都市伝説・・・奇憚・・・blog
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J・A60××
2011.03.19 (Sat) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
Aが勤務するセスナ会社は、バイク便を大規模にしたものと考えれば解りやすい。
大事な荷物を出来るだけ早く先方に届ける。値段は高いが、こちらは渋滞に悩まされる事はない。
Aの会社は関東を中心に、関西、東北方面にも荷物を運んでいた。
飛行機だからといって、事故が多いわけではないのだが、Aは入社二年目にして、既に飛行機事故を目撃していた。
その日、Aが働いている埼玉県・入間の飛行場から飛び立ったばかりのセスナが、突風に煽られ、畑に墜落した。
Aは現場に駆けつけ、セスナの亡骸を目の当たりにした。胴体はひしゃげ、尾翼はプロペラと共に地面に突き立っている。右方向から突っ込んだのだろう。30mほどの距離に右翼が散らばっていた。
A達は急いで操縦席を開けようと、斧で扉を外そうとした。操縦していたQが、まだ中にいるのだ。
だが、急ぐ必要はなかった。Qは、人間の形を留めていなかった。胴体のひしゃげたセスナと全く同じ格好になっていた。
AとQは親友だった。Qは操縦士、Aは管制職員として、同期の入社だった。
二人は仕事帰りによく飲みに出かけた。QがAに対して女の心配をしてくれたり、この仕事に就く事を夢見たきっかけなどを語り合ったりして、帰るまでの一時を過ごす。
事故の二日前もそうだった。Qは入社した時には既に結婚しており、もうすぐ子供が出来ると、嬉しそうに話すQに、Aは「おめでとう」と祝辞を述べた。
Qの葬式は、アパートの一室で行なわれた。
あまり人が集まらなかった。Qは奥さんと駆け落ちし、島根の両親と縁を切っていたのだ。
焼香をした時、煙が目にしみたせいか、Aは涙が止まらなかった。
それから間もなく、Aは大阪の飛行場に一年の出向を命じられた。
大阪郊外にあるその基地は、規模が小さく、職員はAを含めて三人しかいない。妻子持ちの二人は、日暮れには帰ってしまう。Aは夜通し、一人で無線機と向き合わなければならなかった。
その夜、Aが夜食の支度をしていると、無線機から雑音が流れ始めた。
雑音に混じって、幽かに声が聞こえてくる。
「ヤオタワー。ディスイズJ・A60××。ヤオタワー。ディスイズJ・A60××」
声は、基地の名前と自機の番号(JとA、四桁の番号)を告げた。
基地と交信したセスナが、許可を取って着陸するための言葉だ。
だが、Aは無線機の前まで行けなかった。その番号が、死んだはずの友人のものだったのだ。
誰かの悪戯なのか。しかし、無線機から流れてくる声は、紛れもなくQの声だった。
AはQと話したいと思った。子供は無事に生まれたよ。奥さんに保険は下りたよ、と。
しかし、それに対してQは何と答えるだろう。
Aは息を殺し、湯呑みにお茶を注いだ。無線機は鳴り続けている。
「ヤオタワー。ディスイズJ・A60××。ヤオタワー。ディスイズJ・A60××」
上空からプロペラの音が響いてきた。飛行場の上を旋回している。
出てはいけない。Aは自分に言い聞かせた。何があろうと応えてはいけない。
このような事は、あってはならないのだ。
無線が番号を繰り返す。セスナは何度も上空を旋回している。
やがて頭上からプロペラの音が遠ざかり、無線機の音も途絶えた。
(※暗さんからの投稿です。ありがとうございました)
大事な荷物を出来るだけ早く先方に届ける。値段は高いが、こちらは渋滞に悩まされる事はない。
Aの会社は関東を中心に、関西、東北方面にも荷物を運んでいた。
飛行機だからといって、事故が多いわけではないのだが、Aは入社二年目にして、既に飛行機事故を目撃していた。
その日、Aが働いている埼玉県・入間の飛行場から飛び立ったばかりのセスナが、突風に煽られ、畑に墜落した。
Aは現場に駆けつけ、セスナの亡骸を目の当たりにした。胴体はひしゃげ、尾翼はプロペラと共に地面に突き立っている。右方向から突っ込んだのだろう。30mほどの距離に右翼が散らばっていた。
A達は急いで操縦席を開けようと、斧で扉を外そうとした。操縦していたQが、まだ中にいるのだ。
だが、急ぐ必要はなかった。Qは、人間の形を留めていなかった。胴体のひしゃげたセスナと全く同じ格好になっていた。
AとQは親友だった。Qは操縦士、Aは管制職員として、同期の入社だった。
二人は仕事帰りによく飲みに出かけた。QがAに対して女の心配をしてくれたり、この仕事に就く事を夢見たきっかけなどを語り合ったりして、帰るまでの一時を過ごす。
