都市伝説・・・奇憚・・・blog
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天井を擦る音
2007.09.24 (Mon) | Category : 都市伝説・定番
ある若いカップルを乗せた車が人気のない通りを走っていたところ、突然エンジンの調子がおかしくなってしまった。カップルの男は車を大きな木の下に停車して、エンジンを色々いじってみたのだが、車の調子は一向に良くならない。
仕方がないので、彼はレッカー車を呼ぶために近くのガソリンスタンドへ行くことにした。
ところが、それを聞いて不安になったのは彼女の方だ。
実はこの日の朝、この辺りの刑務所から「極めて危険な囚人」が脱獄したという臨時ニュースが流れていたのだ。
犯人の男は、いまだに捕まっていない。
彼女は行かないでと彼を引き止めたが、彼のほうは意に介さず、ただ車をロックしておとなしく待っているんだよと言い残すとその場から立ち去っていった。
それからどれぐらいの時が流れただろうか。
突然狭い車内に「ズリッ…ズリッ…」という何かをこするような音が響き始めた。
音はどうやら上の方から聞こえてくるようで、つまりは何かが車の屋根をこすっているような感じなのだ。
その音は不規則な間隔だが止むこともなく、いつまでも彼女の耳に聞こえてくる。
彼女は音の原因を確かめたかったが、もちろん恐ろしくて車の外に出ることなど出来ない。
頼みの綱である彼氏も、なぜかいつまでたっても戻ってきてくれない。
彼女は不気味な音が響き続ける車内で、一睡もすることができぬまま夜を過ごした。
やがて東の空が白みかけたころなって、一台のパトカーが彼女の車の前に現れた。
パトカーから二人の警官が降りると、彼女はようやく恐怖から解放されると安心して、事情を説明するために車の外に出る。
ところが、警官は彼女に向かってなんとも不思議なことを言い出した。
「お嬢さん、もう安心です。こちらにゆっくりと歩いてきてください。ただし、何があっても決して後ろを振り返ってはいけませんよ」
いったいなぜだろう。
不審に思った彼女は2、3歩警官の方に歩み寄ると後ろを振り返り…そして見てしまった。彼女のボーイフレンドが、車の脇の木の上からぶら下がっているのを。
あの音は風に揺れた彼の死体の足が、車の屋根をこすっていた音だったのだ。
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仕方がないので、彼はレッカー車を呼ぶために近くのガソリンスタンドへ行くことにした。
ところが、それを聞いて不安になったのは彼女の方だ。
実はこの日の朝、この辺りの刑務所から「極めて危険な囚人」が脱獄したという臨時ニュースが流れていたのだ。
犯人の男は、いまだに捕まっていない。
彼女は行かないでと彼を引き止めたが、彼のほうは意に介さず、ただ車をロックしておとなしく待っているんだよと言い残すとその場から立ち去っていった。
それからどれぐらいの時が流れただろうか。
突然狭い車内に「ズリッ…ズリッ…」という何かをこするような音が響き始めた。
音はどうやら上の方から聞こえてくるようで、つまりは何かが車の屋根をこすっているような感じなのだ。
その音は不規則な間隔だが止むこともなく、いつまでも彼女の耳に聞こえてくる。
彼女は音の原因を確かめたかったが、もちろん恐ろしくて車の外に出ることなど出来ない。
頼みの綱である彼氏も、なぜかいつまでたっても戻ってきてくれない。
彼女は不気味な音が響き続ける車内で、一睡もすることができぬまま夜を過ごした。
やがて東の空が白みかけたころなって、一台のパトカーが彼女の車の前に現れた。
パトカーから二人の警官が降りると、彼女はようやく恐怖から解放されると安心して、事情を説明するために車の外に出る。
ところが、警官は彼女に向かってなんとも不思議なことを言い出した。
「お嬢さん、もう安心です。こちらにゆっくりと歩いてきてください。ただし、何があっても決して後ろを振り返ってはいけませんよ」
いったいなぜだろう。
不審に思った彼女は2、3歩警官の方に歩み寄ると後ろを振り返り…そして見てしまった。彼女のボーイフレンドが、車の脇の木の上からぶら下がっているのを。
あの音は風に揺れた彼の死体の足が、車の屋根をこすっていた音だったのだ。
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