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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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盗んだ金

2011.04.19 (Tue) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

160 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/10/18 19:35
男がいた。
生計を立てるため、ひったくりをしていた。

その手口は、夜中に自転車に乗りながら、ひったくりをし、ある程度逃げた後、鞄を川に投げ込んで、時期を見て鞄を引き上げ、濡れた金(札)は、家の壁に貼り付け乾かす、というものだった。
そんな事を何度も繰り返していた。

ある時、老人を襲った。いつものように、ひったくりをして逃げた。
後ろで自動車の急ブレーキの音が聞こえたが、なりふり構わず逃げ、鞄を川へ投げ込んだ。

翌日、男はテレビで老人が事故で死亡したニュースを見た。
同じ時間、同じ場所、間違い無いあの老人だ。
だが事故と見なされ、男が捕まる事はなかった。

これを機に、二度と強盗をしなくなった。
最後に盗んだ鞄の中には、数百万の金が入っていた。

幾度も札を壁に貼り、乾かしてはまた札を張る作業を繰り返した。
何度も、何度も…

数年後、男は働いていた。給料は安かったが、それなりの生活もできた。
結婚もできた。あの事件を思い出す事も少なくなっていた。
子供が生まれ、そしてまた数年後…

子供は4歳になっていた。事件を思い出す事は無くなっていた。
子供が奇妙な遊びをするようになった。
新聞紙を切っては、水に濡らし、壁に貼る。乾いたら剥がす。
また濡らしておいた新聞紙を貼る。そして剥がす…
また貼って、剥がす。また貼って、剥がす…

男は思い当たる。自分の過去、あの事件。
もちろん妻には言っていないし、ましてや子供が知るはずもない。
だが子供は毎日、奇妙な遊びを繰り返す。
男は日増しに恐怖心が募る。

男は耐え切れなくなり、ついに子供に聞いてみた。
「どうして、そんな遊びをすんだ?」
子供は不思議そうに聞き返す。

「え?だってパパもやっていたんでしょ?」


 








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木蔭の女

2011.04.17 (Sun) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

春。桜前線がどんどん北上し、横浜も桜で満開となった。
花見だと人は浮かれ、橋本茂見さん(仮名・20歳)も専門学校の仲間達と、野毛山公園で大いに騒いだ。

夜も更けた頃、仲間達と別れた橋本さんは、まだ花見の余韻が覚めなかったので、一人で飲み直す事にした。

コンビニでビールを買い、自宅近くの小さな公園に入った。そこでも小振りな桜が一本、花びらを一杯に開いていたが、花見をしている人はいなかった。どこか遠くから犬の吠える声が届き、風で木の葉がザワザワ擦れる。

そんな淋しい風景だったからかもしれない。橋本さんは、有名な小説のフレーズを思い出した。

「桜の木の下には屍体が埋まっている」

少し気持ち悪かったが、まあ良いか、と桜の根本に座る。ビールの缶を開けながら、寒い頃に、この樹の下で立ち小便をした事を思い出した。
「あの時は悪かったな」
橋本さんは、ニヤニヤ笑いながら桜を見上げた。
満開の桜は、夜風にキシキシ枝を鳴らすだけだった。

ビールが空になったので、帰ろうと立ち上がった橋本さんは、急に尿意を催した。
またここですっか! と、桜の根本に小便を始めた。

「ごめんよ!」と目の前の桜におどけてみた橋本さんは、すぐに「まずいっ」と思った。桜の木の向こうに人影が見えたのだ。女のようだった。

橋本さんはどうしようと慌てたが、女はすぐに樹の幹に姿を隠した。少し安堵した橋本さんは、小便も終えたので、そこから立ち去ろうとした。

その時、ふと桜を見た橋本さんは、妙だと気付いた。
よく考えると、目の前の小さな幹に、人が姿を隠す事など不可能だからだ。
不思議に思った橋本さんは、暗闇に目を凝らして桜を見た。

ど、どうして!

橋本さんは目を疑った。幅20cmほどの幹の向こうに、女の姿はなかったのだ。
信じられない出来事に呆然となった橋本さんは、気を取り直そうと、自分の後頭部を叩いた。
きっと、酔いで錯覚したのだ。頭の中でそう結論を出した橋本さんは、帰ろうと背後を振り向いた。

「……!!」

驚いて立ちすくんだ。目の前に、あの女が立っていたのだ。
桜の花びらをデザインした柄のワンピースを着た女は、じっと橋本さんを見つめている。血の気のない白い顔が、彼の目に焼き付いた。

女は橋本さんを見ながら、ゆっくりと桜の傍まで歩いていく。そして、再び幹の向こうの木蔭に進み、そのまま姿を消した。

そ、そんな!

