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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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2024.11.24 (Sun) Category : 

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ー毒男の怖い話とか音楽とか雑談とかー <毒男シリーズ>

2017.08.14 (Mon) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

1:毒男[]2017/08/06(日)22:06:48.406ID:dPY1p1cE0.net
|A-) 怖い話は探しながら人がいる限りゆっくりと
   怖い話書ける人、貼れる人はどうぞー
   レスがなくなったらさるさんくらったか寝たか人いなくなったと思ってね



9:毒男[]2017/08/06(日)22:14:40.704ID:dPY1p1cE0.net
僕は昔、霊感が強いっていうか他の人には見えないものが見える子どもでした。
でも大人になるにつれそういうものが見えなくなって、霊の記憶なんて薄れ始めたころです。

去年の夏休み。
僕は部活で学校に通ってました。
いつもの駅の、ホームに下りる階段で、僕は何かイヤな予感を感じました。

ホームの少し向こう、線路際に、スーツ姿の、中年の男がたっていたんです。
暑さのためか、ぼーっとしてるみたいでした。

足元に目を向けると、アナウンスで流れる「黄色の線」の上に立っています。
そのまま視線をずらすと、ホーム下でしゃがんでいるのか、胸から上だけホーム上に出してる男が見えました。
その両腕は男のズボンの裾を掴んでいました。

昔の感覚がよみがえったのか、ホーム下にいる男はこの世のものじゃないとわかりました。

ホーム下の男の手は、中年の男の足をひっぱっているみたいで、中年の男はフラフラと、少しずつホームの端に引きずり寄せられているようでした。

この駅は普通しか停まりません。
電光掲示板をみると、次の列車は「通過」となっています。
僕はあせりました。
かけよっておじさんに声をかけるべきか、どうしようか、迷っていました。

すると、
「パアァーン」
と、逆側のホームを、急行が通り過ぎました。

その音でおじさんは我に戻ったらしく、ホーム下の男の手を振り払うように、ホームの中央に歩いていきました。
僕は、ほっとするのも束の間、ホーム下の男は、まだそこに残っていました。

「見える」僕に気がついたのか、その男は、同じ体勢のまま横移動して、僕に向かってすごい速さで近づいて来たんです!

僕はなりふり構わず階段を駆け上がり駅を出ました。
駅の外から線路の方を見ても、そんな男は見当たりませんでした。

…それから、何度も同じ駅をつかってますが、こういった経験はこれだけです。



13:毒男[]2017/08/06(日)22:22:10.746ID:dPY1p1cE0.net
学校の帰り道、気が向いたので少し回り道をして裏山を通ってみる事にした。
ねこじゃらしで遊んだり、花を摘んだりしながら歩いていくと、幾つかの建物が見えてきた。
(それは廃墟になった住宅地で、そこ自体には何度か行ったことがあった)
ついでにここで遊んでいくか、と思いずんずん奥へ入っていった。

1棟、2棟、…と来て一番奥の3棟に上り、あたりの気色を見回していた時、うっそうと繁った雑木林の奥に、もう1つ建物があるのを見つけた。
あれーあんなところに建物あったかなー、と思い、とりあえずそこに行ってみることに。

近づいてみるとその建物は他の3棟よりも少し大きく、4階建てだった。
とりあえず1階に登ると、自動販売機があり、見た事も無いジュースが売っていた。
何も書いてない真っ赤なラベルのもの、旧字体がびっしり書いてあるもの、
「血」と書いてあるもの、細かい文字で「ありがとう」とびっしり書いてあるもの…
それを見て少し怖くなったが、とにかく2階に上ってみることにした。

2階に上ってバタバタドアを開けまくって遊んでいると1つだけ開かないドアがあった。
しょうがないのでドアの新聞受けから覗き込むと、誰かの顔が見えた。
まだ幼稚園くらいの幼い男の子の顔だった。
一瞬ビビったが、向こうからテレビのアンパンマンの歌が聞こえてきたので、
「誰か住んでたのか」
と思いほっとした。幽霊が出るとき普通アンパンマンの歌なんか聞こえてこないよな。

