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狐の加護を受ける家系(中編)

2011.06.09 (Thu) Category : 都市伝説・ホラー・オカルト

(前編はこちら


188 :156:2008/07/27(日) 15:01:38 ID:EfKEngun0
それから幾日か経った時の事、狐が
「贅沢を教えてやる」
と言って、与作を大きな町に連れて行った。
そして与作は、大きな屋敷の中に通された。

中には、与作が見た事の無いような豪華な食事や、多数の美女が用意されていた。
与作は萎縮してしまい、料理にも女性にも手を出せない。
そんな与作を見た狐は、料理を皿に盛って、与作に箸渡しで食べさせた。
料理の美味しさに感激した与作は、貪る様に料理を食べた。

やがて満足した与作は、狐にお礼を言った。
狐は上機嫌で、
「満足したのならばそれで良い。ところで与作、これ以上の食事を毎日食べたくは無いか。それ位なら簡単に叶えてやれるが?」
与作は、
「それは勘弁だ。たまにだから良いんだから。ところで、残った料理持って帰って良いか?村の皆にも食べさせてあげたいだ」

すると狐は怒って、
「あいつらは恩を仇で返すような連中だ。だから駄目だ」。
与作は驚いて、
「そんな事は無いと思うけどなあ?」
と返した。

狐は諭すように、
「良いか与作。ほとんどの人間は、恩を仇で返すような連中だ。お前達に対して威張ってるような連中も、その上で君臨してる連中も皆そうだ。普通の人間というのは、人の弱みに付け込んで、自分だけ旨い汁を吸おうとするんだ。お前みたいな馬鹿なお人好しは初めて見るが、そんなお前が長生き出来るとは思えん」
そう言うと狐は、与作を連れて家へと帰った。

その後も、こんな感じの事を狐は何度もやったが、基本的に与作の対応は変わらなかった。



189 :156:2008/07/27(日) 15:02:28 ID:EfKEngun0
ある夜、狐は言った。
「今でも、お前には望みは無いのか?」
与作はこう返した。
「うーん、今でもやっぱり皆幸せなのがいいだ。でも、もう一つ欲しい物が出来ただ」

狐は破顔すると、
「そうかそうか、お前にもやっと人並みの欲望が出てきたか。それで欲しい物とは何だ?」
与作は照れながら、
「狐が欲しいだ・・・」
狐はきょとんとして、
「え・・・わたし。なんだ美女がほしいのか?だったら私以上の美女をお前にやろう」

与作はまじめな顔で、
「ちがうだ。おらはお前が欲しいんだ」
狐は完全に顔を真っ赤にして、
「お前が人をからかう事を覚えるなんてな。少しは人が悪くなったようだな」
与作は
「おらは本気だ」
と返した。

狐は泣きそうな顔で、
「どうして私なんだ?私の何が好きになったんだ?」
与作は、
「何をと言われても困るだ。狐のきれいな髪も肌も目も好きだし、時折の仕草も好きだし、狐の優しい所とかも大好きだ」

狐は泣きながら、
「下手な口説き文句だな。でも真心込めて口説かれたのは初めてだ。とても嬉しい。でもその願いは叶えられない」
与作は
「どうしてだ」
と問うた。

狐は、
「だって、私だってお前と一緒にいたい。お前の傍だと、今まで感じたことの無い位に優しい気持ちになれるんだ。お前の為に何かをしたいと自然と思える。でもそれは卑怯だ。どう考えた所で、お前がくれた物と私とでは釣り合わない。そもそもそれでは恩返しにならない」
与作は言った。
「おらが狐が大好きなのは変わらない。狐もおらが好きなら夫婦になろう。そうすればおらはとても幸せだ」

狐は、
「わかった夫婦になろう。でもそれはお前の願いだからじゃない、私の望みだからだ」
与作は笑って、
「うん、これからもよろしくな狐」
と答えた。

それから幾つかの年月が過ぎた後に、与作と狐の間に待望の男の子が生まれた。
与作と狐は、その子供に真作と名付けた。
二人は幸せの絶頂だった。



190 :156:2008/07/27(日) 15:03:35 ID:EfKEngun0
しかし、そんな彼等を憎憎しげに見つめる者が居た。
それは一人の娘だった。
娘は、昔から与作の良さを知っていた。

