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かなめさま
2010.05.11 (Tue) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
789 名前:かなめさま 1/8 投稿日:03/04/25 01:42
長くなるがどうか聞いて欲しい。
俺がむかし住んでいた場所はド田舎で、町という名前は付いていたが山間の村落みたいなところだった。
家の裏手の方に山道があり、そこに「かなめさま」のお堂があった。
もともとは道祖神だったらしいが、隣町への道路が整備されてからその山道自体が使われなくなり、通る人も絶えて寂れてしまった。
かわりにというか、いつ頃からか「かなめさま」に身をしのんで人に言えないような悩みを打ち明け、願をかける慣習ができた。
そんな成り立ちも今にして思うだけで、俺がガキの頃はとにかく「かなめさま」はタブーで、昼間でもそのあたりは近寄りがたかった。
見ても見られてもいけない。
牛の刻参りのようなものだ。
俺が5,6歳のころに化膿で膝が腫れて、かなり危なかった時祖母が「かなめさま」に行って
「かわりに病気を被ってくだされ」
と願をかけたらしい。
おかげかすっかり膝は治ったが、あとでそのことを聞いてからますます俺の中でかなめさまは恐ろしい存在になった。
それが中学に上がったばかりの時、夏祭りの盆踊りが終わったあと、悪友たちと肝試しをしようということになった。
祭りという晴れを経たせいかみんな妙に躁状態で、普段なら絶対ありえないことを言い出した。
「二郎さんて青年団の人おるやろ」
一番年かさのAが言った。
「あの人が昔、かなめさまのお堂に入ったんやと。中にな、石ころがあったらしい」
俺は猛烈に嫌な予感がしたが、あっという間にかなめさまの中身拝見ツアーに決まってしまった。
山道の入り口に陣取って一人ずつお堂に行き、中を見てから戻ってくる。それで最後に、見たものを一斉に言って確かめ合うということになった。
入り口は広いがすぐに道は曲がり狭くなる。
両側からは木の黒い影が迫って、じっとりとした湿気を感じた。
俺は負けると思ったジャンケンで勝って一番最後になった。
しかし肝試しのセオリーではこれは失敗だった。
一人目の言い出しっぺでもあるAが帰って来るまで思ったより時間がかかった。
何度か昼間に行ったことがあったが、こんなに遠かっただろうか。
「おい、どうだった」
と聞いたがAは
「へへへ」
と変な笑いをして答えなかった。
二人目、三人目と終了して四人目のKが青い顔をして戻ってきた。
「覚悟したほうがええぞ」
なあ、と うわずった声でKが言うと先の三人も意味ありげに頷いた。
残るは俺だけだったのでやつらは怖がらせる立場になったわけだ。
怖気づいているとツボにはまりそうだったので、俺は思いきって山道に飛び込んだ。
夏のせいか下生えが生い茂り、所々足元がよく見えないという恐怖があった。
山に入ると今更のように蝉の鳴き声に気が付いた。
何時くらいだったのだろうか。蝉がこんなに遅い時間まで鳴いているのは妙な気がした。
心臓がドキドキしてきた。小さなペンライトが一つあるきりで、あたりは完全な暗闇なのだ。
ひときわ蝉の声が大きくなり、少し広い所に出た。
そっと右手の方を照らすとそこに「かなめさま」がいた。
「あった」と思わなかった自分が一瞬怖くなったが、もう中を見るだけなので勇気を奮い起こしてお堂に近づいた。
人ひとりが入れるくらいの小さなお堂だった。
木製の観音開きの扉はスクリュウ螺子で床にとめられていた。
「わざわざ締めやがって」
と最後のKに悪態をつくと何となく気が軽くなってすんなり開け放つことができた。
中には噂通りひと抱えほどの石が一つあるだけだった。
鉢巻のようにしめ縄が巻かれている様子はどことなくコミカルなものだったが、それを見た瞬間に息が止った。
その石に異様な圧迫感を感じて思わずむせてしまった。
背筋を嫌なものが這いあがる感じ。
ゴホゴホと咳きをして俯く。
その時信じられないものが見えた。
視界の左端に白い服がすぅっ、と入ったのだ。
奥にのびる道のむこうから誰かがやってこようとしていた。
頭がパニックになり、とにかく「あれ」に会ってはいけないと思って、目の前に口をあけるお堂の中に飛び込むように隠れた。
扉を内側からしめると中は真っ暗だった。
心臓がバクバクしている。
人影を見た瞬間に無意識にペンライトを消していたのだ。
暗闇の恐怖よりも光が外に漏れることの方が怖かった。
あれは誰だろう。
かなめさまに何の用だろう。
決まっている。
<病気を不幸を、恐怖を被ってくれ>
やめてくれ、と心の中で叫んだ。
中にいるのは俺なんだ。俺なんだ。
蝉の鳴き声が鼓膜を破りそうだ。
足音も何も聞こえない。
ただ気配だけが扉の前にやってきた。
胸がむかついて吐きそうだった。
古びた木のお堂に異様な匂いが充満しているようだった。
饐えた匂いなんてもんじゃない。
まがまがしい空気。
瘴気とはこういうものを言うのだとぼんやり思った。
俺はひたすら脱力して腰が抜けた。
「あれ」は行ってしまっただろうか。何も感じなくなった。
頭の芯のあたりが痺れていた。
石は?