事故の二日前もそうだった。Qは入社した時には既に結婚しており、もうすぐ子供が出来ると、嬉しそうに話すQに、Aは「おめでとう」と祝辞を述べた。
Qの葬式は、アパートの一室で行なわれた。
あまり人が集まらなかった。Qは奥さんと駆け落ちし、島根の両親と縁を切っていたのだ。
焼香をした時、煙が目にしみたせいか、Aは涙が止まらなかった。
それから間もなく、Aは大阪の飛行場に一年の出向を命じられた。
大阪郊外にあるその基地は、規模が小さく、職員はAを含めて三人しかいない。妻子持ちの二人は、日暮れには帰ってしまう。Aは夜通し、一人で無線機と向き合わなければならなかった。
その夜、Aが夜食の支度をしていると、無線機から雑音が流れ始めた。
雑音に混じって、幽かに声が聞こえてくる。
「ヤオタワー。ディスイズJ・A60××。ヤオタワー。ディスイズJ・A60××」
声は、基地の名前と自機の番号(JとA、四桁の番号)を告げた。
基地と交信したセスナが、許可を取って着陸するための言葉だ。
だが、Aは無線機の前まで行けなかった。その番号が、死んだはずの友人のものだったのだ。
誰かの悪戯なのか。しかし、無線機から流れてくる声は、紛れもなくQの声だった。
AはQと話したいと思った。子供は無事に生まれたよ。奥さんに保険は下りたよ、と。
しかし、それに対してQは何と答えるだろう。
Aは息を殺し、湯呑みにお茶を注いだ。無線機は鳴り続けている。
「ヤオタワー。ディスイズJ・A60××。ヤオタワー。ディスイズJ・A60××」
上空からプロペラの音が響いてきた。飛行場の上を旋回している。
出てはいけない。Aは自分に言い聞かせた。何があろうと応えてはいけない。
このような事は、あってはならないのだ。
無線が番号を繰り返す。セスナは何度も上空を旋回している。
やがて頭上からプロペラの音が遠ざかり、無線機の音も途絶えた。
(※暗さんからの投稿です。ありがとうございました)
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古い家
2011.03.18 (Fri) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
944 名前:もんぷち 投稿日:03/09/25 01:25
これは俺の友達の話。怖いかどうかは分からないけど面白かったので。
友達のKの家はすごく古い家でいかにも幽霊とか霊現象おきそうな家である。
(確か「かま○たちの夜」とかいうゲームのジャケ写にもなったらしい。自慢してたw)
墓地も家の非常に近くにあると言ってた気がする。
そんなKの家はやっぱりというか、よく怪奇現象が起きる。
別段本人は霊感が強いわけじゃないと言っていたけど。
怪奇現象というのは例えば女のすすり泣きとかラップ音とかで、これはもう日常茶飯事だそうだ。
あとは誰もいないはずの部屋で誰かが摺り足で歩く音とか。。。
話を聞いているだけでも普通ならビビって生活できないが、昔からなのでKは慣れっこになったと言っていた。
そんな彼だが最近ものすごく驚いた現象があったそうだ。
ある日いつもどおりにベッドに入り寝たK。
彼は人と比べても割と寝つきが良い方である。
だが、、その日に限ってなかなか寝付けなかったそうだ。
何回も寝返りをうって、やっとうとうとし始めたころにはもう3時を回っていたそうだ。
しかしそれからしばらくすると急にドンっと体に衝撃を受けて、金縛りにあい、掛け布団がものすごく重く感じたと言う。
金縛りはたまにあるから、しばらくすれば元に戻るだろうと、目を閉じていたのだが、一向になおる気配がなくさすがのKも焦ってきた。
段々と冷や汗が噴出し、息苦しさも覚えてきた。
(いつもの金縛りじゃないな、、、)
直感でそう感じた。何とか動けないかと頑張ってみたが体はビクともせず、息苦しくなるばかり。
唯一動かせたのは目だけ。
Kは目だけ動かし部屋を見渡した。
特に変化もないし、体の上にも何か乗ってるのも見えない。
そしてその目をベッドの脇のテレビに向けた瞬間。
バッとテレビが付いたのだ。明るい光がKを照らす。
まぶしさ堪え目を細めて見るとテレビには真っ白な画面の真ん中に時計が浮かんでいた。
まるでそれは時報の様に、ピッピッピッピ と鳴る。
時計の針はもうすぐ4時を指そうとしていた。
ピッピッピッピ ピーン!4時になった瞬間!
足の方のドアが勢い良くバーンと開いたのだ。
見たこともない婆さんが飛び掛ってくるやいなやKのベッドにまたがり
「何時だと思ってんだ!!こらー!!!!!!!」
と叫んだ!
