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スリガラスの向こう側
2013.05.25 (Sat) | Category : 誰も信じない人へ
181: 本当にあった怖い名無し:2007/11/17(土) 00:38:56 ID:7iYpLyo/O
自分のじゃなくて叔父の体験談だけど…
当時独身で一人暮らしだった叔父さんが、ある晩に寝室で寝ていると、胸を締め付けられるような苦しさで目を覚ました。
叔父さんは何と無く違和感を覚えて、室内を見渡したそうだ。
すると、叔父さんの寝室の扉には、擦りガラスの小さな窓みたいのが付いてるんだが、そこにうっすらと人影のようなものが映っていた。
泥棒だ。とっさに叔父さんはそう思った。
叔父さんは、仕事中はずっとタバコ吸ってるかコーヒー飲んでるかの生活で、体重は100キロ近くという不健康ボディだったが、柔道だったか空手だったかの有段者。
包丁やナイフを持ったぐらいの素人の泥棒なら、ボコボコにする自信はあったらしい。
「誰じゃいゴラァァア!!」
と叫びながら寝室の扉を開けた叔父さん。
だが、そこには泥棒なんかいなかった。
代わりに、白い人の形をした靄のようなものがいた。
そして、それは叔父さんの前で消えていった。
ここが叔父さんの凄いとこで、ンだよ、泥棒じゃねぇのかよ!なら俺を起こすンじゃねぇ!!とか思いながら、寝直したそうだ。
しかし次の日も、また胸の苦しさで目を覚まし、擦りガラスに人影が映っていたので扉を開けると、叔父さんの目の前で消えていく。
これが毎晩の様に続いた。
2週間も続いた頃、精神的に参るのが普通だが、叔父さんは参ってはいなかった。
もっとも、睡眠不足気味で、肉体的には若干参ったらしいが。
「次に現れた時は扉開けずに無視してやる!絶対負けねぇ!!」
と奮い立った。
182: 本当にあった怖い名無し:2007/11/17(土) 00:41:54 ID:7iYpLyo/O
ある晩、またいつもの様に、叔父さんは胸の苦しさで目を覚ました。
案の定、擦りガラスの向こうには奴がいる。
オレは人を半殺しにしたことならあるが、殺したことはねぇ。なんで幽霊に怨まれなきゃならん!
と、寝不足の怒りをパワーに変えると、扉を開けたい衝動をグッと堪えた。
その間にも胸の苦しさは強くなっていく。
そしてそれに比例するように、擦りガラス越しの人影は濃くなった。
まるでピンボケの白黒写真が、徐々にピントの合ったカラー写真になっていくように。
さらにそいつは、ドアノブをガチャガチャ回し始めた。
胸の激しい苦しさと正体不明の相手との睨み合いに、全身からは嫌な汗が滝のように噴き出す。
人影が、肌色は悪いがガッシリとした体格で、水色の服を着ていて、左手でドアノブを回しているのが分かるくらい濃くなった時に、叔父さんの胸の苦しさは限界に達した。
我慢できなくなった叔父さんは、ベッドの上から這うようにして進んで寝室の扉を開けた。
連日の経験から、扉を開ければ苦しみから解放されると思ったのだ。
184: 本当にあった怖い名無し:2007/11/17(土) 00:43:01 ID:7iYpLyo/O
果たして扉の向こうに立っていたのは、叔父さん自身だった。
叔父さんと全く同じ姿形、水色のパジャマを着ているのまで一緒だった。
自分と違う点と言えば、酷く体調が悪そうで、肌色も悪く、目には生気が無く、苦痛に歪み、助けを求めるような表情をしていた。