石はどこだろう。
手で探ればぶつかるだろうが、ふと奇妙な予感があった。
かなめさまはこの「家」の中では石という形ではないのではないかと。
俺は咳きが喉の奥からせり上がって来るのをただただ止めようとしていた。
どれくらいたっただろうか。陶酔にも似た疲労が体を覆い始めた時、急にとんでもないことが起きた。
お堂の前に気配が近づき、扉を開けようとしていた。
俺は心臓が止りそうになりながら必死で内側から扉を引っ張った。
しかし狭いために中腰が精一杯で力が入らない。
気が狂いそうになった時、外から聞きなれた声がした。
「おい、Yか? Yやろ」
Aの声だった。
扉が開かれてペンライトの明かりが闇を切り裂いた。
友人たち四人が覗き込んでいた。
俺は嵐のようにやってきた安堵感で口がきけなかった。
「おい、出ろや。いくぞ」
四人は青白い顔をして急かすように俺を引っぱり出した。
そしてお堂の扉をバアンと締めるとあとも見ずに早足でもと来た道を引き返しはじめた。
俺も置いて行かれまいと慌てて後を追った。
誰も無言だった。
俺が遅いので心配して迎えに来てくれたのだろうか。
しかし俺をバカにする軽口もなく、入り口にたどり着くとろくに会話も交わさずに解散になった。
皆一様に硬い表情で、それが一層俺の不安感を煽った。
俺はあの白い人影がどこへ行ったのか気になったが、それを聞くことを拒む雰囲気だった。
かなめさまの山道を振りかえると、蝉の声が止んでいた。
二十年も前の話だ。
俺は色々あってその町を飛び出してきて、もう帰るつもりもない。
しかしあの夜のことは忘れられない。
結局Aたちとの間であの出来事は語らないという不問律が出来ていた。それきりかなめさまの話もしなくなった。
しかし今振り返ると、それなりに思うところがある。
お堂の扉を開けたあの時、ペンライトもかざさずに何故道の先の人影の白い服が見えたのだろうと。
道祖神は障(さえ)の神とも言い、道にあって道中の安全を司るとともに、人里への招かれざるものをさえぎる役目を負っていた。
しかしあの町で、本来疫病や鬼の侵入を防ぐ役割を持っていた「かなめさま」は人間の一方的な怨念で穢れていたわけだ。
道祖神は病んでいたが、道は残っていた。
そして山道の入り口で待っていたAたちも「あれ」を見たのではないだろうか。
盂蘭盆に廃れた道を帰ってきた招かれざる者。
あの町にはそれを止める神がいなかったのだ。
長くなるがどうか聞いて欲しい。
俺がむかし住んでいた場所はド田舎で、町という名前は付いていたが山間の村落みたいなところだった。
家の裏手の方に山道があり、そこに「かなめさま」のお堂があった。
もともとは道祖神だったらしいが、隣町への道路が整備されてからその山道自体が使われなくなり、通る人も絶えて寂れてしまった。
かわりにというか、いつ頃からか「かなめさま」に身をしのんで人に言えないような悩みを打ち明け、願をかける慣習ができた。
そんな成り立ちも今にして思うだけで、俺がガキの頃はとにかく「かなめさま」はタブーで、昼間でもそのあたりは近寄りがたかった。
見ても見られてもいけない。
牛の刻参りのようなものだ。
俺が5,6歳のころに化膿で膝が腫れて、かなり危なかった時祖母が「かなめさま」に行って
「かわりに病気を被ってくだされ」
と願をかけたらしい。
おかげかすっかり膝は治ったが、あとでそのことを聞いてからますます俺の中でかなめさまは恐ろしい存在になった。
それが中学に上がったばかりの時、夏祭りの盆踊りが終わったあと、悪友たちと肝試しをしようということになった。
祭りという晴れを経たせいかみんな妙に躁状態で、普段なら絶対ありえないことを言い出した。
「二郎さんて青年団の人おるやろ」
一番年かさのAが言った。
「あの人が昔、かなめさまのお堂に入ったんやと。中にな、石ころがあったらしい」
俺は猛烈に嫌な予感がしたが、あっという間にかなめさまの中身拝見ツアーに決まってしまった。
山道の入り口に陣取って一人ずつお堂に行き、中を見てから戻ってくる。それで最後に、見たものを一斉に言って確かめ合うということになった。
入り口は広いがすぐに道は曲がり狭くなる。
両側からは木の黒い影が迫って、じっとりとした湿気を感じた。
俺は負けると思ったジャンケンで勝って一番最後になった。
しかし肝試しのセオリーではこれは失敗だった。
一人目の言い出しっぺでもあるAが帰って来るまで思ったより時間がかかった。
何度か昼間に行ったことがあったが、こんなに遠かっただろうか。
「おい、どうだった」
と聞いたがAは
「へへへ」
と変な笑いをして答えなかった。
二人目、三人目と終了して四人目のKが青い顔をして戻ってきた。
「覚悟したほうがええぞ」
なあ、と うわずった声でKが言うと先の三人も意味ありげに頷いた。
残るは俺だけだったのでやつらは怖がらせる立場になったわけだ。
怖気づいているとツボにはまりそうだったので、俺は思いきって山道に飛び込んだ。
夏のせいか下生えが生い茂り、所々足元がよく見えないという恐怖があった。
山に入ると今更のように蝉の鳴き声に気が付いた。
何時くらいだったのだろうか。蝉がこんなに遅い時間まで鳴いているのは妙な気がした。
心臓がドキドキしてきた。小さなペンライトが一つあるきりで、あたりは完全な暗闇なのだ。
ひときわ蝉の声が大きくなり、少し広い所に出た。
そっと右手の方を照らすとそこに「かなめさま」がいた。
「あった」と思わなかった自分が一瞬怖くなったが、もう中を見るだけなので勇気を奮い起こしてお堂に近づいた。
人ひとりが入れるくらいの小さなお堂だった。
木製の観音開きの扉はスクリュウ螺子で床にとめられていた。