あまりのことにKはビックリして思わず悲鳴を挙げたという。
ふと我に返ると金縛りも解けて部屋にはザー...という砂嵐のようなテレビ画面になっていたようだ。
果たしてKは夢を見ていたのだろうか、、、。
本人も
「寝た記憶は全くないしテレビもつけてないから夢じゃないと思うんだけど寝ぼけてたのかなぁ」
と言っていた。
この話を夜中Kから聞いたときはすげー怖かったけど、落ち着いてみるとKに言った婆さんのセリフが笑えたw
これは俺の友達の話。怖いかどうかは分からないけど面白かったので。
友達のKの家はすごく古い家でいかにも幽霊とか霊現象おきそうな家である。
(確か「かま○たちの夜」とかいうゲームのジャケ写にもなったらしい。自慢してたw)
墓地も家の非常に近くにあると言ってた気がする。
そんなKの家はやっぱりというか、よく怪奇現象が起きる。
別段本人は霊感が強いわけじゃないと言っていたけど。
怪奇現象というのは例えば女のすすり泣きとかラップ音とかで、これはもう日常茶飯事だそうだ。
あとは誰もいないはずの部屋で誰かが摺り足で歩く音とか。。。
話を聞いているだけでも普通ならビビって生活できないが、昔からなのでKは慣れっこになったと言っていた。
そんな彼だが最近ものすごく驚いた現象があったそうだ。
ある日いつもどおりにベッドに入り寝たK。
彼は人と比べても割と寝つきが良い方である。
だが、、その日に限ってなかなか寝付けなかったそうだ。
何回も寝返りをうって、やっとうとうとし始めたころにはもう3時を回っていたそうだ。
しかしそれからしばらくすると急にドンっと体に衝撃を受けて、金縛りにあい、掛け布団がものすごく重く感じたと言う。
金縛りはたまにあるから、しばらくすれば元に戻るだろうと、目を閉じていたのだが、一向になおる気配がなくさすがのKも焦ってきた。
段々と冷や汗が噴出し、息苦しさも覚えてきた。
(いつもの金縛りじゃないな、、、)
直感でそう感じた。何とか動けないかと頑張ってみたが体はビクともせず、息苦しくなるばかり。
唯一動かせたのは目だけ。
Kは目だけ動かし部屋を見渡した。
特に変化もないし、体の上にも何か乗ってるのも見えない。
そしてその目をベッドの脇のテレビに向けた瞬間。
バッとテレビが付いたのだ。明るい光がKを照らす。
まぶしさ堪え目を細めて見るとテレビには真っ白な画面の真ん中に時計が浮かんでいた。
まるでそれは時報の様に、ピッピッピッピ と鳴る。
時計の針はもうすぐ4時を指そうとしていた。
ピッピッピッピ ピーン!4時になった瞬間!
足の方のドアが勢い良くバーンと開いたのだ。
見たこともない婆さんが飛び掛ってくるやいなやKのベッドにまたがり
「何時だと思ってんだ!!こらー!!!!!!!」
と叫んだ!
あまりのことにKはビックリして思わず悲鳴を挙げたという。
ふと我に返ると金縛りも解けて部屋にはザー...という砂嵐のようなテレビ画面になっていたようだ。
果たしてKは夢を見ていたのだろうか、、、。
本人も
「寝た記憶は全くないしテレビもつけてないから夢じゃないと思うんだけど寝ぼけてたのかなぁ」
と言っていた。
この話を夜中Kから聞いたときはすげー怖かったけど、落ち着いてみるとKに言った婆さんのセリフが笑えたw
人形の記憶
2011.03.16 (Wed) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
927 名前:927 投稿日:03/09/24 18:23
前月に学校を辞めたゼミの先輩が残していった荷物がある、という話は久保から聞いた。
ほとんど使われていない埃っぽい実験準備室の隅っこに置かれた更衣ロッカーの中。
汚れたつなぎや新品同様の工具などと一緒に、ビデオテープの入った段ボールがあった。
ラベルから、大半は実習のビデオやテレビの録画だということが分かる。
ただ、中に何本かラベルの貼ってないテープがあった。
当時ビデオテープは貴重品だったので、当たり障りのないヤツは貰ってしまおう。
そう考えて、久保と2人でラベルのないテープをチェックする事にした。
夜の10時頃、他のメンバーは帰宅しており、研究室には私と久保の二人だけだった。
デッキにテープの最初の一本を挿入する。
「呪いのビデオだったりしてな」
などと笑いながら再生ボタンを押した。
いきなり人の顔が大映しになった。
暗闇に月のように浮かんだ真っ白な顔。
思わず息を飲む。
日本人形だった。正面からの至近距離で少しブレている。口元が笑っているように見えた。
「暗いな」
久保がモニターの明度を上げると、背景にほんのり格子模様が浮かび上がった。
「障子か?」
どうやら和室で撮影されたもののようだ。電灯のような影も見える。
画面に動きがないので静止画像かとも思ったが、デッキのカウンターは秒を刻んでいる。
「おい、何か聞こえないか?」
久保が言った。音量を上げてみる。
ちりん… ち…ん ちりん…
金属片の触れあうような音が微かに聞こえてきた。
「気持ちワリぃな」
そう言って久保は早送りに切り替えた。人形にも部屋の様子にも何ら変化は見られない。
