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「出ておいで」
2008.08.04 (Mon) | Category : 誰も信じない人へ
私は、不妊治療を受けてきましたが、精神的にも疲れ果て、子供をあきらめることにしました。
そんなある日、主人が子猫を拾ってきました。
私たちは、その猫にチーと名づけ、本当の子供のように可愛がりました。
その子猫は、交通事故で親猫を無くした子猫で、道路わきで冷たくなった親猫に寄り添って鳴いているのを、主人が見かねて拾ってきたものです。
その一月後。夫婦に待望の妊娠。
私たちは、チーがつれてきてくれたと、手を取り合って喜びました。
しかし、出産予定日を過ぎても、出産の気配がありません。
高齢出産ということもあり、不安になる日々。
このままでは、薬を使って出産を促すか、帝王切開か、ということになりました。
私が疲れて横になっていると、チーが擦り寄ってきて、大きくなったお腹に、コツンと鼻をぶつけました。
「チー、遊んであげなくてごめんね。でも、赤ちゃんが生まれたら、チーも赤ちゃんと一緒に遊んでね。」
私が話し掛けると、チーはうなづくように鳴き、また鼻を押し付けてきました。
あまりにも執拗に繰り返すので、主人が不信がり、チーを別の部屋に連れて行きました。
チーは、激しく泣いています。
そのとき、突然激しい痛みが襲い掛かりました。
陣痛です。
私たちの子供は無事に、この世に生まれてきました。
しかし、先日、2歳になった娘が、鏡に映る痣を指差して一言。
「これ、チーが押した。チーが、出ろってゆった。」
彼女のお尻には、小さな三角の痣があります。
まるで、猫の鼻先のような・・・。
あの時、チーは娘に「出ておいで」と伝えてくれたのかもしれませんね。
娘とチーは、今でもとても仲良しです。
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Title : 無題
心が温まり過ぎます。
いいお話し。
かずや 2008.08.05 (Tue) 10:24 編集
Re:無題
ありがとうございます。
これからもよろしくお願いします♪
2008.08.05 18:01