都市伝説・・・奇憚・・・blog
小太郎
2008.08.10 (Sun) | Category : 誰も信じない人へ
Kさんの近所に住む一人暮らしのお爺さんの話です。
お爺さんは昔、喉の手術をしていて声はあまり出ませんが足腰が丈夫で働き者。皆から好かれています。
奥さんが入院中で一人暮らしのお爺さんは、ワンコを飼っていました。
そのワンコは目も開いてない子犬の頃、お爺さんの畑の肥料用の生ごみのポリバケツに投げ込まれていたのだそうです。
お爺さんはワンコを小太郎と名付け我が子のように可愛がっていました。
愛敬があり賢い小太郎は近所でも人気者だったのですが8歳の時、病気で亡くなってしまいました。
お爺さんの悲しみは大層なもので、近所の人も集まってお葬式をした程。
ある日の事、お爺さんは壊れた雨樋を修理しようと屋根に上った所うっかり足を滑らせて屋根から転落。
腰に激痛が走り動けなくなってしまいました。
喉が悪いお爺さんは声も出せません。
誰にも気付いて貰えず苦しむお爺さん。
その時です。
激しく吠える犬の鳴き声が聞こえました。
近所の人が驚いて飛び出てくる程です。お爺さんの隣の家の奥さんと斜め向かいに住むKさんも出てきて吠える犬を探します。
そして、倒れて動けないお爺さんを見つけたのです。
直ぐ救急車が呼ばれ、お爺さんは病院へ。結果は椎間板の損傷。
となりの奥さんも犬の声を聞いた近所の人たちも、あの犬の声は間違いなく小太郎だと断言しました。
怪しい人や押し売りなどが来た時に、お爺さんを守ろうとする小太郎が吠える声と全く同じだったからです。
お爺さんは驚くほどの回復力を見せ、今も畑を作っています。
Kさんは時々、小さい尻尾を目一杯振ってお爺さんの隣を歩く小太郎を見かけるのだそうです。
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