「もうイイだろ。止めようぜ」
私は停止ボタンを押した。一瞬、画面が揺らいで暗転した。
頭の中には人形の白い顔が残像のように浮かんでいる。
なんだか嫌な気分だった。
それから2時間ほどかけて残りのテープを見たが、テレビ番組の録画ばかりだった。
私と久保はテープを山分けして、部屋を後にした。人形のテープは廊下の段ボールに戻す。
駐輪場へ向かう途中、久保がボソ…という感じで呟いた。
「俺、あの人形のヤツどっかで見たことあるような気がするんだけど、何でかなぁ…」
心中を見透かされたようだった。私もそれが気になっていたのだ。
闇に佇む白い人形の顔。金属が擦れるような音。ずっと昔に見聞きした記憶…
久保と私の故郷は数百キロ離れている。
だから、その記憶が同一の体験を基にしたものでないのは明らかだ。だから、
「テレビで見たんじゃないか?」
と答えた。
何の根拠もなかったが、それぐらいしか考えられなかった。
校門の所で久保のバイクのリアランプを見送った後、私は自転車でアパートに戻った。
暗い部屋の中に私は立ち竦んでいる。懐かしいと同時にとても不安な心持ちで。
どこからか、ちりん…ちりん…と音が響く。風鈴のような、モビールのような音。
気が付くと、目の前に日本人形があった。微笑みを浮かべ、暗闇に佇んでいる。
理由は分からないが、この人形は生きている、という確信めいたものがあった。
りん… ちりん…
音は微かに、しかし止むことなく鳴り続ける。人形は徐々に近づいてくるようだった。
自分が動いているのか、人形が動いているのか、もはや区別がつかない。
白い顔が視界を覆い始める。もう距離が近すぎてピントが合わないけれど、その表情は微笑みをたたえたまま、何の変化もない。
顔は、ただひたすらに近づいてくる。私の顔に触れんばかりに、ゆっくりと…
すんでのところで悲鳴を飲み込み、私は目を醒ました。
胸がドキドキしている。パジャマは寝汗でびっしょりだった。
時計を見ると明け方の4時。
のろのろと布団から這い出して隣の部屋へ。電気を点ける。
座椅子に座り、あらためて夢の内容を思い出そうとした。が、途中で切れている。
迫り来る人形の顔。その先に酷く怖ろしい出来事があったがはずなのに、時間の経過と共に夢の記憶は散り散りに、結末は忘却の彼方へ。
それでも、久保と二人で見たビデオの情景に酷似した夢であったことは憶えていて、眠気が追い払われるにはそれで充分だった。
喉がカラカラに渇いていたので、台所の蛇口から水を飲み、ついでに顔も洗った。
ふと、辺りにお香のような匂いが漂っていることに気が付いた。
ここで香を焚いたことなどないのに…
そう思った矢先、私はあることを思い出した。
私には以前これと全く同じ夢を見た記憶がある。
暗闇に佇む自分。金属質の音。近づいてくる人形…
一人で寝ていたのだから、たぶん小学生の頃だと思う。
怖くて、別の部屋で寝ていた母親の布団に潜り込んだのを憶えている。
そしてその時も、辺りにはお香の匂いが漂っていた。
その匂いがきっかけとなって、私の記憶は呼び覚まされたのだった。
回想のさなかに電話が鳴った。一瞬ビクッとしたが、出てみると久保からだった。
「実は俺、いま夢を見たんだけど…」
久保も同じ夢を見ていた。ビデオとそっくりの夢。人形の夢。
「それで思い出したんだけど、昔これと同じ夢を見てるんだよ…」
久保も私と同じ理由から怯えていた。
とにかく部屋から離れたかったので、私は久保に近くの深夜喫茶の名前を告げ、そこで話をすることにして電話を切った。
着替えの最中、敷いてある布団の方から視線を感じるような気がした。
ゆっくりと視線を動かすと、布団の足元のところが丁度猫位の大きさに膨らんでいて、そこの部分の端の所が少し持ち上がっていた。
まるで、布団の中から何物かが覗いているように見える。
震える手で着替えを済ますと、靴を履くのももどかしく、ドアを開けて外に出た。
喫茶店で待ち続けたが、久保はなかなか現れなかった。
心配だったが、部屋に行く勇気はなかなか湧いてこない。
やがて夜が明け、辺りがすっかり明るくなってから、私は店を出て、久保の住むアパートに向かって自転車を漕いだ。
途中、橋のたもとに人が集まっているのが見えた。嫌な予感がした。
パトカーが2台停車していて、警官が交通整理をしている。
2台のパトカーの間、橋の欄干の脇に久保のバイクが見えた。
目撃者によると、久保は欄干を乗り越えて川に飛び込んだらしい。
つまり、事故ではない。バイクは車道脇に停められていた。
なぜ、そんなところから飛び降りたのか、理由は誰にも分からなかった。
自殺の意志があったのかも分からずじまい。
久保の死体は500m下流で揚がった。もちろん遺書はなかった。はっきりとした動機も。
私は一旦実家に戻り、アパートは引き払った。
友達やゼミの教官に人形の話はしなかった。妙な噂を立てたくなかったからだ。
例のビデオテープは処分しようかとも思ったけれど、祟られるのも嫌だったので、誰にも見つからないような所へ隠した。
以来十数年、あの夢は見ていない。ただ、起きると香の匂いが立ちこめていることはある。
