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古代コンピュータ(アンティキティラの機械)
2009.02.19 (Thu) | Category : ミステリー・オーパーツ
【概要】
この歯車は1900年9月に地中海のアンティキティラ島沖で引き揚げられた沈没船の中から発見された。
船は2000年前に沈没したギリシャ船だった。
1973年にイギリスの科学者によって復元された結果、自動回転式の地球儀だったことが判明した。
この天文学的コンピューターには大小40の歯車があり、目盛りを動かすことで太陽、月、さらに惑星の運行も算出していたとされる。
実際に月の軌道を計算したところ誤差はわずか100分の1度しかなかったという。
また、この歯車には500年前に発見されたばかりの惑星も示されていた。
刻まれた文字から、この地球儀が紀元前82年に作られたものだと判明したが、古代ギリシャの科学文献に載っている機械類で、これほど精密なものはなく、しかもそれを可能にする天文観測や作動ギヤ技術などはなかった。
【解説】
1973年、ケンブリッジ大学で科学史を研究するデレク・ディソラ・プライス博士が、X線で歯車の内部構造を調査した。
その結果、幾重にも重なった32枚の歯車を内部に発見した。
その発見は、古代ギリシャ文明の技術では数枚の歯車を使った程度の初歩的なものしか存在しないという、それまでの推測を打ち破ることになったのだ。
それだけでなく、1575年にドイツで造られた天文時計で初めて使用されたとされる差動歯車機構という技術も使われていたという。
その技術とは、回転の組み合わせによって回転数や回転速度を変えられる仕組みだが、プライス博士がその回転比を解析した結果、天動説における「地球を中心とした太陽と月の公転比」である「19:235」とピタリと一致したのだ。
それは、古代ギリシャ文明の天文学者が「太陽が地球の周りを19周する時に、月は地球の周りを235周する」事を知っていたということであり、表面に刻まれていた星座名や暦に関する記述で、この歯車の正体は「自動的に日付を合わせて太陽や月の位置を計測する天球儀」だったのではないかと考えられた。
アメリカ軍事大学のロブ・ライス博士により、残された文献をもとに世界中で古代ギリシャの品を再現するという試みが行われていたのだが、その結果、当時の技術力が現代の我々の想像以上に高度であることが分かってきたのだ。そして、この歯車もまた、プライス博士によって復元された。
まず、発見当初、木片の残骸が歯車の周りに付着していたことから、この歯車は元々木箱に入れられていたものだと考えられた。
復元された歯車の箱の表側には、地球を中心にした太陽と月の位置を表す表示板が取り付けられ、裏側には日付を表す2つの表示板が取り付けられた。
箱の横に取り付けたクランクハンドルを回して裏側の表示板に好きな日付を合わせると、表側の表示板にその日の地球から見た太陽と月の位置が表示される仕組みだ。しかも、その誤差は100分の1度という驚くほどの正確さだったのだ。
このことは、古代ギリシャ文明の技術力が、いかに高度なものであったのかを再認識する手がかりとなった。
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