都市伝説・・・奇憚・・・blog
妹を見守る猫
2008.06.22 (Sun) | Category : 誰も信じない人へ
去年の春だった。会社で仕事してたら、携帯に警察から電話がかかってきた。
同居してる妹らしい女性が、意識不明で倒れていたところを発見されたという。
慌てて早退して、教えられた病院に行った。身元を確認してくれとICUに通された。
点滴の管に繋がれて寝ていたのは、やっぱり妹だった。
命の危険は脱したが、検査と経過観察などでしばらく入院することになると云われた。
入院準備の説明を聞き、実家や会社への連絡などを済ませてから家に帰った。
部屋で布団に入った途端、猛烈に不安になってきた。
もともと体弱くて持病てんこ盛りの奴だけど、意識不明で口にビニール管なんかつっこまれてるのを見たのは初めてだった。
思い出しただけでどんどん心細くなってきて、いたたまれず友達に電話した。
話してるうちに、少し落ち着いてきた。
もう大丈夫だからと電話を切ろうとした頃、唐突に彼女が言った。
「大丈夫だよ、妹ちゃんとこ、ニャンコ来とるし」
その人はいわゆる『みえる』人で、たまにそんな話をすることもあった。
それでも、そういう感覚のない私はやっぱり半信半疑で、どんな猫か訊いてみる。
「白くてデカくて、アタマんとこだけ帽子みたいに黒っぽい猫だね」
………びっくりした。
間違いない、妹が中学生の頃、学校帰りに拾ってきた猫だ。
拾った時にはもう大人猫だったオスで、Tという名前だった。
大きくて貫禄があり、毎日黙々とパトロールに出る無愛想なヤクザみたいな雰囲気の猫で、妹が一番かわいがり、妹に誰よりも懐いていた。
うちに来て1年ちょっとで事故死したけど、冬の寒い日に、妹の肩先を温めるみたいに、首のそばにくっついて寝ていたのを思い出す。
でも、この猫の話を、私が友人にしたことは一度もなかったのだ。
妹と猫の話をすると、友人はふーんと頷いて続けた。
「あとなー、なんやらマダラの小さいのもおるわ」
実家には絶えず何匹かの猫がいるけど、そっちには心当たりがない。
記憶を探って悩んでいると、友人は笑った。
「はは、今あんたんとこにも一部来とるよ。大丈夫かなって様子見とるわ」
彼女の話では、ひとつの霊が同時に違う場所に存在するってこともあるらしい。
今のおおよその割合は、妹のところに九割、私のところに一割くらい。
嬉しいような怖いような、複雑な気分でその日は寝た。
数日たって、妹がまともに喋れるまで回復した頃に、私は彼女に話した。
Tが、あんたの事気にして様子見に来てたって。
妹は顔を覆い、心配かけちゃったなあ、と涙声で言った。
マダラの子猫の謎も、本人に訊いたらあっさり解けた。
大学時代、構内に野良猫が沢山住み着いて、学校側が駆除のため毒餌をまいた。
それを口にして死にかけていた子猫を、妹は自転車置き場で見つけたという。
結局、手当しようもなく膝の上で看取った子猫は、黒茶のマダラだった。
もう10年くらい前の、私も初めて聞いた話だった。
母にこの話をしたら、見舞いに上京してきた時、庭にあるハクモクレンの木から花を一輪だけ枝ごと折り取り、ビニール袋に入れて持ってきた。
すぐに傷んで変色してしまう花だと思っていたのに、長旅のわりに白い綺麗なままだったのが、ちょっと不思議だった。
Tは、そのハクモクレンの木の下に眠っている。
あれから1年少々。妹は今日もそれなりに元気だ。
この間、起き抜けに寝ぼけて転んで、生爪をはがしたりもしてたけど。
生まれることがなかった娘
2008.06.21 (Sat) | Category : 誰も信じない人へ
それから1年ほどして不思議な夢を見ました。
私がキッチンの椅子に座っていると、小さな女の子がたどたどしいしゃべりで、
「今からおばちゃんと保育園にいくの」
とニコニコ笑っているのです。
「そう、よかったね」
私はそう答えてから女の子の横に立っている女性を見てハッとしました。
それは確かに、7年前に肺がんで若くして亡くなった私の姉だったからです。
目が覚めてから、自分が泣いていることに気づきました。
姉が向こうの世界で娘を育ててくれているのでしょうか?