特に何かがあるわけではないけれど、ちょっと気味が悪い。
前月に学校を辞めたゼミの先輩が残していった荷物がある、という話は久保から聞いた。
ほとんど使われていない埃っぽい実験準備室の隅っこに置かれた更衣ロッカーの中。
汚れたつなぎや新品同様の工具などと一緒に、ビデオテープの入った段ボールがあった。
ラベルから、大半は実習のビデオやテレビの録画だということが分かる。
ただ、中に何本かラベルの貼ってないテープがあった。
当時ビデオテープは貴重品だったので、当たり障りのないヤツは貰ってしまおう。
そう考えて、久保と2人でラベルのないテープをチェックする事にした。
夜の10時頃、他のメンバーは帰宅しており、研究室には私と久保の二人だけだった。
デッキにテープの最初の一本を挿入する。
「呪いのビデオだったりしてな」
などと笑いながら再生ボタンを押した。
いきなり人の顔が大映しになった。
暗闇に月のように浮かんだ真っ白な顔。
思わず息を飲む。
日本人形だった。正面からの至近距離で少しブレている。口元が笑っているように見えた。
「暗いな」
久保がモニターの明度を上げると、背景にほんのり格子模様が浮かび上がった。
「障子か?」
どうやら和室で撮影されたもののようだ。電灯のような影も見える。
画面に動きがないので静止画像かとも思ったが、デッキのカウンターは秒を刻んでいる。
「おい、何か聞こえないか?」
久保が言った。音量を上げてみる。
ちりん… ち…ん ちりん…
金属片の触れあうような音が微かに聞こえてきた。
「気持ちワリぃな」
そう言って久保は早送りに切り替えた。人形にも部屋の様子にも何ら変化は見られない。
「もうイイだろ。止めようぜ」
私は停止ボタンを押した。一瞬、画面が揺らいで暗転した。
頭の中には人形の白い顔が残像のように浮かんでいる。
なんだか嫌な気分だった。
それから2時間ほどかけて残りのテープを見たが、テレビ番組の録画ばかりだった。
私と久保はテープを山分けして、部屋を後にした。人形のテープは廊下の段ボールに戻す。
駐輪場へ向かう途中、久保がボソ…という感じで呟いた。
「俺、あの人形のヤツどっかで見たことあるような気がするんだけど、何でかなぁ…」
心中を見透かされたようだった。私もそれが気になっていたのだ。
闇に佇む白い人形の顔。金属が擦れるような音。ずっと昔に見聞きした記憶…
久保と私の故郷は数百キロ離れている。
だから、その記憶が同一の体験を基にしたものでないのは明らかだ。だから、
「テレビで見たんじゃないか?」
と答えた。
何の根拠もなかったが、それぐらいしか考えられなかった。
校門の所で久保のバイクのリアランプを見送った後、私は自転車でアパートに戻った。
暗い部屋の中に私は立ち竦んでいる。懐かしいと同時にとても不安な心持ちで。
どこからか、ちりん…ちりん…と音が響く。風鈴のような、モビールのような音。
気が付くと、目の前に日本人形があった。微笑みを浮かべ、暗闇に佇んでいる。
理由は分からないが、この人形は生きている、という確信めいたものがあった。
りん… ちりん…
音は微かに、しかし止むことなく鳴り続ける。人形は徐々に近づいてくるようだった。
自分が動いているのか、人形が動いているのか、もはや区別がつかない。
白い顔が視界を覆い始める。もう距離が近すぎてピントが合わないけれど、その表情は微笑みをたたえたまま、何の変化もない。
顔は、ただひたすらに近づいてくる。私の顔に触れんばかりに、ゆっくりと…
すんでのところで悲鳴を飲み込み、私は目を醒ました。
胸がドキドキしている。パジャマは寝汗でびっしょりだった。
時計を見ると明け方の4時。
のろのろと布団から這い出して隣の部屋へ。電気を点ける。
座椅子に座り、あらためて夢の内容を思い出そうとした。が、途中で切れている。
迫り来る人形の顔。その先に酷く怖ろしい出来事があったがはずなのに、時間の経過と共に夢の記憶は散り散りに、結末は忘却の彼方へ。
それでも、久保と二人で見たビデオの情景に酷似した夢であったことは憶えていて、眠気が追い払われるにはそれで充分だった。
喉がカラカラに渇いていたので、台所の蛇口から水を飲み、ついでに顔も洗った。
ふと、辺りにお香のような匂いが漂っていることに気が付いた。
ここで香を焚いたことなどないのに…
そう思った矢先、私はあることを思い出した。
私には以前これと全く同じ夢を見た記憶がある。
暗闇に佇む自分。金属質の音。近づいてくる人形…
一人で寝ていたのだから、たぶん小学生の頃だと思う。
怖くて、別の部屋で寝ていた母親の布団に潜り込んだのを憶えている。
そしてその時も、辺りにはお香の匂いが漂っていた。
その匂いがきっかけとなって、私の記憶は呼び覚まされたのだった。
回想のさなかに電話が鳴った。一瞬ビクッとしたが、出てみると久保からだった。
「実は俺、いま夢を見たんだけど…」
久保も同じ夢を見ていた。ビデオとそっくりの夢。人形の夢。
「それで思い出したんだけど、昔これと同じ夢を見てるんだよ…」
久保も私と同じ理由から怯えていた。
