都市伝説・・・奇憚・・・blog
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予言
2010.08.02 (Mon) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
2ちゃんねる洒落怖板より転載
予言
5 本当にあった怖い名無し sage 2010/07/28(水) 11:33:22 ID:PYXx9DOM0
>>1乙
祖父が戦争中に中国で経験したという話
日本の敗色が濃くなってきた頃、祖父のいた中隊は中国の山間の道を南下していた。
ある村で一泊する事になり、祖父達下士官は馬小屋で寝る事になった。
(多くの兵は野宿だったので屋根があるだけ、上等だったらしい)
真夜中に馬が騒ぎ出し、灯りをつけてみると天井から身体は猿、顔は老婆の生き物がぶら下がっていた。
銃を撃ったが、まるで当たらない。
騒ぎに気づいた上官がやってきて、その生き物をみて驚きながらも土地の人間を連れてきて通訳を介し
「お前は何者か?何か伝えたい事があって現れたのか?」と尋ねた。
すると生き物は
「お前達の国は滅びる。だが三度の再生を果たすだろう」
と言った。
「それは吉予言か?」
「そうではないとも言え、そうだとも言えぬ」
「再生するのだろう?」
「四度目は無い」
そう言って、その生き物はするすると梁を伝い消えていった。
「追って捕らえますか?」と聞く祖父達に上官は「あれは常世の者では無い、ほおっておけ」と言ったという。
戦後を一度目の再生と考えるなら、残り二回か・・・・。
四度目は無いらしいからな。
(※白さんからの投稿です。ありがとうございました)
予言
5 本当にあった怖い名無し sage 2010/07/28(水) 11:33:22 ID:PYXx9DOM0
>>1乙
祖父が戦争中に中国で経験したという話
日本の敗色が濃くなってきた頃、祖父のいた中隊は中国の山間の道を南下していた。
ある村で一泊する事になり、祖父達下士官は馬小屋で寝る事になった。
(多くの兵は野宿だったので屋根があるだけ、上等だったらしい)
真夜中に馬が騒ぎ出し、灯りをつけてみると天井から身体は猿、顔は老婆の生き物がぶら下がっていた。
銃を撃ったが、まるで当たらない。
騒ぎに気づいた上官がやってきて、その生き物をみて驚きながらも土地の人間を連れてきて通訳を介し
「お前は何者か?何か伝えたい事があって現れたのか?」と尋ねた。
すると生き物は
「お前達の国は滅びる。だが三度の再生を果たすだろう」
と言った。
「それは吉予言か?」
「そうではないとも言え、そうだとも言えぬ」
「再生するのだろう?」
「四度目は無い」
そう言って、その生き物はするすると梁を伝い消えていった。
「追って捕らえますか?」と聞く祖父達に上官は「あれは常世の者では無い、ほおっておけ」と言ったという。
戦後を一度目の再生と考えるなら、残り二回か・・・・。
四度目は無いらしいからな。
(※白さんからの投稿です。ありがとうございました)
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写真の中に
2010.08.01 (Sun) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
774 名前:カメラ板住人 投稿日:03/06/18 12:39
知り合いに聞いた話です。
ある少年が高校に入学しました。彼はカメラが趣味だったので、入学してすぐに写真部に入部しました。
その写真部には何人かの先輩がおり、活動も活発でしたが、なぜか3年生の数は極端に少なく、1,2年生を中心としたクラブでした。
そこは県下でも有数の進学校だったため、きっと大学受験のために早く引退するのだろうと、彼は何となく思っていました。
先輩たちは皆優しく、また親切に指導してくれたので、彼はめきめきと上達していきました。
特に懇意にしてくれたのはA先輩で、よく一緒に撮影に行っては、少年を指導し、色々と面倒を見てくれたので、兄弟のいない少年はA先輩を実の兄のように慕っていました。
ある時、A先輩は地元のフォトコンテストに応募し、その作品が優秀賞に選ばれました。
少年はそれを自分のことのように喜び、また自慢に思いました。
A先輩もとても喜んでいました。
