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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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3人のお客さん

2008.01.22 (Tue) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

あるタクシー運転手が○○○(地名)を通りかかると3人の若い女の子達が手をあげて立っていた。
「お客さんだ」
とすぐに車を寄せ、女の子達を乗せたそうです。
どちらまで、と聞くと女の子の内の一人がお腹が痛いと言っているので、近くの病院まで連れっていって欲しいとの事。
見ると、痛がっている女の子はかなり顔色が悪いく、苦しそうである。
運転手は「それは大変だ」と、とりあえずここから近くにある県内でも有名なT病院に向かう事にした。

病院につくと、女の子達は
「私はこの子(腹痛で苦しんでいる女の子)の側に付き添っていたいので、すみませんが、病院の人を呼びに行ってもらいませんか?」
と運転手にお願いしたそうです。
運転手は引き受け、タクシーを降りて病院の受け付けに向かいました。
そこで看護婦さんに事情を話し、タクシーの中にいる子の様子を見てほしい事を伝えました。
看護婦さんは承諾し、運転手さんを受け付けに残し駐車場へ。

……しばらくして看護婦さんは青ざめた顔で戻ってきました。
「あなたは何故こんな事をするのですか!」
看護婦さんは言いました。

運転手さんにはその言葉の意味が分かりません。
「何故こんな事をするのですか!」
再び看護婦さんは言いました。

「どうしてあなたは車に死体を乗せているのですか!!」

看護婦さんが言うには2.3日前この付近でドライブ中の女子大生が乗った車が事故を起こし、この病院に運び込まれたのだけれど、全員亡くなってしまったそうです。
そしてその遺体は今霊安室に置かれているのだそうです。

が、タクシーの運転手さんが車に乗せているのはまぎれもなくその子達の遺体。
「あなたはうちの病院から死体を運んでどうするつもりですか!」
 看護婦さんに問いただされても、運転手が乗せた時は彼女達は生きているようにしか見えなかったそうです。
ちなみに事故があった場所は運転手が女の子を拾った場所であるのは言うまでもありません。
……一体 彼女達は何がしたかったのでしょうか?









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温泉

2008.01.20 (Sun) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

母と娘が旅行に行った。
娘はもうすぐ嫁ぐ身、最後の母子水入らず。
ありきたりの温泉宿で特徴は海に面した・・・それだけ。

部屋に通されるとやる事がない。
駅から続く温泉街の土産物屋はだいたい覗いて来たし、夕食までにはまだ時間があった。
そこで二人はお風呂に行く事にした。

「この先の廊下を行くとあります。今でしたら丁度夕日が綺麗ですよ」
女中さんはそう言って忙しそうに戻って行った。
言われた通りに進むと一本の長い廊下に出た。
左右にはバーや土産物屋が並んでいた。
そこを通り過ぎて行くと、廊下は右に曲がっていた。
その正面には『男湯』『女湯』の暖簾が。
中から音は聞こえない。ふたりで満喫出来そうだ。

支度を済ませ浴場に入ってみると、案の定誰もいない。
「うわー、素敵ねぇ」
娘は感嘆の声を挙げた。
正面は全面開口の窓、窓に沿って長方形の湯船。
その窓の外には夕日に光る一面の海。
二人は早速湯船に入った。

娘は湯船の右奥が仕切られているのに気付いた。
1メートル四方程の小さなもの。
手を入れてみると、飛び上がるほどの熱い湯だった。
「きっと足し湯用なのね」
母の言葉で娘は途端に興味を失った。

風呂は全く素晴らしいモノだった。
湯加減、見晴らし、なにより二人きりの解放感。
窓と浴槽の境目にはちょうど肘を掛けるくらいの幅があった。
母は右に、娘は左に、二人並んで他愛もない話をしていた。
ゆっくりと優しい時間が過ぎて行く。 

