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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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2024.11.24 (Sun) Category : 

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すれ違い

2008.04.04 (Fri) Category : 人を信じすぎる人へ

全く洒落にならん話ですが、今の世の中、こんな話何処にでもあるんじゃないのか?という話です。 

あるところに、2階を学生、1階を中年プログラマーが借りている貸家があった。
だが、この2人は、これまでに一度も顔を合わせた事がない。
先に借りていたのは2階の学生だったが、中年プログラマーが下見に来た時は、学生は帰省しており、引越しの時もまだ帰っていなかった。 

そして、ようやく帰ってきたときには中年プログラマーは、仕事が追い込みの時で、なかなか家に帰れなかった。
そして学生が学校へ行っている間に、中年プログラマーは起床し、学生が眠りについた頃、中年プログラマーが帰宅するという、見事なまでのすれ違いを繰り返し、2週間が過ぎた。
 
中年プログラマーのほうは、このままではまずいと思い、なんとか学生に挨拶して近づいておこうと思い、珍しく早く仕事を切り上げられた日に、菓子折りを買って帰ってきた。
2階に明かりがついていて、学生がいる事を確認すると、階段越しに、
「すいません、1階の○○ですが・・・」
と声をかけたが返答なし。 

2階へ上がって行こうかとも考えたが、向こうは勉強の最中かもしれないし、その内、トイレや風呂のある1階に降りてくるに違いない。
その時に偶然を装って出くわして挨拶しようと思い、自分の部屋に入った。
しかし、確かに2階から物音が聞こえ、学生のいる気配はするのだが、その日はついに1階に降りて来なかった。 

もしかして自分は避けられているのではないかと中年プログラマーは思った。
そして、その後もすれ違いは続き、中年プログラマーは自分が完全に避けられている事を自覚した。 

そんなある日、家の何処からか悪臭が漂い始めた。
1階のあちこちを調べたが、悪臭の原因となるものは見当たらず、悪臭は数日経っても漂い続けた。 

「もしや2階で学生が・・・」
と一瞬思ったものの、その前の晩も2階から物音がした事を思い出し、そんなわけは無いと一蹴した。
それでも、臭いが気になるので、学生がいない時を見計らって、徹底的に調べたところ、天井裏にネズミの死骸が転がっているのが分かった。 

それから数日後、今度は不動産屋が何処かへ失踪している事が判明した。
警察が中年プログラマーの会社まで訪れて、話を聞きに来た。 

中年プログラマーは不動産屋がいなくなった事すら何も知らなかった為、警察にはそのように答えたが、このまま放っておくわけにはいかず、その日はさっさと仕事を切り上げると、家の2階へ上がり、ドアをノックした。
「○○さん、いるんでしょう?」
だが、何の返事もなく、物音もしない。
ドアノブを掴んだが、鍵がかかっている。
その後もノックを続けたが、返答は無い。
ドアを蹴破るわけにもいかず、仕方なく1階へ戻った。
 
翌日、中年プログラマーが警察へ駆け込み、これまでの事を全て話すと、警察は、不動産屋が見つかったといい、飲み屋で知り合った女と意気投合し、誰にも告げずに旅行へ行っていたのだと言う。 

そして不動産屋は中年プログラマーの会社へ電話を入れ、迷惑をかけた事を詫びた。
だが、中年プログラマーが一番驚いたのは、2階の学生がつい先ほど引っ越して行ったという事だった。 

なんでもその学生が言うには、1階の住人が引っ越してきてから一度も姿を見せず、生きているのか死んでいるのかも分からない。
そしてなにやら悪臭がしてくる。
そして不動産屋は何処かへ消える。
いい加減怖くなってきたところへ2階へ誰かが上がってきて、ドアを激しく叩きまくる。
もう恐ろしくて布団の中でガタガタ震えていたんだそうだ。
その学生いわく、

「1階の人って本当にいるんですよね?幽霊じゃないですよね?」









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