廃墟の胸像

余り怖くないかもですけど、うちが小学生の時の事です。
昔、うちの近くの線路沿いに平屋建ての小さいﾎﾞﾛ屋敷があったんです。
学校ではお化け屋敷ともっぱら噂になっていて、うちと友達数人でそこに行ったんです。

その家は線路のすぐ脇の田んぼの中に一件だけ建っていました。

外見はツタがはえていたり傾きかけていて、随分前から誰も住んでない感じでした。

玄関も開いていて早速中に入ろうと開けた瞬間、目を疑いました。足の踏み場もない程、靴が大量に散乱していました。狭い玄関いっぱいに大人の物から子供靴まで・・・それもついさっきまで使っていたかの様な。

恐る恐る中に目をやると、タンスや家具が傾き中の物が散乱してました。

座敷に上がると丸いﾃｰﾌﾞﾙ(ちゃぶ台？)があり、食卓を囲んでいたかの様に箸や茶碗があり不気味でした。

それだけでも気持ち悪かったけど、奥はもっと凄かった。

奥は小さい庭になっててそこには木が植えてあって、その合間から何体もの銅像が見えた。

確か学校の美術室によくある腕が無い上半身だけの像みたいな奴だったと思う。

さすがにそれを見た時にはみんな速攻で外に出で帰りました。

あれは本当に不気味でした。

それからその家の前を通ると玄関から妙な視線を感じるようになり、時には人影が見えたりしました。

もう取り壊されてしまったんですがいまでも忘れられないです。

以上がうちの体験ですあまり怖くなくてゴメン

（とらさん提供）