でもそれからしばらくすると、A先輩はなんとなくクラブを休みがちになり、ある時からぱったりと来なくなってしまいました。
おかしいなと思っていた頃、A先輩がしばらくぶりに部室に顔を出しました。
手には退部届をもっていました。
少年はたまらない気持ちになり、A先輩にまた一緒に撮影に行こうと言いました。
でもA先輩は悲しそうな目で少年を見て、
「そのうちおまえにもわかるよ。」
と言い残して、部室を後にしました。
少年はきっとA先輩は写真で結果を残せたので、早めに受験勉強を始めたのだろうと思いました。
A先輩がいなくなったあとも、少年は毎日写真を撮り続け、彼はさらに上達していきました。
1年が過ぎた頃には、彼も色々なコンテストで入賞するようになっていました。
ある時、少年は暗室で作業をしていました。
それはコンテスト用に応募する、モデルを使ったポートレート写真でした。
そのモデルの背景に窓があり、そこに3歳ぐらいの女の子が写っていました。
女の子は黄色い傘をさしていました。
「こんな目立つ傘が写ってると写真が台無しだあ」
と思い、彼はその写真をゴミ箱に捨てました。
次に少年は、交差点の写真を撮りました。人や車でごった返す都会の交差点。
暗室でその写真を現像していると、彼はビルの間に開く、黄色い傘が目にとまりました。
雨が降っているわけでもないのに一つだけ開いた傘は、人混みに中でとても目立ちました。
次に彼は、風景写真を撮りました。手前に湖があり、その奥に白雪を背負った山々が見えています。
暗室の定着液に浮かぶその写真の中で、彼は湖にボートが浮かんでいるのを見つけました。
小さなボートなので、撮る時に気がつかなかったようです。
ボートの上には、あの黄色い傘をさした少女が、こちらを向いて座っていました。
少年は何かぞっとするものを感じ、急いで他の写真を現像しました。
街角の猫、オートバイ、公園の桜、夏の砂浜。
彼が撮ったすべての写真の片隅に、必ず、その少女は写っていました。黄色い傘をさして。
少年はもしやと思い、A先輩が撮った最後のアルバムを開きました。
思った通り、そこには、あの少女が黄色い傘をさして写っていました。
今とまったく変わらない姿で。こちらを向いて。
そして彼は、先輩たちが上達したとたんにクラブを辞めていく、本当の理由を悟ったのでした。
知り合いに聞いた話です。
ある少年が高校に入学しました。彼はカメラが趣味だったので、入学してすぐに写真部に入部しました。
その写真部には何人かの先輩がおり、活動も活発でしたが、なぜか3年生の数は極端に少なく、1,2年生を中心としたクラブでした。
そこは県下でも有数の進学校だったため、きっと大学受験のために早く引退するのだろうと、彼は何となく思っていました。
先輩たちは皆優しく、また親切に指導してくれたので、彼はめきめきと上達していきました。
特に懇意にしてくれたのはA先輩で、よく一緒に撮影に行っては、少年を指導し、色々と面倒を見てくれたので、兄弟のいない少年はA先輩を実の兄のように慕っていました。
ある時、A先輩は地元のフォトコンテストに応募し、その作品が優秀賞に選ばれました。
少年はそれを自分のことのように喜び、また自慢に思いました。
A先輩もとても喜んでいました。
でもそれからしばらくすると、A先輩はなんとなくクラブを休みがちになり、ある時からぱったりと来なくなってしまいました。
おかしいなと思っていた頃、A先輩がしばらくぶりに部室に顔を出しました。
手には退部届をもっていました。
少年はたまらない気持ちになり、A先輩にまた一緒に撮影に行こうと言いました。
でもA先輩は悲しそうな目で少年を見て、
「そのうちおまえにもわかるよ。」
と言い残して、部室を後にしました。
少年はきっとA先輩は写真で結果を残せたので、早めに受験勉強を始めたのだろうと思いました。
A先輩がいなくなったあとも、少年は毎日写真を撮り続け、彼はさらに上達していきました。
1年が過ぎた頃には、彼も色々なコンテストで入賞するようになっていました。
ある時、少年は暗室で作業をしていました。
それはコンテスト用に応募する、モデルを使ったポートレート写真でした。
そのモデルの背景に窓があり、そこに3歳ぐらいの女の子が写っていました。
女の子は黄色い傘をさしていました。
「こんな目立つ傘が写ってると写真が台無しだあ」
と思い、彼はその写真をゴミ箱に捨てました。