「わざわざ締めやがって」
と最後のKに悪態をつくと何となく気が軽くなってすんなり開け放つことができた。
中には噂通りひと抱えほどの石が一つあるだけだった。
鉢巻のようにしめ縄が巻かれている様子はどことなくコミカルなものだったが、それを見た瞬間に息が止った。
その石に異様な圧迫感を感じて思わずむせてしまった。
背筋を嫌なものが這いあがる感じ。
ゴホゴホと咳きをして俯く。
その時信じられないものが見えた。
視界の左端に白い服がすぅっ、と入ったのだ。
奥にのびる道のむこうから誰かがやってこようとしていた。
頭がパニックになり、とにかく「あれ」に会ってはいけないと思って、目の前に口をあけるお堂の中に飛び込むように隠れた。
扉を内側からしめると中は真っ暗だった。
心臓がバクバクしている。
人影を見た瞬間に無意識にペンライトを消していたのだ。
暗闇の恐怖よりも光が外に漏れることの方が怖かった。
あれは誰だろう。
かなめさまに何の用だろう。
決まっている。
<病気を不幸を、恐怖を被ってくれ>
やめてくれ、と心の中で叫んだ。
中にいるのは俺なんだ。俺なんだ。
蝉の鳴き声が鼓膜を破りそうだ。
足音も何も聞こえない。
ただ気配だけが扉の前にやってきた。
胸がむかついて吐きそうだった。
古びた木のお堂に異様な匂いが充満しているようだった。
饐えた匂いなんてもんじゃない。
まがまがしい空気。
瘴気とはこういうものを言うのだとぼんやり思った。
俺はひたすら脱力して腰が抜けた。
「あれ」は行ってしまっただろうか。何も感じなくなった。
頭の芯のあたりが痺れていた。
石は?
石はどこだろう。
手で探ればぶつかるだろうが、ふと奇妙な予感があった。
かなめさまはこの「家」の中では石という形ではないのではないかと。
俺は咳きが喉の奥からせり上がって来るのをただただ止めようとしていた。
どれくらいたっただろうか。陶酔にも似た疲労が体を覆い始めた時、急にとんでもないことが起きた。
お堂の前に気配が近づき、扉を開けようとしていた。
俺は心臓が止りそうになりながら必死で内側から扉を引っ張った。
しかし狭いために中腰が精一杯で力が入らない。
気が狂いそうになった時、外から聞きなれた声がした。
「おい、Yか? Yやろ」
Aの声だった。
扉が開かれてペンライトの明かりが闇を切り裂いた。
友人たち四人が覗き込んでいた。
俺は嵐のようにやってきた安堵感で口がきけなかった。
「おい、出ろや。いくぞ」
四人は青白い顔をして急かすように俺を引っぱり出した。
そしてお堂の扉をバアンと締めるとあとも見ずに早足でもと来た道を引き返しはじめた。
俺も置いて行かれまいと慌てて後を追った。
誰も無言だった。
俺が遅いので心配して迎えに来てくれたのだろうか。
しかし俺をバカにする軽口もなく、入り口にたどり着くとろくに会話も交わさずに解散になった。
皆一様に硬い表情で、それが一層俺の不安感を煽った。
俺はあの白い人影がどこへ行ったのか気になったが、それを聞くことを拒む雰囲気だった。
かなめさまの山道を振りかえると、蝉の声が止んでいた。
二十年も前の話だ。
俺は色々あってその町を飛び出してきて、もう帰るつもりもない。
しかしあの夜のことは忘れられない。
結局Aたちとの間であの出来事は語らないという不問律が出来ていた。それきりかなめさまの話もしなくなった。
しかし今振り返ると、それなりに思うところがある。
お堂の扉を開けたあの時、ペンライトもかざさずに何故道の先の人影の白い服が見えたのだろうと。
道祖神は障(さえ)の神とも言い、道にあって道中の安全を司るとともに、人里への招かれざるものをさえぎる役目を負っていた。
しかしあの町で、本来疫病や鬼の侵入を防ぐ役割を持っていた「かなめさま」は人間の一方的な怨念で穢れていたわけだ。
道祖神は病んでいたが、道は残っていた。
そして山道の入り口で待っていたAたちも「あれ」を見たのではないだろうか。
盂蘭盆に廃れた道を帰ってきた招かれざる者。
あの町にはそれを止める神がいなかったのだ。
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防空壕
2010.05.10 (Mon) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
757 名前:1 投稿日:03/04/24 23:53
小学生の頃の話です。
ある日友人数人と私の家の周りで遊んでいた所、隠れんぼをしようということになり、N君が鬼になりました。
私はとっておきの隠れ場所を知っていて、そこに隠れる事にしました。
そのとっておきの場所とは、田んぼの土手にあった、古い防空壕です。
そこは土を掘って、組み木で補強しただけの単純な作りで、親からも入っちゃいけないと言われていたのですが私はその中に蝋燭や漫画本等を持ち込んで、秘密基地のようなものをつくっていました。
古いもののせいか、入り口付近は崩れかかっていて、子供の私がしゃがみこまなければ入れないほどでした。
入り口から2メートルほど進んだあたりに畳二畳分ほどの小部屋があり、そこに蝋燭や漫画を持ち込んでありました。
なんとか中に入った私は、蝋燭に火をつけると、漫画をパラパラ読んでいました。
防空壕の中は土が踏み固められており、夏でも涼しくひんやりとした土の感触が心地よかった記憶があります。
しばらくすると、遠くでN君の声がしました。
「おーいもう降参だからでておいでー」
私は(勝った)と思い、蝋燭を吹き消し防空壕から出ようとしました。
その時いきなりドサドサドサッという音がして、背中に思いものがのし掛かってくるような感覚に襲われました。