その時、母は突然悪寒を感じた。
自分の右の方から冷たいモノが流れて来るのを感じたのだ。
普通ではない、なぜかそう直感した。
あの熱い湯船の方から冷たい水が流れてくる等ありえない。
それに視線の端に何かがチラついている気がしてならない。
急に恐怖感が涌いて来た。
それとなく娘の方を見てみる。

母は血の気が引く思いがした。
娘の表情。これまでに見た事のない表情。
しかも視線は自分の隣を見ている。
口はなにかを言おうとパクパク動いてるが、声は出ない様子。
母は意を決して振り返って見た。

確かに誰もいなかったはず。
また、後から誰も入って来てはいないはず。

が、自分の右隣には見知らぬ女がいた。
しかも自分達と同じ姿勢で肘をついて外を見ている。
長い髪が邪魔して表情まではわからない。
しかしなにか鼻歌のようなものを呟きながら外を見ている。

「おか、あさん、その人・・・」
娘はようやく声を絞り出した。
「ダメ!」
母は自分にも言い聞かすように声を挙げた。 

母の声に娘はハッとして口を押さえた。
そう、別の客かも知れない。
そうだとしたら、あんな事を言うのはとても失礼な事だ。
けど。
誰かが入って来たなら気付くはず。
ましてや自分達のすぐ近くに来たなら尚更だ。
やっぱりおかしい。
そう思って母の方を見ると、さっきの女はいなくなっていた。
しかし母に視線を合わすと、今度は洗い場の方を指指している。
そこには。

出入口に一番近い所で勢いよく水をかぶるあの女。
何杯も、何杯も、何杯も、水をかぶっている。

娘は鳥肌が立った。
正に鬼気迫る光景だった。
母の顔色も真っ青になっている。
「もう出ようよ」
小さな声で母に呟いた。
「けどもしあれなら、失礼になるんじゃ」
母も気が動転しているようだった。
「それに」
母が続ける。
「私、あの人の後ろ恐くて通れない」
そう言う母は恐怖からなのか、少し笑みを浮かべていた。 

母のその一言で娘は気を失いそうになった。
自分も同じ、恐くて通れない!
「じゃ、どうするの、助け呼ぶ?」
「だから普通のお客さんだったら・・・」
そう答える母にもわかっていた、あの女は異常だ。
第一あれだけ勢い良く水をかぶってるのに、水の音が聞こえてこない。
「こわいよ、どーするの、ねぇお母さん」
娘は半泣きになっていた。
「とりあえずここで知らんぷりしときましょ」
母はそう言いまた外を見た。
私が動揺してたんじゃ・・・自分に言い聞かせながら。

不思議だ、さっきは水の音なんて何一つ聞こえやしなかったのに、背後からはザバーッザバーッと聞こえてくる。
娘は気付いてるのだろうか?
問うてみるのも恐ろしく、身を強ばらせるばかり。
その時。
突然水をかぶる音が止んだ。
娘にも聞こえていたようだ、止んだ瞬間に顔をこちらに向けて自分を呼んでいる。
娘は泣いていた。 

けどお互いに顔を見合わせるばかりで、振り返る勇気がない。
ただただ出て行く事を望むばかり。
そのまましばらく時間が過ぎた。

「出て行ったみたい」
母は娘の方に視線をうつした。
娘は静かに下を向いていた。
ただたまにしゃくりかげるのが聞こえる。
「ほら、もう大丈夫だから、ね、もう出よう」
母の優しい声に諭され、娘はゆっくり顔を上げた。
よかった、心の底からそう思い母の方を見た。

母の後ろ。
熱い湯の入った小さな湯船。
そこにいた。
髪の長いあの女。
熱くて入れるはずなんかない湯船の中に。
湯船一杯に自分の髪を浮かべて。
顔を鼻から上だけ出して。
娘を見て、ただじーっと見つめて。
そしてニヤリと笑った。