次に少年は、交差点の写真を撮りました。人や車でごった返す都会の交差点。
暗室でその写真を現像していると、彼はビルの間に開く、黄色い傘が目にとまりました。
雨が降っているわけでもないのに一つだけ開いた傘は、人混みに中でとても目立ちました。
次に彼は、風景写真を撮りました。手前に湖があり、その奥に白雪を背負った山々が見えています。
暗室の定着液に浮かぶその写真の中で、彼は湖にボートが浮かんでいるのを見つけました。
小さなボートなので、撮る時に気がつかなかったようです。
ボートの上には、あの黄色い傘をさした少女が、こちらを向いて座っていました。
少年は何かぞっとするものを感じ、急いで他の写真を現像しました。
街角の猫、オートバイ、公園の桜、夏の砂浜。
彼が撮ったすべての写真の片隅に、必ず、その少女は写っていました。黄色い傘をさして。
少年はもしやと思い、A先輩が撮った最後のアルバムを開きました。
思った通り、そこには、あの少女が黄色い傘をさして写っていました。
今とまったく変わらない姿で。こちらを向いて。
そして彼は、先輩たちが上達したとたんにクラブを辞めていく、本当の理由を悟ったのでした。
お清め塩
2010.07.31 (Sat) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
733 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/06/17 22:11
私のいとこが最近亡くなりました。
当然、私は葬式に参列しました。結構可愛がってもらいましたし。
その帰りに「おきよめ塩」なるものをもらいました。
白い小さな紙折に黒字で「おきよめ塩」とかかれているものです。
どうやら一般的なものらしいですが私はそれまで葬式には縁がなかったので、知りませんでした。
そのまま翌日家に帰ったんですが「おきよめ塩」の中には何が入っているのだろうか?
という疑問というかちょっとした好奇心がふつふつと沸いてきました。
どうせ塩が入っているだけとは思ったんですがやはり気になって私はそれを開く事にしました。
勿論、自分の部屋で。
びりっと紙片をちょっと破り、中身を出してみました。
その瞬間、私は飛びのきました。
中から真っ黒の粉が一杯出てきたのです。
あきらかに普通の塩ではありませんでした。
と、突然それから黒い煙のようなものがでてきました。
私はびっくりして一歩も動けませんでした。
やがて煙はとまり、空気の中に溶け込んでいきました。
おそるおそる覗いてみると驚いた事にさっきまで真っ黒だった粉が真っ白になっていました。
私は大声で母を呼びながら、居間へと階段を駆け下りました。
私は家族にはこのことを話しませんでした。
例の粉と紙片はどっかのコンビニに捨てに行きました。
今のところ特に何もおこってないですが、正直なところとても不安です。
私のいとこが最近亡くなりました。
当然、私は葬式に参列しました。結構可愛がってもらいましたし。
その帰りに「おきよめ塩」なるものをもらいました。
白い小さな紙折に黒字で「おきよめ塩」とかかれているものです。
どうやら一般的なものらしいですが私はそれまで葬式には縁がなかったので、知りませんでした。
そのまま翌日家に帰ったんですが「おきよめ塩」の中には何が入っているのだろうか?
という疑問というかちょっとした好奇心がふつふつと沸いてきました。
どうせ塩が入っているだけとは思ったんですがやはり気になって私はそれを開く事にしました。
勿論、自分の部屋で。
びりっと紙片をちょっと破り、中身を出してみました。
その瞬間、私は飛びのきました。
中から真っ黒の粉が一杯出てきたのです。
あきらかに普通の塩ではありませんでした。
と、突然それから黒い煙のようなものがでてきました。
私はびっくりして一歩も動けませんでした。
やがて煙はとまり、空気の中に溶け込んでいきました。
おそるおそる覗いてみると驚いた事にさっきまで真っ黒だった粉が真っ白になっていました。
私は大声で母を呼びながら、居間へと階段を駆け下りました。
私は家族にはこのことを話しませんでした。
例の粉と紙片はどっかのコンビニに捨てに行きました。
今のところ特に何もおこってないですが、正直なところとても不安です。
つんぼゆすり
