都市伝説・・・奇憚・・・blog
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霊感
2026.10.08 (Thu) | Category : 洒落にならない怖い話・その他
僕には、霊感がある。
視えるだけで幽霊に触ることは出来ないし、もちろん除霊も出来ない。
なので、万が一幽霊と目があってしまった時には、わざと肩をぶつけるようにして通りすぎ、「自分には視えていません」とアピールするしかない。
触ることは出来ないので、幽霊の身体とぶつかることはないが、肩先をすり抜ける異様な感じはなんとも言い難く、無事に切り抜けた後はいつも、
「霊感なんてなければよかった」
と、憂鬱な気持ちしか無かった。
「20歳になれば霊感は無くなる」という説もあるが、僕の場合はむしろ、歳をとるにつれて強くなっていき、いつしか、幽霊がいる場所に来た瞬間、
「ここで、いつ頃に誰かが死んだ」
と直感が働き、幽霊を見るよりも前に、気配を察することが出来るようになってしまった。
出張の日、出先の会社にたどり着いた瞬間、僕は「あっ」と、思わず立ち止まった。
ここで、つい最近、誰かが亡くなった。
直感で察した。
この会社のどこかに幽霊がいる。
感じ取った瞬間、引き返したくなったが、会社に入らないわけにはいかない。
落ち込む気持ちを引きずるようにロビーを通りすぎ、なにを見ても気にしないようにと自分に言い聞かせながら、エレベーターのボタンを押す。
そのまま目的の階に到着し、開いたドアから廊下に出た。
そこで、廊下の先にいる女が目にはいった。
女は血まみれで、手に真っ赤な包丁を持っている。
凶々しい姿に、鬼気迫る表情が凄まじい。
一目見るなり、僕は理解した。
これは今まで見た中で、一番関わってはいけない奴だ、と。
咄嗟に戻ろうと思ったが、女を見た瞬間に、その見開いた目と、目をあわせてしまっていた。
視えてることを悟られて、取り憑かれてしまえば、本当に最悪なことになる。
しかたなく、僕はいつものように、気づかないふりをすることにした。
すごく嫌だけど、なにも見えてない素振りをしつつ、廊下を通せんぼする女に向かって歩いていく。
そして、血走った目で見てくる女をなるべく見ないように、女の隣へ一歩を踏み出した。
こんな思いしかしないなら、
本当に、霊感なんてなければよかった。
心からそう思いながら、女とすれ違う。
その瞬間、
僕は、全身が凍りついた。
女の肩と、
肩が、ぶつかったのだ。
(※トンカラリン助さんからの投稿です。ありがとうございました)
.
視えるだけで幽霊に触ることは出来ないし、もちろん除霊も出来ない。
なので、万が一幽霊と目があってしまった時には、わざと肩をぶつけるようにして通りすぎ、「自分には視えていません」とアピールするしかない。
触ることは出来ないので、幽霊の身体とぶつかることはないが、肩先をすり抜ける異様な感じはなんとも言い難く、無事に切り抜けた後はいつも、
「霊感なんてなければよかった」
と、憂鬱な気持ちしか無かった。
「20歳になれば霊感は無くなる」という説もあるが、僕の場合はむしろ、歳をとるにつれて強くなっていき、いつしか、幽霊がいる場所に来た瞬間、
「ここで、いつ頃に誰かが死んだ」
と直感が働き、幽霊を見るよりも前に、気配を察することが出来るようになってしまった。
出張の日、出先の会社にたどり着いた瞬間、僕は「あっ」と、思わず立ち止まった。
ここで、つい最近、誰かが亡くなった。
直感で察した。
この会社のどこかに幽霊がいる。
感じ取った瞬間、引き返したくなったが、会社に入らないわけにはいかない。
落ち込む気持ちを引きずるようにロビーを通りすぎ、なにを見ても気にしないようにと自分に言い聞かせながら、エレベーターのボタンを押す。
そのまま目的の階に到着し、開いたドアから廊下に出た。
そこで、廊下の先にいる女が目にはいった。
女は血まみれで、手に真っ赤な包丁を持っている。
凶々しい姿に、鬼気迫る表情が凄まじい。
一目見るなり、僕は理解した。
これは今まで見た中で、一番関わってはいけない奴だ、と。
咄嗟に戻ろうと思ったが、女を見た瞬間に、その見開いた目と、目をあわせてしまっていた。
視えてることを悟られて、取り憑かれてしまえば、本当に最悪なことになる。
しかたなく、僕はいつものように、気づかないふりをすることにした。
すごく嫌だけど、なにも見えてない素振りをしつつ、廊下を通せんぼする女に向かって歩いていく。
そして、血走った目で見てくる女をなるべく見ないように、女の隣へ一歩を踏み出した。
こんな思いしかしないなら、
本当に、霊感なんてなければよかった。
心からそう思いながら、女とすれ違う。
その瞬間、
僕は、全身が凍りついた。
女の肩と、
肩が、ぶつかったのだ。
(※トンカラリン助さんからの投稿です。ありがとうございました)
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