「ギャー!」
娘は絶叫して母にすがりついた。 

母は娘が何を見てしまったのか知りたくなかった。
寄り添う娘の肌は冷えきってしまっている。
「出よう、おかしいもの。歩けるでしょ」
そう言いながら娘を立たせた。
早く、早く。もどかしくなる。
水の中がこんなに歩き辛いなんて。
それでもなんとか湯船をまたいで洗い場に出た。
娘は顔を覆ったままだから足元もおぼつかない。
出てしまえばもう大丈夫、突然安心感が涌いて来た。
母は最後に湯船を返り見てしまった。
そこには。

あの女が立っていた。
長い髪から水をポタポタ垂らしていた。
下を向いたまま立っていた。
窓一杯のとこに立っていた。

ここで母はまた背筋を寒くする。

立てるはずなんてない。
窓と湯船の境には、肘をつくのがようやくのスペースしか無
いのだから。
浮いてる?
そう言えば女の体は微かに揺れている気がする。
湯煙でよくわからない。

母も叫び声を挙げてしまった。 

二人は駆け出した。
体なんか拭いてられない。
急いで浴衣を身に付けると、自分の持ち物もそのままに廊下に飛び出し一番手前にあった寿司バーに駆け込んだ。
「なんかいる!なんかいるよ、お風呂に!」
娘は大声で板前さんに叫んだ。
最初は怪訝そうな顔で二人の話を聞いていた板前さんも、次第に顔が青冷めていった。
「その話し、本当なんですよね」
「こんな嘘付いたとこでどうにもなんないでしょ」
娘はバカにされた様な気がして思わず怒鳴りつけてしまった。
それに母も続けた。
「私も確かに見てしまいました。本当です」
母のその一言を聞いた板前はどこかに電話を掛けた。

しばらくするとここの女将さんらしき女性がやって来た。
すこし落ち着きを取り戻した母子は、なにか嫌な事があったのだな、と直感した。 

女将さんは軽く挨拶をするとゆっくり話しはじめた。

5年程前、一人の女がこの旅館にやって来た。
髪の長い女だった。
なんでもここで働きたいという。
女将は深刻な人手不足からか、すぐに承諾した。
しかし女には一つだけ難点があった。
左目から頬にかけてひどい痣があったのだ。
失礼だが接客はして貰えない、それでも良い?女将は聞く。
構いません、女はそう答えてこの旅館の従業員となった。
女はよく働いた。
それに顔の印象からは想像出来ない明るい性格であった。
ある時女将は女に痣の事を聞いてみた。
嫌がるかと思ったが、女はハキハキと教えてくれた。

ここに来る前に交際していた男が大酒飲みだった事。
その男が悪い仲間と付き合っていた事。
ひどい暴力を振るわれていた事。
その時に付けられた痣なんです、女は明るく答えてくれた。
そんな生活が嫌になって逃げて来たんです。
そう言う女の顔は痣さえなければかなりの美人だったらしい。

それからしばらくして。
この旅館に三人のお供を引き連れた男がやって来た。
そしてある従業員に写真を突き付けた。
「こいつを探している」
あの女だった。
もちろん「知らない」と答えて追い返した。
しかし小さな温泉街、きっとわかってしまうに違いない。
そう考えた女将は方々に手を尽くして女を守った。 

しかし女は恐怖で精神が参ってしまった。
あんなに明るかったのにほとんど口を聞こうとしない。
女将は心配したが、女は大丈夫と言うばかり。

ある日、定時になっても女が出勤して来ない。
電話にも出ないし、部屋にもいない。
結局どうにもならないので無断欠勤という事にしてしまった。
ところが。
「大変、女将さん大変よ!」
何事か、従業員に連れられて向かったとこは風呂場だった。
そこに彼女はいた。
窓の外、向かって右に立つ大きな松の枝に首を吊っていた。
急いで降ろしてやったがすでに死んでいた。
悲しい事に、おそらく女は死ぬ前に髪を洗っていたようだ。
自慢のタネだったのだろう。
まだシャンプーの匂いが漂っていた。

不吉だという事でその松は切り倒された。
髪の巻き付いた長いロープと一緒に寺で燃やして貰った。

「・・・それで彼女がぶら下がっていた場所というのが、お客さんが、その『何か』をご覧になった場所だったんです」
女将さんはそう言いながら母の目をみつめていた。

以上、知り合いに聞いた、私が一番恐い話です。
生き人形、マイナスドライバー、鹿島さん、この辺もヤバイけどやっぱり一番ヤでしたね、この話が。
フロ入る時
「女が鼻から上出してたら・・・」
とか思ってた。
本とかでも読んだ事無いし、おそらくネタではないかと。
長くなってスマン!