2010.07.31 (Sat) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
※管理人注
「つんぼ(聾)」は現在、いわゆる「差別用語」として扱われていますが、時代背景や固有名詞であることと、差別的な用法ではなく「耳が聞こえない」という状態を指し示すために使われているため、そのまま掲載します。
不快に思われる方は読むのをご遠慮ください。
703 名前: つんぼゆすり 投稿日:03/06/17 17:07
こどものころ伯父がよく話してくれたことです。
僕の家は昔から東京にあったのですが戦時中、本土空爆がはじまるころに祖母と当時小学生の伯父の二人で田舎の親類を頼って疎開したそうです。
まだ僕の父も生まれていないころでした。
戦争が終わっても東京はかなり治安が悪かったそうで、すぐには呼び戻されなかったそうです。
そのころ疎開先では色々と不思議なことが起こったそうです。
そこだけではなく、日本中がそうだったのかもしれません。
時代の変わり目には奇怪な噂が立つ、と聞いたことがあります。
伯父たちの疎開先は小さな村落だったそうですが、村はずれの御神木の幹にある日突然大きな口のような「うろ」が出来ていたり、5尺もあるようなお化け鯉が現れたり。
真夜中に誰もいないにもかかわらず、あぜ道を提灯の灯りが行列をなして通りすぎていったのを多くの人が目撃したこともあったそうです。
今では考えられませんが狐狸の類が化かすということも、真剣に信じられていました。
そんな時、伯父は「つんぼゆすり」に出くわしたのだと言います。
村のはずれに深い森があり、そこは「雨の森」と呼ばれていました。
森の中で雨に遭っても、森を出れば空は晴れているという不思議な体験を多くの人がしていました。
伯父はその森の奥にうち捨てられた集落を見つけて、仲間たちと秘密の隠れ家にしていました。
4、5戸の小さな家が寄り集まっている場所で、親たちには当然内緒でした。
チャンバラをしたりかくれんぼをしたりしていましたが、あるとき仲間の一人が見つからなくなり、夕闇も迫ってきたので焦っていました。
日が落ちてから雨の森を抜けるのは独特の恐さがあったそうです。
必死で「お~い、でてこ~い」と探しまわっていると誰かが泣きべそをかきはじめました。
伯父は「誰じゃ。泣くなあほたれ」と怒鳴ったが、しだいに異変に気付きました。
仲間の誰かが泣き出したのだと思っていたら、見まわすと全員怪訝な顔をしている。
そしてどこからともなく聞こえてくる泣き声が次第に大きくなり、それは赤ン坊の泣き声だとはっきり分るようになった。
ほぎゃ ほぎゃ ほぎゃ ほぎゃ
火のついたような激しい泣き方で、まるで何かの危機を訴えているような錯覚を覚えた。
その異様に驚いて、いたずらで隠れていた仲間も納屋から飛び出してきた。
そして暮れて行く夕闇のなかで、一つの家の間口あたりに人影らしきものがうっすらと見えはじめた。
子供をおぶってあやしているようなシルエットだったが、どんなに目を凝らしても影にしか見えない。
人と闇の境界にいるような存在だと、伯父は思ったと言う。
日が沈みかけて、ここが宵闇に覆われた時あの影が蜃気楼のようなものから、もっと別のものに変わりそうな気がして、鳥肌が立ち、伯父は仲間をつれて一目散に逃げだした。
この話を大人に聞いてもらいたかったが家の者には内緒にしたかった。
近所に吉野さんという気の良いおじさんがいて、話しやすい人だったのであるときその話をしてみた。
すると「そいつは、つんぼゆすりかいなあ」という。
「ばあさまに聞いた話じゃが、あのあたりではむかしよく幼子が死んだそうな。
つんぼの母親が子供をおぶうて、おぶい紐がずれてるのに気付かずにあやす。
普通は子供の泣き方が異常なのに気付くけんど、つんぼやからわからん。
それでめちゃめちゃにゆすったあげく子供が死んでしまうんよ」
伯父は寒気がしたという。
「可哀相に。せっかくさずかった子供を自分で殺してしまうとは、無念じゃろう。
それで今でも子供をあやしてさまよい歩いてるんじゃなかろうか」
それがつんぼゆすりか。と伯父がつぶやくと
「鬼ゆすりとも言うな」
「鬼ゆすり?」
「なんでそう言うかは知らんが・・・。まあそうしたことがよくあった場所らしい」
伯父はなんとなくあそこはそうした人たちが住んだ集落なのだろうと思った。
ほとぼりがさめたころ、伯父は仲間と連れ立ってまたあの集落にやってきた。
