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ー毒男の怖い話とか音楽とか雑談とかー <毒男シリーズ>
2017.07.07 (Fri) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
1:毒男◆B.DOLL/gBI[]2017/07/04(火)22:35:21.976ID:/HLykHue0.net
|A-) 怖い話は探しながら人がいる限りゆっくりと
怖い話書ける人、貼れる人はどうぞー
レスがなくなったらさるさんくらったか寝たか人いなくなったと思ってね
12:毒男◆B.DOLL/gBI[]2017/07/04(火)22:43:57.604ID:/HLykHue0.net
友人に聞いた話。
カップルが海にドライブに行った。
砂浜に降り立ち、しばし散策。
日が落ちるにつれ黒さを増していく海は、二人に向かってぽっかりと口を開いてゆくようだった。
寒気を感じた女がふと見やると、浜沿いの遠くの方に明かりが見える。
ゆらめいていることから察するに、炎の明かりらしい。
遠目に見ると、どうやら炎を囲んで大人数で宴会を催しているようである。
少々不審に思ったものの、あんまり楽しげな様子なので、二人は吸い寄せられるように彼らの方へ近づいていった。
中年とおぼしきおっさん達が炎の点いたやぐらを囲んで騒いでいた。
酒に酔っているのだろうか、鼻を赤くしたおっさん達はとても楽しげに民謡のようなものを歌っている。
「こんばんは。何の宴会ですか?楽しそうですね」
カップルの男が話し掛けてみた。
(田舎の話である。見知らぬ人に話し掛けるのもそう珍しい事ではない)
しかし、おっさん達は聞いていない様子である。
宴会のボルテージがピークに達したところで、何人かのおっさんが踊り始めた。
残りは座ったままで拍手をしている。
ふと、違和感を感じた。
彼らは手の甲で拍手していたのだ。
カップルがそのことに気づいた途端、おっさん達が黙った。
踊っていた者も動きを止めた。
気付けば既に潮が満ち、一部のおっさん達は寄せる波に浸かっている。
それなのに微動だにせず、ただただ炎を凝視していた。
気味悪くなったカップルはその場を逃げるように立ち去った。
大分離れてから振り返ると、宴会はまた始まっていた。
もう楽しげな宴会には見えなかった。
地元では「裏拍手」は死人の拍手とされている。
14:毒男◆B.DOLL/gBI[]2017/07/04(火)22:46:17.254ID:/HLykHue0.net
高校のとき、母と仲がよかった近所のおばさんが母に語っていた話がいまだに忘れられない。
そのおばさんのお母さんがガンで入院していたんだけど、ある日とうとう亡くなった。
おばさんが地下の霊安室から戻り、階段を上っているとき、誰もいないのにピチャピチャと突然音がしたらしい。
いかにもコンクリートの壁を手のひらで叩いてるようだったという。
なんか気味が悪くなってそーっと後ろを振り向いたら、死んだお母さんが白い着物を着たまま手すりにすがって、階段を1、2段上っているところだったんだって。
さすがにびっくりして一目散に階段をかけ上ったそうだ。
ああいうことって本当にあるのねえ、と母に語っていました。
そのおばさんももうだいぶ前にやはりガンで亡くなった。
ふと思い出したので書き込みました。
22:毒男◆B.DOLL/gBI[]2017/07/04(火)22:57:49.400ID:/HLykHue0.net
昔、つき合ってた彼女と夏の夜道を歩いていたら、突然、アッと言って立ち止まり、かたわらの家の生け垣を気にしてる。
どーした、何かあったか?と聞いても、ウーンとか言って答えない。
すると、その生け垣のある家から、突然、何人かの女のしぼり出すような泣き声がした。
えっ、と思って生け垣の隙間から中を覗くと、庭の向こうに木造平屋の古い家が見え、縁側に面したガラス戸が開け放たれていて、畳の部屋に布団が敷かれ、その周りを5~6人の男女が囲んでいる。
一人、背広を着た男が布団の中の老人らしき男の腕をつかみ、首を振っている。
ああ、ご臨終だ、と一目でわかる光景だった。
すると、オレの肩越しに家を覗いていた彼女が、突然、オレのTシャツの裾をつかんで、逃げようとする。
マジで怖がっている。
どうした、と尋ねると、しゃにむに走り出した。
オレも何となく気味が悪くなり、彼女の後を追った。