安心した俺は、向こうの男の子を笑かしてやろうとバイキンマンの物真似をした。
男の子はキャッキャッと声をあげて笑った。
俺は調子に乗ってドキンちゃんの物まねもした。男の子はまた笑った。
よし、次は木の枝でも突っ込んで脅かしてやろう。俺は木の枝を探す為に一旦新聞受けから顔を離した。
木の枝を探す俺の視界に開いたドアが入る。俺はふと違和感を感じた。何かがおかしい…

ドアの向こう側は、新聞受けのポストになっていたのだ。
幼稚園の男の子と言えども、顔なんて突っ込めるはずはない。
それに気づいた瞬間、ドアノブがすごい勢いでガチャガチャと回り始めた。
俺は2階から飛び降り、めちゃくちゃに走って家に着いた。
どこをどう走ったのか全く覚えていない。

それから何度もあの廃墟に行ったが、一度もあの4棟目の建物を見つけた事はない。
雑木林の中に友達を連れて行ってみた事もあったが、見つからなかった。
何よりも、雑木林の奥は、崖になっていたんだ。



23:毒男[]2017/08/06(日)22:44:22.238ID:dPY1p1cE0.net
北海道の某市にて。学生の頃だった。
よく行ってた銭湯が、自転車で5分くらいのところにあった。

その夜もジャージ着てサンダル履きで、フロ道具持って、自転車に乗った。
目的地の銭湯は、道路を真っ直ぐ何百メートルか行って、橋を渡って、また百メートル位行って、曲がったところ。
その辺は空き地や駐車場が多いし、夜だから、周囲には誰もいない。
良い気分で、手放しで鼻歌歌いつつ自転車を飛ばしていると、遥か前方に誰かいるのが見えた。

北海道の街は碁盤の目で見通しが良いから、相当遠かったがそいつが橋の上にいるのは確認できた。
体つきから男のように見えたが、すぐに変な事に気が付いた。
そいつは両腕を曲げて、欄干に必死で取り縋ったような妙な姿勢で、橋の上で膝をついていた。
「酔っ払いが吐いてんのかな?」
とか思ったが違った。
そいつは首を曲げて、顔をこちら側に向けていた。

相変わらず周囲には誰もいないから、そいつが今自転車を漕いでいる自分を見ているのに間違いない。
コートがバタバタ風に煽られているのにもかかわらず、同じ姿勢でこちらを向いたままでいる。
「頭のおかしい奴かも」
「でも何か用があるのかもしれない」
頭の中で二つの考えが交錯した。

その間にも足の方は無意識にペダルを漕いでいるから、そいつとの距離はどんどん縮まってゆく。
距離が50メートル位に縮まった時、そいつの顔の一部がキラリと光った。
眼鏡をかけているのが分かった。
その奥の眼は、しっかり自分を捕らえていた。

「ああ、やっぱり自分に用があるんだ」

この時、自分はいわゆる「魅入られた」状態にあったのだろう。
「助けなければ」
「傍に寄って声を掛けなければ」
という考えしか、頭の中に浮かばなくなっていた。

自転車はどんどん進み、遂に橋の手前の横断歩道に差し掛かった。
「あのう」
と声を掛けながら、そのまま道路を渡ろうとしたその時、そいつの口が動いた。
自分に何か言おうとするのか…と思ったが、違った。
そいつは大口を開けて笑った。笑うと同時に、顔が斜めにぱっくり2列に割れた。
両手は欄干を握っていなかった。
血塗れの指先が、まるで自分を手招きするようににチロチロと蠢いていた。

一瞬で全てを悟った。
小脇に抱えていた洗面器が落ちて、道路に転がり出た。
咄嗟にハンドルに手を掛けることが出来たのは本当に良かった。
満身の力を込めて、ブレーキを握り締めた。
まさに間一髪の命拾いだった。