一軒一軒まわって念仏を唱え、落雁を土間にそなえて親子の霊をなぐさめた。
そしてまた以前のように遊びまわってから夕暮れ前に帰ろうとしたとき異変が起きた。
森に入ってから雨が降り出したのだ。さっきまで完全に晴れていて綺麗な夕焼けが見えていたのに。
伯父たちは雨の降る森を駆け抜けようとした。
しかしどうしてそうなったのか分らないが、方角がわからなくなったのだという。
一人はこっちだといい、一人はあっちだという。
それでもリーダー格だった伯父が
「帰り道はこっちだ間違いない」
と言って先導しようとしたとき、その指挿す方角からかすかに赤ん坊の泣き声が聞こえてきた。
一人が青くなって
「あっちは元来た方だ」
と喚いた。
頭上を覆う木の枝葉から雨がぼたぼたと落ちてくる中で伯父たちは立ち尽くした。
仲間はみんな耳を塞いで泣き声の方角からあとずさりはじめた。
「違う違う。だまされるな。帰り道はこっちなんだ。間違いない。逆にそっちにはあの集落があるぞ」
伯父は必死に叫んだ。
そうしている間にも泣き声は不快な響きをあたりに漂わせていた。
伯父は一人を殴りつけてむりやり引っ張った。
「耳を塞いでろ。いいから俺の後について来い」
そうして伯父たちは泣き声のする方へ歩いて行った。
やがて木立が切れて森を抜けた時、そこはいつもの村外れだった。
みんな我を忘れてそれぞれの家に走って帰ったという。
僕はその話を聞いて伯父に
「雨は?やっぱり降ってなかったんですか」
と聞いたが、伯父は首をかしげて
「それがどうしても思いだせんのよ」
と言った。
これにはさらに後日談がある。
伯父が家に泣きながら帰ってきたとき、なにがあったのか聞かれてこっぴどく怒られたらしい。
当然もうあの森に入ってはいけないと、きつく戒められたそうだ。
そしてしばくたって伯父はその家の当主でもあった刀自の部屋に呼ばれた。
刀自は伯父を座らせて言った。
「つんぼゆすりとはそうしたものではない」
この刀自は僕にも遠縁になるはずだが、凄く威厳のある人だったという。
一体誰に吹きこまれたか知らぬが、と一睨みしてから刀自は語りじめた。
この村はむかし、どこでもあったことだが生まれたばかりの子供を口減らしのために殺すことがあった。
貧しい時代の止むをえない知恵だ。
本来はお産のあと、すぐに布で首を締めるなりして殺し、生まれなかったことにするのだが、おぶるくらいに大きくなってから殺さなければならなくなったときには世間というものがある。
そこで母親はつんぼがあやまって赤子を揺すり殺してしまうように、わざとそういうあやしかたをして殺すのだ。
事故であると、そういう建前で。
業の深い風習である。
それゆえに鬼ゆすりとも呼ばれ忌避されるのだ。
「おぬし、弔いの真似事をしたそうだが、そのとき母親に情をうつしておったろう」
伯父はおもわずうなずいた。
「あのあたりに昔あった集落はどれも貧しい家だった。とりたてあそこでは鬼ゆすりが行なわれたはず。いいか、浮ばれぬのは母親ではなく殺された赤子のほうじゃ。助けをもとめて泣き叫び、それもかなわずに死んだ赤子の怨念が、泣き声が呪詛となって母親の魂をとらえ、この世に迷わせて離さぬのだ」
伯父はそれを聞いて総毛立ったという。やはりあの時森の中で聞いた声は伯父たちを誘っていたのだ。
『母親の成仏を願ったから』
あのまま元来た道を行っていたら、とり殺されていたのかもしれない。
刀自は静かに言った。
「鬼ゆすりのことを伝え継ぐのはわしら女の役割じゃ。産むことも殺すこともせぬ男はぐっと口を閉ざし、見ざる言わざる聞かざるで過ごすものだ」
伯父は恐れ入って、もうこのことは一切忘れると刀自に誓ったそうだ。
時代が大きく変わる時、廃れていく言い伝えや風習が最後の一灯をともすように怪異をなすのだと、伯父はいつもそう締めくくった。
「つんぼ(聾)」は現在、いわゆる「差別用語」として扱われていますが、時代背景や固有名詞であることと、差別的な用法ではなく「耳が聞こえない」という状態を指し示すために使われているため、そのまま掲載します。
不快に思われる方は読むのをご遠慮ください。
703 名前: つんぼゆすり 投稿日:03/06/17 17:07
こどものころ伯父がよく話してくれたことです。
僕の家は昔から東京にあったのですが戦時中、本土空爆がはじまるころに祖母と当時小学生の伯父の二人で田舎の親類を頼って疎開したそうです。