その家から、かなり遠くまで走り、駅前の繁華街に近くなったあたりで、やっと彼女は立ち止まり、涙目でオレに言うことには、死んだ老人の霊みたいなものが、自分の死体を見下ろすように立ち上がり、すうっと宙に浮かんだ。
そして、ゆっくりと彼女の方へ顔を向け、にんまり笑ったという。
目と目があったその老人の目が、黒目だけだったそうだ。
そりゃ、逃げるわな…
ちなみに、オレは何も見えませんでした。
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怖い話書ける人、貼れる人はどうぞー
レスがなくなったらさるさんくらったか寝たか人いなくなったと思ってね
12:毒男◆B.DOLL/gBI[]2017/07/04(火)22:43:57.604ID:/HLykHue0.net
友人に聞いた話。
カップルが海にドライブに行った。
砂浜に降り立ち、しばし散策。
日が落ちるにつれ黒さを増していく海は、二人に向かってぽっかりと口を開いてゆくようだった。
寒気を感じた女がふと見やると、浜沿いの遠くの方に明かりが見える。
ゆらめいていることから察するに、炎の明かりらしい。
遠目に見ると、どうやら炎を囲んで大人数で宴会を催しているようである。
少々不審に思ったものの、あんまり楽しげな様子なので、二人は吸い寄せられるように彼らの方へ近づいていった。
中年とおぼしきおっさん達が炎の点いたやぐらを囲んで騒いでいた。
酒に酔っているのだろうか、鼻を赤くしたおっさん達はとても楽しげに民謡のようなものを歌っている。
「こんばんは。何の宴会ですか?楽しそうですね」
カップルの男が話し掛けてみた。
(田舎の話である。見知らぬ人に話し掛けるのもそう珍しい事ではない)
しかし、おっさん達は聞いていない様子である。
宴会のボルテージがピークに達したところで、何人かのおっさんが踊り始めた。
残りは座ったままで拍手をしている。
ふと、違和感を感じた。
彼らは手の甲で拍手していたのだ。
カップルがそのことに気づいた途端、おっさん達が黙った。
踊っていた者も動きを止めた。
気付けば既に潮が満ち、一部のおっさん達は寄せる波に浸かっている。
それなのに微動だにせず、ただただ炎を凝視していた。
気味悪くなったカップルはその場を逃げるように立ち去った。
大分離れてから振り返ると、宴会はまた始まっていた。
もう楽しげな宴会には見えなかった。
地元では「裏拍手」は死人の拍手とされている。
14:毒男◆B.DOLL/gBI[]2017/07/04(火)22:46:17.254ID:/HLykHue0.net
高校のとき、母と仲がよかった近所のおばさんが母に語っていた話がいまだに忘れられない。
そのおばさんのお母さんがガンで入院していたんだけど、ある日とうとう亡くなった。
おばさんが地下の霊安室から戻り、階段を上っているとき、誰もいないのにピチャピチャと突然音がしたらしい。
いかにもコンクリートの壁を手のひらで叩いてるようだったという。
なんか気味が悪くなってそーっと後ろを振り向いたら、死んだお母さんが白い着物を着たまま手すりにすがって、階段を1、2段上っているところだったんだって。
さすがにびっくりして一目散に階段をかけ上ったそうだ。
ああいうことって本当にあるのねえ、と母に語っていました。
そのおばさんももうだいぶ前にやはりガンで亡くなった。
ふと思い出したので書き込みました。
22:毒男◆B.DOLL/gBI[]2017/07/04(火)22:57:49.400ID:/HLykHue0.net
昔、つき合ってた彼女と夏の夜道を歩いていたら、突然、アッと言って立ち止まり、かたわらの家の生け垣を気にしてる。
どーした、何かあったか?と聞いても、ウーンとか言って答えない。
すると、その生け垣のある家から、突然、何人かの女のしぼり出すような泣き声がした。
えっ、と思って生け垣の隙間から中を覗くと、庭の向こうに木造平屋の古い家が見え、縁側に面したガラス戸が開け放たれていて、畳の部屋に布団が敷かれ、その周りを5~6人の男女が囲んでいる。
一人、背広を着た男が布団の中の老人らしき男の腕をつかみ、首を振っている。
ああ、ご臨終だ、と一目でわかる光景だった。
すると、オレの肩越しに家を覗いていた彼女が、突然、オレのTシャツの裾をつかんで、逃げようとする。
マジで怖がっている。
どうした、と尋ねると、しゃにむに走り出した。
オレも何となく気味が悪くなり、彼女の後を追った。
