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メリーさん(萌ver.3)
2010.04.08 (Thu) | Category : 都市伝説・改変萌ver.
10 :VIPがお送りします:2010/03/15(月) 03:30:39.81 ID:wtNX2W/CO
僕の後ろには――
――いつも君が寄り添っていてくれた…
僕が彼女と初めて出会ったのは10年前の人気のない道だった
彼女は間違い電話を僕にかけていたのに、電話の相手を間違ってないと思って僕の後ろにやってきたっけ。
「私メリーさん。今あなたの後ろにいるの」
そういわれて振り返った僕を見て、君は酷く驚いた顔をしていたね。
あの時の君の表情は今でも忘れられないよ。
「初めまして。君が、メリーさんなんだね」
こうして、僕らの物語はーーー…いや、もうその時には既に、始まっていたんだ。
「メリーの行くところならどこへでもいくよ」
「私も、あなたのところへならずっとついていくわ」
あれから僕らはいつも一緒だった。隣を見れば君がいた。
初めて会った時を除けば、君が後ろにいるなんてことはなかった
なのに
「ごめんなさい」
メリーはある日何の前触れもなくそう言ったんだ。
「え・・・?どうしたんだよメリー、僕は何も怒ってないよ?」
「違う・・・私、もう行かなきゃいけない。ずっとあなたの事騙してた・・・」
メリーは僕に、ずっとそばにはいられないということ、ずっと傍にいたかったということを話して聞かせたんだ。
まだ納得がいかなかった。
でもこれは確実に別れ際の最後の時だという事だけは鮮明に理解できた。
だって、メリーが最後に残した言葉は
「今度は、思い出の中で会いましょ」
あれから何年経ったろう・・・・
俺は未だにメリーのことが忘れられなかった。
会社ではそれなりに成果を出し、自慢じゃないが他の男よりは女に不自由せず、金銭的にも不自由していなかった。
だが・・・・
このどうしようもない空虚な気持ちが消えることは一度も無かった。
誰も・・・何も・・・・俺を満たしてはくれない。
そんな生活に耐えられなくなり、ついに俺は仕事を辞め、結婚の約束までした女に別れを告げ、山奥の一軒家を買い上げて一人きりで何にも邪魔されない生活を始めた。
静かだ・・・・・ここにいれば余計な感情は生まれない・・・・・・
ただあいつと暮らした日々だけを反芻して生きるだけの生活にいつしか満足を覚え始め、それは俺から生きる気力を失わせていった。
ある日。
俺は右手にナイフを持っていた。
あいつがいない生に意味を見出せなかった俺は、自らの物語に終止符を打つことにした。
家も土地も金も、故郷に残した両親に相続されるよう手配もした。
もう思い残すことは無い。
ただ・・・・・最後に・・・・・・・もう一度だけでいいから・・・・・・・
そう思いながら・・・俺は左胸に刃先を当てた。
今・・・お前は生きているのか?幸せにしているか?
それが心配でならない。
恐らくは先に逝くであろう俺を笑ってくれ・・・・・・
右手に力を込めたその時。
ピンポーン!ピンポーン!
「すいませーん!速達ですよー!すいませーん!」
なんだよこんな時に・・・・・
俺はもう死ぬんだ・・・・最後くらい邪魔しないでくれよ・・・・・
「すいませーん!○○さーん!いらっしゃいませんかー!」
・・・おかしい。俺は誰にもここの住所を教えていない。まして表札だって出していない。
一体誰が・・・・・・いや、それより今チャイムを鳴らしているのは何者なんだ!?
何故だろう。俺はどうしてもその速達とやらを受け取らなければいけない、そう思った。
重い腰を上げ、玄関へ行く。
ガチャ
「はい・・・・・」
「あ!よかったあー。○○さんですよね?ここにハンコお願いします。」
「ああ・・・・・」ポンッ
俺は受け取った速達を見る。そこには「これを受け取ったらその場で開封すること」と書かれている。
・・・・なんだこれは。まあいい、言われた通りにしてやるか・・・・
そこにはたった一言、こう書かれていた。・・・・というより・・・・聞こえてきた・・・・?