一瞬なにが起こったか分からずパニックになりました。
入り口から1メートルほどのあたりでしょうか。
私の体は土砂に埋まり、完全に身動きが取れなくなっていました。
これはヤバイ。そう思った私は力の限り声を出しました。
「助けてくれーー助けてくれーー助けてーーー」
恐怖で、もう言葉とも悲鳴ともつかぬ声で狂ったように叫んでいました。
しかしいくら叫んでも、聞こえるのは私の声だけで、防空壕の中はシーンと静まりかえっていました。
いくら叫んでも外へ聞こえている様子が無いので、友人が近くの大人を呼んできてくれる事に期待して、静かに待つことにしました。
暗闇と土砂の重圧の恐怖は不思議と感じなくなっていました。
それよりも息が苦しくなってきていて、子供心に「しんじゃうのかなぁ」とか思っていました。
どのくらい時間が経ったでしょうか。
私はふと、あることに気づきました。
それまでは私の微かな吐息と、体を動かそうとして土砂が崩れるパラパラという音しか聞こえていなかったのですが、明らかにそれらの音とは違う音が聞こえているのです。
耳を澄ましてみると、子供の声のようでした。
「もういいかーい? もういいかーい? もういいかーい?」
確かにそう言っていました。それも、一人の声ではなく、たくさんの子供たちが一斉に言っているようでした。
「もういいかーい? もういいかーい?」
声はしばらく続いていたのですが、ある瞬間にピタっと止まりました
私が頭の中で「もういいよー」と呟いた時です。
すると今度は私の足を誰かが触っています。
いえ、足だけではありません。体、腕、顔・・
私の全身を、ひんやりとした手のようなものが、手探りするように私の体をぺたぺたと触っているのです。
しかもその手の数はどんどん増えていくようでした。
さすがにもの凄い恐怖を覚え、めちゃくちゃに悲鳴をあげていたと思います。
わたしが叫び続けている間にも手の数はどんどん増えて、しかも私を防空壕の中のほうへひきずろうとしているようでした。
その手は私を土砂の中からズボっと引き抜くと、私の体から離れていったようでした。
そして私の耳元で、こう囁いたのです。
「みぃつけた!」
私はそこで気を失ってしまったようでした。
気がつくと私は自分の家の居間にいました。
周りには両親と祖父母が心配そうに私の顔をのぞき込んでいました。
あの防空壕の中で、体中に真っ赤な手形がついた私が倒れていたそうです。
いくら待っても私が見つからないので、友人が親に知らせてくれたようでした。
私はこっぴどく怒られたのですが、一つ不可解な点がありました。
入り口が崩れて出られなくなっていた事を両親に説明したのですが、両親は崩れてなどいなかったと言うのです。
確かにあの防空壕の入り口が崩れて、私は生き埋めになったはずでした。
次の日、それを確認しに防空壕に行ったのですが、両親の言葉どうり入り口はちゃんと開いており、まるで私を誘い込んでいるかのようでした。
それから二度とその防空壕には近づきませんでした。
後になって聞いたのですが、私が防空壕だと思っていた穴は、戦時中、軍の搾取で食料が無くなっていた時、
口減らしのために子供をあの穴にいれて閉じこめ、餓死させていたそうです。
数人の子供をあの穴へ入れ、一ヶ月ほど放置して死体を運び出し、また子供を入れて・・・そんな事が繰り返されていたそうです。
私の事故があったからなのかは分かりませんが、今では完全にあの穴はふさがれているそうです。
小学生の頃の話です。
ある日友人数人と私の家の周りで遊んでいた所、隠れんぼをしようということになり、N君が鬼になりました。
私はとっておきの隠れ場所を知っていて、そこに隠れる事にしました。
そのとっておきの場所とは、田んぼの土手にあった、古い防空壕です。
そこは土を掘って、組み木で補強しただけの単純な作りで、親からも入っちゃいけないと言われていたのですが私はその中に蝋燭や漫画本等を持ち込んで、秘密基地のようなものをつくっていました。
古いもののせいか、入り口付近は崩れかかっていて、子供の私がしゃがみこまなければ入れないほどでした。
入り口から2メートルほど進んだあたりに畳二畳分ほどの小部屋があり、そこに蝋燭や漫画を持ち込んでありました。
なんとか中に入った私は、蝋燭に火をつけると、漫画をパラパラ読んでいました。
防空壕の中は土が踏み固められており、夏でも涼しくひんやりとした土の感触が心地よかった記憶があります。
しばらくすると、遠くでN君の声がしました。
「おーいもう降参だからでておいでー」
私は(勝った)と思い、蝋燭を吹き消し防空壕から出ようとしました。
その時いきなりドサドサドサッという音がして、背中に思いものがのし掛かってくるような感覚に襲われました。
一瞬なにが起こったか分からずパニックになりました。
入り口から1メートルほどのあたりでしょうか。
私の体は土砂に埋まり、完全に身動きが取れなくなっていました。
これはヤバイ。そう思った私は力の限り声を出しました。
「助けてくれーー助けてくれーー助けてーーー」
恐怖で、もう言葉とも悲鳴ともつかぬ声で狂ったように叫んでいました。
しかしいくら叫んでも、聞こえるのは私の声だけで、防空壕の中はシーンと静まりかえっていました。
いくら叫んでも外へ聞こえている様子が無いので、友人が近くの大人を呼んできてくれる事に期待して、静かに待つことにしました。
暗闇と土砂の重圧の恐怖は不思議と感じなくなっていました。
それよりも息が苦しくなってきていて、子供心に「しんじゃうのかなぁ」とか思っていました。
どのくらい時間が経ったでしょうか。