ただ、恥ずかしくてその想いを伝えられなかったのである。
そして気が付けば、与作の横には何時も狐が居て、二人の関係は強固になっていた。

最初は想いをこらえていた娘も、やがては激しい憎悪に屈してしまった。
娘は狐から与作を取り戻すべく計画を立てた。
まずは協力者を探す事、これは簡単だった。

なぜならば、狐に欲情しているうえに、恨んでいる男を知っていたからだ。
その男とは、村長の所の長男だった。
長男は妻が居ながら、好色で暴力的で、怪力以外の美点が無いような男だった。

長男は以前、狐に夜這いしたが返り討ちにあい、それ以来復讐の機会を探っていた。
娘は長男を言葉巧みに、自身の計画に参加する事を承諾させた。



191 :156:2008/07/27(日) 15:04:36 ID:EfKEngun0
まずはこの娘と長男は、与作と狐の弱味を握る為に情報を集めた。
その結果、狐は満月の夜だけは人の姿を保てずに狐に戻る、と知った。
狐が妖怪の類だと知った二人は、狐の弱点を調べた。

その結果、妖怪は基本的に鉄に弱い事や、満月の時に力を発揮するものは、基本的に新月の時には力の大半を封じられる事がわかった。

ここまでわかった二人は、狐を嵌める為に、与作が野良仕事中に熊に襲われたという嘘で、狐を人気の無い所までおびき寄せた。

何時もの狐なら嘘を見破れただろうが、与作の危機と聞いて冷静では居られなくなって、罠に嵌められたらしい。

結局、狐は鉄の輪をはめられて、男に村長の家の蔵の中に幽閉された。

与作は突然行方不明になった狐を何ヶ月も捜索したが、見つかったのは、前に与作が狐にあげたお守りだけだった。
そして狐を嵌めた娘も、必死に捜索に協力をしているように見せかけた。

狐の生存が絶望視されて、与作はまともに食事が喉を通らなくなって、ついに倒れたらしい。
娘は必死に看病して、その折に与作と狐の子とも仲良くなったらしい。



192 :156:2008/07/27(日) 15:06:03 ID:EfKEngun0
結局、その後娘は数年間かけて、狐を失って傷心状態になった与作の心に付け込んだのと、与作の子と仲良くなる事で、ついに婚約の約束を取り付けた。
喜んだ娘は、蔵に閉じ込められた狐にその事を告げた。

狐はついに、自分を嵌めた者達の抹殺を計画する。
まず最初に、自分に惚れ抜いてる男に媚を売って、満月の夜に鉄の輪を外させた。
そして輪を外した男を殺して食って、力を回復させた。

やがて娘と与作の結婚式の時に狐の姿で乗り込み、娘を惨殺し、ついでに共犯者の長男も惨殺した。
与作は、狐が生きてた事と、いきなりの凶行に驚愕した。

狐は正気に戻ると、凄い速度で森に逃げていった。
その後、幾度も山狩りが行われたが、その度に多数の犠牲者を出した。

やがてその噂を聞いて数多くの腕自慢が各地から集まって、山狩りに参加したが、結果的には変わらなかった。
ちなみに、この頃の与作は、事の顛末を村長から土下座されながら聞かされた事と、真作が狐に激しい憎悪を持っている事に苦悩していた。



193 :156:2008/07/27(日) 15:07:29 ID:EfKEngun0
山狩りが行われなくなった後、近隣の村々で神隠しが多発。
それが狐のやった事だと気がついた与作は、ついに覚悟を決めて、村長から槍を貰い、狐退治に向かった。

狐は人の姿で与作を出迎えた。
狐は微笑を浮かべて、
「やっとその気になってくれたか。待ってたんだぞ、お前が私を殺しに来る事を」

与作は苦しげに、
「もうこんな事はやめてくれだ!おらに出来る償いなら何でもする!だから・・・」
狐は悲しげに、
「お前に出来る償いなんて無いし、償う必要も無い。私とあの娘が一番悪いのだから」