とにかく部屋から離れたかったので、私は久保に近くの深夜喫茶の名前を告げ、そこで話をすることにして電話を切った。
着替えの最中、敷いてある布団の方から視線を感じるような気がした。
ゆっくりと視線を動かすと、布団の足元のところが丁度猫位の大きさに膨らんでいて、そこの部分の端の所が少し持ち上がっていた。
まるで、布団の中から何物かが覗いているように見える。
震える手で着替えを済ますと、靴を履くのももどかしく、ドアを開けて外に出た。
喫茶店で待ち続けたが、久保はなかなか現れなかった。
心配だったが、部屋に行く勇気はなかなか湧いてこない。
やがて夜が明け、辺りがすっかり明るくなってから、私は店を出て、久保の住むアパートに向かって自転車を漕いだ。
途中、橋のたもとに人が集まっているのが見えた。嫌な予感がした。
パトカーが2台停車していて、警官が交通整理をしている。
2台のパトカーの間、橋の欄干の脇に久保のバイクが見えた。
目撃者によると、久保は欄干を乗り越えて川に飛び込んだらしい。
つまり、事故ではない。バイクは車道脇に停められていた。
なぜ、そんなところから飛び降りたのか、理由は誰にも分からなかった。
自殺の意志があったのかも分からずじまい。
久保の死体は500m下流で揚がった。もちろん遺書はなかった。はっきりとした動機も。
私は一旦実家に戻り、アパートは引き払った。
友達やゼミの教官に人形の話はしなかった。妙な噂を立てたくなかったからだ。
例のビデオテープは処分しようかとも思ったけれど、祟られるのも嫌だったので、誰にも見つからないような所へ隠した。
以来十数年、あの夢は見ていない。ただ、起きると香の匂いが立ちこめていることはある。
特に何かがあるわけではないけれど、ちょっと気味が悪い。
かじる犯人
2011.03.15 (Tue) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
869 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/09/23 15:52
私が高校生の頃の話
私の家は母がパートに出ていたので11時から夕方まで、平日の昼間は犬が一匹で留守番をしていた。
ある年、夏休みに入って、買ったばっかりの食パンやフランスパンがかじられるという奇怪な事件が相次いだ。
電子レンジの上のかごには他にバナナ等の果物も乗っているのに、被害にあうのはなぜかパンだけであった。
母はわたしが部活帰りや深夜に、つまみ食いしてるのだと思っていたらしい。
「なんで1枚全部食べずに置いておく必要があんねんな。しかも、なんで袋ごとかじってつまみ食いせなならんねん。」
とばっちりをうけた私は真犯人をつきとめようと、電子レンジの上、かごに入って乗ってるパンにテグスでドアベルをくくりつけた。
早朝、チリンと音が。駆けつけてみるとテグスは引きちぎられパンは床に落ちていた。
「お前なにか見たか?」
いつも台所に寝ている犬に聞いてみてもうれしそうに尻尾を振るばかり。
しばらくして昼夜関係なく、壁のなかや天井が、コトコト、ごそごそと何かが通る音がするようになった。
ねずみ?
台所にはネズミが出入りできるような穴はどこにも無かった。
しかし、猫イラズを天井裏や台所に置いて退治してみることにした。
すると2日後、ドンドンと天井をけたたましくのたうち回る物音が1時間ほどつづき、グエーッ!ギャー!という断末魔とともに静かになった。
その音から、あきらかにネズミよりも猫よりも大きい動物であったと思われる。
死体はみつからなかった。
その後、パンはかじられることは無かった。
ある日、私は夜中にトイレに行った帰りに水を飲もうと台所に向かった。
電気の消えた台所から犬が私が来たのを知って起き出して歩いてきた。
しかし、こちらに来る途中で止まり、ある方向を見てうれしそうに尻尾を振っている。
犬の視線をたどっていくと、電子レンジの前を見ていることが分かった。
そこには1mくらいの高さで人型に透ける薄い白いもやがかかっていた。
私が高校生の頃の話
私の家は母がパートに出ていたので11時から夕方まで、平日の昼間は犬が一匹で留守番をしていた。
ある年、夏休みに入って、買ったばっかりの食パンやフランスパンがかじられるという奇怪な事件が相次いだ。
電子レンジの上のかごには他にバナナ等の果物も乗っているのに、被害にあうのはなぜかパンだけであった。
母はわたしが部活帰りや深夜に、つまみ食いしてるのだと思っていたらしい。
「なんで1枚全部食べずに置いておく必要があんねんな。しかも、なんで袋ごとかじってつまみ食いせなならんねん。」
とばっちりをうけた私は真犯人をつきとめようと、電子レンジの上、かごに入って乗ってるパンにテグスでドアベルをくくりつけた。
早朝、チリンと音が。駆けつけてみるとテグスは引きちぎられパンは床に落ちていた。
「お前なにか見たか?」
いつも台所に寝ている犬に聞いてみてもうれしそうに尻尾を振るばかり。
しばらくして昼夜関係なく、壁のなかや天井が、コトコト、ごそごそと何かが通る音がするようになった。
ねずみ?