まだ僕の父も生まれていないころでした。
戦争が終わっても東京はかなり治安が悪かったそうで、すぐには呼び戻されなかったそうです。
そのころ疎開先では色々と不思議なことが起こったそうです。
そこだけではなく、日本中がそうだったのかもしれません。
時代の変わり目には奇怪な噂が立つ、と聞いたことがあります。
伯父たちの疎開先は小さな村落だったそうですが、村はずれの御神木の幹にある日突然大きな口のような「うろ」が出来ていたり、5尺もあるようなお化け鯉が現れたり。
真夜中に誰もいないにもかかわらず、あぜ道を提灯の灯りが行列をなして通りすぎていったのを多くの人が目撃したこともあったそうです。
今では考えられませんが狐狸の類が化かすということも、真剣に信じられていました。
そんな時、伯父は「つんぼゆすり」に出くわしたのだと言います。
村のはずれに深い森があり、そこは「雨の森」と呼ばれていました。
森の中で雨に遭っても、森を出れば空は晴れているという不思議な体験を多くの人がしていました。
伯父はその森の奥にうち捨てられた集落を見つけて、仲間たちと秘密の隠れ家にしていました。
4、5戸の小さな家が寄り集まっている場所で、親たちには当然内緒でした。
チャンバラをしたりかくれんぼをしたりしていましたが、あるとき仲間の一人が見つからなくなり、夕闇も迫ってきたので焦っていました。
日が落ちてから雨の森を抜けるのは独特の恐さがあったそうです。
必死で「お~い、でてこ~い」と探しまわっていると誰かが泣きべそをかきはじめました。
伯父は「誰じゃ。泣くなあほたれ」と怒鳴ったが、しだいに異変に気付きました。
仲間の誰かが泣き出したのだと思っていたら、見まわすと全員怪訝な顔をしている。
そしてどこからともなく聞こえてくる泣き声が次第に大きくなり、それは赤ン坊の泣き声だとはっきり分るようになった。
ほぎゃ ほぎゃ ほぎゃ ほぎゃ
火のついたような激しい泣き方で、まるで何かの危機を訴えているような錯覚を覚えた。
その異様に驚いて、いたずらで隠れていた仲間も納屋から飛び出してきた。
そして暮れて行く夕闇のなかで、一つの家の間口あたりに人影らしきものがうっすらと見えはじめた。
子供をおぶってあやしているようなシルエットだったが、どんなに目を凝らしても影にしか見えない。
人と闇の境界にいるような存在だと、伯父は思ったと言う。
日が沈みかけて、ここが宵闇に覆われた時あの影が蜃気楼のようなものから、もっと別のものに変わりそうな気がして、鳥肌が立ち、伯父は仲間をつれて一目散に逃げだした。
この話を大人に聞いてもらいたかったが家の者には内緒にしたかった。
近所に吉野さんという気の良いおじさんがいて、話しやすい人だったのであるときその話をしてみた。
すると「そいつは、つんぼゆすりかいなあ」という。
「ばあさまに聞いた話じゃが、あのあたりではむかしよく幼子が死んだそうな。
つんぼの母親が子供をおぶうて、おぶい紐がずれてるのに気付かずにあやす。
普通は子供の泣き方が異常なのに気付くけんど、つんぼやからわからん。
それでめちゃめちゃにゆすったあげく子供が死んでしまうんよ」
伯父は寒気がしたという。
「可哀相に。せっかくさずかった子供を自分で殺してしまうとは、無念じゃろう。
それで今でも子供をあやしてさまよい歩いてるんじゃなかろうか」
それがつんぼゆすりか。と伯父がつぶやくと
「鬼ゆすりとも言うな」
「鬼ゆすり?」
「なんでそう言うかは知らんが・・・。まあそうしたことがよくあった場所らしい」
伯父はなんとなくあそこはそうした人たちが住んだ集落なのだろうと思った。
ほとぼりがさめたころ、伯父は仲間と連れ立ってまたあの集落にやってきた。
一軒一軒まわって念仏を唱え、落雁を土間にそなえて親子の霊をなぐさめた。
そしてまた以前のように遊びまわってから夕暮れ前に帰ろうとしたとき異変が起きた。
森に入ってから雨が降り出したのだ。さっきまで完全に晴れていて綺麗な夕焼けが見えていたのに。
伯父たちは雨の降る森を駆け抜けようとした。
しかしどうしてそうなったのか分らないが、方角がわからなくなったのだという。
一人はこっちだといい、一人はあっちだという。
それでもリーダー格だった伯父が
「帰り道はこっちだ間違いない」
と言って先導しようとしたとき、その指挿す方角からかすかに赤ん坊の泣き声が聞こえてきた。
一人が青くなって
「あっちは元来た方だ」