与作は顔を上げ、
「なら一緒に帰ろう。そして一緒に皆に謝ろう。皆が許してくれなかったら、真作も連れて一緒にどこかへ逃げよう」

狐は首を振り、
「無理だな。自分が一番悪いとわかってても、お前や村人や人間への憎悪は消えないんだ」

そして狐は、牛の何倍も大きい狐の姿に変わって、
「お前を殺せば、この気持ちが消えるのかどうかわからない。試すのも怖かった。だがお前と私が剥き出しでぶつかり合えば、この不快な気持ちも消えるかもしれない。さあ立ち上がれ与作!!お前が私を殺さないというのなら、手始めに真作を含めた近隣の村の連中を皆殺しにするぞ!!」

与作は槍を強く握り、
「狐・・・それがおめえの望みなら・・・行くぞ!!」
狐へ向かい駆け出した。



195 :本当にあった怖い名無し:2008/07/27(日) 15:35:09 ID:p9DM/niP0
狐が、狐が可哀想すぎる....。
村の連中なんか皆殺しにしちゃえ!



199 :156:2008/07/27(日) 17:27:46 ID:EfKEngun0
狐と与作の戦いは激しく、周囲の木々は狐の尾に砕かれ、その音は周囲の村々に響いたという。
与作は何度も打ちのめされたが、その度に立ち上がり狐を槍で突き刺した。
そしてついに、与作の槍は狐に致命打を与え、狐は崩れ落ちた。

狐は嬉しそうに、
「強かったよ・・与作。さあとどめを刺しておくれ」
与作は、
「もういいだろ・・狐、おめえは最初からおらを殺す気無かったんだろう?」
狐は首を振り、
「いや本気だったさ。ただ無意識に手加減をしていたらしい」

与作、
「そういえば、狐と本気で喧嘩したのは初めてだったな」
狐は微笑を浮かべて、
「そういえば、そうだな。お前に嫌われるのが怖くて、無意識に媚びてたのかもな。幸せすぎて気が付かなかったけど」

与作は笑いながら、
「それはよかっただ。狐と本気で喧嘩したら、おらが勝てる訳無いしな」
狐は、
「おいおい私は本気だったんだぞ」

与作と狐は互いを見合って、笑い合っていた。
それは二人とも、とてもいい笑顔だったらしい。

笑い終わると、狐は自分の尾をひとつ食いちぎり、与作に投げた。
与作は驚いて、
「狐、何馬鹿なことをしているだ!」

狐は、
「馬鹿な事じゃ無い。尾の一つも無ければ、私が死んだ証にならんだろう?」
と言った。
与作は薬を取り出して狐に塗りながら、
「馬鹿を言うな!一緒に帰ろう」

狐は悲しげに首を振り、
「私は罪を償わなければいけない。それは、狐としての生を捨て神になる事だ。そして神になって、お前と真作、気に入らないが村の連中達の係累を守護する事だ」

与作は鼻水を流しながら号泣し、
「わけわからないだ狐。おらはもうお前と離れたくないだああ!!」
狐は泣きながら、
「ごめんね与作。でもね、それが私達一族に伝わる掟なの」
与作と狐は互いに抱き合い泣きあった。



200 :156:2008/07/27(日) 17:37:43 ID:EfKEngun0
狐は最後に与作に問うた。
「与作、お前の願いはなんだ」
与作は一番の願いは叶えられないと気が付いていた。
だから答えた。

「狐と真作と、娘と長男と死んでいった皆と、それ以外の皆の幸せだ」
狐は懐かしげに笑うと、
「欲張りな望みだな。しかしお前らしい。良かろう、その願い叶えよう」
そう言って狐は姿を消した。

その後、与作は狐と娘、それ以外の死んでいった者達の供養の為に出家した。
真作は村長の家の養子になって、次代の村長となった。

与作は死ぬ前に、真作に狐との出会いから始まる事件の顛末を伝えたという。

なお、狐の尾と槍は、いくども他人の手に渡ったが、何故かうちの家系の誰かの手に戻って来るらしい。

ちゃんと実家に両方ともあるが、狐の尾は純金のような金色で、触り心地は普通に動物の尾のように思える。
まあ作り物だと思うんだが。

槍の方は、1000年位前の良品らしい。

これで、ばあちゃんから聞いた与作と狐の話は終わり。
まあ真実は不明だが、これがうちの家に伝わるお話だな。
これ以降も子孫達の話は続いていくけど、その中で狐らしき存在も度々出てきたりする。

最後まで読んだ皆様、ご苦労様でした。



202 :156:2008/07/27(日) 17:51:18 ID:EfKEngun0
>>195
おれも物語内とはいえ、事実を知りながら与作を騙し続けた村長に怒りを感じたな。
というか、厄介者も殺せたし跡継ぎも手に入れたし、実はこいつが黒幕だったんじゃなかろうか?