私はふと、あることに気づきました。
それまでは私の微かな吐息と、体を動かそうとして土砂が崩れるパラパラという音しか聞こえていなかったのですが、明らかにそれらの音とは違う音が聞こえているのです。
耳を澄ましてみると、子供の声のようでした。
「もういいかーい? もういいかーい? もういいかーい?」
確かにそう言っていました。それも、一人の声ではなく、たくさんの子供たちが一斉に言っているようでした。
「もういいかーい? もういいかーい?」
声はしばらく続いていたのですが、ある瞬間にピタっと止まりました
私が頭の中で「もういいよー」と呟いた時です。
すると今度は私の足を誰かが触っています。
いえ、足だけではありません。体、腕、顔・・
私の全身を、ひんやりとした手のようなものが、手探りするように私の体をぺたぺたと触っているのです。
しかもその手の数はどんどん増えていくようでした。
さすがにもの凄い恐怖を覚え、めちゃくちゃに悲鳴をあげていたと思います。
わたしが叫び続けている間にも手の数はどんどん増えて、しかも私を防空壕の中のほうへひきずろうとしているようでした。
その手は私を土砂の中からズボっと引き抜くと、私の体から離れていったようでした。
そして私の耳元で、こう囁いたのです。
「みぃつけた!」
私はそこで気を失ってしまったようでした。
気がつくと私は自分の家の居間にいました。
周りには両親と祖父母が心配そうに私の顔をのぞき込んでいました。
あの防空壕の中で、体中に真っ赤な手形がついた私が倒れていたそうです。
いくら待っても私が見つからないので、友人が親に知らせてくれたようでした。
私はこっぴどく怒られたのですが、一つ不可解な点がありました。
入り口が崩れて出られなくなっていた事を両親に説明したのですが、両親は崩れてなどいなかったと言うのです。
確かにあの防空壕の入り口が崩れて、私は生き埋めになったはずでした。
次の日、それを確認しに防空壕に行ったのですが、両親の言葉どうり入り口はちゃんと開いており、まるで私を誘い込んでいるかのようでした。
それから二度とその防空壕には近づきませんでした。
後になって聞いたのですが、私が防空壕だと思っていた穴は、戦時中、軍の搾取で食料が無くなっていた時、
口減らしのために子供をあの穴にいれて閉じこめ、餓死させていたそうです。
数人の子供をあの穴へ入れ、一ヶ月ほど放置して死体を運び出し、また子供を入れて・・・そんな事が繰り返されていたそうです。
私の事故があったからなのかは分かりませんが、今では完全にあの穴はふさがれているそうです。
騎馬兵
2010.05.08 (Sat) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
630 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/04/24 05:19
何か唐突に思い出したので書く。
俺の実家のあたりは、ある有名な戦が行われた場所だった。
中学生の時の放課後、クラブ活動をしていたのだが、フェンシングの模擬試合中だというのに相手が突然背を向けた。
フェンシングのフェイスガードは、後頭部を守るように出来ていないので、非常に危険な行為である。
なぜそんな危険で非常識な真似をしたのか、俺にもすぐ分かった。
壁を抜けて突然、音もなく騎馬兵の群が現れた。すごい勢いで何もかもすり抜けていく十数騎。
ほんの数秒後、残ったのは呆然とした部員全員だけだった。
みんな口々に、
「あそこまでスゴいのは初めて見た」
とか
「柔道部も同じのを見たらしい」
とか言い合っていたが、俺はそんな物見るのは初めてだった。死ぬかと思った。
ていうか、ジャパニーズサムライども、西洋剣術なんか無視ですか。相手されても困るけど。
664 名前:自転車小僧 ◆IBmI/K76EY 投稿日:03/04/24 13:12
>630,456
似たような話なら聞いたことがある。
場所は京都の話。市内の某女子高出身の友人から聞いた。
その子は陸上部で放課後ハードル競技の練習をしていたそうだ。
それでハードルを一通り飛び終えて立ち止まった時にパタン、パタンとハードルが倒れる音がしたそうだ。そこで振り向くと馬に乗った首なしの鎧武者が突っ込んで来ているのが見えたそうだ。
そこでその子は気を失ったそうだが、他の部員にも見えていたそうだ。
多分、似たような話はあちこちにあるんだと思うが630のカキコを見てふと思い出した。
何か唐突に思い出したので書く。
俺の実家のあたりは、ある有名な戦が行われた場所だった。
中学生の時の放課後、クラブ活動をしていたのだが、フェンシングの模擬試合中だというのに相手が突然背を向けた。
フェンシングのフェイスガードは、後頭部を守るように出来ていないので、非常に危険な行為である。
なぜそんな危険で非常識な真似をしたのか、俺にもすぐ分かった。
壁を抜けて突然、音もなく騎馬兵の群が現れた。すごい勢いで何もかもすり抜けていく十数騎。
ほんの数秒後、残ったのは呆然とした部員全員だけだった。
みんな口々に、
「あそこまでスゴいのは初めて見た」
とか
「柔道部も同じのを見たらしい」
とか言い合っていたが、俺はそんな物見るのは初めてだった。死ぬかと思った。
ていうか、ジャパニーズサムライども、西洋剣術なんか無視ですか。相手されても困るけど。
664 名前:自転車小僧 ◆IBmI/K76EY 投稿日:03/04/24 13:12
>630,456
似たような話なら聞いたことがある。
場所は京都の話。市内の某女子高出身の友人から聞いた。