恐ろしくなった橋本さんは、その場から駆け出した。しばらく夜道を走っていると、行く手に交番がある。
お巡りさん、と叫びながら交番に飛び込んだ橋本さんは、何事かと驚いている警官に、今さっきあった出来事を話した。

「酔っぱらいの相手はしてられないんだ」
一通り話を聞いた警官は、うんざりとした表情になった。嘘じゃない、本当なんだと、橋本さんは公園の方を指差しながら、必死に警官に訴えようとした。

だがその時、交番の前を、桜の柄のワンピースを着た女が横切ったのを見て、橋本さんは絶句した。あの女だった。
女はにっこり微笑み、軽く会釈をした。つられて警官も頭を下げる。

そのほんの一瞬の間、女の表情が変わった。
さっきと同じ、生気のない無表情な顔。死人の様な冷ややかな視線で、橋本さんを見つめる。

「あ…あ…あっ……」

女はすぐに元の表情に戻ると、闇の中へ去っていった。
蛇に見込まれた蛙の様になった橋本さんの脳裏に、再びある小説のフレーズが蘇った。

「桜の木の下には屍体が埋まっている」


(暗さんからの投稿です。ありがとうございました)


 








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山みさき

2011.04.17 (Sun) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

338 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/12/25 18:38
朝日新聞12月20日『声』欄
山口県下関市 76歳

健康のために歩いている。
先日、近くの山すその道を歩いた。途中でかつてない倦怠感と脱力感に襲われた。
どうしたのだろう。ゆっくり歩きながらも心細くなってくる。

やっと家に帰り、2時間ぐっすり寝こんで眼が覚めたら、私は祖母から聞いた『みさき』の話を思い出した。

私の郷里では、山や川で気分が悪くなったりすると、「それはきっと山みさきに遭うたのだ」と言った。

みさきは、目には見えない神の使者か山の精のようなもので、年中山や川を巡っていて偶然それに遭うと、人は病気になったりする。
そう聞かされて、子供心にも自然に対する畏敬の念を持ったものだった。

その頃は、大人も木や石の盗掘などしなかったような気がする。
辞書をめくってみると、『御先、御前』として、同じようなことが載っていた。

下の妹にこの話をしたら、「聞いたことがある」と言ったが、他の妹たちは「岬なら知ってるけど」。
これも私たちの年代で消えてゆく話なのだろう。


(※白さんからの投稿です。ありがとうございました)


 








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オカルトの先輩

2011.04.16 (Sat) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

名無し [] :2010/10/10(日) 22:22:09 ID:dr6UuZrb0 (1/4) [PC]
初めて投下するからいろいろお見苦しい所あると思うけど、暇つぶしにでもなれば嬉しい。
高校当時の先輩とのお話。

先に言っておくと、師匠シリーズに多大な影響を受けているけど、基本的には実体験を下敷きにしています。

先輩がいた。
いや、学生なら誰だって上級生はいるし、広義には人生の先輩だってたくさんいるだろう。
とにかく、先を行く人がいた。

もちろん単に学年が上なだけでなく、人生の先輩ではあったけどまたそれだけではない。
彼は、俺のオカルト道の先を行く男だったのだ。

ご存知だろうあのシリーズに影響を受けていた俺は、勝手に師弟のように思っていたが、その関係は、先輩の失踪をもって終わる。

その頃は、全盛期とも言えるオカルト関係の最充実期間だった。
その最初の話をしようと思う。


出会いは、高校に入学してすぐだった。
だが当時の俺は、オカルトの類を全く信じていなかった。

中学の頃は行き過ぎなくらいハマっていたが、それは誰もが一度は罹患するというあの病気のせいであり、完治した俺は再発を恐れるあまり逆を行こう逆を行こうとしていたからだ。

そう、冷静になって考えてみればオカルティックでマイナーな知識を持っていたところで別に格好良くないのだ。

知識は未だ脳内のどこか隅っこに鎮座していたが、もうそれをひけらかすことは無いだろうと思っていた。

中学の頃のことは無かった事として、今度は上手くやろうと心に決めて高校に入学したわけだ。
一月も経たない頃だったと思う。

桜の花が全部散って、そろそろ葉桜になってきた頃だから、恐らく四月の終わりくらいだったはずだ。
その日、俺はいつもより早く家を出た。

別に理由があったわけではない。ただ早く目が覚めただけで、たまには人のいない時間に登校してみるのも面白いかと思っただけで。

案の定誰ともすれ違わなかったし、校門坂を登った先には、朝練の連中すらいない無人のグラウンドがあった。

少し気分良く玄関に入り、靴箱から靴を取り、自分の教室である一年三組を目指して廊下を歩こうとした時、非常口の外、非常階段の下に光る何かが見えた。
金属光沢を放つ円錐状の物体、注視すれば時折見える釣り糸のような物。
それはどこか上の方からぶら下がっていた。