その家から、かなり遠くまで走り、駅前の繁華街に近くなったあたりで、やっと彼女は立ち止まり、涙目でオレに言うことには、死んだ老人の霊みたいなものが、自分の死体を見下ろすように立ち上がり、すうっと宙に浮かんだ。
そして、ゆっくりと彼女の方へ顔を向け、にんまり笑ったという。
目と目があったその老人の目が、黒目だけだったそうだ。
そりゃ、逃げるわな…
ちなみに、オレは何も見えませんでした。
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25:毒男◆B.DOLL/gBI[]2017/07/04(火)23:04:07.660ID:/HLykHue0.net
中2の頃、ふと何の気なしに自分の部屋の押入れを空けたら、そこに何もない青い空間が広がっていたことがあった。
その時はびっくりしてすぐ押入れを閉めたけど、それから何度もそこに青い空間が広がっていたことがあった。
家族に話したこともあったような気がするけど信じてくれなかったし、誰かが一緒にいるときには決まって青い空間は現れなかった。
最初はびっくりしたけどだんだん慣れてきて、今度青い空間が広がっていたら、そこに何かものを投げ入れてみよう、と思うまでになった。
そして、ある日押入れを開けたらいつものように青い空間が広がっていた。
一瞬ぎょっとしたもののすぐに落ちついて、さぁ何を投げ入れようかな、と思ってあたりを見回すと、部屋の片隅に古いピカチュウのぬいぐるみが転がっていたので、それを投げ入れることにした。
ピカチュウのぬいぐるみを投げ入れると、それはすーっと青い空間の中を落ちていって、見えなくなってしまった。
あとになって一応部屋中(押入れの中も)探してみたけど、ピカチュウのぬいぐるみはどこにもなかった。
それで少し気味が悪くなって、あまり押入れを開けないようにしていたんだが、ある日うっかりガバッと大きく開けてしまった。(いつもはそろそろと少しずつ開けるようにしていた)
そしたら、オレの横を家で飼っていた猫がするっと通り抜けて、そのまま青い空間の中に落ちていったんだ。
あわてて叫んだけどもう間に合わない。
猫はそのまま行方不明になってしまった。
可愛がっていた猫だけに滅茶苦茶ショックで、オレはその日以来押入れどころか部屋にすら入らないようにしていた。
それから2.3年後に、高速道路建設の話がきて、家は取り壊されることになった。
結局あれ以来押入れは一度も開けないままだったし、部屋にも殆ど入らないままだった。
今、オレの家があった場所は高速道路にかわっている。
もう確かめる術もないのだが、あの青い空間は何処に通じていたのだろうか。
そして猫とぬいぐるみは何処へ消えたのだろうか。
31:毒男◆B.DOLL/gBI[]2017/07/04(火)23:18:44.522ID:/HLykHue0.net
俺の実体験なので、怪談のような怖さはないんだが、むしろイヤな気分ののこる怖い話をひとつ。
いろいろ家庭の事情があって、東京で独り暮らししてたときだから、
もう今から10年以上前の話なんだが、当時付き合ってた彼女とあまりうまくいってなかった。
なんていうか独占欲の強い女で、プライドと嫉妬がとにかくすごい。
俺の実家の妹にまでヤキモチを焼くくらいの女で、さすがにガマンの限界を感じた俺は、
もう別れようと思ってたんだが、向こうには俺と別れる気なんかサラサラないらしかった。
ところが、ある晩、俺が部屋で独りでのんびりしてると、いきなり部屋に彼女から電話がかかってきて、
「あんたなんか私の彼氏じゃないよね?」
といきなり言い出した。
急に態度を変えて妙なことを言う女だと思って、俺もカチンときて、怒鳴り返してやろうと思ったんだが、何か様子がおかしい。
なんていうか、空元気というか、無理に強い態度をして、声の震えを押し殺そうとしてる雰囲気がありありと感じられた。
でも
「何かあったのか?」
と聞くと、シラを切ろうとするんだよね。
ただ
「あんたは私の彼氏じゃないよね?」
とだけ、何度もただ確認してくる。
そこで俺はピンときた。
俺と二股かけてた男がいて、どっちが本命なのかと詰め寄られたんじゃないか、とね。
だから俺は、彼女のそばで電話をきいているヤツがいればそいつにも聞こえるようにと、
「俺はお前の彼氏だよ!」
とでかい声で言ってやった。そしたら、電話口の向こうから
「どうしてそんなことを言うの!?」
って声と大きな物音が聞こえて、それっきり電話が切れた。
俺はすぐにうしろめたくなって電話をかけなおしたが、電話は何度かけても繋がらず、話し中のツーツー音しか聞こえなかった。