と喚いた。
頭上を覆う木の枝葉から雨がぼたぼたと落ちてくる中で伯父たちは立ち尽くした。
仲間はみんな耳を塞いで泣き声の方角からあとずさりはじめた。
「違う違う。だまされるな。帰り道はこっちなんだ。間違いない。逆にそっちにはあの集落があるぞ」
伯父は必死に叫んだ。
そうしている間にも泣き声は不快な響きをあたりに漂わせていた。
伯父は一人を殴りつけてむりやり引っ張った。
「耳を塞いでろ。いいから俺の後について来い」
そうして伯父たちは泣き声のする方へ歩いて行った。
やがて木立が切れて森を抜けた時、そこはいつもの村外れだった。
みんな我を忘れてそれぞれの家に走って帰ったという。
僕はその話を聞いて伯父に
「雨は?やっぱり降ってなかったんですか」
と聞いたが、伯父は首をかしげて
「それがどうしても思いだせんのよ」
と言った。
これにはさらに後日談がある。
伯父が家に泣きながら帰ってきたとき、なにがあったのか聞かれてこっぴどく怒られたらしい。
当然もうあの森に入ってはいけないと、きつく戒められたそうだ。
そしてしばくたって伯父はその家の当主でもあった刀自の部屋に呼ばれた。
刀自は伯父を座らせて言った。
「つんぼゆすりとはそうしたものではない」
この刀自は僕にも遠縁になるはずだが、凄く威厳のある人だったという。
一体誰に吹きこまれたか知らぬが、と一睨みしてから刀自は語りじめた。
この村はむかし、どこでもあったことだが生まれたばかりの子供を口減らしのために殺すことがあった。
貧しい時代の止むをえない知恵だ。
本来はお産のあと、すぐに布で首を締めるなりして殺し、生まれなかったことにするのだが、おぶるくらいに大きくなってから殺さなければならなくなったときには世間というものがある。
そこで母親はつんぼがあやまって赤子を揺すり殺してしまうように、わざとそういうあやしかたをして殺すのだ。
事故であると、そういう建前で。
業の深い風習である。
それゆえに鬼ゆすりとも呼ばれ忌避されるのだ。
「おぬし、弔いの真似事をしたそうだが、そのとき母親に情をうつしておったろう」
伯父はおもわずうなずいた。
「あのあたりに昔あった集落はどれも貧しい家だった。とりたてあそこでは鬼ゆすりが行なわれたはず。いいか、浮ばれぬのは母親ではなく殺された赤子のほうじゃ。助けをもとめて泣き叫び、それもかなわずに死んだ赤子の怨念が、泣き声が呪詛となって母親の魂をとらえ、この世に迷わせて離さぬのだ」
伯父はそれを聞いて総毛立ったという。やはりあの時森の中で聞いた声は伯父たちを誘っていたのだ。
『母親の成仏を願ったから』
あのまま元来た道を行っていたら、とり殺されていたのかもしれない。
刀自は静かに言った。
「鬼ゆすりのことを伝え継ぐのはわしら女の役割じゃ。産むことも殺すこともせぬ男はぐっと口を閉ざし、見ざる言わざる聞かざるで過ごすものだ」
伯父は恐れ入って、もうこのことは一切忘れると刀自に誓ったそうだ。
時代が大きく変わる時、廃れていく言い伝えや風習が最後の一灯をともすように怪異をなすのだと、伯父はいつもそう締めくくった。
高い煙突
2010.07.30 (Fri) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
576 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/06/16 07:13
数年前のことですが、私の職場にKさんという人が転勤してきました。
Kさんは、私と同じ社員寮に住むことになったのですが、しばらくして、私と雑談している時に、
「寮の窓から見える高い煙突は何だ?」
と訊いてきました。その時のKさんは心なしか青ざめていたようでした。
私には心当たりはなかったのですが、同じ社員寮でも、私とKさんの部屋は離れていましたし、Kさんの部屋の窓から見える風景と、私の部屋から見える風景が同じとは限りません。
それに私もその土地では余所者でしたし、詳しい地理を知っていたわけでもありませんので、銭湯か何かの煙突でしょう、と適当に話を合わせ、その話はそれきりになっていたのです。
ところが、それからひと月ほど経って、Kさんが寮から程近い住宅街で死んでいるのが発見されました。
死体の状態は無惨なものだったそうです。
奇妙なことに、Kさんはかなり高い所から、墜落して死んだらしいのですが、Kさんの遺体が発見された付近は、住宅ばかりで墜死するほどの高所は見当たりません。
