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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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秘密のトンネル

2016.12.26 (Mon) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

437:本当にあった怖い名無し:2006/01/28(土)01:53:32ID:PMxL+OOaO
俺の親類には怪談好きが多かった。
祖母や叔父などは、ねだれば幾つでも話してくれたものだ。
中でも俺のお気に入りだった語り部は、年上の従姉妹だった。

この人が変わり者で、普段は無口だが気が乗れば話し巧みにオカルト色たっぷりの怪談奇談を聞かせてくれた。
静かな口調で語られる怪奇は俺を怖がらせると同時に高揚させ、聞き入りながらそこらの物陰に何か潜んでいるような気がしたものだ。
今から話すのは、どこかからの帰り道、夕暮れの中歩きながら従姉妹が話してくれた奇談のひとつ。

従姉妹は子供の頃、線路沿い並ぶ住宅地の一角に住んでいた。
あたりには所狭しと民家や商店が立ち並び、常に何かしらの騒音がしていた。
がらくたをぶちまけたような場所だが、子供にとっては遊び場に困らないところであったようだ。
従姉妹は毎日あちこちを探索して廻った。

トンネルを見つけたのはそんなある日のことだった。
土手になった線路の斜面に、生い茂る草に隠れるように口を開いた穴。
ひとりで暇を持て余していた従姉妹は早速入ってみた。
トンネル自体は長さ十メートルに満たない、土手の反対側に繋がる小さなものであったらしい。

トンネル内部はコンクリートで造られ、暑い日でも薄暗くひんやりとしていた。
電車が頭上を通過する以外は外の世界から隔絶されたように静かで、従姉妹はそこを気に入り自分だけの秘密の場所にした。



439:本当にあった怖い名無し:2006/01/28(土)01:56:11ID:PMxL+OOaO
そのトンネルは通りのすぐ脇にあったにも関わらず、何故だか誰も立ち入らない。
従姉妹がトンネルから外を眺めていても通りを歩く人たちは一度も気づかなかった。
また、そこにいるといつも時間が早く過ぎるようで、日暮れを告げる市役所のチャイムをうっかり聞き逃すことも珍しくなかった。

ある日、トンネルの壁にもたれ掛かりうとうとしていた従姉妹は、どこからか話し声が聞こえるのに気づいた。
身体を起こすと何も聞こえなくなる。
不思議に思いながら、壁に寄りかかると再び声が聞こえた。
壁に耳を当ててみると、先ほどよりはっきり聞き取れるようになった。

それはどうやら二人の男女の会話らしかった。
女が男に早口で、笑いながら話しかけていた。
男も時おり楽しそうな声で応える。
聞き入っているうちに夕方のチャイムがなり、何となく後ろ髪を惹かれる思いでトンネルを後にした。

次の日トンネルに行くと従姉妹はさっそく壁に耳を当ててみた。
やはり聞こえる。昨日と同じ男女の声だ。
今日は男が積極的に話し、女が笑い転げている。
すべて聞き取れないのをじれったく思いながら、耳を澄ませた。
それから、従姉妹は毎日そこへ通うようになった。



440:本当にあった怖い名無し:2006/01/28(土)01:58:09ID:PMxL+OOaO
壁の向こうから聞こえる男と女は、どうやら恋愛関係にあるようだった。
日を追うごとに、二人の親密さが増していくのが幼い従姉妹にも分かった。

何故土手に空いたトンネルの壁から、見知らぬ男女の会話が聞こえるのか不思議に思うこともあったが、そういう場所なのだろうと子供らしい柔軟さで受け入れていた。

やがて壁の向こうの二人は結婚した。
女は仕事を辞め主婦になったようだった。
言い合いをすることもあったが、おしなべて二人は幸せそうだった。
他人ごとながら見守ってきた従姉妹はそれを嬉しく感じた。

相変わらず声は少しだけ遠く、言葉の端々に聞き取れない部分はあったが、どう試してもそれだけは改善されなかった。
隣りの部屋にテレビがあり、それを聞いているようなもどかしさに近かった。

壁の向こうの幸せな生活は、しかし長続きしなかった。
女が妊娠し、産みたいという女とまだ子供は欲しくないという男が対立したのだ。
小学生の従姉妹にもその意味は分かり、心苦しく思った。
女が、どれほど子供を欲しがっているか知っていたから。

少しずつ二人には暗雲が忍び寄り、やがてそれは加速度を増し生活全体を覆った。
夏の嵐のように、あっという間に。
従姉妹は二人の関係が元に戻って欲しいと願い耳をそばだて続けたが、聞こえてくるのは言い争いと悲嘆の声ばかりになった。



441:本当にあった怖い名無し:2006/01/28(土)02:01:11ID:PMxL+OOaO
ある時、いつものようにトンネルで壁に耳をつけると、女の声だけが聞こえた。
すすり泣くような、高い声で細々と呟く声。
それはこんなことを言っていた。
子供のせいで幸せが崩れたこと、仕事を辞め友人が減り空虚な毎日、そして延々男を呪う言葉を。

従姉妹は、薄暗い台所で独りで呪詛を紡ぐ女の姿を想像して寒気を覚えた。
その日を最後に、トンネルには二度と行かなかった。

幾日か過ぎ、時が経つにつれ従姉妹は壁の向こうの声を忘れていった。
しかしある夜、布団でうとうとしていた従姉妹は聞き慣れた声を耳にし飛び起きた。
壁の向こうの声。それが確かに聞こえた。
恐る恐る枕に耳をつけると、女のすすり泣きが伝わってきた。
男の罵声も響いてきた。枕から耳を離すとそれは止んだ。

