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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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2024.11.26 (Tue) Category : 

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お礼ならよそへ

2007.12.05 (Wed) Category : 誰も信じない人へ

俺は中学・高校の時、寮に入ってた。 
その時の出来事。 

その寮では夜、自習時間というのがあって、自習は自習棟という、宿泊棟とは別のところで行われていた。 

Tという後輩が自習中、宿泊棟に忘れ物をしたので、こっそり取りに戻ったときの事だ。 
自習時間中は宿泊棟の電気は基本的には付けてはいけないので、電気を付けずにTは宿泊棟に入っていった。 

Tの部屋に行くには、Jの部屋の前を通らなければならない。 
Jはこのとき、体をこわして入院をして寮にはいなかった。 
Tは自分の部屋にいく途中、Jの部屋に人の気配を感じた。 
人がいるはずのないJの部屋に気配があるのはおかしい。 
そう思いながら、TはちらりとJの部屋に視線を送った。 
するとなんとそこには、Jのベッドの上で帽子をかぶって正座をしている女の子がいた。 
女の子がいるはずはなかった。ここは男子寮なんだから。 
Tは慌てて逃げた、忘れものも取らずに逃げた。 
その後も、Jのベッドでは帽子をかぶった女の子が何度か目撃された。 

数日後、Jは退院して寮に戻ってきた。 
みんなは、帽子をかぶった女の子の話をJにした。 
お前の部屋には霊がいると。 

Jはそれほど驚くことなく、 
「それはたぶん・・・」と話し始めた。 

Jの実家は開業医。 
Jがまだ小学生の頃、風邪をこじらせて長期で学校を休んでいたことがあった。 
Jは自分の家の病院に入院し数日が過ぎたある日、1人の女の子がその病院に担ぎ込まれてきた。 
その女の子は、交通事故にあい、頭に深い傷を負っていた。 
その病院は、脳外科とは違い専門外だったが緊急ということで、運ばれてきたという。 
応急処置をして、専門の病院に移される間、ベッドが空いていなかったこともあって、Jの横のベッドにその女の子は運ばれてきた。 

並んでベッドに横になる2人。 
どれぐらいの時間がたっただろうか、Jは女の子の視線を感じた。 
女の子の方を向くと、うつろな目でJをじっと見つめていたという。 

Jは彼女が自分を見ていないことがすぐ分かった。 
女の子の視線の先には、Jの為にクラスのみんなが織ってくれた千羽鶴があった。 
Jは千羽鶴から一羽の鶴をむしり取ると、女の子のベッドに投げてやった。 
女の子はとくに表情を変えることはなく、うつろな目のままだったという。 

しばらくして、女の子は専門の病院に移されていった。 
そして、Jはその子が亡くなったことを後日知らされた。 

Jは自分の部屋に来たのは、たぶんその女の子だろうと言った。 
また入院してしまった自分を応援しにきてくれたのだろうと・・・ 
そして、帽子は傷を負った頭を隠すためだろうと。 
その後その女の子は2度と現れなかった。 

この話を聞いて、お礼だったら寮じゃなくて、Jの入院する病院に行けばいいのに。と思ったりした。







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