その子は陸上部で放課後ハードル競技の練習をしていたそうだ。
それでハードルを一通り飛び終えて立ち止まった時にパタン、パタンとハードルが倒れる音がしたそうだ。そこで振り向くと馬に乗った首なしの鎧武者が突っ込んで来ているのが見えたそうだ。
そこでその子は気を失ったそうだが、他の部員にも見えていたそうだ。
多分、似たような話はあちこちにあるんだと思うが630のカキコを見てふと思い出した。
竹やぶ
2010.05.07 (Fri) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
606 名前:1/7 投稿日:03/04/24 04:15
友達Aに聞いた話。
Aはド田舎の病院で雑用をしているんだが、ある日病院に見知らぬおばさんがやって来たそうだ。
田舎なんで、顔見知りでない患者さんが来ることなんてまずないらしい。
で、医者が診察しようとすると、とにかく言動がおかしい。
あなたは娘の目玉を取っただろうとか、あなたの足は濡れています、とか、支離滅裂な事を言う。
で、何が言いたいかよく分からないんだが、どうやらその医者に文句を言いたいらしい。
それで、もてあました医者がAに相手をするように押し付けたそうだ。
まあ、追い出しても良かったんだが、あやしい事に首を突っ込むのが好きなAは、とりあえずおばさんの話を聞くことにした。
Aは別室に案内しお茶を出したそうだが、おばさんは腰を曲げて湯のみまで鼻を近づけ、くんくんと臭いをかぐとプイとそっぽを向いて顔をしかめた。
そしてやたらと両手で鼻のあたりを拭うような仕草をする。
それきり口をつけようともしない。
もうそのあたりで物好きなAのツボにはまったらしい。
で、話を聞き始めたんだが、もう本当に何を言っているのかさっぱり分からない。
5秒もせずに話題が次々に変わる。
どうも自分の娘が医者のせいで被害を受けた、と言いたいのだろうかということだけかろうじて伝わったそうだ。
しかし、この前河原を通ったらフナが落ちていたとか、さっきの看護婦は犬の臭いがするとか、ほとんどは意味不明の話だった。
Aは段々おかしくなってきて、つい吹き出して笑ってしまった。
すると、おばさんはキッとAを睨み付け、ひじをちょっと曲げたまま両手を前に突き出し、空中を引っ掻くような
素振りを見せ、そのまま走って帰っていった。
Aはしばらく笑い転げていたらしい。
さて、その日の仕事を終え、家へと帰る道を車を運転して通っていると、竹やぶの中を通る道に差し掛かった。
すると右手のやぶの奥で、チラチラ光るものが見える。
Aは火でも燃えているのかと心配になって、車を道に止め、やぶに分け入った。
山火事になると大変だからだ。
まだわずかに日が残っていたため、薄っすらとだが足元は見える。
しばらく光の方へ進むと、どうも火が燃えているのではないようだと分かったが、今度は光が何なのかが純粋に気になった。
ふと気がつくと、あたりはもう真っ暗。
目指していた光もどこへ消えたか、全然見当たらなくなっていた。
田舎の夜は暗い。その日は月も出ていなかったのでなおさらだ。
身動きもとれない状態になって、しばらくの間、途方にくれていた。
すると、少しづつだが暗闇に目が慣れてきた。
よかった、道まで引き返そうと足を踏み出した瞬間、自分の正面、数十センチも離れぬ位置に人が突っ立っているのに気付き、ギョッとした。
腰が抜けた状態になってしまったそうだ。
ライターを持っていることを思い出し火をつけると、背筋が凍った。
20代半ばの女が立っているのだが、両目とも白く白濁していて、口をパクパクさせている。
そして、何故か着ている服がAと全く同じなのだ。
上は茶色のジャンパーで下はアディダスの3本ラインの入ったジャージ。
服からは獣臭さがプンと臭った。
そこでいったんAの記憶は途切れる。
気がつくと病院へと向かう道を車を運転していた。あたりは明るい。
わけも分からずそのまま病院へ着くと、医者が朝食をとっているところだった。
今日は早いなー、と言われ、Aはしばらくぽかーんとしていた。
どうも気付かないうちに一晩たっていたらしい。
しょうがないので、そのまま働き始めた。
すると、物を持つ時に両手が引き攣ったように痛む。
何故だろうと、手を見て吃驚した。両手とも、指と指の股の部分の肉がサイコロひとつ分ほどづつえぐられて、なくなっているのだ。
それを見たとたん、物凄い痛みに襲われて、たまらず医者のところへ駆け込んだ。
治療してもらおうとすると、おまえ唇どうしたんだ、と医者が驚いた様に言う。
鏡で見ると上下の唇の肉がくちゃくちゃに噛み潰されたような酷い有様になっている。
よく顔を見ると耳たぶも、やわらかい部分の肉がほとんどえぐられて無くなっていた。
こちらも気付くと同時に凄まじく痛み始めたそうだ。
なんか尻切れトンボだが、話はここまで。
今のところ、特に後日談もない。
おばさんにも竹やぶであった女にも、その日以来一度も会わなかったそうだ。
このあいだ久しぶりにAと会ったが、唇の傷はまだちょっと残っていた。
耳たぶはなくなったままだ。
Aは、狐に化かされたなどと時代錯誤なことを言っている。
友達Aに聞いた話。
Aはド田舎の病院で雑用をしているんだが、ある日病院に見知らぬおばさんがやって来たそうだ。
田舎なんで、顔見知りでない患者さんが来ることなんてまずないらしい。
で、医者が診察しようとすると、とにかく言動がおかしい。
あなたは娘の目玉を取っただろうとか、あなたの足は濡れています、とか、支離滅裂な事を言う。
で、何が言いたいかよく分からないんだが、どうやらその医者に文句を言いたいらしい。