204 :本当にあった怖い名無し:2008/07/27(日) 18:09:28 ID:VWpGZa7K0
書いてくれてありがとう!すげー面白かった。
尻尾と槍見てええええええええええ!
個人的には与作が一番怖かったな。ある意味狂人だと思った。狐が屈するほどの。

子孫達の話もwktkしてるんで、もし気が向いたら書いてほしいな



205 :本当にあった怖い名無し:2008/07/27(日) 18:24:54 ID:UDfJXRte0
獣の槍だーww



207 :156:2008/07/27(日) 18:54:56 ID:EfKEngun0
正直言って子孫の話は・・・
基本的に、

加護が原因で権力者の寵愛を受ける。

権力者の息子か側近が、うちの家系の人間が権力者を狂わせてると判断

権力者を殺害もしくは失脚させて、うちの家系の人間を放逐もしくは根絶やしにしようとする。

逃げる

家族とかが捕まる場合があるが、基本的には援助者のおかげで逃げ切る

どこかの村に居つく、もしくは旅芸者とかになる

振り出しに戻る

・・・になるか、
加護を過信して無謀な事に挑戦して失敗した奴が、逆恨みして変な噂を立てられたり、他の奴に加護の事を話して、知った奴に拉致監禁とかのパターンだしなあ。
それでも良いなら、書きますが


 

208 :本当にあった怖い名無し:2008/07/27(日) 19:45:02 ID:ue2DKizP0
>>207
そちらの差し支えさせなければ、是非お願いします!


(長文なので一旦区切ります。後編はこちら

(※白さんからの投稿です。ありがとうございました)










拍手[7回]

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狐の加護を受ける家系(前編)

2011.06.09 (Thu) Category : 都市伝説・ホラー・オカルト

156 :本当にあった怖い名無し:2008/07/26(土) 02:09:31 ID:01Jkg7lo0
不思議な呪いにかかっている家系は、自分の所だけじゃ無かったんだな。

まあ自分の家は呪いというよりは加護みたいなもんだけど、その内容は、なぜか取引相手や仕事仲間が、事故にあわなくなったり病気が治ったり出世したり、良縁に恵まれたりするという奴なんだ。

まあ当初は自分も全然信じてなかったんだけど、大量のお礼の手紙とか、わざわざ仕事を頼みに来る人とかが海外から来たり、大企業の社長さんとかが頭下げてまで仕事の依頼とかするんで、少しは信じるようになった。

ちなみに親父の仕事は、建設関連の中小企業の社長。



161 :本当にあった怖い名無し:2008/07/26(土) 13:50:15 ID:96HhFr4k0
>>156と知り合いになりたい…
良縁に恵まれたいよorz



163 :156:2008/07/26(土) 16:41:50 ID:01Jkg7lo0
>>161
うーん・・・
しかしうちの家系って、この加護だか呪いのせいで相当に酷い目にあってたらしいからなあ
例えば座敷童子みたいな感じで拉致監禁されたり、人魚の肉みたいな噂を立てられて、肉目当てに領主に襲われて、逃げ出したりとか・・・

それにしても、昔はありがちな御伽噺だと思ってた。
この呪いじみた加護を受ける原因になった話も、多少は真実が含まれているのかもしれない。



164 :本当にあった怖い名無し:2008/07/26(土) 17:12:51 ID:BBdidemgO
自分の意思に関係なく加護発動するなら、迷惑だよな。
嫌いな同僚も幸せになったりするの?



