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屋上
2010.09.19 (Sun) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
254 名前:ドライもん 投稿日:03/07/11 03:05
小学校1,2年頃の本当の話
当時はコロコロコミック全盛期で、今のジャンプ映画みたいにコロコロコミックの映画が沢山やっていた。
(高橋名人とか毛利名人のスターソルジャー対決なんてのもあったなぁ)
その人気を反映し、夏休みにもなると、数ヶ月遅れで街の公民館にてアニメ上映会がよくあった。
その夏は確かドラハッパちゃんだった。
ドラえもん、ハットリくん、パーマンの夢の競演だ。
当時コロコロ派だったので、見逃すことは許されることではなく、中学生の姉に頼み込んで連れて行ってもらうことにした。
公民館は3階建ての屋上付き、その3階の大会場で上映される。
早い時間から行き、一番前の席に陣取った。
(近い方がお得だとその時は思っていた)
映画は3部構成なので途中2回の休憩が入る。
一本目を見終わり、最初の休憩。
閉め切った会場は蒸し風呂のように暑く、売店でジュースが飛ぶように売れる。
姉がジュースを買ってきてくれたので、飲みながら周りを見ていた。
ふと後ろの方をみると屋上にあがる階段がみえる。
その階段を何人かが上がっていくのが見えた。
上に何があるんだろう、そう思っていると次の映画が始まり、映画に夢中になっていった。
2回目の休憩時間。
後ろの方をみるとまた階段を上っていく人が見える。
「僕も行きたい!!」
そう思って駆け足で階段の方へ行った。
よくよく階段を上っている人達を見ると7,8人の虚無僧の様な帽子をかぶったお坊さんだった。
その人達の後に付いていき、階段を上っていくことにした。
階段は20段ほど上ると踊り場になっており、折り返してさらに10段ほどの階段がある。
その先には屋上へ続く鉄の扉があり、虚無僧達はその扉から外へ出て行ってしまった。
僕も後を追い、その扉を開けた。
扉の先にあったのは広々とした屋上だった。
しかし誰もいなかった。
本当に誰もいない広々とした屋上だった。
「なぁーんだ、つまんない」
そう思い、引き返すために鉄の扉を開けようと、ドアノブを回す。
しかし、扉は開かなかった。
鍵を掛けられたかのようにびくともしない。
「どうしよう、映画が始まっちゃう」
次の映画はドラハッパちゃん総出演、まさにこれを見ようと思って来ていたのだから堪らない。
その時キュピーンと閃いた。
そこの柵から飛び降りれば戻れる。
3階建ての屋上から地上の駐車場へのダイブ。
ナイスなアイディアだと思った。
これしか無いと思った。
飛べると思った。
そして柵によじ登り、遙か下に広がる駐車場に、意を決して飛ぼうとした。
その時、バンと鉄の扉が開き、姉が飛び込んできた。
「あんた なにやってんの!!」
姉の怒鳴る声が聞こえた。
ハッと我に戻った。
凄く怖かった。
だってよく見ると結構高いんですよ。
そこから飛び降りたら死ねます。
飛び降りる瞬間、いつまでも戻って来ない自分を姉が探していたのだ。
姉に柵の上から下ろしてもらい、手を繋いで階段を下りていった。
その時、多分俺泣いていたと思う。
飛び降りようとした事よりも、階段を下りている時が凄く怖かったからだ。
だって階段2段おき位の両端にずらーっと、ものすごく怖い顔で人がしゃがんでこっちを睨付けていたからだ。
あんまりこちらを見ているので、姉の知り合いだと思い、
「この人達って、おねーちゃんの友達なの?」
って姉に聞いたんだ。
でも姉は
「えっ?誰もいないじゃない」
って・・・。
結局、すでに第3部は終わっており、ドラハッパちゃんを観ることは出来なかった。
小学校1,2年頃の本当の話
当時はコロコロコミック全盛期で、今のジャンプ映画みたいにコロコロコミックの映画が沢山やっていた。
(高橋名人とか毛利名人のスターソルジャー対決なんてのもあったなぁ)
その人気を反映し、夏休みにもなると、数ヶ月遅れで街の公民館にてアニメ上映会がよくあった。
その夏は確かドラハッパちゃんだった。
ドラえもん、ハットリくん、パーマンの夢の競演だ。
当時コロコロ派だったので、見逃すことは許されることではなく、中学生の姉に頼み込んで連れて行ってもらうことにした。
公民館は3階建ての屋上付き、その3階の大会場で上映される。
早い時間から行き、一番前の席に陣取った。
(近い方がお得だとその時は思っていた)
映画は3部構成なので途中2回の休憩が入る。
一本目を見終わり、最初の休憩。
閉め切った会場は蒸し風呂のように暑く、売店でジュースが飛ぶように売れる。
姉がジュースを買ってきてくれたので、飲みながら周りを見ていた。
ふと後ろの方をみると屋上にあがる階段がみえる。
その階段を何人かが上がっていくのが見えた。
上に何があるんだろう、そう思っていると次の映画が始まり、映画に夢中になっていった。
2回目の休憩時間。
後ろの方をみるとまた階段を上っていく人が見える。
「僕も行きたい!!」
そう思って駆け足で階段の方へ行った。
よくよく階段を上っている人達を見ると7,8人の虚無僧の様な帽子をかぶったお坊さんだった。
その人達の後に付いていき、階段を上っていくことにした。
階段は20段ほど上ると踊り場になっており、折り返してさらに10段ほどの階段がある。
その先には屋上へ続く鉄の扉があり、虚無僧達はその扉から外へ出て行ってしまった。
僕も後を追い、その扉を開けた。
扉の先にあったのは広々とした屋上だった。
しかし誰もいなかった。
本当に誰もいない広々とした屋上だった。
「なぁーんだ、つまんない」
そう思い、引き返すために鉄の扉を開けようと、ドアノブを回す。
しかし、扉は開かなかった。
鍵を掛けられたかのようにびくともしない。
「どうしよう、映画が始まっちゃう」
次の映画はドラハッパちゃん総出演、まさにこれを見ようと思って来ていたのだから堪らない。
その時キュピーンと閃いた。
そこの柵から飛び降りれば戻れる。
3階建ての屋上から地上の駐車場へのダイブ。
ナイスなアイディアだと思った。
これしか無いと思った。
飛べると思った。
そして柵によじ登り、遙か下に広がる駐車場に、意を決して飛ぼうとした。
その時、バンと鉄の扉が開き、姉が飛び込んできた。
「あんた なにやってんの!!」
姉の怒鳴る声が聞こえた。
ハッと我に戻った。
凄く怖かった。
だってよく見ると結構高いんですよ。
そこから飛び降りたら死ねます。
飛び降りる瞬間、いつまでも戻って来ない自分を姉が探していたのだ。
姉に柵の上から下ろしてもらい、手を繋いで階段を下りていった。
その時、多分俺泣いていたと思う。
飛び降りようとした事よりも、階段を下りている時が凄く怖かったからだ。
だって階段2段おき位の両端にずらーっと、ものすごく怖い顔で人がしゃがんでこっちを睨付けていたからだ。
あんまりこちらを見ているので、姉の知り合いだと思い、
「この人達って、おねーちゃんの友達なの?」
って姉に聞いたんだ。
でも姉は
「えっ?誰もいないじゃない」
って・・・。
結局、すでに第3部は終わっており、ドラハッパちゃんを観ることは出来なかった。
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