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犬の餓死

2009.09.07 (Mon) Category : 人を信じすぎる人へ

ききさんからの情報提供を頂きました。
- - - - - -
都市伝説とかでは全然ないのですが…、
「犬の餓死」という不思議な話を見つけたのでちょっとお教えしたいと思います。 なんか実際にあったように書かれてますが。

もし興味がおありでしたら検索してみてください(^^)v
一発ででてきます。
でわ。
これからも頑張って下さい。
- - - - - - -
ききさん、ありがとうございました。

まず、「犬の餓死」から。
- - - - - -

ある芸術家が餓死寸前の犬を展示して「犬の餓死」という芸術を発表した。
しかもこれはまだ最初の布石に過ぎず、私が表現しようとする芸術の準備段階だと宣言した。「犬の餓死」だけでも非人道的なのに、それが準備段階に過ぎないと宣言したことで、様々な人から非難が集中した。
ネットでは芸術家のブログは炎上し、自宅には反対するグループが押し寄せ、それらをマスコミが取り上げ更に盛り上がり、収拾がつかない程に社会問題化した。

それを受けて芸術家は新たなコメントをした。
次の展示に使う犬は保健所で処分される予定の犬を使用することにします。助けたい人がいらしたらどうぞご自由に。
次の展示が行われる日、展示される美術館では初めて開館前に行列ができていた。鉢巻をして襷をかけたいかにも抗議団体ですという集団や、興味本位で初めて美術館に訪れましたというような一般人、そしてそれらを面白可笑しく撮ろうする撮影人。100人以上の人が集まっていたので美術館はいつもより早く開館した。開館するや否や、皆早足で「犬の餓死」が展示されている前に集まった。


前回と同じように動く元気もないような犬が元気なく伏せっていたが、そこに立ててあった看板だけは前回と違った。「助けたい人がいらしたらどうぞご自由に。」展示の前に集まった皆が静かに周りを伺う。多くの人が降りる停留所なのに停車ボタンを皆なかなか押さないバスの空気に似ていた。

そんな中一人の老婦人が静々と手を挙げた。この犬を引き受けたいのですが。すると奥から芸術家が現れてわかりましたと犬の縄を看板から解き、老婦人へと手渡し、また奥へと下がっていった。縄を受け取った老婦人が屈み「もう大丈夫よ。」と犬の頭を撫でると自然に拍手が巻き起こった。


しかしそんな中、芸術家は奥から飄々と現れ、また連れてきた犬を看板に繋いだ。どういうことだと詰め寄られるが特に気にすることもなく、今日は10匹連れてきましたから後9匹いますよ、と答えた。
人々は唖然としたが一度できた流れは変わらず、次々と挙手する人が現れた。自分が引き受ける、いいや自分が引き受けると、我先にと手を挙げた。芸術家は機械的に受け渡しを9回済まし、その日の展示は終了した。マスコミはその様子を何度も放映し、国民もその美談に酔いしれた。

芸術家はその後も精力的に展示を行ったが「犬の餓死」が完成することはなかった。どこの美術館でも用意した犬は全て貰い手が現れたからだ。それは数を増やしても変わらなかった。
展示の度に生成され続ける美談が一大ブームを作っていたからだ。そしていつしかある噂が囁かれていた。あの芸術家は処分予定の犬達を救うためにこんな展示を始めたんじゃないだろうかと。

しかしある時、芸術家は突然展示をやめた。ブームの最中だったから人々は不思議がった。そしてとある記者が尋ねた。「噂では処分予定の犬を救うためにこの展示をしていたとのことですが本当でしょうか?」芸術家は答えた。「いいえ違います。それにもしそれが目的ならば展示をやめるなんておかしいでしょ?」もっともな話だった。「では何のために展示をして、そして何故展示をやめられるのですか?」芸術家は答えた。「それはこれからわかります。そして私の準備はこれで終わったので展示をやめます。どうぞ皆様これから行われる出来事をお楽しみください。」展示は終わった。

謎めいた発言は一時的に話題にはなったものの、その後も特に何かが起こるわけでもなかったので、すぐに忘れ去られた。そして数ヶ月後。奇妙な現象が起こり始めた。全国各地の公園などに痩せ衰えた犬が次々と放置され始めたのだ。
「助けたい人がいたらご自由に。」と書かれた言葉と共に。引き受けたはいいものの、流行と偽善の気持ちから挙手した人が殆どで、数ヶ月もする頃には飼うことが嫌になっていた。どうしたものかと考えつく先は皆同じで、それが芸術家と同じような手段だった。

直接捨てたり保健所に連れて行くよりも心が痛まない。悪いのは助けることができたのに、助けることなく見ていたやつだと。かくして「犬の餓死」は完成した。多くの人の手によって。
- - - - - -
元サイトはこちら(英文)
http://fortheloveofthedogblog.com/news-updates/a-dead-dog-as-art-petition
日本語版ははてなダイヤリー
http://anond.hatelabo.jp/20080209222931
画像などは元サイトより拝借しました。

元は2007年10月に南米のコスタリカにおいて行われた「芸術」の一環のようである。
この芸術家の真意は今となっては誰にもわからない。

 








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Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Title : 無題

人間の心の痛い所をついた作品ですね…

火巳ヶ家 2009.09.07 (Mon) 22:29 編集

Re:無題

果たして深い意味があったのかそうでないのかすら、もうわかりませんね…。

2009.09.08 20:31

Title : 無題

抗議をしていた人間が結局は自分もそれをやっている。

もしかしたら人間の本性を多くの人々を利用して表したのかもしれませんね。
単純に同情だけで救おうと思う方が本当は残酷かもしれません。

つるかめ 2009.09.08 (Tue) 12:50 編集

Re:無題

人の心、というか世の中っていうのはいろいろ難しいものですね…。

2009.09.08 20:34

Title : 無題

いろいろ考えさせられますよね…人間の醜い感情を表現することが芸術ですか…(´Д`)

きき 2009.09.08 (Tue) 17:44 編集

Re:無題

そういえば金魚をミキサーにかけた一部始終ってのどっかで見た記憶が…
あれ日本人でしたっけ?

2009.09.08 20:42

Title : 無題

芸術とは・・・なんぞや

マガンドルーズ 2009.09.10 (Thu) 18:18 編集

Re:無題

なんでしょうね。

これほど人によって評価が変わるものも珍しいですね。

2009.09.11 19:57

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