それで、もてあました医者がAに相手をするように押し付けたそうだ。
まあ、追い出しても良かったんだが、あやしい事に首を突っ込むのが好きなAは、とりあえずおばさんの話を聞くことにした。
Aは別室に案内しお茶を出したそうだが、おばさんは腰を曲げて湯のみまで鼻を近づけ、くんくんと臭いをかぐとプイとそっぽを向いて顔をしかめた。
そしてやたらと両手で鼻のあたりを拭うような仕草をする。
それきり口をつけようともしない。
もうそのあたりで物好きなAのツボにはまったらしい。
で、話を聞き始めたんだが、もう本当に何を言っているのかさっぱり分からない。
5秒もせずに話題が次々に変わる。
どうも自分の娘が医者のせいで被害を受けた、と言いたいのだろうかということだけかろうじて伝わったそうだ。
しかし、この前河原を通ったらフナが落ちていたとか、さっきの看護婦は犬の臭いがするとか、ほとんどは意味不明の話だった。
Aは段々おかしくなってきて、つい吹き出して笑ってしまった。
すると、おばさんはキッとAを睨み付け、ひじをちょっと曲げたまま両手を前に突き出し、空中を引っ掻くような
素振りを見せ、そのまま走って帰っていった。
Aはしばらく笑い転げていたらしい。
さて、その日の仕事を終え、家へと帰る道を車を運転して通っていると、竹やぶの中を通る道に差し掛かった。
すると右手のやぶの奥で、チラチラ光るものが見える。
Aは火でも燃えているのかと心配になって、車を道に止め、やぶに分け入った。
山火事になると大変だからだ。
まだわずかに日が残っていたため、薄っすらとだが足元は見える。
しばらく光の方へ進むと、どうも火が燃えているのではないようだと分かったが、今度は光が何なのかが純粋に気になった。
ふと気がつくと、あたりはもう真っ暗。
目指していた光もどこへ消えたか、全然見当たらなくなっていた。
田舎の夜は暗い。その日は月も出ていなかったのでなおさらだ。
身動きもとれない状態になって、しばらくの間、途方にくれていた。
すると、少しづつだが暗闇に目が慣れてきた。
よかった、道まで引き返そうと足を踏み出した瞬間、自分の正面、数十センチも離れぬ位置に人が突っ立っているのに気付き、ギョッとした。
腰が抜けた状態になってしまったそうだ。
ライターを持っていることを思い出し火をつけると、背筋が凍った。
20代半ばの女が立っているのだが、両目とも白く白濁していて、口をパクパクさせている。
そして、何故か着ている服がAと全く同じなのだ。
上は茶色のジャンパーで下はアディダスの3本ラインの入ったジャージ。
服からは獣臭さがプンと臭った。
そこでいったんAの記憶は途切れる。
気がつくと病院へと向かう道を車を運転していた。あたりは明るい。
わけも分からずそのまま病院へ着くと、医者が朝食をとっているところだった。
今日は早いなー、と言われ、Aはしばらくぽかーんとしていた。
どうも気付かないうちに一晩たっていたらしい。
しょうがないので、そのまま働き始めた。
すると、物を持つ時に両手が引き攣ったように痛む。
何故だろうと、手を見て吃驚した。両手とも、指と指の股の部分の肉がサイコロひとつ分ほどづつえぐられて、なくなっているのだ。
それを見たとたん、物凄い痛みに襲われて、たまらず医者のところへ駆け込んだ。
治療してもらおうとすると、おまえ唇どうしたんだ、と医者が驚いた様に言う。
鏡で見ると上下の唇の肉がくちゃくちゃに噛み潰されたような酷い有様になっている。
よく顔を見ると耳たぶも、やわらかい部分の肉がほとんどえぐられて無くなっていた。
こちらも気付くと同時に凄まじく痛み始めたそうだ。
なんか尻切れトンボだが、話はここまで。
今のところ、特に後日談もない。
おばさんにも竹やぶであった女にも、その日以来一度も会わなかったそうだ。
このあいだ久しぶりにAと会ったが、唇の傷はまだちょっと残っていた。
耳たぶはなくなったままだ。
Aは、狐に化かされたなどと時代錯誤なことを言っている。
もう一人
2010.05.07 (Fri) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
597 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/04/23 23:54
土地の古老ってことばはすっかり死語ですが、まだ私の子供の頃にはいたんですよね。
土地の昔話や(年齢がばれますが)若いみなさんは聞いたこともないだろう「日露戦争従軍記」なんてものまで語ってもらったりもしました。
当時で90はいってたんではないでしょうか。
いわゆる「ぼけ」もなく矍鑠としていて、とにかくいろいろな話を聞かせてもらいました。
これもそのひとつです。
とりあえず「古老」じゃあまりよろしくないので、以下ではとりあえずSさんということにしましょう。
先に申し上げておきますが、これはSさんが語ったことを記憶だけをたよりに「洒落こわ風味に」書いてみたものです。
ただ、余計な脚色はしてません。
Sさんの本当の体験か子供であった私を怖がらせようとして作った話か、まったくこちらにもわかりませんが、私の方でつけたした部分はありません。
大正の頃のこと。
ある日、Sさんの家のそばにある川で水死体があがったそうです。
若い男性で、近所の人はだれも知らない人。どこか別の土地から来た人だったみたいです。
自殺か事故か、それとも他殺か、それもはっきりしない。身元をあきらかにできるものも持っておらず、しかたがないのでとりあえず○○寺まで運んでお経だけでもあげてもらおうということになった。
で、Sさんが○○寺まで運ぶことになったそうです。
