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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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2024.11.29 (Fri) Category : 

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亡き友人の説教

2007.12.02 (Sun) Category : 誰も信じない人へ

一昨年友人が亡くなりました。サーフィン仲間で、いつもいっしょに海に入っては、夜は時にはナンパしたり、時には今後のことなんかを真面目に朝まで語り合ったりと、ホントに気の通じ合える友人でした。 

葬式には本人の意思とかで親御さんと親族だけの出席しかなく、ひっそりとした葬式でしたが親御さんの希望でなぜか友人代表(?)のような形で自分が出席しました。 

その時、彼の親御さんに
「あいつの遺品やけど是非君に持っていてもらいたくて」
と波乗り日記(その日の波のコンディションや、いい波の立ったポイントなんかを毎日つけていたもの)と、彼がそのシーズンオーダーした新品のお気に入りのロングボードを、譲り受ける形になりました。 

遺品の波乗り日記には大雑把な彼が書いていたとは思えないほど、本当に細かく丁寧にほぼ毎日書き込んであり、私のことも簡単にですが書かれていることがありました。 

彼の死因は海中での頭部打撲による失神のための窒息死でした。 
たまたま一人で夕方に海に入り、パーリング(ボードから落ちること)してしまった際に自分のボードが頭にぶつかって失神してしまったまま海水の中で窒息してしまったそうです。 

その前日の彼の波乗り日記には、いつもは箇条書きで5行くらいに簡潔にまとめてあった内容が、なぜか4ページにわたって、海に対する思いが書き連ねてありました。 
そして、最後に私に対してのメッセージかと思えるようなことが3行だけ書かれてありました。 

その内容は、 
「○○とは話が合わない。○○は自分の考えの中でしか生きていない。あいつはあのままじゃだめだ。あいつはもっと旅をしたほうがいい。とてもいいやつだから特にそう思う。今度あったらじーっくり説教」(原文のままです。) 

私は最初それを読んだとき最初苦笑いをしてしまいました。 
前日にちょうどお互いのサーフィンに対する考えで大口論になっていたからです。 
口論はそのままお互いの人生論なんかにまで発展し、 
「二度とおまえとは海には入らん!」
の私の言葉でその夜はお開きになっていたからです。 

そういう口論はよくあることだったのですが、いつもは彼のほうが折れて話は終わってたのですが、なぜかその日は絶対に折れないで食い下がってくるもので、私のほうも頭に血が上りすぎていたのだと思います。 
実は私のほうはその日は帰ってフテ寝した後、朝になって頭が冷えると反省して、夜電話して謝ろうと思っていました。今思えば、なぜ朝すぐに電話をしなかったのかと悔やまれます。 

読み終わった後しばらくぼうっとしていたのですが、自分でもわからないままいつのまにか号泣していました。 
衝動的に言ったこととはいえ、本当に二度と彼とは一緒に海に入ることはないのだと思うと、涙が止まりませんでした。苦しすぎて声を出すこともできない、そんな感じで仕事も休み一日中泣きつづけました。 

次の日、また仕事を休み、早朝から海に行きました。 
ひとつは供養のつもりで、もうひとつはきっと彼は今も海に入ってるんじゃないかと柄にもなくおセンチなことを考えてしまって、一言謝りたいと思い、今は遺品となってしまった彼の新品のロングボードをもって海に入りました。 

「早くのりてー」
と言っていたロングボードに一度も乗れないまま逝ってしまった彼。 
さぞかし乗りたがっているだろうと思い、遺品でもあるし、綺麗に飾っておこうとも思ったのですが、代わりに一度だけ乗ってやろうと思い、乗ることにしました。 

沖に出たとき、まず、彼に
「ロング借りるよ」
と、次に
「ごめん」
とだけつぶやいて、波には乗らずボードにまたがって、しばらくボーっとしながら、いつも口論になった後はこんな感じで、気まずい思いでいる私のことが分かってかいつも 
「次ぎ行け!(次来る波に乗れよ!)」
とガハガハ笑いながら声をかけてきた彼のことを思い出していました。 

その時、はっきりと 
「次ぎ行け!」 
と後ろから声が聞こえた感じがしました。 

ハッとして、沖のほうを見るととてもいい感じの波。 
夢中で波に乗りました。涙が止まりませんでした。すごく長い時間波に乗っていたような気分でした。 

「空耳かも。。。」
と思った私は、罪悪感が聞こえさせたんだろうと苦笑いしていたのですが、また、
「次!」
と声が。さらに、確かに誰かがボードを後ろから押すような感覚がありました。 

今思い返すと、やっぱり罪悪感が感じさせた幻覚(?)みたいなもんなのかな、とも思うのですが、確かにその時はハッキリと声を聞いた感じがあり、押された感じも本当にリアルでした。 

だから私は、勝手に「許してくれたんだな」と思っています。 
なんだか一番キツイ説教をされたような気分です(ワラ 







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