枕が壁の向こうと繋がったのだろうか。
従姉妹はその晩中、まんじりともせず仰向けのまま天井を見つめていた。

次の日従姉妹は恐ろしいことに気づいた。
枕だけではない。耳に何かを押し当てるだけであの声が聞こえるのだ。
例え自分の手であっても。

やがて別の声が混ざり始めるようになった。
時には老婆の声が、時には少年の声が口々に喋り喚いた。
そしてそのどれもが陰惨な内容だった。



442:本当にあった怖い名無し:2006/01/28(土)02:02:51ID:PMxL+OOaO
「それからね、私はなにがあっても耳を塞げなくなったの」
そう言って従姉妹は立ち止まった。
もう従姉妹と俺の家の分かれ道まで来ていた。

「今も聞こえるの?」
俺は聞いた。
「ずっと聞こえてる。最近では耳を塞がなくても聞こえるようになったよ。だからこうして、たまに誰かに話して聞かせるの。そうしないと頭が声で溢れかえるから」
従姉妹は話し終えると、またねと言って帰っていった。
いつの間にか辺りには暗闇が迫っていた。
道沿いの家からは夕飯の匂いが漂い始めていた。
 
引用元:死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?120
http://mimizun.com/log/2ch/occult/1137807755/437-442










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ハルミちゃん

2016.12.24 (Sat) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

267:ハルミちゃん:2006/01/25(水)01:38:09ID:RZNSUCeK0
はるか昔、おれが通ってた幼稚園にかわいい女の子がいた。
ある日、その子が昼間ふといなくなってしまった。
先生たちが慌てて探したけれど見つからなかった。
騒ぎになって警察も来たけど見つからなかった。
とうとう迷宮入りになってしまった。

去年の夏、猛暑の真っ盛りに、俺は営業サボって公園をブラついてた。
アスファルトに陽炎がたつほどのクソ暑さだ。
誰もいない公園には原色の花が咲き乱れている。
陽炎のむこうから、幼稚園の制服を着た女の子が、ひとり歩いてきた。
俺を見あげて聞いた。

「○○先生、まだあたしのこと探してる?」

俺は何のことかわからず、

「ごめんね。○○先生って、知らないんだ」

俺がそう言い終わらないうちに、女の子は駈けだして、いなくなってしまった。

○○先生。俺の幼稚園の先生と同じ名前だな。やさしい先生だった。
制服も俺の幼稚園時代のとちょっと似てた。懐かしいもんだ。
良く似た子がクラスにいたな。ミハルちゃん、て言ったっけ。
俺は、ミハルちゃんが行方不明になったままの女の子である事を思い出した。


その年の秋に、幼稚園の解体工事があって、床下から、子供の肋骨と右足の骨だけが見つかった。



269:本当にあった怖い名無し:2006/01/25(水)01:56:34ID:jMy8RrjG0
>>267
いいね。
内容自体はありきたりだけど、話の展開がよかった。



270:本当にあった怖い名無し:2006/01/25(水)02:23:36ID:aQJ7id+v0
>>267
話はよかったのですが、

 ハ ル ミ ち ゃ ん は ど こ に ?



271:267:2006/01/25(水)02:40:04ID:UBHl4CT+0
すまん。タイトル間違えた。
修行の旅に出なおしてくる・・・。


 

引用元:死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?120
http://mimizun.com/log/2ch/occult/1137807755/267-271




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ー施餓鬼ー <土佐弁混じりの友人シリーズ>

2016.12.24 (Sat) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

247:⑦⑦⑦:2016/12/13(Tue)09:40:57
その年の瀬戸内は大変暖かくて3月にはもう桜が咲き始めていた。
後輩曰く、この時期に既に桜が満開の穴場があるとか抜かすのでお花見をする事となった。
ちょっと山手に上がった所だが、見事な枝垂れ桜が満開だった。

席は大いに盛り上がり、私は下戸のくせに大いに飲み大いに食べた。
酔っ払ってて覚えてないが、いろいろ変な事口走ったらしい
挙句、上半身裸で寝てしまったらしい、覚えてないが。
例年より暖かいとはいえ3月、案の定、風邪をひいてしまった。
滅多に風邪をひかない分、いざひくと往々にしてロクな事がない。

そんな感じの話。



248:⑦⑦⑦:2016/12/13(Tue)09:43:13
熱で頭がボーッとする。
食欲なんてないハズなのに無性に米の飯を食べたくなった。
初めはお粥など炊いたりしていたが、面倒になって炊いたご飯を炊飯器から直接食べ始め、終いに、もう炊くのも面倒だと、私は生の米をそのままバリバリ食いだした。
自分のやってる事が理解できなかった。
いくら食べても胃が空っぽな気がした。

この辺から意識が飛び始め、自分の行動が曖昧になるのだが・・・
確か、レトルトカレーのルーを袋ごと啜ったり乾麺を生で齧ったりしてたようだ。
まったく自分のやってる事が理解できない。

普段から2週間分の食料は置いてあるが、それをおよそ4日で食い尽くしてしまった。
自慢じゃないが私の体重は56kg、普通はこんなに食えるハズはない。
食っても食ってもお腹は減り続ける。
ひもじい。
空腹と倦怠感が全身を襲う。