いや、これこそが今の自分自身の姿なのかもな。
そんなことを考えていると、扉の向こうの叔父さんは、いつもの人影と同じく溶けるように消えていった。
そしていつの間にか、胸の苦しさも消えていた。
その晩は結局、そのまま朝まで起きていた。
朝一で職場に欠勤する旨を伝えると、仕事が忙しくない時期だったこともあってすんなり許可された。
叔父さんはそのまま病院に向かった。
何故そうしたのか、それは叔父さんにも分からなかった。
ただ本能的に、としか言えないという。
叔父さんは丸一日かけて入念な検査をしてもらった。
検査の結果、叔父さんは極度の狭心症を患っていて、心筋梗塞の手前だと診断された。
「お宅のように一人暮らしだと、寝てる時に心筋梗塞を起こして、誰にも気付かれずにそのままポックリってパターンも有り得たよ」
と医者に言われてゾッとしたそうだ。
その時に叔父さんは全てを悟ったそうだ。
オレは毎晩発作を起こして死にかけてたんだ。
そしてオレの体から魂がどんどん抜けていってた。
だが、そこはオレの魂。
死んでたまるかとばかりにドアノブにつかまり、寝室の扉の前にとまり続けてた。
オレが扉を開ければ魂は体に戻り、オレは生き返る。
そりゃ扉を中々開けなければ魂はどんどん抜けていくから、胸の苦しさも強くなるわな。
その後、叔父さんは食事療法と投薬治療で完治。
今ではその頃からするとかなり痩せてるし、心臓も元気。
何より、叔父さんの体を気にかけてくれる奥さんもできた。
最後に叔父さんの一言。
「人間ドックとかは、絶対に定期的に受けた方がいい」
自分のじゃなくて叔父の体験談だけど…
当時独身で一人暮らしだった叔父さんが、ある晩に寝室で寝ていると、胸を締め付けられるような苦しさで目を覚ました。
叔父さんは何と無く違和感を覚えて、室内を見渡したそうだ。
すると、叔父さんの寝室の扉には、擦りガラスの小さな窓みたいのが付いてるんだが、そこにうっすらと人影のようなものが映っていた。
泥棒だ。とっさに叔父さんはそう思った。
叔父さんは、仕事中はずっとタバコ吸ってるかコーヒー飲んでるかの生活で、体重は100キロ近くという不健康ボディだったが、柔道だったか空手だったかの有段者。
包丁やナイフを持ったぐらいの素人の泥棒なら、ボコボコにする自信はあったらしい。
「誰じゃいゴラァァア!!」
と叫びながら寝室の扉を開けた叔父さん。
だが、そこには泥棒なんかいなかった。
代わりに、白い人の形をした靄のようなものがいた。
そして、それは叔父さんの前で消えていった。
ここが叔父さんの凄いとこで、ンだよ、泥棒じゃねぇのかよ!なら俺を起こすンじゃねぇ!!とか思いながら、寝直したそうだ。
しかし次の日も、また胸の苦しさで目を覚まし、擦りガラスに人影が映っていたので扉を開けると、叔父さんの目の前で消えていく。
これが毎晩の様に続いた。
2週間も続いた頃、精神的に参るのが普通だが、叔父さんは参ってはいなかった。
もっとも、睡眠不足気味で、肉体的には若干参ったらしいが。
「次に現れた時は扉開けずに無視してやる!絶対負けねぇ!!」
と奮い立った。
182: 本当にあった怖い名無し:2007/11/17(土) 00:41:54 ID:7iYpLyo/O
ある晩、またいつもの様に、叔父さんは胸の苦しさで目を覚ました。
案の定、擦りガラスの向こうには奴がいる。
オレは人を半殺しにしたことならあるが、殺したことはねぇ。なんで幽霊に怨まれなきゃならん!