「フーチだ」
押しやったはずの超自然系知識が瞬時に引き出される。

要するに振り子なのだが、これはいわゆるダウジングアイテムで、気とかオーラとか、そういうものを探る時に使う物だ。

俺の作った物は手に持って使うタイプの短い物だったが、それはもっと長く、地面すれすれまであった。
朝の白い日光を浴びて、円錐の先が地面を指している。

よく考えれば、それをフーチと決めつけるには早すぎたような気がするが、不思議と妙な確信があった。
教室を通り越して、廊下の端にある非常口に向う。
心臓が少しだけ早まった。気がする。

非常口まであと数メートルというところで、フーチが揺れた。
俺が作った物は、どんな曰く付きの場所でもピクリともしなかったのに。

揺れの正体を確認すべく非常口から外に出る。
風は、無い。

釣り糸の先は非常階段の踊り場だった。
一階上がった所からぶら下がっている。
心臓の音が元に戻った。

漠然と、その先がどこか人のいないスペースへ続いていて、見えない何かがそれを揺らすことをイメージしていたから、あまりにも普通なその現実に少し落胆した。
「おい、上がってこいよ」
踊り場から声がかけられた。男の声。
言われなくてもそうするつもりだった。

赤く塗られた塗装が、所々剥げた階段をカンカンと踏み鳴らし上がって行く。
二階には一人の男がいて、階段から下を眺めていた。とても退屈そうに。
「お前、あれが何かわかったんだろ」
あれ、とはフーチのことだろう。

用途まで知っているが、なんだか恥ずかしくて「少しは」と答えた。
「じゃあ、あれは見えたか。さっきの」
今度のあれ、は良くわからなかった。

さっき?俺がこっちに向ってくる途中になにかしたのだろうか。
黙っているとその男はようやくこちらに顔を向けた。
「見えなかったのか。揺れただろ、フーチが」


俺は少しイラついた。
そんなもの、この男が上から揺らしたに決まっている。
フーチの先は踊り場の床にセロハンテープで貼り付けてある。糸を触るなりなんなりすればいくらでも揺らせるはずだ。

頭がおかしいか、かつての自分のように何かに酔っているに違いない。
「あなたが揺らしたんじゃないんですか。それとも本当に」
幽霊でも見えるんですか。それを言う前に男に遮られる。

「おい、見てみろ。下だ。ほら」

男と並んで下を見る。
フーチがぐるぐると円を描いている。

「え」

俺はもちろん男も糸には触れていない。しかもフーチは時折ピタっと止まるのだ。斜めにピンと糸を張って。
「やっぱり、見えないか。見えるんじゃないのか」
何も見えない。不可解な動きをする金属片があるだけだ。
もっとよく見ろ、と男が指を指す。

「見えません。何も」
ちっ、と舌打ちをした後、男は思いついたように
「目を瞑ってみろ」
と指示を出した。

素直に従う。
さっきまで見ていた光景が一瞬まぶたに映る。


まぶたの裏に残影、すっと消えるその輪郭。
その中には、いるはずのない猫がいた。フーチを触る、猫のシルエット。
白黒というよりもっと、エンボス加工されたような視界の中で、猫の色までわかる。

はっと目を開ける。
「見えたんじゃないのか」
「・・・・・・猫ですか」
男が肩を掴んだ。
俺は驚いて男の顔を見る。

その目には、得体の知れない喜びが溢れていた。
「お前、新入生だろ。俺は三年。なあ、友達になろう」

それが、先輩との出会いだった。
今では会うことも出来ない先輩との、濃い紫色に輝く思い出の期間。

俺はこの日から、いろいろなモノを譲り受け、いろいろなモノを失う日々を送るが、その時はただ、純粋にあこがれて追いかけていた。

「いつだって気付くのは手遅れになってからだ」
先輩が悔しそうに言っていたのを、俺は手遅れになってから理解できるようになったのだった。



(※白さんからの投稿です。ありがとうございました)


 








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竹の翁

2011.04.13 (Wed) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

192 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2010/10/06(水) 20:03:37 ID:w7PXzX4g0
知り合いの話。

彼の親戚の山には深い竹薮があって、毎年かなりの量を切り出して処分している。
刈るのを手伝っていたある日のこと。
お昼に弁当を食べた後、気持ち良くなって昼寝をしてしまった。

どれくらい寝たのだろうか、誰かの声で目を覚まされた。
「うおーぃ。ここで寝ちゃいかんぞぅ」

その日山に入っていたのは彼一人だけの筈。
驚いて身を起こしたが、周りの青竹の中には、誰の姿も確認できなかった。

山を下りて親戚にこの話をしたところ、次のように言われた。
「家じゃ昔から“竹の翁”とか“竹爺”って呼んでる。 あそこで転寝すると、必ず起こしに来るんだって。いやそれ以外何もしないんだけど、絶対に熟睡はさせてくれないんだ」

彼はその後も、二回ほど声に起こされているのだそうだ。


(※白さんからの投稿です。ありがとうございました)


 








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