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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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2025.02.03 (Mon) Category : 

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リップスティックの小鬼

2012.05.12 (Sat) Category : 都市伝説・ホラー・オカルト

一時期、OL達の間で流行った噂。

ミナ子が、新しく買った口紅の蓋を開けると、リップスティックの中から黒い生物が転がり出た。

ミナ子は悲鳴を上げてその場を離れた。遠くから観察していると、その生き物はよろよろと立ち上がった。
人の形をして、頭には突起の様なものが付いている。しかしその姿はあまりにも弱々しかった。

その小さな鬼は、人に害を与えるような力を持っていない事が解った。
掌に載せて眺めてみると、動く様子はぎこちなくて意外と可愛らしかった。
マスコミなどに知らせてもつまらない。ミナ子は小鬼をペットとして飼う事にした。

小鬼は口紅を食べて生きているらしい。出社の時、ミナ子はリップスティックをしっかり閉じる。帰宅して蓋を開け、鬼が転がり出てくるのを見るのが楽しみだった。
鬼は最初、小さく丸まっている。指でつつくと次第に立ち上がる。ミナ子は頭を撫でたりして可愛がった。

ある日、急な残業で、彼氏がデートに来られなくなった。早めに帰宅したミナ子は、苛ついた気持ちで煙草をふかす。
急に小鬼の無様な姿が憎らしくなり、ミナ子は鬼の背中に煙草を押し付けた。
黒い生物は、声も立てずに身悶えし、それを見てミナ子は冷笑した。

それからミナ子は、憂さ晴らしに鬼をいじめるようになった。
針で突き通したり、ゴムを弾いて痛めつける。
逆らう様子も見せない鬼は、身をよじらせながらも、逃げようとはしなかった。

最近、彼が冷たい。多忙を理由にデートを拒み、もう一ヶ月も会っていない。
電話では普通に話しているが、なんとなく怪しい様子だった。何か隠している。

その怒りを、ミナ子は小鬼にぶつけた。いくら痛めつけても、鬼は死ななかった。

ミナ子は覚悟を決めた。彼の部屋に乗り込み、隠し事の正体を暴くのだ。

部屋を訪ねると、彼は困惑した顔をしていた。電話の様子と明らかに違う。
ミナ子は彼を問いつめた。泣きながら訴えると、遂に彼は正直に打ち明けると言った。

「理由は……これだよ……」

部屋の中にミナ子を招き入れた彼は、急にパンツを下ろした。

そのペニスには、煙草の火に焼かれ、針で貫かれた痕が醜く残っていた。

(※暗さんからの投稿です。ありがとうございました)





 








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心の中で銃を撃つと

2012.05.10 (Thu) Category : 都市伝説・ホラー・オカルト

マサキには、少し子供っぽい所があった。
苛ついている時などに、人間を銃で撃ち殺す空想をするのだ。

その日、テストの成績が予想外に悪く、落ち込みながら帰路を歩いていたマサキは、まず、最初の角ですれ違う会社員に、心の中で銃口を向けた。

「バン!」

脳内に銃声が響き渡る。何も知らずに歩いていった会社員は、マサキの頭の中で、無惨な死体に変わり果てる。

「バン!」
次の角ですれ違った生意気そうな若者。撃たれた右目から血を噴き、眼球だったものを垂れ流しながら倒れた。
「バン!」
前から歩いてきた訳知り顔の男。眉間の銃創から血の噴水。倒れた姿は轢死した蛙の様。
頭の中で惨劇を繰り広げながら、夕方の通学路を歩いていく。

また前から人が来るが、マサキは声に出さずに舌打ちした。子連れの母親だったからだ。
マサキは、なるべく女子供は狙わない事にしている。女や子供を攻撃するのは弱い奴のする事だ。
次は帰宅途中の女子中学生。次は学校帰りの小学生。
中々、マサキの標的に最適な人間は現れない。物足りなかったマサキは遠回りをする事にした。

土手に来ると、前から優しそうな中年の紳士が近付いてきた。今度はあいつを撃とう。紳士の額に狙いをつけながら、マサキは歩を進める。
すれ違いざま、頭の中で引き金をひこうとした時、紳士はマサキの顔を正面から凝視した。そして口を開けて、

「バン!」

と言うと、ニヤリと笑った。

(※暗さんからの投稿です。ありがとうございました)




 








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遺体置き場

2012.05.09 (Wed) Category : 都市伝説・ホラー・オカルト

ヨシダはその日、翌日の解剖実習で使う死体を一人で用意していた。
遺体置き場には、スチール製の引き出しが壁際に積み重ねられ、遺体の入っている引き出しには赤いプラスチックの札が付けられている。その引き出しの中から、明日の授業で使う遺体を選び出さなくてはならない。

遺体は端の方から入れておくのが普通だが、その日は何故か、順番で言うと最後の方の引き出しに、三つ並んで赤い札が付けられていた。
ヨシダは全ての遺体をチェックしようと、引き出しを順番に開けていき、最後に、三つ並んだ引き出しの前まで来ると、最初の引き出しを開けた。

驚いた事に、そこに入っていたのは、ヨシダの叔父だった。冷蔵された叔父の皮膚はすっかり白くなってしまっている。
ヨシダは驚き、悲しんだ。叔父はこの大学病院に入院していたのだ。それにしても亡くなった事を一切自分は知らされていなかった。明日あたり、葬儀の通知が届くのだろう。

哀しみに暮れながら、次の引き出しを開けたヨシダは、更に驚愕した。
そこには、ヨシダが現在付き合っている彼女がいたのだ。昨日まで瑞々しかった身体も、ヨシダが愛した唇も、白く固くなっている。
いつの間にこんな事になってしまったのか。事故か何かで、この病院で息を引き取ったのだろうか。

ヨシダは次の引き出しを開けるのが怖くなった。前の二つから、この最後の遺体が、自分への何かのメッセージの様に思われたのだ。
この引き出しを開けたらきっと恐ろしい事になる。ヨシダはそう思った。
しかし、自分へのメッセージなら、尚更開けて見なくてはならない。
意を決して、ヨシダは最後の引き出しを開けた。

ヨシダの心臓は飛び上がった。そこに横たわっていたのは、ヨシダ自身だったのだ。
これは現実じゃない。目の前の出来事を否定しようとしたヨシダに追い討ちをかける様に、更に奇怪な事が起きた。
裸で横たわっていた自分が目を開き、何かを語ろうと口を動かしたのだ。恐怖を堪えきれず、ヨシダは引き出しを閉めた。

少し経ち、激しく鼓動していた心臓が落ち着いてくると、ヨシダは、死体の自分が何を言おうとしていたのか気になった。人生を左右するような事だったのではないだろうか。
ヨシダは再び引き出しを開けてみた。

そこには何もなかった。前に開けた二つの引き出しにも、死体は入っていなかった。
(ある有名大学の医学部に伝わる話)


(※暗さんから投稿いただきました。ありがとうございました)





 








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