167 :156:2008/07/26(土) 18:20:17 ID:01Jkg7lo0
>>164
基本的には、嫌ってる人とかでも出世したり良縁に恵まれたりはする。
そもそも、うちの家系に訪れた危機のほとんどはそれが原因だからなあ。

先祖が、周囲の幸せなんて望まなければこういう事にはならなかったのだろうか?



169 :本当にあった怖い名無し:2008/07/26(土) 21:37:22 ID:nyzYjBQH0
>>163
>この呪いじみた加護を受ける原因になった話

何だろ。
相当昔からなんだな、それは。



172 :156:2008/07/26(土) 23:31:42 ID:01Jkg7lo0
>>169
実を言うと、この呪いじみた加護のせいで、うちの一族は各地を流転するはめになったらしいんだ。
そんで、一族で文字を書けるようになった人が出たのは今から200年位前だから、この話は口伝で伝えられてて、正確な年代と場所がわからないんだ。

まあわりと長い話なんで、省略するとこんな感じの話。

昔々与作という村人が居た。
与作は瀕死の狐を助けた。

狐の尻尾は6本だった。
5年位後に、狐が凄い美人の姿になってやってきた。
狐は恩返しとして願い事を叶えると言ってきたが、与作の願いに呆れて、与作が心配だからと、与作の家にいついた。

二人は色々あって仲良くなり、夫婦になる。子供も出来た。
しかし、二人の仲を嫉妬する者達の謀略で、二人は離れ離れになる。
色々あって、狐が与作と子供を奪った連中を殺し、狐は討伐対象になる。

しかし、狐は圧倒的に強く、討伐に来た武士をほとんど返り討ちにしてしまう。
覚悟を決めた与作が、狐退治に向かう。
狐と戦うが、狐は与作に殺されるつもりだったので、与作が勝つ。

与作は結局狐を殺せず、しかたなく狐は自分を殺した証代わりとして自分の尾を渡す。
最後に狐は問う。
「お前は何を望む」。
与作は答える。
「狐と死んで行った者を含めた皆の幸せ」。

狐は懐かしそうに笑うと、
「ならばその願いを叶えよう」。

その言葉の後に、狐は与作の前から消え去った。
その後、与作は死んだ者の供養と、狐のこれからの生が幸せである事を願うため出家した。

与作と狐の子は、不思議な加護を受けながらも普通の人として生き、死んだ。

この話における与作と狐が俺の先祖らしい。
まあ意外に長くなったが、真実かどうかはわからないが、これが俺がばあちゃんに聞いた話。



173 :本当にあった怖い名無し:2008/07/26(土) 23:52:01 ID:jpCz/DBYO
なんという厨臭い話…



174 :本当にあった怖い名無し:2008/07/27(日) 00:12:55 ID:3Y0uixrq0
与作の子供はどうなったの?
与作は何故狐を退治するの?



176 :本当にあった怖い名無し:2008/07/27(日) 01:39:31 ID:ho06cy8v0
異類婚姻譚はポピュラーな「うちの家系は特別なんです」の主張だからな。
狐嫁なんて日本中に残ってる話だろ。民話の世界だ。
元々不思議なことが続く家系で、理由付けのために語り伝えてきたのかな。



177 :ガッツいちもつ ◆ArGuQNUalU :2008/07/27(日) 02:22:57 ID:8yE8CtoKO
口伝や神話といえども、部分的には真実を反映している面もある。
単に文献史料でないからといって、頭から否定するのもどうかと思う。

ただ、先の話では与作のもとに美女の姿で狐が現れた時点で、願いをかなえるというより、契りを結ぶことを目的としていたようにみえる。

その時与作が何を願ったのかも気になるが、狐は相手の意志を「却下」した上で自分の意志により居着いている。

狐を助けてから美女の現れるまで五年の歳月が流れている点、狐が最期に「懐かしそうに」笑ったという点、物語中での与作の年齢の推移も気になるな。

ひょっとすると狐を助けた与作がまだ少年で、妻を娶るには早すぎたのかもしれない。
とても興味深い話なので、できるだけ詳細に教えてもらえませんか?どれだけ長くなっても必ず全て読みます。

実は狐が最後にかなえた願いと、呪いと寺社での祝福がともに無効になるという君の家系にみられる現象は、一見矛盾しているようでいてかなり真実な応答にも思える。
一族が流転する要素は、最後にかなえた願いではなく、姿を消した狐との契り自体により引き継いだものかもしれない。