25:毒男[]2017/08/06(日)22:46:06.001ID:dPY1p1cE0.net
信号が青になってから道路へ出て、中に入れた石鹸ごとペシャンコに潰れた洗面器を拾い、自転車を押しつつ橋を渡った。
時々「そこ」にお供物が置いてあるのを、以前から何度か見ていたはずだった。
タオル以外の風呂道具は銭湯で買いなおすことにした。引き返す気は無かった。
恐怖の余韻はずっと続いていて、身体が震えて仕方なかったが、気付いてしまった以上は、最後までこいつに負けてはならないと直感的に思った。
足をガクガクさせながら、橋を渡りきった。
暫く自転車を押して進んで、恐る恐る橋の方へ振り返ってみた。

あいつがいた。
橋を渡るときにはいなかったのに、また同じ場所に膝をついている。
さっきとは顔の向きを逆にして、こちらを向いて自分を見ているのが遠目でもはっきりと分かった。
身体中から汗が吹き出た。
「もう諦めろ!頼むから引っ張るな!」
と心の中で叫んだが動じている気配は全く無かった。

それでも必死で念じていると、不意に欄干にめり込んだ半身を窮屈そうに反らして、再び向こう側へ首を曲げた。
諦めてくれたのだろうか。急いで自転車に跨って、目的地へ向かった。
湯に浸かっていると多少は気が落ち着いて楽になった。
銭湯を出ると友人を呼び、厄払いのつもりで朝まで飲んで騒いだ。
下宿に戻ると、郵便受けにもう朝刊が挿してあった。

部屋で開いて目を通しているうち、ある記事に目が止まって愕然とした。

あいつが何故急に向こうを向いたのか分かった。
記事に出ていた人も学生で、行き先も同じ銭湯だった。
しかも事故は自分が辿り着いたのとほぼ同時の出来事だった。
物凄い罪悪感に襲われて、手に持った新聞の活字が涙で曇りそうになった。
昼休みにあの橋へ行くと、欄干にグチャグチャに染みついた汚れの跡が遠目からもはっきり分かった。
お供物の数は2倍になっていた。

情けないがそれ以上近づく勇気は出なかった。
遠くから必死に手を合わせて、後は逃げるようにしてその場を立ち去った。
それからその橋を使うことは絶対になかった。



32:毒男[]2017/08/06(日)23:06:35.287ID:dPY1p1cE0.net
突然彼女からメールが来なくなった。
何度メールしても返事が返ってこない。
嫌われたのかと思い一人へこんでいると、一ヶ月くらいして急に彼女からメールが来た。

「久しぶり!急なんだけど一緒に行きたい所があるんだ」

女の子特有の気まぐれ?などと思いつつも俺は喜んでOKした。

「どこで会う?」
「○○海岸で会おっ」
「了解!」
「でも私今、足がないから…」
「大丈夫!俺車あるから!」
「じゃ今週の日曜日にしよっ」

…って感じでデートの約束をした。
そして日曜日、待ち合わせ場所は○○海岸だったけど、俺は彼女を驚かそうと思い早めに家を出て彼女の家まで迎えにいった。
ピンポーン…チャイムをならすとお母さんらしき人が出てきた。

「どちら様ですか?」
「ああ僕は友達で…今日娘さんと遊ぶ約束を…」
「あの…娘は一ヶ月前…交通事故で死んだんですけど…」

…お母さんの話によると、その子は一ヶ月前ひき逃げに会い足を踏み潰され出血多量で死んだんだそうだ。
だからあのとき…


…「私今、足無いから」…
もし俺が○○海岸に行っていたら…


…「一緒に行きたい所があるんだ」…



34:毒男[]2017/08/06(日)23:15:18.923ID:dPY1p1cE0.net
大学時代半年ほど付き合った彼女がいた。
1コ上で美術コースにいた人だった。
バイトが同じで知り合ったのだが、一見するとごく普通の女子大生。
しかしなんどか描いている絵を見せてもらったことがあるが、前衛的というのか、絵は詳しくないのでよくわからないけれどどれも
「体の一部が大きい人間の絵」
だった。

