忍者ブログ

都市伝説・・・奇憚・・・blog

都市伝説を中心にホラー、オカルト系の話題をお楽しみください。 メールはyoshizo0@hotmail.co.jpへ ☆☆投稿やまとめて欲しい話題のタレコミなど、情報提供受付中! ☆☆ありがとう5000万ヒット!☆☆

[PR]

2024.11.24 (Sun) Category : 

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

握手

2020.07.21 (Tue) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

46:名前:トンカラリン助:2020/07/18(Sat)00:32:01
389:生肉を揉む揉む:04/05/0211:29ID:np+sJ80l
ごく親しい友人数人にしか話してない事なんだけどさ、ちと書いてみる。
友人らにも一笑にふされたけどね。

オレってば結構、?っていう経験が多いのね。霊感がどうのとか分かんないけども。
そりゃ、真夜中の自室で後ろ向いたら首の無い人が佇んでました・・・
なんてあからさまな経験は無いけどね。
変だなぁ・・・って思うような事はそこそこ体験してきた。
その内の一つ、今までで一番生きた心地がしなかった時の話。



415:生肉を揉む揉む:04/05/0223:03ID:np+sJ80l
当時・・・と言っても、もう8年も前の話。
オレと言えば、昼は仕事、夜は夜間の大学と、我ながら中々に苦学生してた。
そんなもんだから、学校終わったらもう深夜。

いつもは翌日の仕事に備えてサッと帰って、そのまま床に着くのだが、その日は土曜日。
翌日は休日なものだから、えっちらおっちらマイペースで自転車漕いでたのよね。
帰り道、道と言っても超が付くほどの田舎だから、田んぼの畦道の延長みたいな道だけどね、
結構、というかかなり不気味なんだよね。

想像してもらったら解るかもしれないけど、草木も眠る丑三つ時に、一人だだっ広い田舎道。
しかも周りには、マネキンの首などを使ったリアルなカカシがこちらを凝視してる。
まぁ、その頃にはとっくに慣れきっていたんだけどね。



416:生肉を揉む揉む:04/05/0223:05ID:np+sJ80l
帰路の途中、いつもなら見向きもしない自販機に目が止まったのは、珍しく金銭的にも余裕があったからなのかな。別段喉も渇いてないのに。
田舎の人なら解るだろうけどさ、メジャーなメーカーの自販機じゃなくてね。

今で言うと、コーヒーの細長いロング缶あるでしょ?全部がそのサイズの自販機。
かなりアナクロナイズなやつだね。当たったらもう一本、なんていうおみくじ付き。
切れかかった電灯が発してたジジジ・・・という音がやけに耳に響いてた。



417:生肉を揉む揉む:04/05/0223:07ID:np+sJ80l
田舎の深夜なんて車通りもないから、信じられないくらい静かでさ、やけに小銭を投入する音が響いてた。
お金を入れてボタンを押したら、おみくじのランプが
「ぴぴぴぴぴぴ・・」
って鳴り始める。
シーンとした辺りに、そのチープな電子音がやけに不釣り合いで。

当たっても二本も飲めないしな・・・なんて苦笑しながら、ジュースを取ろうとしたんだけどさ、自販機の切れかかった電灯の薄暗い明かりくらいしかないから、取り出し口なんてほとんど真っ暗で見えない。
ジュースはどこだ?と手探りで取り出し口内をまさぐってたらさ、握られたんだよね。手を。



418:生肉を揉む揉む:04/05/0223:09ID:np+sJ80l
意味解んないと思うけど。取りだし口の中で手を掴まれたの。
ちょうど握手をするような形で。
一瞬頭が真っ白になった。
間違いなく人の手の感触だった。
しかもね、段々握る力が強くなってくるのよ。痛いくらいに。

そこで我に帰って、うわぁっと必死に手を振りほどいた。
相当強く握られてたのにあっさり手は抜けて、オレは半狂乱で自転車にかけ乗って、全力でその場を離れた。
混乱してたからハッキリとした記憶は無いんだけど、その手の感触と、背中ごしに聞いた
「ぴぴぴぴぴぴ・・・」
という音だけは鮮明に覚えてる。
そういえば、おみくじなんてボタン押して5秒くらいで止まるのに、何故かずっと
「ぴぴぴぴぴぴ・・」
って言ってたな・・・今考えると。



419:生肉を揉む揉む:04/05/0223:11ID:np+sJ80l
一人暮しの家に帰るなんてゾっとしたからさ、そのまま友人の家に転がりこんだよ。
で、その判断は大正解だった。一人だったら気が狂ってたかもしれない。
何故かって言うとさ、直んないのよ。手が。
握手の形のまま、そこだけ金縛りにあったかのように硬直してるんだよ。

友人もただ事ではないと思ったらしく、二人で朝まで頭の中で念仏を唱えてたら、夜がふける頃に、急に何かから解き放たれるように硬直が解けたよ。

それからというもの、オレはどんな物にせよ、『口』になってる物に手を突っ込めなくなってしまった。
自販機はもちろん、郵便受けやポストなんかでさえ。
だってさぁ・・・『握手』・・・されるでしょ、また。多分・・・



420:生肉を揉む揉む:04/05/0223:32ID:np+sJ80l
この話には後日談があってね。今から二年前、握手から六年後だね。

法事のために田舎に帰省した時ね、あの時から一度も通った事なかったあの道。
(近道に使ってた裏道だったから、幸いにも卒業まで一度も通らずにすんだ)
なんでだろね。あれほど忘れようと思ってたトラウマのあの場所に、ちょっと行ってみようか、という気持ちになった。
理由は解んないけどさ、導かれるように・・・なんて言ったら安っぽくなっちゃうけど。