33:毒男◆B.DOLL/gBI[]2017/07/04(火)23:23:22.674ID:/HLykHue0.net
だんだん俺は自分のしたことが怖くなった。
彼女が二股をかけてた男の怒りを買って何か怪我でもさせられてるじゃ…。
だとしたら俺のせいでもある。
どうにもじっとしてられなくなって、俺はすぐに自転車を飛ばして彼女のアパートに行った。
もう夜中で電車がなくて、彼女のアパートに着くのに自転車を一時間以上もこがなくてはいけなかったが、その事実はあとで俺を助けることになった。
というのは、全てがもうおそかったのだ。
彼女のアパートには、もう警察やら野次馬やらが集まっていて、夜中なのにうるさいくらいだった。
そこから先は想像のとおりだ。
俺の彼女は無残な死体で発見された。
となりの部屋の人が悲鳴を聞いて通報して、警察が部屋に踏み込んだら、もう…
しかし、犯人らしき人物は見当たらず、俺自身がはじめは容疑者扱いされた。
たまたま俺が家を出るところを近所の人が何人も見ていたのと、電話の通話記録で、俺の話が嘘じゃないのを信じてもらえて、やっと容疑者じゃなくなったくらいだ。
しかし結局、真犯人はみつからずじまいで、彼女の遺族はまだ俺を疑ってるらしい。
ただ、俺は、警察にも言ってない、犯人の心当たりが一人だけいる。
いくらなんでも誰も信じないだろうという心当たりが。
もちろん俺も信じたくはない。
42:毒男◆B.DOLL/gBI[]2017/07/04(火)23:45:42.583ID:/HLykHue0.net
大学時代、サークルの友人と二人で深夜のドライブをしていた。
思いつきで隣の市のラーメン屋に遠出して、その帰り道にくねくねと蛇のようにうねる山道を通った。
昼間は何度か通ったことがあったが、夜になるとこれが同じ道かと思うくらい無気味な雰囲気だった。
ハンドルを握っていたのは俺だったが、わりとビビリのほうなので運転をかわってもらったほうが気が楽だった。
しかし友人の山根はラーメン屋で勝手に一杯ひっかけていたので助手席で無責任な軽口を叩くばかりだった。
そんな時、
「ここの峠って色々変な話があるよな」
急に山根が声をひそめて囁いてきた。
俺は聞いたことがなかったが、
「何なに?どんな話?」
なんて聞くと、ヤツのペースだと思ったので興味ない風を装って
「ああ」
とそっけなく返した。
山根はなぜか俯いてしばらく黙っていた。
二車線だが対向車は一台も通らない。
申し訳ていどの電灯が疎らに立っていた。
無言のまま車を走らせていると急に大きな人影が前方に見えた気がして一瞬驚いたが、道端に立っている地蔵だと気付いてホッとした。
このあたりになぜか異様に大きな地蔵があるのは覚えていた。
その時、黙っていた山根が口をひらいた。
「なあ、怖い話してやろうか」
この野郎、大人しいと思ってたら怪談を考えてたな。
と思ったがヤメロなんていうのはシャクだったので
「おう、いいぞ」
と言った。
山根は俯きながらしゃべり始めた。
「俺の実家の庭にな、小人が埋まってるらしいんだよ。じいさんが言ってたんだけど。俺の家、古いじゃん。いつからあるのかわからないへんな石が庭の隅にあってな。その下に埋まってるんだと。
「で、じいさんが言うにはその小人がウチの家を代々守ってくれている。そのかわりいつも怒っていらっしゃるので、毎日毎日水を遣りその石のまわりをきれいにしていなければならない。
「たしかにじいさんやお祖母ちゃんが毎日その石を拝んでいるけど、そんな話ってあるのかなあ、と思って小学生の頃病院で寝たきりだった曽祖父のところに見舞いに行った時に聞いてみた。
「曽祖父もちゃんと小人が埋まってると教えてくれた。それもワシのじいさんから聞いたと言っていた。子供にとっては気が遠くなるほど昔だったから、こりゃあ本当に違いないと、単純に信じた。
山根は淡々と話しつづけた。
こんな所でする怪談にしてはずいぶん変な話だった。
山根は言った。
「小人って、座敷わらしとかさ、家の守り神のイメージあるよな。でも埋まってるってのが変だよな。俺、曽祖父に聞いてみたんだよ。なんで埋まってるのって」
43:毒男◆B.DOLL/gBI[]2017/07/04(火)23:49:09.901ID:/HLykHue0.net
そこまで聞いた時、急に前方に人影が見えて思わずハンドルを逆に切ろうとした。
ライトに一瞬しか照らされなかったが、人影じゃなかったみたいだった。
地蔵だ。
そう思ったとき背筋がゾクッとした。
一度通った道?