グループ展やスケッチブックのラフ画などすべてがそうだった。
たとえば半裸の外人が正面を向いている絵があるが、左目だけが顔の半分くらいの大きさで外にまではみ出ていた。
他にも足の先だけが巨大化した絵だとか、鼻、口、肩、親指…
写実的じゃない抽象画のような作風だったが、パっと見吐き気を覚えたことがある。
そんな時彼女は困ったような顔をしていた。

彼女とつきあいはじめてふとあることに気がついた。
子供の頃からずっと、何度も何度も繰り返し見ていた夢を見なくなっていた。
それは悪夢というべきなのか、よくある追いかけられたりするような脅迫的なものではなく、静かな静かな夢だった。
それは唐突にやってくる。

袋が見えるのだ。
巾着袋のような艶かしい模様をした大きな袋。
子供くらいなら隠れられそうな。
それまでどんな夢だったのか、関係が無い。
とにかく気がつくと場面は大昔住んでいたアパートの一室になり、夕日が窓から射し込む中で袋がぽつんと畳の上に置いてある。

この夢がとてもとても恐ろしかった。
夢なんてものは奔放に目まぐるしく変わるものなのに、この部屋に入りこむとそれが凍りついたように止る。
部屋には扉はどこにもなく、ただ立ち尽くして袋と向かい合う。
目を反らしたいのに魅入られたように動けない。

やがてわずかに開いている袋の口の陰を、負の期待感とでもいうものでじっと見つめてしまうのだ。
ああ、はやく。はやく夢から覚めないと。
逃げ場はたったひとつしかない。
その部屋はいつも夕日が照っている。
それが翳り始めると、袋の口が開いていくような気がして。



35:毒男[]2017/08/06(日)23:17:40.088ID:dPY1p1cE0.net
そんな夢だ。
目覚めて、もうあの部屋には行きたくないと思う。
しかしどんな楽しい夢でも、ドアを開けるとあの部屋に繋がってしまうことがある。
そして降り返るとドアはないのだ。

その夢が、頻度は減っていったが大学に入るまで続いた。
よくよく考えるがあの袋に見覚えはない。
畳敷きのあの部屋も、今はアパートごと取り壊されているはずだ。
脈絡が無く、意味がわからない。
だからこそ怖く、両親にも誰にもこのことを話したことはなかった。

それが彼女とつきあいはじめてから何故か一度も見なくなった。
ホッとする反面、長く続いたしゃっくりが止った時のような気持ち悪さもあった。
彼女にこのことを話してみようかと思っていた頃、彼女に
「夜、特別美術棟に忍び込んでみない?」
と誘われた。

美術棟は夜は戸締りされ、入れなくなるのだが学生たちは独自に侵入路を持っていてこっそり夜の会合を開いたりしているらしい。
面白そうなのでさっそくついて行った。

深夜明かり一つ無い棟の前に立つと彼女は、スルスルと壁をよじ登って窓のひとつに消えて行った。
やがてガチャリと音がして裏口が開いた。
美術棟自体はじめて入ったのだが、中は想像以上に色々なものが煩雑に転がっていて思わず
「きったねえなあ」
と言ってしまった。

持ってきた懐中電灯で照らしながら、書きかけの絵やら木工品やら学生たちの創作物の中をかき分ける様に廊下を進み、3階の一つの部屋に入った。

「ここ、私の作品を置いてる物置」
たしかに見覚えのある作風の絵が所狭しと並んでいる。
夜、こんな風にわずかな明かりの中で見ると言い様のない不気味な雰囲気だった。
「前から気になってんだけど、どうしてこういう1ヵ所だけデカイ人を描くの?」
今までなんとなく聞けなかったことを勢いで聞いてしまった。

彼女は右目が異様に大きい人物画を懐中電灯で照らしながら答えた。

「私ね、子供の時家族で南の島に行ったの。ポリネシアのほう。そこでこんな民話を聞いたの。
むかし人間が今よりもっと大きくて尊大だった時、その行ないに怒った精霊が呪いをかけて人間たちの体を小さくしてしまった。
ただし、情けをかけて体の一部だけはもとのまま残してくれた。
でも人間たちは大きい手や耳、鼻やへそをやがてうとましく思うようになった。そして精霊にお願いしたのよ。
どうか残りの体も小さくして下さいって」