178 :本当にあった怖い名無し:2008/07/27(日) 02:50:00 ID:VWpGZa7K0
>>177
>実は狐が最後にかなえた願いと、呪いと寺社での祝福がともに無効になるという君の家系にみられる現象は、

これは別の人じゃね?
自分も156の話、興味深いので詳細に聞きたい。特に、

>色々あって、狐が与作と子供を奪った連中を殺し、狐は討伐対象になる。
>しかし狐は圧倒的に強く、討伐に来た武士をほとんど返り討ちにしてしまう。
>覚悟を決めた与作が、狐退治に向かう。

この辺の流れが良くわからんのでkwskお願い



180 :156:2008/07/27(日) 08:48:09 ID:EfKEngun0
>>173
おれも話を聞いた時は、まるで同じ感想だったよ。
おりしも、実は残酷な童話シリーズが流行してた頃だからなあ。

>>174
与作の子供は、村長の家の養子になって、村長の後を継いだらしい。
狐が多数の人間を殺した事と、完全にたたり狐になってて、どんどん被害が大きくなって、やむなく殺害を決意したという事らしい。

>>176
それは多文にあると思う。
なにせ200年前まで、完全に口伝だったんだから、話なんていかようにも変えられるしなあ。

>>177
与作が最初に願ったのは、皆の幸せ。
狐はそれを聞いて、
「こんなお人良しがこの先、生きていける訳が無い」
と思って、
「自分の力で守ってやるから、その間にちゃんとした願いを決めておけ」
という事になったらしい。

与作の物語内の正確な年齢は不明ですが、狐を助けた時にはまだ男になっていない。
つまり童貞だったらしいから、まだ子供だった可能性が高い。

あと関係あるかどうかは不明だけど、与作の家族はこの時点で流行病で全滅したらしい。
なお物語の最初と最後の間に流れた時間は、だいたい10年ちょっと位らしい。

さすがに話を全部載せると、かなり大変な量になるからスレ違いになりそう。
全文載せても、問題無いスレとかご存じ無いでしょうか?



181 :156:2008/07/27(日) 08:50:25 ID:EfKEngun0
>>178
与作の事を、狐が来る以前から好きだった娘が居たんだが、その娘は与作に想いを伝えてなくて、そんな間に狐と与作が夫婦になってたんだ。

最初は娘も、二人を妬みながらも我慢していたらしいが、二人の間に子供が出来るとついに堪忍袋の尾がきれて、二人の仲を引き裂こうと考えたんだ。

娘は自分一人では二人の仲を引き裂くのは困難だろうと考えて、ある男に協力を要請した。
その男が、この村の村長の一人息子だったんだ。

この男、もう妻が居る身でありながら、とても好色で暴力的なひどい奴だったらしい。
そしてこの男には、もう一つ共犯関係に持ち込む上で有利な点があった。
それは、この男は前に狐に夜這いをしたが、返り討ちにあったらしい。
だから狐の事を恨んでいた。

まずはこの娘と男は、与作と狐の弱味を握る為に情報を集めた。
その結果、狐は満月の夜だけは人の姿を保てずに狐に戻ると知った。
狐が妖怪の類だと知った二人は、狐の弱点を調べた。

運良く、狐は新月の夜には力が大幅に弱体化する事と、その時に鉄の輪を付けると力の大半を封じられる事がわかった。

ここまでわかった二人は、狐を嵌める為に、与作が野良仕事中に熊に襲われたという嘘で、狐を人気の無い所までおびき寄せた。
何時もの狐なら嘘を見破れただろうが、与作の危機と聞いて冷静では居られなくなって、罠に嵌められたらしい。

結局、狐は鉄の輪をはめられて、男に村長の家の蔵の中に幽閉された。
なんで幽閉されたかって・・・ばあちゃんが口を濁してたから、そういう事なんだろう。



182 :156:2008/07/27(日) 08:50:58 ID:EfKEngun0
与作は突然行方不明になった狐を何ヶ月も捜索したが、見つかったのは、前に与作が狐にあげたお守りだけだった。