ありえなかった。
道は一本道だった。
「曽祖父はベットの上で両手を合わせて、目をつぶったまま囁いた。むかし、我が家の当主が福をもたらす童を家に迎え、大層栄えたそうな。
しかし酒や女でもてなすも、童は帰ると言う。そこで当主は刀を持ち出し、童の四肢を切り離し。それぞれ家のいずこかへ埋めてしまった」
俺は頭がくらくらしていた。
道がわからない。
木が両側から生い茂る景色は変わらないが、まだ峠から抜けないのはおかしいような気がする。
さっきの地蔵はなんだろう。二つあるなんて記憶に無い。
車線がくねくねとライトから避けるように身をよじっている。
山根は時々思い返すように俯きながら喋りつづける。
「それ以来俺の家は商家として栄えつづけたけど、早死にや流行り病で家族が死ぬことも多かったらしい。
曽祖父曰く、童は福をもたらすと同時に、我が家をこんこんと祟る神様なんだと。だからお怒りを鎮めるためにあの石は大事にしなければならん、と」
よせ。
「おい、よせよ」
帰れなくなるぞ、と言ったつもりだった。
しかし同じ道をぐるぐる廻っているような気がするのと、山根のする話とどうも噛み合わなかった。
最初に言っていた<この峠の色々変な話>ってなんだろうと、ふと思った。
山根は続けようとした。
「これはウチに伝わる秘密の話でな、本来門外不出のはずなんだけど…」
「オイ、山根」
我慢できなくなって声を荒げてしまった。
山根は顔を上げない。悪ふざけをしてるようだったが、よく見ると肩が小刻みに震えているようだった。
「この話には変なところがあって、俺それを聞いてみたんだ。そしたら曽祖父がおまじない一つを教えてくれた」
「山根。なんなんだよ。なんでそんな話するんだよ」
「だから…」
「山根ェ!車の外が変なんだよ、気がつかないのか」
俺は必死になっていた。
45:毒男◆B.DOLL/gBI[]2017/07/04(火)23:52:33.780ID:/HLykHue0.net
「だから…こういう時にはこう言いなさいって。
ホーイホーイ
おまえのうではどこじゃいな
おまえのあしはどこじゃいな
はしらささえてどっこいしょ
えんをささえてどっこいしょ
ホーイホーイ」
心臓に冷たい水が入った気がした。
全身に鳥肌が立ちビリビリくるほどだった。
ホーイホーイという残響が頭に響いた。
ホーイホーイ…呟きながら俺は無心にハンドルを握っていた。
見えない霧のようなものが頭から去っていくような感じがした。
「頼む」
山根はそう言って両手を合わせたきり黙った。
そして気がつくと見覚えのある広い道に出ていた。
市内に入り、ファミリーレストランに寄るまで俺たちは無言だった。
山根はあの峠のあたりで助手席のドアの下のすきまから顔が覗いているのが見えたと言う。
軽口が急にとまったあたりなのだろう。
青白い顔がにゅうっと平べったく這い出て来てニタニタ笑い、これはやばいと感じたそうだ。
俺に話したというよりも、自分の足元の顔と睨み合いながら、あの話を聞かせていのだ。
彼の家の人間が危機に陥った時のおまじないなのだろう。
「家に帰ったら、小人にようくお礼言っとけよ」
と俺は冗談めかして言った。
「しかしお前がそういうの信じてたなんて以外な感じだな」
と素直な感想を言うと、山根は神妙な顔をして言った。
「俺、掘ったんだよ」
46:毒男◆B.DOLL/gBI[]2017/07/04(火)23:54:26.938ID:/HLykHue0.net
|A-) ブラウザは調子悪いし人少なくて連投規制がきついので今日は終わりー
音楽はもうちょっと続くよ
おつかれさまねー
73:秋山◆MIO/.JGsks[]2017/07/05(水)01:07:12.757ID:82hZ7L980.net
音楽も終わりか
どっくん乙彼よ~
74:過去ログ★[]
■このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
引用元:毒男の怖い話とか音楽とか雑談とか
http://hebi.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1499175321/
.
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Title : 無題
彼女殺した犯人の心当たりって誰なんだよ~。
実は、投稿者か?
NONAME 2017.07.25 (Tue) 14:26 編集
Re:無題
そんなできの悪い推理小説みたいなw
2017.07.29 15:35