36:毒男[]2017/08/06(日)23:19:02.858ID:dPY1p1cE0.net
思わずまじまじと絵をみつめた。

「つまりね、これは小さくなってしまった巨人なのよ。彼はこの大きな右目だけで真実の世界を見ている。でもそれは今の世界を生きるにはむしろ邪魔だったのね。人間はそうして愚かで矮小な生き物になることを自ら選んだと、そういうお話だった。すごく面白いモチーフだと思ったから…」

そういう彼女の顔にはかすかな翳りがあった。

「私ね。信じられないかもしれないけど、本当に見たのよ。その島の至るところで、この絵みたいな人。
見えていたのは私だけだった。日本に帰ってからも見た。周りにいるの。見えなくなっちゃえって思った。でもそうはならなかった。
ゲゲゲの鬼太郎って知ってる?それに出てくるの。目に見えないお化けを退治する方法。
とり憑かれた人に質問をしながら、石に描いた点線を結ぶとお化けの正体が現れてその石に閉じ込めることができるって話。
小学生の時それを読んで、描いた。こんな絵」

「そしたら見えなくなった。体の一部が大きい人。
でもそれから不思議なものをたくさん見るようになったわ。
え?言っても信じないよ。
とにかく私はそんなもの見たくなかった。ね、あの民話みたいでしょ。
普通の生活がしたいから、真実かもしれないものを捨てるの。そうして見たものをもう絵には描かなくなった。ただ見ないふりをするだけ。
まだこんな絵を描きつづけているのは単純に、本当に面白いモチーフだと思ったから」

確かに絵に描かれた体の一部が大きい人は白人や日本人ばかりだった。
「バカバカしい話だと思う?」
彼女はいつもの困ったような顔をしていた。
信じられない話だ。
荒唐無稽ともいえる。
しかし彼女の話の途中から見てしまっていたのだ。
彼女の背後に並ぶ棚の、一番奥まったところにある絵を。
それは夢に出てくるあの袋の絵だった。



37:毒男[]2017/08/06(日)23:27:31.056ID:dPY1p1cE0.net
体験談です。
怖い話というのとは違うかも知れませんが。

もよりのS駅で10年くらい前のこと、昼下がり、ホームで電車を待っていたら、すぐ前にいた女の人が、すーっと前に進んだかと思うと、通過の急行列車に飛び込んでしまいました。
が、飛び込み方が悪かったのか、電車とホームの間に挟まれて、一瞬、くるくる回りながら、電車にひきずられる上半身が見えましたが、すぐに視界から消えました。
えっと思って、電車の通り過ぎた線路を探すと、女の人の上半身が、線路わきの溝のようなところに、まるで座っているように見えました。

生きてる?と思いながら、近づこうとすると、
「見ないで!」
と、その女の人に言われました。
すぐに気がついたんですが、女の人には手も足も無くて、線路際で、たまたま身体が起きた姿勢になっていたんでしょう。
目を背けようとしたその瞬間、その半身は倒れました。
それから、すぐに、ホームにいた他の人が呼んだらしく、何人かの駅員が駆けつけて来ました。
「ダメだ…」
という声が聞こえました。

すると、自分が聞いたあの声は、いまわの際の声だったんでしょうか。
女の人は、褐色のシートに包まれて、運ばれて行きました。

今となっても、その人の、不思議に無傷だった顔を、よく憶えています。
目が綺麗な人でした。

そして、不思議なことですが、夢の中で、その人に何回か会いました。
普通に話しを交わしたり、デート?のようなものをしたり…
何年かに一回なんですが、忘れかけた頃に、その人の夢を見ます。



42:毒男[]2017/08/06(日)23:41:03.536ID:dPY1p1cE0.net
会社の部下の話なので書くのをためらいましたが、あまりにも不可解なことなのでここに書くことにします。