空っぽの冷蔵庫の前で茫然自失となる。
買い出しに行こうにも体力の限界だった。
ふと脳裏に『死』の1文字が浮かぶ。
こんなんで死んだら恥だな、と考えてた矢先、電話が鳴った。
悪質な風邪なので3日くらい休むと研究室には言っておいたが例の友人からだった。

「もしもしー♪」

1オクターブ高い声。

「治った?大丈夫?お見舞い行こうか?」

ありきたりな事を訊いてくる。
私はもはや

「あー」

だの

「うー」

だのしか返事できなかった。
ただ事ではないと思ったのだろう

「あー待ってち、今から行くけぇ」

と言って切れる。

『助かった・・・かな』

今考えると死にそうになるもっと前に初めから電話で助け呼べば良かったのだが、脳に栄養が回ってなかったのだ。
仕方がない。
数分後、外で友人のバイクの爆音が聞こえる。
それまでは水を飲んで仰向けになって凌いでいた。
ドアは・・・3日前から開けっ放しだった。



249:⑦⑦⑦:2016/12/13(Tue)09:46:13
台所まで入ってきた友人は私を一瞥して噴き出した。

「ブッ」
って。
二言目には
「うわぁ初めて見た」
と嬉しげに言い放った。
彼女曰く『餓鬼の類』だという。
私の身体にまとわり憑いて腹部をガジガジ齧ってたそうだ。

電話の向こうで私の声じゃない
「ひもじい、ひもじい」
って声が聞こえて、ヤバいなと思って慌てて来たらしい。
すぐに友人は誰かに電話をし始めた。

「あ、もしもし、木村の婆っちゃー?んー元気。あーこの間はありがとー」

死にかけの人間放置して世間話か?

「んーでね、たぶんスイゴやと思う。あ、ウチやなくて友達。いや、わからん、後で聞く・・・あ、炭?分かった。ありがとうー」

電話を切った友人はガスコンロに向かって何かし始めた。
料理でも作ってくれるのだろうか、凄くコゲ臭い。

「コレでいいかな」

友人がグラスに注いで持ってきたのは煮え湯だった。
しかも何か灰色い粉末がプカプカ浮いている。
コレを
「目ぇ閉じて鼻摘んで飲み干せ」
と言う。
一口飲むと熱さで舌が焼かれる、炭の苦さと塩辛さが口内に広がる。
「何コレ?」
「塩水」
「は?」
「良いけぇ飲みぃ。ヘソから出るけん」

こんなモン飲んでたまるかと抵抗したが、鼻を摘まれ大口開けさせられ流し込まれた。
暫くして身体から倦怠感が抜け楽になる。



250:⑦⑦⑦:2016/12/13(Tue)09:49:59
友人が
「立てる?」
と訊いてきた。
どうやらもう大丈夫のようだ。
立つと同時に
「ぐ〜〜〜」
と盛大に腹の音が鳴る。

友人は苦笑しながら
「何か作るわ」
と米びつの底に僅かに残った米でお粥を作ってくれたが、結局なんにも味はしなかった。
煮え湯で舌が焼けていたから。
大事を取って病院に行ったところ、栄養失調との事だった。
あれだけ食ったのにだ。

点滴受けながら友人に訊かれた。
「何か思い当たるフシない?」
「○○で花見した」
「3月に?○○寺の下やろ、あそこは7月に施餓鬼する所や。(『施餓鬼』=地獄の餓鬼の為に施しをしてやる鎮魂際みたいなモノ)飲み食いした?」
「たらふく食って裸で寝た」
「バカか。知らん?『施餓鬼の前にお祭りすっと餓鬼が憑く』って」
「知らん、初めて聞いた」
「あー、ウチの地元だけなんかな?まぁ、お前を供物だと思ったんだろうサね。腹に食い物の詰まった」
「・・・ねぇ、さっき俺に何飲ましたん?」
「塩水に注連縄(しめなわ)焼いた灰ぶち込んだモノ」
「何だそりゃ?」
「ウチの地元では割とポピュラーなんだけど・・・」

「知らん、初めて飲んだ」
まぁいいや・・・
私が
「今度ばかりは本当に死を覚悟したよ」
と言うと、友人は頷いて
「とっておきの良い名言がある」
と言った。

「死を恐れるな。死はいつもそばに居る。恐れを見せた時それは光よりも速く飛びかかって来るだろう。恐れなければ、それはただ優しく見守っているだけだって」
「・・・それ、聞いたことあるぞ。アニメのセリフじゃねぇか」


(※⑦⑦⑦さんからの投稿です。ありがとうございました。いわゆる『土佐弁混じりの友人』シリーズの1編ですね。関連記事を掲載しておきます)

 









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日曜日に体験した話

2016.12.23 (Fri) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

1:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[]2016/09/20(火)11:46:27.94ID:GFwRvx6c0.net
周りには信じてもらえず、誰かに聞いて欲しくて、ここにたどり着きました。
2ちゃんねるで、書き込みするの初めてなんで、迷惑かけたらすいません。



3:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/@\(^o^)/[]2016/09/20(火)12:08:05.90ID:0My8FkQk0.net
見てるよ。
どうぞ。



5:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[]2016/09/20(火)12:31:41.86ID:t+5POmhb0.net
書いてたら遅くなりました。
いくつかに別れます。
暇つぶし程度に読んでもらえば嬉しいです。

