uは、ふと目を覚ました。
起きた瞬間、半端ない尿意が襲ってきた。膀胱が悲鳴をあげている。
「やばい、洩れる!」と布団から飛び起きると、Uはコテージを飛び出し、洩らさないように内股小走りで共同便所へ向かった。
便所に飛び込み、引き戸を閉めた。
さすがに、これは恐い。
裸電球の明かりは揺れ、壁はシミだらけでシミと木目は人の顔の様に見える。
管理所のオヤジが言っていた事をUは思い出し、和式の便器をにらむ。
しかし、Uにはもう余裕がない。
一気にジャージとパンツを膝まで下ろし、膀胱に貯まっていた尿を排泄した。
「はぁぁ・・・。」
決して、オヤジが言ってた事を忘れたわけではない。
放尿の快感が、気を緩ませたのだろう。いつものクセが、出てしまった。
Uには、放尿中「はぁぁ」と息を吐きながら、うっとりと見上げてしまうクセがあった。
便器から目を離した事に気付き、「あっ、しまった!」と思ったその時。
まどろむ瞳に何かが、映った。
青白いモノ。
女の顔?
Uは、「管理所のオヤジが、驚かせる為に、天井にお面を貼り付けたのか??」と思った。
が、その時、青白い“女の顔”の閉じていた目蓋は開き、ニタニタと笑った。
「あが、あが」
悲鳴をあげたい、なのに口は開いても、悲鳴が喉に詰まり口から外に出てこない。
尿が止まらない! でもジャージを上げなきゃ! そして逃げなきゃ!
右手はジャージを持ち、左手は引き戸にかけた。
「今だ、逃げろ!」と思った矢先、Uの見開いた目と青白い“女の顔”の白内障のような濁った灰色の瞳と目が合ってしまった。
「あっ」
0コンマ何秒の空白。
いきなり、青白い“女の顔”が、ところてんを押し出すように、どぅるぅんと垂れ落ちてきた。
Uの視界を青白い“女の顔”が塞ぐ。
Uの喉を塞いでいた悲鳴は、固形物のように吐き出され、左手は渾身の力で引き戸を開いた。
「あがぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
Uは、獣のような悲鳴を上げながら便所から勢いよく飛び出した。
しかし、ジャージとパンツが膝の動きを封じ足が前に出ない。
Uは、そのまま高台を転げ落ちた。
朝、管理所のオヤジにUは起こされた。
起きたUは、下半身丸出し、ジャージはびしょ濡れ、そして共同便所から5mほど離れた
所で倒れていた。
Uは、慌ててジャージを穿くと、オヤジは笑いながら、
「あーあ、あんだけ念を押したのに。 あんた、見ちまったんだろ?」
Uは、がくがくと頭を縦に振り、
「あ・・あ・・あぁ、み・・見た!」
と答えた。
「そーか。まー安心しろ。俺も何回か見てるけど、その後、呪われたり恐い思いはしてねーからさ。」
とオヤジは言うと、手を差し伸べ、Uを起こし上げた。
立ち上がったると、体中打ち身や擦りキズが出来ているのか、ズキズキと痛んだ。
Uは、オヤジに、
「あれは何だ?」
と聞くと、オヤジは、
「知らね。何年か前から、いるんだよ。迷惑だから、お前さんが持って帰ってくれると、良いんだがね。」
と、洒落にならない事を笑って言った。
以上が、知人Uの体験談です。
Uは、この話を私にした後、ぼそりと呟いた。
「この話を聞いて、お前が持って帰ってくれると、良いんだがね。」
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