自分は工場で働いてるのですが、先日その工場で大きな事故があり、部下が巻き込まれました。
詳しくは書けませんが、右腕の肩から先が切断され、右足も繋がってはいるものの、回復は不可能と言うことで切断を余儀なくされるほどの大きな事故でした。
彼は意識不明で、救急車で病院に運び込まれたときはかなりヤバイ状態ということで、処置のおかげで一命は取りとめたものの、依然意識は戻りませんでした。

自分は責任者なので、その夜は彼に付き添って病院で明かすことになりました。
まだ面会謝絶ということで、部屋の外で待機し、上層部との連絡に追われていた自分も相当の疲労からか、いつしか部屋の外のベンチで寝てしまいました。

夜中に人の声がして目が覚めました。
時計は3時を指してたことを覚えています。
その声は、昏睡状態の部下がいる部屋から聞こえる気がしたのでドア越しに覗いてみると、なんと彼が起き上がってベッドに腰掛けてるのです。
そこで、すぐに部屋に入って言葉をかけようと思ったのですが、なんか様子が変なのです。
彼が、ベッドに腰掛けたまま誰もいない空間に向かってしきりに何か話してるんです。
携帯電話かと思いましたが、そんなものは持ってませんでしたし、あるはずもありませんでした。
内容が聞き取りにくかったので、そっとドアを開けて聞くと、いよいよその異常な状況がはっきりとしてきました。

「はい…ええ、そうです」
「ここから先を引き裂けばいいわけですか…ええ」
「はい、だいぶ生えてきました。腕の上がまだ」
「足も2ヶ月で生えてくるんですか、ありがとうございます」

このようなことを彼は、身動きひとつせず、部屋の上の方を見ながらずっと喋り続けていたのです。
普通なら意識が戻ったと喜ぶところなのですが、そのあまりの異常な状況に逆に身動き1つ出来なくなってしまいました。



43:毒男[]2017/08/06(日)23:41:31.886ID:dPY1p1cE0.net
そして次の瞬間
「はい…ええ、ちょっと待ってください。今誰か見てる奴がいますが」
と彼は言ったのです。背筋が凍りました。まさか自分のことを言ってるのか。
普段なら私のことを「奴」だなんて絶対に言うはずがありません。
しかも、それを言う間も彼は全く動かないのです。
私は恐る恐る彼の名前を呼んでみました。

すると、突然彼が喋るのをやめ、沈黙が流れたかと思うといきなり

「おい!」

とそのままの向きで言ったのです。
自分はその場から逃げていました。
怖くて気がどうにかなりそうでしたが、とりあえず宿直の看護婦のところへ行き今までのことを全部話しましたが、当然請け合ってもらえず、とにかく意識が戻ったのなら病室に行こうということになりました。

病室に戻ると、彼はベッドの中で寝込んでいました。
看護婦が一通りチェックくしたあと私に一言

「意識、戻ってませんよ」

そんなばかな、さっきまで起きて喋っていたんだ。といっても全く信じてもらえません。

現在彼は意識も戻り退院してますが、あの夜そんなことを言っていたことは覚えていないということです。



51:毒男[]2017/08/06(日)23:56:56.529ID:dPY1p1cE0.net
6年ぐらい前の夏の日の話だ。
俺は会社の同僚達と飲みにいって、帰路についたのはもうAM1:00過ぎだった。
俺の住んでいたマンションは会社からも、皆で飲んでいた飲み屋からも近く、皆がタクシーを拾って帰っていくのを見送ってから、一人で歩いて帰ることにした。

夏の夜のクソ暑さとアルコールのせいで、少し気分が悪くなった俺は、近くのビルの非常階段の陰で少し吐いちまおうとふらふらとビルの方に歩いていった。
非常階段はよくある螺旋状になったもので、その上り口には小さな門が付いていて一応鍵が掛けてあるようだった。
非常階段の下まで辿り着き、盛大なカーニバルを終えてスッキリした俺は、非常階段の上からなんだか話し声が聞こえたような気がしてふと上を見上げた…