そして狐を嵌めた娘も、必死に捜索に協力をしているように見せかけた。
狐の生存が絶望視されて、与作はまともに食事が喉を通らなくなって、ついに倒れたらしい。
娘は必死に看病して、その折に与作と狐の子とも仲良くなったらしい。

結局、その後娘は数年間かけて、狐を失って傷心状態になった与作の心に付け込んだのと、与作の子と仲良くなる事で、ついに婚約の約束を取り付けた。
喜んだ娘は、蔵に閉じ込められた狐にその事を告げた。

狐はついに、自分を嵌めた者達の抹殺を計画する。
まず最初に、自分に惚れ抜いてる男に媚を売って、満月の夜に鉄の輪を外させた。
そして輪を外した男を殺して食って、力を回復させた。

やがて娘と与作の結婚式の時に、狐の姿で乗り込み娘を惨殺しついでに共犯者の男も惨殺した。
与作は、狐が生きてた事と、いきなりの凶行に驚愕した。

狐は正気に戻ると、凄い速度で森に逃げていった。
その後、幾度も山狩りが行われたが、その度に多数の犠牲者を出した。

やがて、その噂を聞いて数多くの腕自慢が各地から集まって、山狩りに参加したが、結果的には変わらなかった。ちなみに与作は、事の顛末を村長から土下座されながら聞かされたせいで、苦悩していたらしい。

山狩りが行われなくなった後、近隣の村々で神隠しが多発。
それが狐のやった事だと気がついた与作は、ついに覚悟を決めて、狐退治に向かった。

という話だった



185 :本当にあった怖い名無し:2008/07/27(日) 10:04:58 ID:jArUlz+o0
うはwなんというライトノベルwだが面白い。もっと読みたいです!



187 :156:2008/07/27(日) 15:00:56 ID:EfKEngun0
わかった、凄く長いし面白くなさそうだが、全部ここに載せるよ。

昔々、ある所に与作という村人が居た。
与作が何時ものように野良仕事をしに行くと、金色の毛並みを持ち、尾が6本もある狐が瀕死の状態だった。

可哀想に思った与作は、狐を連れて帰り治療をしてやった。
与作の懸命な治療の甲斐あって、狐は元気になった。
元気になった狐を、与作は森に放してやった。

それから五年後、ある夜に、与作の元にかなりの美人が訪ねて来た。
どうやら話によると五年前の狐らしく、恩返しの為に来たらしい。
正直言って、いくら与作でも信じられなかったが、目の前で狐の姿に戻られたのでは信じざるをえなかった。

狐はどんな願いでも叶えてやると言った。
しかし与作には正直言って、望むような願いなど無かった。
ただ、もし願うのならば、皆が平穏で幸せな日々を送る事だけだった。

その旨を狐に伝えると、狐はあきれた顔で、
「お前は馬鹿か?自身への恩賞でなぜ他者の幸福を望む?」
と言った。与作は、
「だって、皆が幸せならおらだって幸せだもの」
と返した。

狐は、
「それはお前が贅沢を知らないのと、お人好しだからだ」
と返し、続けてため息を付きながら、
「仕方が無い、お前が本当の願いを見つけるまで、お前を守ってやる。食い扶持の事なら安心しろ。お前を養う位は簡単なことだ。だから心配せずに、何を願うのかをゆっくりと考えるといい」
こうして狐は、与作の家に居ついた。


(長編のため一旦区切ります。中編はこちら

(※白さんからの投稿です。ありがとうございました)


 








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311の予言?

2011.06.05 (Sun) Category : 都市伝説・ホラー・オカルト

311というアメリカのロックバンドがある。
http://ja.wikipedia.org/wiki/311_(%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%89)

彼らのジャケットが、東日本大震災を予言している、とする予言説が一部で囁かれているらしい。
それは、こんなものだ。

311
きのこ雲?

311
家が燃えてる…?

311
分子の振動?

311
燃え上がる地球?

311
メイソン?


さて。
もちろんこれらはただの偶然やこじつけであることは間違いない。
311もいい迷惑だろう。

そもそも、ロックバンドなどのCDジャケットとしては別段珍しいものではない。


(※ベーダーさんからの情報提供です。ありがとうございました)


 








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