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腕枕

2008.01.19 (Sat) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

10年近く前、俺は出張で京都に行った。 
その日は1日中スケジュールが詰まっていて、ホテルにチェックインしたのは、夜の10時を回っていた。
いつもの出張なら、これから夜の街に繰り出すのだが、朝早く東京を出たこともあって疲れていた俺は、弁当とビールを買って部屋で過ごすことにした。
腹も一杯になり、ビールに心地よく酔った俺は、部屋の電気も消さないまま、いつしか眠ってしまったらしかった。
すると夜中に右腕が痺れて目が覚めた。右腕に何かが乗っている・・・。
まるで女に腕枕をしているようだ、部屋の電気はついている。
半分寝ぼけ眼の俺は、さほど不思議にも思わず右腕を見た。
すると長い髪の女が、無表情で俺の腕を枕にしてこちらを見つめている。
「うわぁ!」我に帰った俺は思わず叫んで身を起こした。
もう女の姿は無い。気のせいか・・・。
いやしかし、右腕にはまだ女の頭のズシッとした感触が残っている。
不思議だ・・・。そう思いながら、さすっていた右腕を何気なく見ると、そこには、くっきりと髪の毛の跡が残っていた。









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復縁

2008.01.17 (Thu) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

僕には、昔からの女友達がいます。
今でも、年に1~2回会っては、その子とは彼氏の話しとかする仲です。
数年間つきあっていた彼氏と別れた後、1年ぐらいしてよりが戻ってすぐに、また別れたいきさつについて、先日彼女に聞いたときの話です。

「1回目に別れた頃、一人で夜泣いてるでしょ。 そうすると、彼の横に新しい女が寝ているような気がして、私結構狂ってたかも。」
彼女はつきあっていた頃、よく彼の家へ泊まりに行っていたので、目を閉じると彼のベッドに彼と新しい女が眠っている姿が浮かんだそうです。
「毎日毎日、そんな光景が目に浮かんで、だんだんその女が憎くなって・・・夢の中で、私だんだん、彼の横で眠っている女に近づいていってたのよね」
夢まで見るようになった彼女は、当時精神的におかしくなってしまったのでしょう。
僕が
「その女は、どんな顔していたの?」
と聞くと、
「わかんない。でも、毎晩毎晩、夢の中で、彼の横で寝ている女の方へ近づいて行って、ついに、首を絞めてその女がぐったりする夢を見て、自分が怖くなった・・・」 

やがて、そんな夢も見なくなり、ふとしたきっかけで彼と彼女は復活したようです。
僕が
「やっぱり、復縁は難しいっていうけど、それがまた別れた理由だったわけ?」
と聞くと、
「それもあるけど、違うの。彼と一緒に寝ていると、毎晩真夜中に彼の部屋の中に女がいるの。だんだん近づいてくるの。彼は起きてくれないし、私は体が動かないし、幽霊かと思ったけど、違うの。以前の私なの。狂ってたときの。」

彼女は、自分に首を絞めて殺される前に、復縁した彼氏と別れたそうです。

以上です。









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後悔

2008.01.13 (Sun) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

今日ここで、私が9年前から苦しめられつづけている後悔と恐怖の記憶を、この話しを見た人に、ほんの少しづつ、持っていってもらえればいいな、と思い、ここにこうして書かしてもらいます。

