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池の側で缶蹴りしていたらS君とはぐれた
2017.01.06 (Fri) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
沈められたもの
ある戦国武将の支配下にあった城跡には雑木林があり、そこには池があった。
自殺の名所としても知られている、大きな池だ。
小学校時代、その地域で生まれ育ったUさんは、よく友達数人と一緒に雑木林や池の近くで遊んでいた。
自殺の名所といっても、遊び盛りの子供達にとって、身近にある大きな池は格好の遊び場だったのだ。
Uさんが小学四年生だったの時の正月。
隣町に住む親戚のS君が遊びに来たので、Uさんは
「友達と城跡まで遊びに行こう」
と彼を誘った。
S君もすぐに行ってみたいと同意し、ふたりは一緒に池に向かう事にした。
「池に近付いたら駄目だよ。多分、昨日の寒さで凍ってると思うけど……」
家を出る際、Uさんの母親が呼び止めたが、彼らは二つ返事で家を出た。
行きがてらにUさんの友達数人を誘い、駆け足で城跡まで向かう。
母親の言葉通り、池は見事に凍っていた。
しかし、あまり分厚く凍っているようではなく、氷上で遊ぶのは危険だと思った彼らは池を諦め、雑木林で缶蹴りをする事にした。
S君は初めて遊ぶ友人ばかりでまだ全員の名前を覚えきれていなかったので、まずは隠れる側になった。
じゃんけんでUさんの友人の一人が鬼になり、他の子供達はそれぞれ思い思いの場所へと隠れる。
UさんとS君も、それぞれ別の場所に隠れ、缶蹴りの遊びは始まった。
始まってしばらくは空き缶を蹴ったり、蹴られたりという状態が続いていたが、やがて鬼に捕まる子が増えてきた。
Uさんも見つかってしまい、これで全員が捕まっただろうと、彼らはまた新しく鬼を決めようとした。
しかし、そこでUさんはある事に気付いた。
「あれ? S君がいない……」
Uさんの言葉に、他の子供達もそういえば、と気付いた。
S君だけがまだ見つかっていないのだ。
まだ隠れていると思ったUさんと友人達は、大声でS君の名前を呼び、出てくるように呼びかけた。
ところが、いくら呼びかけても返事は無く、S君が何処かから出てくる様子も無い。
不審に思った子供達は、みなで雑木林を探し回ってみたが、一向に見つからない。
缶蹴りに飽きて家に帰ったんじゃないかと思ったUさんは家に戻る事にしたが、S君は家にもいなかった。
Uさんは泣きそうになりながら母親にS君とはぐれた事を話し、大人達と一緒に再び城跡へS君を探しに出かけた。
30分ほど探しまわっただろうか。
S君はあの池の淵で倒れているところを発見された。
幸い怪我を負ってる様子は無く、寒さのために少し頭がふらふらするというくらい。
安心した大人達が、どうして池の前に倒れていたのかとS君に尋ねると、S君は奇妙な話を始めた。
「林の中に隠れていたら、首に縄を巻きつけた男の人に声をかけられたんだ。その人に腕をひかれて、池に連れて来られたんだけど、怖くなったから逃げた。男の人は、そのまま池の中に入っていっちゃった……」
S君の言葉に、その場にいた誰もが首を傾げた。
変質者がS君を連れ去ろうとしたのなら解る。しかし、水中に消えたというのはどういう事だろう。
池には氷が張っているし、そもそもこの寒い中、池に入れる筈が無い。
それでも、
「池の中に入っていった」
と言い張るS君に押され、大人達は池を調べてみる事にした。
Uさんも興味本意でついていったところ、少し氷が薄くなっている部分が目に留まった。
氷を割らないよう慎重にその部分を覗き込むと、池の中が透けて見える。
そこにUさんは見てしまった。氷の下に漂う、虚ろな死人の顔を。
Uさんの悲鳴で大人達も死体を発見し、すぐさま110番に通報した。
警察の捜査が始まって死体は引き揚げられ、その死体が一週間前から行方不明になっていた男性で、何者かに絞殺された後で池に沈められたらしい事が分かった。
その男性の首にはロープが巻きつけられており、顔も服装も、全部がS君を池に連れて来た男と一致した。
「きっと、誰かに見つけてほしかったんだろう」
大人達はS君にそう話して彼を慰めた。
彼はその言葉を受け入れたようだったが、後になって、Uさんだけに真相を語ってくれた。
「あの人、僕を殺そうとしたんだよ。だって『一緒に行こう』って言ってたんだから……」
(※暗さんからの投稿です。ありがとうございました)
.