瞬間話し声は途絶えて、階段の上の方7階とか8階位の高さからこっちを見下ろす若い女の子(中学生とか高校生くらいに見えた)の姿が見えた。
一瞬頭の中が???だらけになったものの、こんな時間のオフィスビルに少女がいるというのはどう考えても普通ではない、それに階段入り口の門には鍵が付いてた。
なんかイヤな感じがした俺は上を向いたまま声を掛けた

「ねぇねぇなにやってんの?こんな時間に勝手にそんなとこ上っちゃダメだって!!」

少女は俺の声など聞こえないとでも言うように、下にいる俺を見下ろしている。
「やばいなぁまさか自殺でもする気じゃねぇ~だろうな」
こんなところで俺の目の前で自殺でもされたら一生トラウマになっちまうし、逆恨みされてあとで「出てこられる」のも御免なので(なんども体験してるからな)

仕方なく俺は階段を上って上に行こうと思った。
思ったとおり、門には鍵が掛かっていたが門自体がたいした高さじゃないので、よじ登って階段を上り始めた。
上りながら上を見上げると階段の隙間から少女の姿が見える。
スカートの中身も見えたりして…などと思いながら、
「おーい今行くからさちょっとそこで待っててよ」
などとなるべく軽い調子で話しかけてみたが、相変わらず返答はナシ。

あとちょっとってとこまで来たときに、もう一声掛けようと上を見上げると少女の姿が見えない!!
まさか飛び降りた!?咄嗟に下を見下ろしたが人が倒れている様子はないし、第一こんな夜中に人がビルから飛び降りれば衝撃音が聞こえないってことはないはずだ。

俺は少しパニくりながらも、いなくなった少女に声を掛けながら階段を上り続けた。



52:毒男[]2017/08/06(日)23:58:01.795ID:dPY1p1cE0.net
そして少女がいた場所まで来て、俺は凍りついた…
しおれた花束・タバコ・線香…

やばいっ!!と咄嗟に事態を飲み込んだ俺は階段を駆け下り始めた。
下り始めた直後(4~5段)いきなり後ろから声が聞こえた。
確かに女性の声ではあるが空気漏れしているような声で何を言っているのかは全く判らない、もちろん後ろなど振り返れない!!
俺はガクガク震える膝で必死に階段を下りた、

カツンッカツンッカツンッカツンッ

女性のヒール特有の音が後ろから聞こえる…明らかに誰かが階段を下りてくる。
俺は耐え切れずに上を見上げた…

いた…さっきまで俺を見下ろしていた少女の姿が階段の隙間から見える、そして靴音のテンポとは裏腹にもうすぐそこまで来てた…

俺は必死で階段を転がるように下りきり、門に飛びついてよじ登った。
その足をグイッと引っ張られた。
俺は絶叫しながら足をばたつかせて、なんとか振りほどくとそのまま走った。
後ろの門から1度だけ
「ガシャンッ」
という衝撃音が聞こえたが、それでお終いだった…と思っていた。

とてもじゃないが歩いて帰る気力が無くなった俺は駅前まで行き、タクシーを拾って家まで帰った。
マンションの前でタクシーを降り、エレベーターに乗り込もうとした俺は見ちまった。
ボタンを押してもいないのに下ってくるエレベーターの監視カメラに映るあの少女の姿を…。

その晩、そのままマンションから逃げ出した俺は友人のうちの転がり込んで、一晩を明かした。
それから、あのビルで少女を見かけることも無いし、あの階段に近寄りもしなかったがその日から異動がでて転居するまでの1年間、マンションのエレベーターは使わなかった。



53:毒男[]2017/08/06(日)23:58:42.327ID:dPY1p1cE0.net
|A-) 今日はここまでー



69:過去ログ★[]
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引用元:毒男の怖い話とか音楽とか雑談とか
http://hebi.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1502024808/





.







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Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Title : 無題

毒男シリーズは毎回クオリティ高くて安定感ありますね

NONAME 2017.08.14 (Mon) 23:13 編集

Re:無題

すでに掲載済みの話もあるのですが一応全部載せてます

2017.08.18 20:39

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