実際になにかが憑くわけではありませんが、そう記述する事で、私自身の記憶の影が、ほんの少しだけ、明るくなるので・・・。
9年前の体験、それは私は某保険会社に入社し、3年目に突入した矢先のでき事でした。
私は係長になり、4人の部下が居て、その中の3人(I君T君Yさん)は、一週に2回、欠かさず飲みに行くくらいの仲でした。
残りの一人は、この物語には関係無いので、省略させてもらいます。

その日も、私達は4人で行き付けの居酒屋で食べた後、割り勘で支払いを済ませ、帰る途中でした。いきなり、I君が、りんご一個がちょうど入るくらいの大きさの、見るからにぼろぼろな木箱を取り出して見せました。それは変なしかけのある箱で、以前流行ったルービックキューブのように、色(木目)がきちんと合うようにそろえると、あくと言う箱でした。

彼の言うには、父からもらったもので、ずいぶん昔のものらしいです。
なんでも、戦争前からあったそうです。

「父はあけれないし、どうせ戦後の焼け跡で拾ったものだから、と僕に譲ってくれました。」

と言ってました。
その箱を彼は二世代隔てた今でもいまだに開けられずにいるそうです。
僕は、その箱を見たときから、なんとなく言いようの無い悪寒を感じていました。
僕は霊感があるほうなのでしょうか、時々、上半身と下半身のつりあいがとれてない人とか、足の足りない(もしくは無い)小動物等を見かけることがあるのです。
なので、僕は、T君とYさんがかわりばんこにその木箱の節目をずらしたり、引っ張ってみたりしているのを見ていて、なぜかひやひやしていました。
開け放ってしまうことを、僕の霊感が恐れていたんだと思います。
結局、その日はその木箱はあきませんでした。
店を出て、帰りのタクシーがつかまるまでの5分間くらいしか時間が無かったので、さすがに無理でした。
その後、その日は全員何事も無く帰宅しました。

次の日、I君が前日私以外の2人に好評だった木箱を会社に持ってきて、昼休みにデスクワークをしていた私の元へ、Yさん、T君を連れてやってきました。
私は、その途端、付き合いが悪いと思われるのを覚悟で、彼らに忠告しました。
「その箱は、開けないほうがいいと思う。」と。
彼は、いぶかしげな顔をしながら、僕に、
「兄と同じことを言うんですね。」
と返しながらも、得意げに、
「きっと近いうちに開けて見せますよ。」
と言って、デスクワークをしている私に気を使い、それきり昼休みは話しませんでした。

そしてその日の仕事が終わった後、4人で、桜見をしようと言うことになり、近くの公園でYさんのお母さんの差し入れで、筑紫のお吸い物をすすりながら、桜を堪能していました。そんなときに、T君が、
「この素晴らしい風景を、四人一緒に写真に収めておこう!」
と言って、ポラロイドカメラを出し、それでひときわ幹の太い立派な桜をバックに写真を撮りました。見事なな写真が撮れました。
でも、変なのです。夜だから、余計な光が入る心配も無し、開けた場所だから、フラッシュが反射して変色する心配も無いんですけど、写真が、なんとなく薄い赤色を全体的に帯びているのです。
T君は、こういうこともあるさ、と言って、もう一回全員で写真を撮りました。
しかし、またも、同じ現象が起こったのです。T君は、
「広い範囲で撮るから、余計なものが入るのかもしれない。フィルムに余裕はあるし、一人づつ撮ろう。」
と言って、私、Yさん、I君、T君の順番で撮ることになりました。
まず、私の撮影です。
コレはうまく行きました。
つぎのYさん、うまく行きました。
問題はそのつぎのI君でした。1度目で撮れた写真は、さっき撮ったのより、なんとなく赤みが強くなっているようにみえる写真でした。
そこでもう一回。今度は、なんだか、I君の周りに、赤ではなく、黄色に近い色の薄いビニールのようなものが、なんとなく移っている写真でした。
気味悪がりながらも、Iくんは、もう一回撮るようにT君にお願いしました。
そして出てきた写真を見て、T君は、
「なんだあ、なんか変だ!」
といって、私達のほうに駆け寄ってきてその写真を見せました。
その内容は、かなり凄惨なもので、I君の手や顔はほとんど隠されるほどに数え切れないほどの黄色い手がI君の体に四方八方から絡んできて、さらに、I君の体の黄色の手に絡まれていない部分(下半身)も、鮮烈な赤色に染まっていました。
I君は、これを見せられた後、一つの事実を告白しました。
その内容は、次のようなものでした。
「今日、昼休みの後、印刷室で、コピー機を回してる間、木箱をいじっていたら、ついに木箱があいたんですよ。だけど、中からは、ぼろぼろの布袋が出てきて、それに、
「天皇ノタメ 名誉の死ヲタタエテ」
って書いてました。開けてみたら、大量に爪と髪の毛の束が出てきて、不気味だから、焼却炉に捨ててしまいました。」