あれから夢に出てきてはくれないけど、私が殺したも同然の娘だけど、やっぱり私の娘です。
できれば、今度は向こうの世界で小学校に入るときには、また会わせてほしいと思います。
女装癖
2008.06.20 (Fri) | Category : 誰も信じない人へ
漏れは子供の時から、変な夢をよく見ていた。
それは男の子なのに、女の子の格好をしている夢だ。
しかし周りの人たちは、まったく気にならない様子で、ごく自然に振舞っている。
中学生の時見た夢は、明らかに女子の制服を着ているのに、同級生や、担任の先生までまったく気にならない様子だった。
そして漏れがいわゆる思春期になると、もともと女装はおろかファッションにもまったく関心がなかったのに、なぜかとても女の子の服が着たくなって、母親のブラウスやスカートを隠れて着るようになってしまった。
社会人になってからは、もう完全な女装マニアになっていた。
ある年のお盆に実家に帰った漏れは、仏壇に今まで気づかなかった小さな位牌を見つけて、母親に
「これは誰の位牌なのか」
と尋ねたとき、少し悲しそうな顔をして
「実はお前には姉さんがいたんだよ、生まれてすぐ死んでしまったけど」
とぽつりと漏れに言った。
漏れはそのとき謎が解けた。夭折した漏れの姉が、弟である漏れの体を借りて、女の子のファッションを楽しんでいるんだと。
母親も、漏れが女装していることに気がついているみたいだが、何も言わないわけだ。
それにしても姉さんよ、どうして貧乏な弟に高価な化粧品やスーツやランジェリー、ウェディングドレスの花嫁衣裳一式を買わせるんだ。
まあそれで姉の供養になっているのなら、それでよしとするか。
天の声
2008.06.19 (Thu) | Category : 誰も信じない人へ
同僚達と同僚の別荘にスキーに行って、夜みんなでゴロゴロ寝てるときに、亡くなった恋人の声が耳元で大きく聞こえた。
「天井を見て」
って。ビックリして飛び起きて天井をみたら、煙がモクモク渦巻いていました。
みんなを叩き起こしている間に、部屋中が煙につつまれてた。
外に逃げると別荘の外側が既に手が付けられないほど燃えていました。あっという間に全焼しましたが、みんなが少しづつ火傷したくらいで、消防車の人が驚いていました。別荘地は木造だから多分だれも助からないだろうと思ったって。
彼が助けてくれたんだと思う。
後を追おうと思っていた頃の出来事だったから、魂をピシャリと打たれたような衝撃を受けました。
生きてる者の務めはいつも懸命に真摯に生きることだと心に命じて毎日を過ごしています。
友情万歳!
2008.06.18 (Wed) | Category : 誰も信じない人へ
つまらなくて幽霊ネタじゃないんだけど書かせてもらいます。
ずっといじめられていた私は高校生になるまで友達1人いな暗い人生を歩んでいました。
それが高校にはいったときはじめて友達ができたんです。もう本当にうれして初めて友達がいてくれるこことの
喜びをかみしめました。
毎日が楽園でたとえ勉強ができなくてもなんでもがんばれるっていう気持ちでいました。
ですが、そんな楽しい日もあまり続かず家庭でのトラブルがたえない我が家で自分はもう死ぬしかないって思いました。
もちろん、そんなこと誰にも話せないし1人でできるだけ迷惑をかけず逝くつもりでした。
でも、私にも未練が一つだけありそれは友達の事でした。初めて感じた友達がいることの幸せを教えてくれたA子とB子の涙を流す姿だけは見たくないと生きていたいって思っていたんですが家庭環境はもう、どうにも私の力ではどうにもなりません。
やはり死しかないと覚悟をきめて死までのカウントダウンがはじまりA子B子にはたくさん笑ってもって幸せになってもらおうとテンションあげまくって2人を必死で笑わしてました。
そんなときAがいきなり浮かない顔をして登校してきました。私が
「どうした?」
と聞くと、
「●●(私)が、病室の分厚いガラスの向こうで苦しんでもがいていて、なんてとかして助けてあげたいのにどうしたらいいかわからなくて、私も泣き叫んで●●をお願い助けてーって泣き叫んでる夢みたの。あんな●●の苦しんでる姿見てかわいそうで気が狂いそうだった。大丈夫?なにかつらいことあるんじゃない?」
といわれた。私は驚いたけど、しまったって思った。この気持ちが大事な友達に知らず知らずの間に通じてしまったのではないかと申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
だから、友達に
「私は大丈夫。A子、B子、●●(私)達は絶対に幸せになろうね!私にとって友達は一生の宝だよ。」
って、いって返した。それから卒業して私たち3人はバラバラになったが、それぞれの道をみつけ、私は今年の10月に結婚式をすることになった。それが3人の再会場所となった。
あの時本当に死ななくてよかった。A子B子しか私には友達いないけど、命はってでも惜しくない友達と出会えて本当によかった。ありがとう。