台所にはネズミが出入りできるような穴はどこにも無かった。
しかし、猫イラズを天井裏や台所に置いて退治してみることにした。
すると2日後、ドンドンと天井をけたたましくのたうち回る物音が1時間ほどつづき、グエーッ!ギャー!という断末魔とともに静かになった。
その音から、あきらかにネズミよりも猫よりも大きい動物であったと思われる。
死体はみつからなかった。
その後、パンはかじられることは無かった。
ある日、私は夜中にトイレに行った帰りに水を飲もうと台所に向かった。
電気の消えた台所から犬が私が来たのを知って起き出して歩いてきた。
しかし、こちらに来る途中で止まり、ある方向を見てうれしそうに尻尾を振っている。
犬の視線をたどっていくと、電子レンジの前を見ていることが分かった。
そこには1mくらいの高さで人型に透ける薄い白いもやがかかっていた。
掴む話
2011.03.13 (Sun) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
656 名前:掴む話 1/2 投稿日:03/09/21 21:41
三年前のちょうど今頃の話。
俺は安くて狭いワンルームマンションで暮らしていた。
隣は国籍不明の外国人。
会社の寮代わりに使われているようで、住人は時々変わっていたので良く知らない奴だった。
反対側は俺より少し若いくらいの若者が引っ越してきたばかりだった。
ある休みの日に出かけようとドアを開けると、隣の若いのも扉を開けて出てきた。
偶然じゃなかった。俺に話したい事があると言った。
「ここ、変じゃないですか?」
「ここって、何処?」
「このマンションなんですけど……」
意味不明だ。そう思った俺の心が読めたのか、彼は自分の腕を差し出して話を続けた。
「見てくださいよ」
Tシャツ姿の彼の腕には、まるで誰かが引っかいたような傷があった。
彼は話し続けた。部屋の中で起こる不思議な出来事を。
物音がしたり、話し声が聞こえたりという、幽霊話の類だ。
俺には霊感などというものは無かったし、幽霊も信じてはいなかった。
適当にあしらって、出かけたかった。
「気のせいでしょうね。疲れとか環境の変化とか」
「これも見てください」
そう言って彼はジーンズの裾を持ち上げ、足首を見せた。
そこには大男ががっちり掴んだような跡が残っていた。
「掴むんですよ」
「誰が?」
「分かりません。トイレから出ようとした時に、いきなりコレです」
「……?」
「床や壁から腕が生えてきて掴むんです。本当です」
普通は信じないだろう。俺も信じられなかった。
ただ、精神的に参っている様子で、その日から彼は友人のアパートに居候を決め込み、翌月末にマンションを引き払うまで戻って来る事はなかった。
この出来事を切っ掛けに色々考えてみると、確かに不思議な体験をしていることを思い出した。
夜中に誰かに揺り起こされたり、深夜の廊下を子供らしき足音が喚声を上げならが走り回っていたり。
その時は夢や幻覚の仕業と片付け、気に留めてはいなかったのだが。
そんな俺も結局は、あのマンションを出た。
理由は掴まれたからだ。
あの日、夜中に目が覚めた。眠れそうになかったので、翌日の仕事の準備でもしようと起き出して、テーブルに書類を広げた。
小一時間経ったころ、トイレに行こうと狭い廊下を歩いていた俺は、誰かに声を掛けられた。
「ねえ……」
びくっとして動けなくなった俺の背後から、青白いくて細い手が、すーと伸びてきて肩を掴んだ。それは、ほんの数秒で消えた。
あれは幻覚だったと思いたいが、時々ふと掴まれた肩の感触を思い出す。
698 名前: ◆m/JHxSGR/w 投稿日:03/09/21 23:18
>>656の掴む話を読んで。
私も似たような経験があります。
私が中学生の頃の事です。季節は丁度今頃、まだ暑い日が続いていました。
当時の私は、昼休みを誰も来ない四階の突き当たりにある美術室前の廊下で過ごすようにしていました。廊下の突き当たりの窓を開けると良い風が入ってきて、しかも誰も居ないので静かなので昼寝にはもってこいだったんです。
その日もいつものように窓を開け、そのまま壁に寄りかかるように座り目を閉じたんです。
そのまま約十分程うつらうつらしていたのですが変な音がして目が覚めました。
何か濡れた布の様な物を壁にぶつける様なペチャペチャという音がするんです。
しかし、私はとりあえずまだ少し眠かったので目を閉じました。
そしてその音を聞いていました。音はだんだん近づいてきました。
そして、ある程度近くなった時、その音が私が寄りかかっている壁の向こうから聞こえており、下から上ってきている事に気が付きました。
窓にはひさしもなく人が登ってこれるハズはありません。そして音はとうとう壁挟んで私の真後ろまでやって来ました。もし音の主が人型なら窓から私を覗ける位置です。