とはいえ、自動車事故でもなく、他殺の疑いはまったくなく、結局事故死として処理されたようです。
さて、私はKさんの本葬に参列するため、Kさんの郷里を訪れました。
Kさんの郷里というのは、九州のある海辺の町だったのですが、遺族の方の車に乗せてもらって、Kさんの実家に向かう途中、海沿いの道路に差し掛かった時、現れた風景に目を奪われました。
そこには、古びた工場に、巨大な煙突が立っていたのです。
遺族の方によると、それはお化け煙突と言われる煙突で、かなり昔から町のシンボルとしてそこに建っているそうです。
私は何となく、Kさんが寮の窓から見た煙突というのが、この煙突ではないかと思えてなりませんでした。
ところで、私は最近たいへん不安な日々を送っています。
私の寮の部屋の窓から、高い煙突が見えるようになったのです。
心なしかKさんの郷里で見た、あのお化け煙突に似ているような気がしました。
煙突はかなり遠くに見えますので、以前からあったのに気づかなかった可能性もないとは言えません。
また、最近になってできた建造物かもしれませんが、私にはその煙突が最近になって忽然と現れたようにしか思えないのです。
職場の同僚に訊いてみてもあいまいな答しか返ってきません。
私には、あの煙突の近くまで行って確かめてみる勇気はありません。
皆さん、お願いです。今すぐあなたの家の窓から、外を覗いてみてほしいのです。
それまで見たこともなかった煙突が見えるということが、あったら教えてほしいのです。
いったいそんなことが、あり得ることなのでしょうか?
数年前のことですが、私の職場にKさんという人が転勤してきました。
Kさんは、私と同じ社員寮に住むことになったのですが、しばらくして、私と雑談している時に、
「寮の窓から見える高い煙突は何だ?」
と訊いてきました。その時のKさんは心なしか青ざめていたようでした。
私には心当たりはなかったのですが、同じ社員寮でも、私とKさんの部屋は離れていましたし、Kさんの部屋の窓から見える風景と、私の部屋から見える風景が同じとは限りません。
それに私もその土地では余所者でしたし、詳しい地理を知っていたわけでもありませんので、銭湯か何かの煙突でしょう、と適当に話を合わせ、その話はそれきりになっていたのです。
ところが、それからひと月ほど経って、Kさんが寮から程近い住宅街で死んでいるのが発見されました。
死体の状態は無惨なものだったそうです。
奇妙なことに、Kさんはかなり高い所から、墜落して死んだらしいのですが、Kさんの遺体が発見された付近は、住宅ばかりで墜死するほどの高所は見当たりません。
とはいえ、自動車事故でもなく、他殺の疑いはまったくなく、結局事故死として処理されたようです。
さて、私はKさんの本葬に参列するため、Kさんの郷里を訪れました。
Kさんの郷里というのは、九州のある海辺の町だったのですが、遺族の方の車に乗せてもらって、Kさんの実家に向かう途中、海沿いの道路に差し掛かった時、現れた風景に目を奪われました。
そこには、古びた工場に、巨大な煙突が立っていたのです。
遺族の方によると、それはお化け煙突と言われる煙突で、かなり昔から町のシンボルとしてそこに建っているそうです。
私は何となく、Kさんが寮の窓から見た煙突というのが、この煙突ではないかと思えてなりませんでした。
ところで、私は最近たいへん不安な日々を送っています。
私の寮の部屋の窓から、高い煙突が見えるようになったのです。
心なしかKさんの郷里で見た、あのお化け煙突に似ているような気がしました。
煙突はかなり遠くに見えますので、以前からあったのに気づかなかった可能性もないとは言えません。
また、最近になってできた建造物かもしれませんが、私にはその煙突が最近になって忽然と現れたようにしか思えないのです。
職場の同僚に訊いてみてもあいまいな答しか返ってきません。
私には、あの煙突の近くまで行って確かめてみる勇気はありません。
皆さん、お願いです。今すぐあなたの家の窓から、外を覗いてみてほしいのです。
それまで見たこともなかった煙突が見えるということが、あったら教えてほしいのです。
いったいそんなことが、あり得ることなのでしょうか?
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