私は趣味で競馬をします。
なるべく競馬を知らない人にもわかるように書きます。
あと、最後まで競馬の話ではないので、最後まで読んでもらえたらと思います。

私は、いつも土日に小遣いで競馬をするのを楽しみにしてるのですが今月はたまたま大きいのがあたり、それ以外も成績がよくて、十万円くらいプラスになっていたので、浮き分で週末勝負だなと思ったりしてました

この勢いで、今までの負けを取り返すぞーなんて思いつつ、半分の五万円は残そうとか平日もそんな事を考えて、ワクワク過ごしてました。

そんな金曜日の夜に、競馬に関する不思議な夢を見たのです。

一番人気の馬からカイザーバルという馬を買ってたのに、2着にクロスコミアが入って、岩田(騎手の名前)めー普段こないのに、こんな時に限ってきやがってークロスコミアなんて買えないぞクロスコミアってなんやねん!この馬邪魔!!

などと、悔しがってる夢でした。


私は、この時点で、どの馬券を買うかなんてまだ決めてなかったし、普段あまり夢の内容なんて覚えてないのに、この夢はどうもいつもと違う感覚があり、馬名もはっきり覚えてたので、とりあえず携帯にカイザーバルクロスコミアとメモをとりました。

この馬の名前も、記憶にはない名前だったのですが、本当にこの馬いるのかな?という感じでいつも見ている競馬のサイトをみてみると、同じレースにカイザーバルとクロスコミアが出走があり、しかもクロスコミアの騎手は岩田!!

私はめちゃめちゃテンションがあがりました。



6:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[]2016/09/20(火)12:33:02.33ID:t+5POmhb0.net
ですが、100%正夢とまでも思ってたわけではなく、よく考えてみると、はっきりした記憶になくても、出走表くらいはみたので、無意識に覚えいて、それが夢にでてきただけかも?

とも思い、半信半疑な部分もありました。

どちらにしろ、こんな夢を見たのもはじめてですし、このレース三連単(1着から三着までの馬を当てる)で、騙されたつもりになって最低でも三万円は買おうと決めました。

たまたま、勝ったお金ももってましたし、他のレースも含め全部外れても、五万円はプラスになる計算です。

こんな事めったにないだろうから、もっと買ってもいいかなーとも思ったりしましたが、この馬券はかなり配当がいいのと、半信半疑な部分もあったのでもっと買おうかどうか考えながら過ごし

土曜日は全く当たらず(笑)日曜になりました。

不思議な事はこれからなんです。



11:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[]2016/09/20(火)12:44:23.73ID:t+5POmhb0.net
日曜の朝、やっぱりドキドキしていた私はかなり早く目覚めてしまい、コンビニに競馬新聞を買いに行く事にしました。(いつもはネットのサイトで見てるので、まず新聞は買わない)

まあ、競馬が始まるまでの時間つぶしです。

時間はまだ、朝の7時にもなってなかったと思います。

自宅から少し離れたコンビニまで、散歩のつもりで、ゆっくり歩いて向かいました。(田舎なんで、コンビニまで、徒歩だと15分くらいかかってしまいます。)

平日はこの時間、結構歩いてる人がいるのに、やっぱり日曜だから全然人がいないなーなんて思いながら歩いてました。(田んぼが多く、小さなカエルがたくさんいるなー。なんて思いながらも頭のなかは、ほぼ競馬です)

「ちょっとすいません」

急に後ろから呼び止められました。

全然人がいないなーと思いながらスタスタ歩いていたのに、急に後ろから声をかけられたので、少し驚いて振り向くと、白髪にスーツ姿のおじいさんが立ってました。

身なりのよいというのか、ハットを深く被り、きちっとしたスーツ姿で両手に白い手袋片手にはステッキをもっており、英国紳士風というか

こんな田んぼばかりの田舎に、ちょっと場違いな印象を受けるおじいさんでしたが、独り言のようにぼそっと何かいいました。

「あえてよかった」
と言ったように思うのですが、それを考える間もなく、もう一度はっきりと私に向かって

「すいません。」
と、言いました。

「はい?」

「あなたにどうしても伝えたい事があり、こちらへ参りました。伝えたいというか、お願いですねお願いではありますが、あなたの為でもあり、非常に大切な事です。それこそ、人生を左右するような大切な大切な事です。」

「えっ?いやえと、、どういう事です?」



13:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[]2016/09/20(火)12:50:13.65ID:t+5POmhb0.net
私は、このおじいさんを、見た目の違和感もあってか、少しおかしな人ではないかと思いました。

適当にあしらって無視したほうがいいかななんて考えてましたが、次のセリフを聞いて驚きました。

「今日の競馬、やめていただきたい!」

そういうとおじいさんは深く頭を下げたのです。

「えっ!?いやえと、、どういう事ですか?」

なぜ競馬の事を知ってるのか?競馬やめろと日頃から言ってる妻の回し者か???とか、私が混乱してると

「いきなりですみません。詳しくは説明できんのですが、今日の競馬の事は忘れて欲しい。そもそも、知ってしまったのが間違いなんだ。お願いいたします!」

「えっ?いや、、、えっ?」

困る私に、おじいさんは続けます。

「驚くのはわかります。ですが、どうか、深く聞かず私の言う事を聞いてくれませんか?これを用意してきたので」

というと、私に、銀行の封筒を渡してきました。

「30万はいってます。こっちで現金を作るのは難しいのですが、変なお金ではありません。これだけあれば、今、勝ってる分とあわせて、家族でちょっとした旅行にでも行けるでしょう。これを差し上げますので、今日の競馬の事は忘れてくれませんか?お願いです」