「あたしメリーさん、あなたの前にいるの」
え?なんであいつの声が・・・と思うが早いか、目の前の配達人が深々と被った帽子を取る。
「ずっと・・・・・逢いたかったよ・・・・・・・・」
なんということだ。そこにはあの時のままのメリーが立っていた。
その大きな瞳から大粒の涙を溢れさせて。
「・・・俺もだ・・・・・・・・すまない・・・お前が来てくれなければ今頃俺は・・・・・・」
「いいの。それ以上言わないで・・・・・もうどこにも行かないから・・・私と・・・ずっと一緒にいてくれますか・・・・?」
「・・・・・・・ああ、もちろん」
・・・・・私は人間ではない。
どんなに頑張っても、人間と共に一生を終えることは出来ない。
わかっていた。だからあの時私はあの人から身を引いた。
愛してしまったから・・・・・・
でもあの時の彼の目が忘れられなかった。そして・・・戻ってきてしまった・・・・
あの人に幸せをあげられただろうか。
あの人は満足して逝ってくれたのだろうか。
あの人の墓標の前で私は話しかける。
「私、メリーさんよ。今、あなたの思い出の中にいるの」
END
僕の後ろには――
――いつも君が寄り添っていてくれた…
僕が彼女と初めて出会ったのは10年前の人気のない道だった
彼女は間違い電話を僕にかけていたのに、電話の相手を間違ってないと思って僕の後ろにやってきたっけ。
「私メリーさん。今あなたの後ろにいるの」
そういわれて振り返った僕を見て、君は酷く驚いた顔をしていたね。
あの時の君の表情は今でも忘れられないよ。
「初めまして。君が、メリーさんなんだね」
こうして、僕らの物語はーーー…いや、もうその時には既に、始まっていたんだ。
「メリーの行くところならどこへでもいくよ」
「私も、あなたのところへならずっとついていくわ」
あれから僕らはいつも一緒だった。隣を見れば君がいた。
初めて会った時を除けば、君が後ろにいるなんてことはなかった
なのに
「ごめんなさい」
メリーはある日何の前触れもなくそう言ったんだ。
「え・・・?どうしたんだよメリー、僕は何も怒ってないよ?」
「違う・・・私、もう行かなきゃいけない。ずっとあなたの事騙してた・・・」
メリーは僕に、ずっとそばにはいられないということ、ずっと傍にいたかったということを話して聞かせたんだ。
まだ納得がいかなかった。
でもこれは確実に別れ際の最後の時だという事だけは鮮明に理解できた。
だって、メリーが最後に残した言葉は
「今度は、思い出の中で会いましょ」
あれから何年経ったろう・・・・
俺は未だにメリーのことが忘れられなかった。
会社ではそれなりに成果を出し、自慢じゃないが他の男よりは女に不自由せず、金銭的にも不自由していなかった。
だが・・・・
このどうしようもない空虚な気持ちが消えることは一度も無かった。
誰も・・・何も・・・・俺を満たしてはくれない。
そんな生活に耐えられなくなり、ついに俺は仕事を辞め、結婚の約束までした女に別れを告げ、山奥の一軒家を買い上げて一人きりで何にも邪魔されない生活を始めた。
静かだ・・・・・ここにいれば余計な感情は生まれない・・・・・・
ただあいつと暮らした日々だけを反芻して生きるだけの生活にいつしか満足を覚え始め、それは俺から生きる気力を失わせていった。
ある日。
俺は右手にナイフを持っていた。
あいつがいない生に意味を見出せなかった俺は、自らの物語に終止符を打つことにした。
家も土地も金も、故郷に残した両親に相続されるよう手配もした。
もう思い残すことは無い。
ただ・・・・・最後に・・・・・・・もう一度だけでいいから・・・・・・・
そう思いながら・・・俺は左胸に刃先を当てた。
今・・・お前は生きているのか?幸せにしているか?
それが心配でならない。
恐らくは先に逝くであろう俺を笑ってくれ・・・・・・
右手に力を込めたその時。
ピンポーン!ピンポーン!
「すいませーん!速達ですよー!すいませーん!」
なんだよこんな時に・・・・・
俺はもう死ぬんだ・・・・最後くらい邪魔しないでくれよ・・・・・
「すいませーん!○○さーん!いらっしゃいませんかー!」
・・・おかしい。俺は誰にもここの住所を教えていない。まして表札だって出していない。
一体誰が・・・・・・いや、それより今チャイムを鳴らしているのは何者なんだ!?
何故だろう。俺はどうしてもその速達とやらを受け取らなければいけない、そう思った。
重い腰を上げ、玄関へ行く。
ガチャ
「はい・・・・・」
「あ!よかったあー。○○さんですよね?ここにハンコお願いします。」
「ああ・・・・・」ポンッ
俺は受け取った速達を見る。そこには「これを受け取ったらその場で開封すること」と書かれている。
・・・・なんだこれは。まあいい、言われた通りにしてやるか・・・・
そこにはたった一言、こう書かれていた。・・・・というより・・・・聞こえてきた・・・・?