ある戦国武将の支配下にあった城跡には雑木林があり、そこには池があった。
自殺の名所としても知られている、大きな池だ。
小学校時代、その地域で生まれ育ったUさんは、よく友達数人と一緒に雑木林や池の近くで遊んでいた。
自殺の名所といっても、遊び盛りの子供達にとって、身近にある大きな池は格好の遊び場だったのだ。
Uさんが小学四年生だったの時の正月。
隣町に住む親戚のS君が遊びに来たので、Uさんは
「友達と城跡まで遊びに行こう」
と彼を誘った。
S君もすぐに行ってみたいと同意し、ふたりは一緒に池に向かう事にした。
「池に近付いたら駄目だよ。多分、昨日の寒さで凍ってると思うけど……」
家を出る際、Uさんの母親が呼び止めたが、彼らは二つ返事で家を出た。
行きがてらにUさんの友達数人を誘い、駆け足で城跡まで向かう。
母親の言葉通り、池は見事に凍っていた。
しかし、あまり分厚く凍っているようではなく、氷上で遊ぶのは危険だと思った彼らは池を諦め、雑木林で缶蹴りをする事にした。
S君は初めて遊ぶ友人ばかりでまだ全員の名前を覚えきれていなかったので、まずは隠れる側になった。
じゃんけんでUさんの友人の一人が鬼になり、他の子供達はそれぞれ思い思いの場所へと隠れる。
UさんとS君も、それぞれ別の場所に隠れ、缶蹴りの遊びは始まった。
始まってしばらくは空き缶を蹴ったり、蹴られたりという状態が続いていたが、やがて鬼に捕まる子が増えてきた。
Uさんも見つかってしまい、これで全員が捕まっただろうと、彼らはまた新しく鬼を決めようとした。
しかし、そこでUさんはある事に気付いた。
「あれ? S君がいない……」
Uさんの言葉に、他の子供達もそういえば、と気付いた。
S君だけがまだ見つかっていないのだ。
まだ隠れていると思ったUさんと友人達は、大声でS君の名前を呼び、出てくるように呼びかけた。
ところが、いくら呼びかけても返事は無く、S君が何処かから出てくる様子も無い。
不審に思った子供達は、みなで雑木林を探し回ってみたが、一向に見つからない。
缶蹴りに飽きて家に帰ったんじゃないかと思ったUさんは家に戻る事にしたが、S君は家にもいなかった。
Uさんは泣きそうになりながら母親にS君とはぐれた事を話し、大人達と一緒に再び城跡へS君を探しに出かけた。
30分ほど探しまわっただろうか。
S君はあの池の淵で倒れているところを発見された。
幸い怪我を負ってる様子は無く、寒さのために少し頭がふらふらするというくらい。
安心した大人達が、どうして池の前に倒れていたのかとS君に尋ねると、S君は奇妙な話を始めた。
「林の中に隠れていたら、首に縄を巻きつけた男の人に声をかけられたんだ。その人に腕をひかれて、池に連れて来られたんだけど、怖くなったから逃げた。男の人は、そのまま池の中に入っていっちゃった……」
S君の言葉に、その場にいた誰もが首を傾げた。
変質者がS君を連れ去ろうとしたのなら解る。しかし、水中に消えたというのはどういう事だろう。
池には氷が張っているし、そもそもこの寒い中、池に入れる筈が無い。
それでも、
「池の中に入っていった」
と言い張るS君に押され、大人達は池を調べてみる事にした。
Uさんも興味本意でついていったところ、少し氷が薄くなっている部分が目に留まった。
氷を割らないよう慎重にその部分を覗き込むと、池の中が透けて見える。
そこにUさんは見てしまった。氷の下に漂う、虚ろな死人の顔を。
Uさんの悲鳴で大人達も死体を発見し、すぐさま110番に通報した。
警察の捜査が始まって死体は引き揚げられ、その死体が一週間前から行方不明になっていた男性で、何者かに絞殺された後で池に沈められたらしい事が分かった。
その男性の首にはロープが巻きつけられており、顔も服装も、全部がS君を池に連れて来た男と一致した。
「きっと、誰かに見つけてほしかったんだろう」
大人達はS君にそう話して彼を慰めた。
彼はその言葉を受け入れたようだったが、後になって、Uさんだけに真相を語ってくれた。
「あの人、僕を殺そうとしたんだよ。だって『一緒に行こう』って言ってたんだから……」
(※暗さんからの投稿です。ありがとうございました)
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Title : 無題
「一緒に行こう」(Byショタコン)
NONAME 2017.01.06 (Fri) 20:15 編集
Re:無題
(淫靡)
2017.01.10 20:36
Title : 無題
いっしょにいこうとか言われると、もうエロいことしか頭に浮かばないw
キョン 2017.01.07 (Sat) 10:08 編集
Re:無題
ですよねー(ゲス顔)
2017.01.14 19:44