また頭を下げるおじいさん。

もう全然意味がわかりませんでした。



15:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[]2016/09/20(火)12:54:49.37ID:t+5POmhb0.net
「いやあの、、まず、なんで競馬の事を知ってるんですか?」

「それを止めにきたからです。信じられないかもしれない。もしかしたら私がきた事をうらむかも知れない。だけど、本当に本当に、あなた自身の為であるのは間違いないので!」

もうパニックでぽかーんとしてたと思います。

「その金額では満足できないかも知れないが、それが精一杯なのです。どうか、それで黙って納得して欲しい。」

こっそり確認すると、ピン札で、本当に30万くらい入ってそうです。頭のおかしな人からこのお金を貰うのもありなのかなんて考えも頭をよぎります。

「家族で旅行に行くおいしい物を食べるそういうささいな事が本当に大切で、本当の幸せとはそういう事です。その幸せで満足できませんか?」

「いや、そういう訳じゃなくて、、、まず、あなたは誰ですか??」

「全部説明するわけには行かないのですが、あなたの味方です。全てあなたの為にも言ってるのです。あなたの幸せを守るため。ですが、何も信じなくてかまいません。」

「ただ、そのお金と引き換えに今日の競馬の事は忘れて欲しいと、こういう話です。承諾していたただけないなら、他の手も考えておりますが、出来ることならこれで手を打ってほしい。私は本気です。お願いできますでしょうか?」

そういうおじいさんから、何か殺気のようなものを感じた気がします。気圧されたような感じで

「わわかりました。」

と答えていました。とりあえずわかったと答えてるおいて後で考えようという考えもありました。



16:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[]2016/09/20(火)12:59:39.61ID:t+5POmhb0.net
おじいさんは、一歩私に近づくと

「わかっていただけましたか?本当によかった。もし、、、もしも、私にウソをついたら大変な事になります。自分だけでなく、◯◯や◯◯もです。今日の競馬に手を出さないそれだけです。絶対に守って下さい。絶対にです。」

私は愕然とし、咄嗟に何も言葉が出ませんでした。◯◯とは私の妻や子の名前でした。
おじいさんは、にっこり笑い

「怖がらせて悪いと思うのですが、約束さえ守ってもらえば、もう会うこともないと思います。本当にあえてよかった」

といい、ずっと白い手袋をしてたのですが、それを外して、握手を求めるしぐさをしました。
私は、ほぼ無意識に反射的に手をだし、握手をしながら

「本当に、あなたは誰ですか??」

といいました。
おじいさんは、無言でにっこり笑うと

「ここまでが夢だった、、、そういう事にして忘れて下さい。驚かせてすまなかった。聞きたい事は当然あるだろうけど、ずっと話してる訳にもいかないし。もう何も言わず帰りなさい。」

といい、元きた道の方に私を促しました。
私は、何か逆らえないような空気に従い、そちらに向いて少し歩きました。
怖いという気持ちもあり、まだパニック状態で、とりあえずその場を離れたかったという気持ちもありました。

少し歩いた所で、振り向いてみると、もう誰もいませんでした。
キツネにつままれたようなというのはこういう感じなんでしょうかね

でも、手には、渡された銀行の封筒があります。
よくみると、その封筒に鉛筆書きでこの約束だけは絶対に守る事。と書いてありました。



21:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[]2016/09/20(火)13:22:38.44ID:t+5POmhb0.net
私は怖くなり、その日は一切競馬をせず、家族で出かけ、なるべく考えないように1日を過ごしました。

そして、その日の夜ドキドキしながら競馬の結果を見てみると、夢にみた通りの結果がでており、三連単の配当が10万馬券と、かなりついており、もし、もしも想定した通りに三万円で買っていると、配当は三千万を越えていました。(そこまでつくと思ってなかったんですが)

会話の部分は、一字一句覚えてるわけではなく、だいたいこんな感じだったと思い出して書きました。

まだ、キツネにつままれたような気分なんですが、誰かに聞いてもらいたくて書きました。

受け取ったお金は、まだ、手をつけずにもってますが、ピン札で銀行からおろしたてという感じです。


あれが誰だったのかというか、全体的に何だったのか

私は、三千万円を手にしてはいけなかったのか

おじいさんの顔は、ぼんやりとしか思い出せなくなっていて、何だか、本当にそこまでも夢だったのかと思ってしまうような感じなんですが、渡された封筒は残っております。

以上で話は終わりです。

普段、正夢なんて見ないし、自分でも半信半疑でした。
今でも全体的に、半信半疑で、三千万円もうけ損なったわけですが、損したという実感もないですが、本当に何だったんだ?という感じです。

見ていたただいてありがとうございました。



22:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[hage]2016/09/20(火)13:24:13.94ID:qak7cXQL0.net
そのおじいさん、未来のアンタじゃね?
競馬で当てた後とんでもない不幸があって止めに来たとか



23:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[sage]2016/09/20(火)13:34:47.22ID:kI42+hxn0.net
>>21
よかったんだと思う
三千万勝ってたら味をしめてさらにのめり込んで一家路頭うに迷う所だったのをおじいさんに救われたんだな
正夢を見せたのは何らかの魔だろう



24:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[]2016/09/20(火)13:38:15.57ID:t+5POmhb0.net
自分でも未来の自分なのか?とも思いました。

というのも、封筒の文字が、自分が書く字と似ています。だけど、おじいさんの顔みて話したのですが、自分だ!とは思わなかったです。

今思えばもっといろいろ聞きたかったと思うのですが、パニクってたのもあり、完全におじいさんの勢いというかペースに巻き込まれていたので、とりあえず無難に切り上げようと思ってから思考停止してました。

不思議な話聞いて欲しいなどで検索すると、そのまとめサイトなどが出て来て、そこからここにたどり着きました。

自分でも、信じてもらいにくい話だと思っているので、とりあえずここに書きました。



25:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[sage]2016/09/20(火)13:54:41.35ID:C1u1B3LD0.net
急に大金を手にしたら人生が狂うってこともあるだろうしこれでよかったんじゃないかな
でも手元の封筒に入ったお金をどうするべきか迷うね



27:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[]2016/09/20(火)13:55:59.20ID:RcKh+R8G0.net
今いくつ?



28:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/@\(^o^)/[]2016/09/20(火)13:59:03.24ID:0My8FkQk0.net
未来の自分からの依頼で、おじいさんが来てくれたとかも考えられない?
30万用意したのは未来の自分とか。



30:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[]2016/09/20(火)14:20:37.43ID:t+5POmhb0.net
年齢は、今、30代です。

三千万手に入らなくてよかったのでしょうか?
一回手にいれた訳でもなく、何の実感もありませんが、私をうらむ事になるかもとか言われたし当たるんだろうなーと思ってました。

最初の夢をみた時点から、全部夢みたいな変な感じで、本当に確かなものは、もらったお金だけです。

でも、きっと30万もらってなかったら、競馬買ってたような気もします。

使っていいのかなーと思ってますが、そこはしばらく考えます。

今思えば、日曜の朝とはいえ、おじいさん以外は一切誰も見なかったいなかったのも変な気がします。

あと、知ってしまったのが間違いというのと、こっちで現金作るのは大変だが変なお金ではないと、間違いなく言ってました。ささいな幸せが大切の所は、かなり力説してました。

他の手も考えているといわれ、かなりびびってしまいましたが、基本的には、一生懸命お願いされているという感覚でした。


未来の自分とか言われてたら信じてたかな?
現れかた姿を消しかたもかなり唐突だったのですが、話してる感じは、たまにいる変わったおじいさんという感じでした。

今は、その三千万あったらなーと思い、ちょっとだけ悔しくなってきてます(笑)



34:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[]2016/09/20(火)14:52:52.74ID:t+5POmhb0.net
ピン札ありますが、それをアップしても、普通のピン札なんで、信じてくれない人には信じてもらえないような気がします。

そして、多分、これ以上の話はないので、登場人物は、おっさん(私)とおじいさんの二人です(笑)

誰ですか?と聞いたのは完全にスルーされましたが、最後、握手を求められたので、全く他人ではないのかなーという気もします。

家族の名前を言われたからそう思うのかも知れないですが。


反応とても嬉しいのですが、台風で避難勧告出たので、まだ子供小さいので、戻ってとりあえず避難するため、しばらく見にこれないかもです。

でも、また、見に来ます。



35:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[]2016/09/20(火)15:01:26.96ID:5qltuJnQ0.net
世にも奇妙な物語みたいで面白いなー



37:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[]2016/09/20(火)15:35:53.06ID:vy02kBmr0.net
俺なら迷うことなく30万をぶっ込む。
でも3億いきなり当てたら、やっぱ不幸が来るんだろうな。



38:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[]2016/09/20(火)16:19:25.69ID:3xgN0lpr0.net
これが未来の自分なら、
今日のレースに全額ぶち込め!とんでもない金が手に入るぞ!でも使い方に気を付けないと人生狂うからきをつけろ。
って言うけどなぁ



43:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[]2016/09/20(火)17:17:54.01ID:x5IrS1jz0.net
人間の夢を監視している組織があるんじゃないか



[]2016/09/20(火)17:24:36.66ID:0My8FkQk0.net
夢を監視というか入ってくる実験やってる組織があるからそれかもね。



50:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[sage]2016/09/20(火)17:36:41.55ID:jsAPuyxXO.net
しかしあれだな
ファンファン大佐みたいなダンディなロマンスグレーから
何かを受けとるのは不思議な話の様式美になっちゃったのか
梯子作者は鼻が高いな



29:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[]2016/09/20(火)14:06:58.90ID:sZdF1zv/O.net
なんか胡散臭いな
30万のピン札の画像アップしろよ



44:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[sage]2016/09/20(火)17:20:46.32ID:jsAPuyxXO.net
俺は>>29じゃないけど、ピン札が手付かずであるなら俺も写真UPして欲しいわ
信じる信じないはともかく、写真があるとスレの盛り上がり具合が違う

まあ、もう15時を過ぎたし今から銀行で用立てるのは無理だなw
釣り神様みたいに最初から写真を用意しとくべきだった

台風接近して仕事早上がりで隙してる奴が今日は多そうだし、俺は全力で釣られてやるから写真を何とか用意しろよ
写真ある無しで信憑性が全く変わって来るぞ



52:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/[sage]2016/09/20(火)18:42:18.21ID:jsAPuyxXO.net
楽しく釣られたいからピン札写真をUPして欲しいよな
恐らく二度と>>1が現れないままスレ終焉を迎えそうだがw