大八車っていうんですか、よく時代劇なんかにでてくる荷車。
大八車そのものかどうかわかりませんが、とにかくあれみたいなものに乗せて死体を寺まで運ぶことになった。
死体に筵をかぶせて紐で固定し寺へと向かったそうです。
その途中。ごろごろという車輪の音のほかに妙な音がする。・・・・Sさんは服をこすりながら、
「ちょうどこんな感じの音が」
といってました。スルスルという感じの音です。
とにかくそのスルスルという音がついてくる。
なんだろうと振り返ってもなにもない。死体が変なところでこすれているのかと確認しても固定した紐が緩んでいる様子もない。
首をかしげながらまた荷車を引きはじめると、やはり音がついてくる。
スルスルスルスル・・・・Sさんが立ち止まると音はやむが動き始めるとついてくる。
だんだん気持ち悪くなりながらもようやく○○寺について、住職に話をして死体を運ぼうと筵を開いた時、住職がこういったそうです。
「おや、もうひとりの方はどうしたね?」
もうひとり?なんのことかわからず問いただすと、住職は
「これは心中だよ。女の方はどうした?」
というんです。
いよいよわけがわからず、Sさんが
「いや死んでたのはこの人だけでした」
と答えると住職は、こう言ったそうです。
「Sさん、あんた、車のうしろに女の人がついてきたのに気がつかなかったか?」
住職には見えたのだそうです。女の人がずっとついて来てるのが。
「今も立ってるよ。この男の人のそばにね。……女の方の亡骸を探しなさい。ふたりそろわぬことには成仏もできまい」
こう言われてSさんは慌てて川に走ったそうです…・・その後川の少し上流で女性の死体が見つかったそうです。
どうやらいっしょに飛びこんだあと結んでいた紐が切れてしまったようで、別々に死体があがることになってしまったらしいとのこと。
Sさんはこんな感じのことを言ってました。
「どうやらあのスルスルというのは着物の女が歩くときにする衣擦れの音だったのかな」
そういえば、私は「心中」とか「衣擦れ」とかいうことばをこの話ではじめて教えてもらいましたなあ…
土地の古老ってことばはすっかり死語ですが、まだ私の子供の頃にはいたんですよね。
土地の昔話や(年齢がばれますが)若いみなさんは聞いたこともないだろう「日露戦争従軍記」なんてものまで語ってもらったりもしました。
当時で90はいってたんではないでしょうか。
いわゆる「ぼけ」もなく矍鑠としていて、とにかくいろいろな話を聞かせてもらいました。
これもそのひとつです。
とりあえず「古老」じゃあまりよろしくないので、以下ではとりあえずSさんということにしましょう。
先に申し上げておきますが、これはSさんが語ったことを記憶だけをたよりに「洒落こわ風味に」書いてみたものです。
ただ、余計な脚色はしてません。
Sさんの本当の体験か子供であった私を怖がらせようとして作った話か、まったくこちらにもわかりませんが、私の方でつけたした部分はありません。
大正の頃のこと。
ある日、Sさんの家のそばにある川で水死体があがったそうです。
若い男性で、近所の人はだれも知らない人。どこか別の土地から来た人だったみたいです。
自殺か事故か、それとも他殺か、それもはっきりしない。身元をあきらかにできるものも持っておらず、しかたがないのでとりあえず○○寺まで運んでお経だけでもあげてもらおうということになった。
で、Sさんが○○寺まで運ぶことになったそうです。
大八車っていうんですか、よく時代劇なんかにでてくる荷車。
大八車そのものかどうかわかりませんが、とにかくあれみたいなものに乗せて死体を寺まで運ぶことになった。
死体に筵をかぶせて紐で固定し寺へと向かったそうです。
その途中。ごろごろという車輪の音のほかに妙な音がする。・・・・Sさんは服をこすりながら、
「ちょうどこんな感じの音が」
といってました。スルスルという感じの音です。
とにかくそのスルスルという音がついてくる。
なんだろうと振り返ってもなにもない。死体が変なところでこすれているのかと確認しても固定した紐が緩んでいる様子もない。
首をかしげながらまた荷車を引きはじめると、やはり音がついてくる。
スルスルスルスル・・・・Sさんが立ち止まると音はやむが動き始めるとついてくる。
だんだん気持ち悪くなりながらもようやく○○寺について、住職に話をして死体を運ぼうと筵を開いた時、住職がこういったそうです。
「おや、もうひとりの方はどうしたね?」
もうひとり?なんのことかわからず問いただすと、住職は
「これは心中だよ。女の方はどうした?」
というんです。
いよいよわけがわからず、Sさんが
「いや死んでたのはこの人だけでした」
と答えると住職は、こう言ったそうです。
「Sさん、あんた、車のうしろに女の人がついてきたのに気がつかなかったか?」
住職には見えたのだそうです。女の人がずっとついて来てるのが。
「今も立ってるよ。この男の人のそばにね。……女の方の亡骸を探しなさい。ふたりそろわぬことには成仏もできまい」
こう言われてSさんは慌てて川に走ったそうです…・・その後川の少し上流で女性の死体が見つかったそうです。
どうやらいっしょに飛びこんだあと結んでいた紐が切れてしまったようで、別々に死体があがることになってしまったらしいとのこと。
Sさんはこんな感じのことを言ってました。
「どうやらあのスルスルというのは着物の女が歩くときにする衣擦れの音だったのかな」
そういえば、私は「心中」とか「衣擦れ」とかいうことばをこの話ではじめて教えてもらいましたなあ…
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