と、寝不足の怒りをパワーに変えると、扉を開けたい衝動をグッと堪えた。
その間にも胸の苦しさは強くなっていく。
そしてそれに比例するように、擦りガラス越しの人影は濃くなった。
まるでピンボケの白黒写真が、徐々にピントの合ったカラー写真になっていくように。
さらにそいつは、ドアノブをガチャガチャ回し始めた。
胸の激しい苦しさと正体不明の相手との睨み合いに、全身からは嫌な汗が滝のように噴き出す。
人影が、肌色は悪いがガッシリとした体格で、水色の服を着ていて、左手でドアノブを回しているのが分かるくらい濃くなった時に、叔父さんの胸の苦しさは限界に達した。
我慢できなくなった叔父さんは、ベッドの上から這うようにして進んで寝室の扉を開けた。
連日の経験から、扉を開ければ苦しみから解放されると思ったのだ。
184: 本当にあった怖い名無し:2007/11/17(土) 00:43:01 ID:7iYpLyo/O
果たして扉の向こうに立っていたのは、叔父さん自身だった。
叔父さんと全く同じ姿形、水色のパジャマを着ているのまで一緒だった。
自分と違う点と言えば、酷く体調が悪そうで、肌色も悪く、目には生気が無く、苦痛に歪み、助けを求めるような表情をしていた。
いや、これこそが今の自分自身の姿なのかもな。
そんなことを考えていると、扉の向こうの叔父さんは、いつもの人影と同じく溶けるように消えていった。
そしていつの間にか、胸の苦しさも消えていた。
その晩は結局、そのまま朝まで起きていた。
朝一で職場に欠勤する旨を伝えると、仕事が忙しくない時期だったこともあってすんなり許可された。
叔父さんはそのまま病院に向かった。
何故そうしたのか、それは叔父さんにも分からなかった。
ただ本能的に、としか言えないという。
叔父さんは丸一日かけて入念な検査をしてもらった。
検査の結果、叔父さんは極度の狭心症を患っていて、心筋梗塞の手前だと診断された。
「お宅のように一人暮らしだと、寝てる時に心筋梗塞を起こして、誰にも気付かれずにそのままポックリってパターンも有り得たよ」
と医者に言われてゾッとしたそうだ。
その時に叔父さんは全てを悟ったそうだ。
オレは毎晩発作を起こして死にかけてたんだ。
そしてオレの体から魂がどんどん抜けていってた。
だが、そこはオレの魂。
死んでたまるかとばかりにドアノブにつかまり、寝室の扉の前にとまり続けてた。
オレが扉を開ければ魂は体に戻り、オレは生き返る。
そりゃ扉を中々開けなければ魂はどんどん抜けていくから、胸の苦しさも強くなるわな。
その後、叔父さんは食事療法と投薬治療で完治。
今ではその頃からするとかなり痩せてるし、心臓も元気。
何より、叔父さんの体を気にかけてくれる奥さんもできた。
最後に叔父さんの一言。
「人間ドックとかは、絶対に定期的に受けた方がいい」
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電気炉で
2013.05.17 (Fri) | Category : 誰も信じない人へ
246: 1/2:2010/06/05(土) 02:44:32.76 ID:VDBqFVZk0
俺、電気炉ってところで働いてるんだ。
100tの鉄屑・ニッケル石とかを電極から出るアークでバンバン溶かすの。
1600度になる。今、ゴミの分別ってめんどくさいでしょ?
現場ではいつも炉体に投入して処分してる。
傘も、TVも、原付バイクもね。
全てが溶けて真っ赤な溶鋼になる。
湯を出す時は炉体を傾動して中の溶鋼をクレーンで吊ったでっかな鍋に入れるんだ。
少し前、炉体から湯を出す出鋼口って所が詰まったんだよ。
炉体が傾動したまま出鋼口のつまりを力任せに詰まりを除去しようとして転落。
全てを溶かす溶鋼がたっぷり入った鍋の中へ消えていった。
沈んだと思った瞬間、体内の水分と高温の溶鋼が反応し水蒸気爆発。
溶鋼に混じって体が破片が四方に飛び散ったよ・・・
みんな怖くて必死になって逃げた。
クレーンの人は鍋吊ったままだからどうすることも出来ず運転席で泣いてた。
247: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/05(土) 02:44:55.96 ID:VDBqFVZk0
爆発と消火が収まって警察呼んで遺体確認は出来るか?って聞いたんだ。
俺たちは出来るはずが無い無理だって言った。
鍋の中の溶鋼はガチガチに固まってて鍋と同化してる。
中身を細かく確認するには大掛かりになる。なんせ80トン近くはあったし。
溶鋼と一緒に飛び散ったハズであろう肉片も溶綱と混ざっていろんな所にへばり付いてる。
そしたら遺族が
「この中に居るんですね」
と凍りきった鍋の中を指差した。
「この固まった湯の一部を下さい」
って言うんだ。
俺たちはランスジェットって言う機械で要綱を切断。
どうするかと思ったら
「主人の遺体だと思って処理します」
って言うんだ。
それを聞いて俺たちはその鉄の黒く焦げた鉄の塊を綺麗に磨いてやった。
もともとステンレスになる物だったから表面を磨いてやれば綺麗なステンレスになった。
それをまるで本当に遺体を扱うかのように火葬場で火葬。
当然、火葬場如きの火力で溶けるはずが無く遺族はそのステンレスの塊を遺骨として自宅へ持って帰った。
今日、遺族の方の家に行って来たんだ。錆びずにまだピカピカだった。
俺、電気炉ってところで働いてるんだ。
100tの鉄屑・ニッケル石とかを電極から出るアークでバンバン溶かすの。
1600度になる。今、ゴミの分別ってめんどくさいでしょ?