(続きは『続きを読む』をクリック)


 









拍手[1回]

オカルティックな従姉妹

2016.12.23 (Fri) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

240:本当にあった怖い名無し:2006/01/24(火)18:24:38ID:xubYHEObO
昔から旧いものには魂が宿るという。長い年月を経て魂を得たものは、九十九神とも付喪神とも呼ばれ、神のような妖怪のような信仰と僅かな恐怖の対象にされてきた。
澁澤龍彦はそれを日本人の、旧いものに対する愛着と畏れの表れだと記している。

だが、本当にそれだけなのだろうか。
中には、年輪のように記憶を積み重ね、語るようになったものもあると、俺はそう思う。

小学生の頃、俺は俗にいう鍵っ子で、中学年になってからは学童保育に通っていた。
迎えには近所に住んでいた五歳上の従姉妹が来てくれていたのだが、これが少し変わった人で、一緒に行動するうちに幾つかおかしな体験をすることになる。

歩くだけで汗ばむ暑さも、日が落ちるに従ってだいぶ落ち着き始めた。
小学五年の夏休み前のことだったと思う。
学童保育からの帰り道、従姉妹と商店街の裏通りを歩いていた。
通い慣れたいつものコース。
左手は商店街、右手は小川が流れるその小道は女並通りと呼ばれていた。

夕闇が近づくなか、時おりすれ違う買い物帰りの主婦をのぞいてあたりには人気がなく、少し離れた商店街のざわめきが聞こえてくるほかは静かだった。

石を蹴りながら歩いていると、小川のほうから瀬戸物が触れ合うような音がした。
見回したが何も見当たらず、俺は空耳だろうと考えた。
少したつとまたさっきの音が聞こえた。
今度は人の話し声も混じっていた。

立ち止まるといつの間にか商店街のざわめきが聞こえなくなっていることに気づいた。
また、瀬戸物が鳴る音と話し声。一瞬笑い声まではっきりと聞こえた。
見回しても俺と従姉妹のほかは誰もいない。
急にあたりの夕闇が濃くなったような気がした。
奇妙な静けさが痛いほど耳に迫る。



241:本当にあった怖い名無し:2006/01/24(火)18:28:02ID:xubYHEObO
従姉妹を呼び止め、先ほど聞いたものついて話した。
ねえ、変な音がしたよ、誰もいないのに話し声がしたんだ、俺がそう言うと、従姉妹は少しの間耳を澄ませてから言った。
「この川、昔はもう少し大きかったの、知ってる?」
また姿のない笑い声が聞こえた。

「商店街ができる前はね、民家がずうっと立ち並んでいて、川はここに住む人たちの生活を支えていたの」
たくさんの瀬戸物が触れ合う音や、濡れた布を叩くような音もする。

「その頃は炊事や洗濯はすべて川に頼りっきりで。同時に主婦たちのお喋りの場にもなっていてね、だからこの通りは今でも女並通りなんて呼ばれているんだよ」
従姉妹は言い終わると歩き出した。
離れないよう慌てて従姉妹の隣りに並びながら俺は聞いた。
これはそのときの音?どうして今聞こえるの?
従姉妹は屈んで俺の顔を覗き込んだ。

「今はもう誰も使わなくなったのだけど、川は忘れたくないのね。自分を昔頼っていた人たちのことや、その思い出なんかを」
そう言って俺から視線を外し、川を振り返って眺めた。
俺もつられて振り返った。

そのとき、川岸で食器を洗い、洗濯をしながら世間話に興じる人たちの姿を確かに見たような気がした。俺はなんだか懐かしいものに触れたような思いで、それに見とれた。

従姉妹が俺の頭をぽんぽんと軽く叩いた。
我に返るともう何も見えなかった。
やがて遠くから商店街のざわめきが聞こえてきた。



244:本当にあった怖い名無し:2006/01/24(火)22:20:02ID:xubYHEObO
中学二年の秋口、俺は勉強や部活そっちのけでオカルトにはまっていた。
そのきっかけになったのが近所に住んでいた従姉妹で、この人と一緒にいたせいで何度かおかしな体験をした。これはその中のひとつ。

夏休みも終わりひと月が経とうとしている頃だった。
俺は従姉妹に誘われ、家から一時間ほどの場所にあるケヤキの森に来ていた。
美人だが無口でオカルト好きな従姉妹は取っつきにくく、正直二人でいるのは苦手だったが、従姉妹が買ったバイクに乗せて貰えるので誘いにのった。

ケヤキの森は周辺では有名な心霊スポットで、曰わく今は使われていない製材所で夜毎手首を探す男が出る、曰わく森の中ほどに位置する沼には死体が幾つも沈んでいるといった調子で怪談にはことかかなかった。

そうでなくても木々が鬱蒼と茂り、昼でも薄暗い様子は一人きりで放り出されたような不気味なものがあった。

従姉妹が俺を誘ったのもオカルト要素たっぷりのスポットを探検したいがためだった。
森の内部に踏み入るにつれ道は狭く細くなり、やがて獣道同然の心許ないものになった。
俺は既に腰が引けていたのだが、従姉妹が躊躇いなく進んでいくので仕方なく着いていった。