私達は、すぐに、それをお寺に持っていって、その話をして、写真を供養してもらえるように頼んだんですけど、お寺の住職さんは、
「あなたのしたことは、とても危険なことです。あなたがたの持ってきたその写真を供養しても、霊の怒りは静まりません。その木箱を持っていらっしゃい。それを供養してあげれば、中に閉じ込められていた魂も救われます。ぜひ持ってきてください。」
と言って、寺の住職は、ひとまず今日は帰るように促しました。
しかし、結局、I君と会うのは、その日が最後になりました。
次の日の朝、I君が、昨日の帰宅途中、自宅近くで自動車に衝突され、胴体が切断され、下半身は、炎上する車のタイヤに巻き込まれたままいっしょに焼け焦げ、上半身は、そこから20メートルくらい離れたところにあり、即死だったとのことです。
その日、私とT君とYさんは、彼の母親から、木箱を譲ってもらい、それを寺の住職さんのところに持っていきました。
しかし、寺の住職産は、

「この箱は怨念そのものです。それも、もはや人のものではなくなっています。この霊たちの怒りを静めるのは難しいです。供養して差し上げたいですが、時間がかかります。それでもよろしいですか?」

といいました。I君が、霊に憑かれる行いをしてから、たったの半日で命を落としたのを見ている私達は、それでは行けないと思い、自分達で、読経を覚えることにしました。その年の12月、私達が霊の恐怖を忘れかけていた頃になって、Yさんが火事で亡くなりました。
発火の原因は、ストーブの不完全燃焼だったらしいです。
残された私とT君は、気味が悪くなり、会社に、転勤を希望しました。
事が起きたこの地を離れれば、霊たちも、私達のことを追って来れないのではないか、と思ったからです。しかし、考えたくありませんが、すでに私と彼のどちらかが憑かれている可能性もあるわけなので、お互いの了解で、別々の場所に転勤させてもらうことにしました。
しかし、その考えは甘かったと、あとから思い知らされることになしました。

それから9年が経過しました。まさに悪夢のような9年間でした。
T君は、転勤後、2年目にして結婚。
その後、一人目の子供が、生まれて半月で肺炎で亡くなり、二人目の子供も、流産で亡くなりました。
それと同じに、二度にわたる流産でT君の妻も体を悪くし、脳に腫瘍ができ、植物人間になって、次第に体力が衰えていき最後には死に至る重い病気をわずらいました。
そして、6年目の秋に、亡くなったといいます。
T君も、精神的に参っていたのでしょう、翌年の春に、会社の屋上から飛び降り自殺をしてしまいました。

それから2年がたち、現在に至ります。
このごろになって、頻繁に、激しい動悸に見まわれるようになりました。
さらに、夢に、先に逝った3人が出てくることも度々ありました。
私はこの先どうなるのか、わかりません。
今の持病の動悸も、恐怖によるストレスからくる一時的なものでありたい、と思いますが、私を除いた3人がすでに他界してしまっていることから、私ももう、長くないかもしれません。
この長く読みづらい素人文書を最後まで読んでくださった人は、私に憑いている霊を鎮める手助けをすると思って、手を合わせて簡単な読経をお願いしたいと思います。

「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」と。









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