案の定、なんだか見下ろされてる気がしてきたので、私は出来るだけ上を見上げないように立ち上がり3、4歩進んだ時、突然、バケツの水をまくような音がしたかと思うと、何かに肩を掴まれました。
驚いた私はそのままとにかく走りました。
教室まで走って一息ついて肩をみると藻の様な物が付着しており、帰ってから母に嫌みを言われ困りました。
それからしばらく女子の間でその廊下で全身びしょ濡れの女性の霊がでるという噂が流れました。
私の肩を掴んだ人と何か関係がありそうだなと思いましたが。どうなんでしょうね。
三年前のちょうど今頃の話。
俺は安くて狭いワンルームマンションで暮らしていた。
隣は国籍不明の外国人。
会社の寮代わりに使われているようで、住人は時々変わっていたので良く知らない奴だった。
反対側は俺より少し若いくらいの若者が引っ越してきたばかりだった。
ある休みの日に出かけようとドアを開けると、隣の若いのも扉を開けて出てきた。
偶然じゃなかった。俺に話したい事があると言った。
「ここ、変じゃないですか?」
「ここって、何処?」
「このマンションなんですけど……」
意味不明だ。そう思った俺の心が読めたのか、彼は自分の腕を差し出して話を続けた。
「見てくださいよ」
Tシャツ姿の彼の腕には、まるで誰かが引っかいたような傷があった。
彼は話し続けた。部屋の中で起こる不思議な出来事を。
物音がしたり、話し声が聞こえたりという、幽霊話の類だ。
俺には霊感などというものは無かったし、幽霊も信じてはいなかった。
適当にあしらって、出かけたかった。
「気のせいでしょうね。疲れとか環境の変化とか」
「これも見てください」
そう言って彼はジーンズの裾を持ち上げ、足首を見せた。
そこには大男ががっちり掴んだような跡が残っていた。
「掴むんですよ」
「誰が?」
「分かりません。トイレから出ようとした時に、いきなりコレです」
「……?」
「床や壁から腕が生えてきて掴むんです。本当です」
普通は信じないだろう。俺も信じられなかった。
ただ、精神的に参っている様子で、その日から彼は友人のアパートに居候を決め込み、翌月末にマンションを引き払うまで戻って来る事はなかった。
この出来事を切っ掛けに色々考えてみると、確かに不思議な体験をしていることを思い出した。
夜中に誰かに揺り起こされたり、深夜の廊下を子供らしき足音が喚声を上げならが走り回っていたり。
その時は夢や幻覚の仕業と片付け、気に留めてはいなかったのだが。
そんな俺も結局は、あのマンションを出た。
理由は掴まれたからだ。
あの日、夜中に目が覚めた。眠れそうになかったので、翌日の仕事の準備でもしようと起き出して、テーブルに書類を広げた。
小一時間経ったころ、トイレに行こうと狭い廊下を歩いていた俺は、誰かに声を掛けられた。
「ねえ……」
びくっとして動けなくなった俺の背後から、青白いくて細い手が、すーと伸びてきて肩を掴んだ。それは、ほんの数秒で消えた。
あれは幻覚だったと思いたいが、時々ふと掴まれた肩の感触を思い出す。
698 名前: ◆m/JHxSGR/w 投稿日:03/09/21 23:18
>>656の掴む話を読んで。
私も似たような経験があります。
私が中学生の頃の事です。季節は丁度今頃、まだ暑い日が続いていました。
当時の私は、昼休みを誰も来ない四階の突き当たりにある美術室前の廊下で過ごすようにしていました。廊下の突き当たりの窓を開けると良い風が入ってきて、しかも誰も居ないので静かなので昼寝にはもってこいだったんです。
その日もいつものように窓を開け、そのまま壁に寄りかかるように座り目を閉じたんです。
そのまま約十分程うつらうつらしていたのですが変な音がして目が覚めました。
何か濡れた布の様な物を壁にぶつける様なペチャペチャという音がするんです。
しかし、私はとりあえずまだ少し眠かったので目を閉じました。
そしてその音を聞いていました。音はだんだん近づいてきました。
そして、ある程度近くなった時、その音が私が寄りかかっている壁の向こうから聞こえており、下から上ってきている事に気が付きました。
窓にはひさしもなく人が登ってこれるハズはありません。そして音はとうとう壁挟んで私の真後ろまでやって来ました。もし音の主が人型なら窓から私を覗ける位置です。
案の定、なんだか見下ろされてる気がしてきたので、私は出来るだけ上を見上げないように立ち上がり3、4歩進んだ時、突然、バケツの水をまくような音がしたかと思うと、何かに肩を掴まれました。
驚いた私はそのままとにかく走りました。
教室まで走って一息ついて肩をみると藻の様な物が付着しており、帰ってから母に嫌みを言われ困りました。
それからしばらく女子の間でその廊下で全身びしょ濡れの女性の霊がでるという噂が流れました。
私の肩を掴んだ人と何か関係がありそうだなと思いましたが。どうなんでしょうね。
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