245:本当にあった怖い名無し:2006/01/24(火)22:21:56ID:xubYHEObO
やや大きめの木の下にさしかかったとき、従姉妹が嬉しそうに何かを指差した。
見上げるとその木に板が打ち付けてあった。
いや、ただの板ではない。太い釘が大量に刺さっている。

近づいてよく見ると、板に細い木材を組み合わせたノッポな人形のようなものが付けられており、そこに五寸釘が大量に打ち込まれていた。
俺は人形を見上げながらどこかしら奇妙な違和感を覚えていた。

藁人形ではなく木の人形、身を捩るような造形のそれは、全体は稚拙ながら関節まで再現され、それ故に禍禍しさを感じさせた。
俺は従姉妹に引き上げようと告げ、元来た道を戻り始めた。
従姉妹は意外にも素直についてきたが、恐ろしいことを口にした。
「夜に来てみない?丑の刻参りが見られるかも。釘、まだ新品だったし」

俺は強く反対したのだが従姉妹に押し切られ、結局その夜、家人が寝静まった夜半過ぎに家を抜け出した。
従姉妹と待ち合わせケヤキの森につく頃には一時を回っていた。
入り口にバイクを隠し、懐中電灯の明かりを頼りに森の中へと足を進めた。

夜の森は静まり返り、昼間とは全く違う顔を見せていた。
鈴虫やコオロギの声、俺や従姉妹が下生えを踏みしめる音。有機的な匂い。
時おりがさっと何かが立てる音がして俺をびくつかせた。
だが従姉妹は意に介する様子無く歩き、俺は呆れると同時に心強く思った。



246:本当にあった怖い名無し:2006/01/24(火)22:24:34ID:xubYHEObO
昼間人形を見つけた木までたどり着き、離れた茂みに身を潜めることにした。
従姉妹が時計を確認し、懐中電灯を消す。
「もう少しで二時。楽しみだね」
従姉妹が囁いた。

俺は内心楽しみじゃねえよと毒づきつつも頷いた。確かに高揚するものはあった。
動くものが無くなった森の静寂は耳を刺すようだった。
ここに着くまでに多少汗をかいたのだが、それも今は引きやや肌寒いくらいだった。

時間は歩みを止めたかのように速度を落とした。
先ほどの高揚はやがて緊張に姿を変えた。
俺は暗闇の中に打ち付けられている人形を思い浮かべ、昼間の違和感は何だったのかと考えていた。
木……人形……幹。

あっ、俺は思わず声を上げた。
従姉妹が振り返る気配。
しっ、と小さな声が聞こえた。俺は違和感の正体に気づいた。

何で思い当たらなかったんだろう。
あの人形を俺と従姉妹は見上げていた、勿論従姉妹は女、俺はまだ中学生だ、だがあれは二メートルよりかなり高い場所に打ち付けられていた。
大人でも五寸釘を打ち込むのには適切な高さがあるはずだ。
自分の目の高さか、もう少し上くらい。
だがあれは二メートル五十はあった。
一体どんなやつならあんな場所にある人形に釘を打てるんだ。



247:本当にあった怖い名無し:2006/01/24(火)22:27:02ID:xubYHEObO
俺が恐慌をきたし始めたとき、遠くから下生えを踏む音が聞こえてきた。
虫の声が止んだ。微かな音を立て、ゆっくりとこちらに近づいてくる。
従姉妹が隣で息を飲んだ。
俺は自分の手足が冷たくなるような感覚に襲われた。

足音が近づく。引きずるような乾いた擦過音が混じる。
もう目前から聞こえてくる。いくら夜の森でも、ぼんやりとくらいは見えるはずだ。
しかし目の前には何も見えない。ただ足音だけが通過した。
そして、立ち止まった。

木の下に着いたのだろうか。あたりは再び静まった。もう足音は聞こえない。
「あ、ヤバい」
従姉妹が小さく呻いた。
「逃げるよ」
そう言って俺の腕を掴み走り出す。
それで一気にパニックが襲った。
必死に走った。よく転ばなかったものだと思う。

とにかく、何かが、得体の知れない何かが追ってくるのを想像して全力で駆けた。
バイクの隠し場所にたどり着くと、従姉妹を急かしてバイクの後ろに飛び乗った。
その間片時も背後の森から目を離さなかった。
エンジンがかかり、走り出すと安堵感が全身を包んだ。

最後に振り返ったとき、森の入り口に何か白いものが見えたような気がしたがよく分からなかった。



248:本当にあった怖い名無し:2006/01/24(火)22:29:18ID:xubYHEObO
後日、従姉妹にあの夜見たものを聞いてみた。
俺はかなり後を引きずっていたのだが、従姉妹は全く堪えていないようだった。

「あれはね、生きてるものではないね。肉体が活動しているかって意味で言えばってことよ」
「何であんな高い場所に打ちつけてあったんだよ」
「ああいうのは感情の強さによって、形を変えるの」
「死んでからもあそこに通ってたってこと?」
「通ってたってより、あの人形そのものになっていたんじゃないかなあ。あの人形、やたらノッポだったでしょ」

そして従姉妹はにやりと笑ってつけたした。
つまり、あの人形をあんたの家に置いておけば、毎晩あれがくるんだよ。

しばらくの間、俺はそれまでとはうって変わって家中を掃除するようになった。
 
引用元:死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?121
http://mimizun.com/log/2ch/occult/1137807755/240-248











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