「あたしメリーさん、あなたの前にいるの」
え?なんであいつの声が・・・と思うが早いか、目の前の配達人が深々と被った帽子を取る。
「ずっと・・・・・逢いたかったよ・・・・・・・・」
なんということだ。そこにはあの時のままのメリーが立っていた。
その大きな瞳から大粒の涙を溢れさせて。
「・・・俺もだ・・・・・・・・すまない・・・お前が来てくれなければ今頃俺は・・・・・・」
「いいの。それ以上言わないで・・・・・もうどこにも行かないから・・・私と・・・ずっと一緒にいてくれますか・・・・?」
「・・・・・・・ああ、もちろん」
・・・・・私は人間ではない。
どんなに頑張っても、人間と共に一生を終えることは出来ない。
わかっていた。だからあの時私はあの人から身を引いた。
愛してしまったから・・・・・・
でもあの時の彼の目が忘れられなかった。そして・・・戻ってきてしまった・・・・
あの人に幸せをあげられただろうか。
あの人は満足して逝ってくれたのだろうか。
あの人の墓標の前で私は話しかける。
「私、メリーさんよ。今、あなたの思い出の中にいるの」
END
独りには慣れていたはずなのに、貴方はもう隣に居ない。
でも、見上げる空がこんなにも綺麗に見えるのは、私の心に貴方が居るから。
貴方はもう、とうに光の中に行ったのかしら。
たぶん私は、違う場所へ行く。
いいえ、何処にも行けないかも知れない。
「未練なんて……無いと思ってたのにね」
何処へ行こうか、貴方の居ないこの世界で。
会いたい、ただもう一度だけ。
私に時間なんて関係ないけれど、街にはもう、あの頃の面影はないの。
あの場所も、この場所も。
何処へいっても貴方の影が消えない。
ねえ、私を見て笑ってもいいよ
このままじゃ私、自縛霊になってしまう。
今は独り、貴方と暮らした部屋の中で浮かんでいる。
ここがまだ残っているのは、きっと私の怨念なのかしら。
全てが懐かしい。
貴方の優しい笑顔、瞳、腕も全部。
眼を閉じれば、今もすぐそこに聞こえる気がする。
――なぁ―――
そんな、違うの、これは違う。そんなはずないの。
――メリーさん――
貴方はもう居ないから。聞こえるはずないの。
――今……――
もうとっくに心臓の温もりなんて忘れていたはずなのに。
私の透ける胸は今、本当に脈打ってる。
私がずっと消えなかったのは、この時を待っていたのかもしれない。
『なぁ、メリーさん。今、お前の後ろに居るよ』
Fin.
でも、見上げる空がこんなにも綺麗に見えるのは、私の心に貴方が居るから。
貴方はもう、とうに光の中に行ったのかしら。
たぶん私は、違う場所へ行く。
いいえ、何処にも行けないかも知れない。
「未練なんて……無いと思ってたのにね」
何処へ行こうか、貴方の居ないこの世界で。
会いたい、ただもう一度だけ。
私に時間なんて関係ないけれど、街にはもう、あの頃の面影はないの。
あの場所も、この場所も。
何処へいっても貴方の影が消えない。
ねえ、私を見て笑ってもいいよ
このままじゃ私、自縛霊になってしまう。
今は独り、貴方と暮らした部屋の中で浮かんでいる。
ここがまだ残っているのは、きっと私の怨念なのかしら。
全てが懐かしい。
貴方の優しい笑顔、瞳、腕も全部。
眼を閉じれば、今もすぐそこに聞こえる気がする。
――なぁ―――
そんな、違うの、これは違う。そんなはずないの。
――メリーさん――
貴方はもう居ないから。聞こえるはずないの。
――今……――
もうとっくに心臓の温もりなんて忘れていたはずなのに。
私の透ける胸は今、本当に脈打ってる。
私がずっと消えなかったのは、この時を待っていたのかもしれない。
『なぁ、メリーさん。今、お前の後ろに居るよ』
Fin.
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Title : 無題
なにこのいいはなし
さる 2010.04.08 (Thu) 09:57 編集
Re:無題
メリーさんは感動巨編です(キッパリ
2010.04.08 20:50
Title : やばっ
めちゃめちゃ泣きそうなくらいいい話しじゃーん
のの 2010.04.08 (Thu) 12:11 編集
Re:やばっ
エピローグが秀逸ですね。
2010.04.08 20:50
Title : 無題
ドラマ化しちゃいそう…
火已ヶ家 2010.04.08 (Thu) 15:09 編集
Re:無題
ホントですね。
30分枠かな。
2010.04.08 20:52
Title : 無題
漫画化するなら、三原ミツカズか中村明日美子で!
萌える伊井女 2010.04.08 (Thu) 23:12 編集
Re:無題
ワタシは川口まどかがいいなぁ。
2010.04.09 19:01
Title : 無題
えんだぁぁああああ!いやぁぁああああ!!
NONAME 2010.07.15 (Thu) 17:03 編集
Re:無題
タイタニ
じゃなくてボディーガードだ
2010.07.16 18:40
Title : 無題
今頃泣いた
みき 2011.02.26 (Sat) 00:25 編集
Re:無題
いい話。
2011.02.26 15:31
Title : 無題
ぐすっ
桜内舞人 2014.09.08 (Mon) 23:44 編集
Re:無題
感動巨編!
2014.09.24 19:54