何かあったら嫌だな・・・と内心ビクビクしながら車を走らせてたらね、あっけない結末だった。
無かったんだよね、その自販機。
そりゃそうだよね。あの時ですらかなり古かったのに、あれから八年も経ってるんだから。
当然と言っちゃ当然なんだけど、何かさ、数年間に渡る呪縛から解き放たれたみたいで、心底ホっとした。
これで完全に忘れられるな、と思ってね。

せっかくの帰省なんだから、昔馴染みの連中と飲みに行ったよ。楽しかった。
ほんと、ここで話が終われば良かったんだけどね。



421:生肉を揉む揉む:04/05/0223:48ID:np+sJ80l
気分も良く、ほろ酔い加減になったオレは、みんなにこの話を聞いてもらおうと思った。
八年前は、思い出すのも言葉にするのも嫌だったから話せなかったんだけど。
多分ね、なんだそりゃって、皆に笑って欲しかったんだろうと思う。
それでオレも笑って、この忌まわしい記憶はおしまい。そうなってほしかった。
そうなるはずだった。

つらつらと話してる途中でさ、友人の一人が
「ちょっと待った」
と、話の腰を折った。
「何?」
とオレが聞いて返ってきた言葉は、オレの酔いを完全に覚めさせた。
聞かなきゃよかった。話さなけりゃよかった。何で話してしまったんだろう。何で。

そいつが言うに、
「あの道にそんな自販機なんか見た事ない」
他の四人も同様に口を合わせる。
おかしいぞ、おい、K。
お前はあの時、朝まで念仏を唱えてくれたじゃないか。
オレは卒倒しそうになった。あの時泊めてくれた友人のKまで、そんな自販機知らないと言う。
あの夜の事も覚えていなかった。



422:生肉を揉む揉む:04/05/0300:07ID:lqVhufkH
どう言ったらいいか分からないんだけどね。
オレ、段々とこの時の記憶が無くなっていってる事に気付いたんだよね。
なんていうかさ、夢って目が覚めた瞬間は覚えてるけど、その記憶を持続させようとしても、ウソのように消えていっちゃうでしょ?夢の記憶。

ちょうどそんな感じでさ、オレほんとは、あの時の自販機で何を買ったかとか、あの時の学校の授業は何だったとか、ハッキリ覚えてた。
でもほんと、ウソみたいに記憶から抜けていった。
忘れたくても忘れられるような事じゃないのに。
今ではもう、先に書いた事くらいしか記憶に残ってない。
何かの意思というか、そういう物を感じるんだよね、これ。

オレさ、変な予感があるんだけどさ、完全にオレの中からこの記憶が無くなった時、普通にまた何かの『口』に手を入れて、またされるんじゃないかと思う。
『握手』を。

以上です。長文失礼しました。
もっと細部まで書こうとしたのに、驚くほど記憶が消えてて恐いです。
ちなみに健忘性などではございませんので。
この事だけなんです。こんなのは。



436:あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/05/0305:04ID:v9UwnHwX
ふと「怖い話が読みたくなったな」と思い立って、久々にオカ板に来てこのスレを見つけて、>>1からしばらく読んでいました。
それまでは普通にガクブルだったんですが、>>422を読み終わった瞬間、泣いてしまったんです。
なぜか。
話はとても怖かったけど、泣いたのは怖かったからではなく、ただただ悲しかったのが伝わってきて、泣いてしまったのを覚えています。

しかし、別に読むだけなら特に悲しい話では無いし、自分でも意味がわかりません。
当方男。深夜なので声は殺しましたが、気を抜くと号泣しそうでした。
涙腺がゆるいわけでも霊感があるわけでもないのに…なぜ?
何かのメッセージなんでしょうか、あるいは。



437:あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/05/0305:20ID:lcnnCu/C
>>436
あなたも体験してるけど、記憶を消されてるんじゃない?



441:生肉を揉む揉む:04/05/0307:58ID:lqVhufkH
感想ありがとうございます。

一つ、とても大事な事を書き忘れたので、書いておきます。
ていうか、忘れてたというのが恐いです。絶対にこれだけは忘れちゃいけないのに。

あの時、恐ろしく強く手を握られていたのに、あっさり抜けたのは、私が持ってるお守りのおかげだと、今では思っているんです。
お守りと言っても、その方面に強かった祖母(故人ですが)の力と髪の毛が一本入ってるお手製の物なんですが。
「田舎には物の怪が多いから」
と、祖母が生前に親戚筋へ配ったとか。

それはわが家にももちろんあり、私は交通安全くらいにはなるかなと、常備携帯してたのです。
祖母が守ってくれたんだなと、今では確信してます。
多分これがなかったら、放してもらえなかったと思う・・・手を。

このレスを書こうとした時に、ふと恐ろしい想像をしてしまったのですが、そんな事ないと、誰が笑い飛ばしてほしい。

記憶が消えてってるのは、このお守りの存在を忘れさせようとしてるのではないか。
あの日から常に肌身離さず携帯してるお守り。絶対この事を書こうとしてたのに、なぜか忘れてた。
このお守りの事まで忘れてしまったら、多分おしまいだと思う。
次は放してくれないと思う。


(※トンカラリン助さんからの投稿です。ありがとうございました)





.







拍手[0回]

PR

この記事にコメントする

Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

スポンサードリンク
ブログ内検索
カテゴリー
最新コメント
[10/25 ukvartiraFum]
[10/04 NONAME]
[09/30 NONAME]
アクセス解析
カウンター

Powered by [PR]

忍者ブログ