現場ではいつも炉体に投入して処分してる。
傘も、TVも、原付バイクもね。
全てが溶けて真っ赤な溶鋼になる。
湯を出す時は炉体を傾動して中の溶鋼をクレーンで吊ったでっかな鍋に入れるんだ。
少し前、炉体から湯を出す出鋼口って所が詰まったんだよ。
炉体が傾動したまま出鋼口のつまりを力任せに詰まりを除去しようとして転落。
全てを溶かす溶鋼がたっぷり入った鍋の中へ消えていった。
沈んだと思った瞬間、体内の水分と高温の溶鋼が反応し水蒸気爆発。
溶鋼に混じって体が破片が四方に飛び散ったよ・・・
みんな怖くて必死になって逃げた。
クレーンの人は鍋吊ったままだからどうすることも出来ず運転席で泣いてた。
247: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/05(土) 02:44:55.96 ID:VDBqFVZk0
爆発と消火が収まって警察呼んで遺体確認は出来るか?って聞いたんだ。
俺たちは出来るはずが無い無理だって言った。
鍋の中の溶鋼はガチガチに固まってて鍋と同化してる。
中身を細かく確認するには大掛かりになる。なんせ80トン近くはあったし。
溶鋼と一緒に飛び散ったハズであろう肉片も溶綱と混ざっていろんな所にへばり付いてる。
そしたら遺族が
「この中に居るんですね」
と凍りきった鍋の中を指差した。
「この固まった湯の一部を下さい」
って言うんだ。
俺たちはランスジェットって言う機械で要綱を切断。
どうするかと思ったら
「主人の遺体だと思って処理します」
って言うんだ。
それを聞いて俺たちはその鉄の黒く焦げた鉄の塊を綺麗に磨いてやった。
もともとステンレスになる物だったから表面を磨いてやれば綺麗なステンレスになった。
それをまるで本当に遺体を扱うかのように火葬場で火葬。
当然、火葬場如きの火力で溶けるはずが無く遺族はそのステンレスの塊を遺骨として自宅へ持って帰った。
今日、遺族の方の家に行って来たんだ。錆びずにまだピカピカだった。
おいも一緒に
2013.05.15 (Wed) | Category : 誰も信じない人へ
650 本当にあった怖い名無し 04/08/26 03:55 ID:LPKRl4wP
すごくかわいがってくれたおじさんが亡くなった。
父と一緒にお通夜に行き、その日はそのままこたつでみんな雑魚寝したんだけど、夢を見たんだよね。
死んだはずのおじさんがこたつの横に座っててさ。
青い着物着てるんだ。初めてみる格好でびっくりした。
おじさん普通にしてて
「おいも一緒にしゃべりたかったよ。」
っていったんだ。
そこで目が覚めた。
そしたらこたつにいた人全員が同じ夢をみてたんだ。
あとでそのこと奥さんに話したら、その着物は、最後に自宅に戻ったときに着てた寝間着らしかった。
急になくなったから、まだ生きてると思って出てきたのかな。
そのあとみんなでないた。
すごくかわいがってくれたおじさんが亡くなった。
父と一緒にお通夜に行き、その日はそのままこたつでみんな雑魚寝したんだけど、夢を見たんだよね。
死んだはずのおじさんがこたつの横に座っててさ。
青い着物着てるんだ。初めてみる格好でびっくりした。
おじさん普通にしてて
「おいも一緒にしゃべりたかったよ。」
っていったんだ。
そこで目が覚めた。
そしたらこたつにいた人全員が同じ夢をみてたんだ。
あとでそのこと奥さんに話したら、その着物は、最後に自宅に戻ったときに着てた寝間着らしかった。
急になくなったから、まだ生きてると思って出てきたのかな。
そのあとみんなでないた。
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