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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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2024.11.23 (Sat) Category : 

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昔はたのしかったよねえええええええええええええええ

2016.07.19 (Tue) Category : 誰も信じない人へ

120:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)15:56:38.77ID:K/gkcxibY
初投稿です。

今まで怖い話読むばっかだったけど、実際に怖い体験をして、解決し、自分の中でも落ち着いてきたので、ネットで話したくなり、書きます。

怖いと言っても、私が怖かっただけで、文章にしたら面白くないかも。
文章下手なので読みにくかったりしたらすみません。
あと書き溜めたら長くなった。すみません。



121:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)15:57:11.92ID:K/gkcxibY
私(K):会社員。20代・女。西日本在住。

19歳の時、家が引っ越す事になるまで住んでいた町がある。

で、一年ほど前、昔住んでいた町が懐かしくなって、今はどうなっているかと見に行った。

前に住んでいた家をみにいって(特に変わりなし)、その後遊んでいた近所あたりを散策。
その後通っていた小学校の方まで行った。

「K?」
同じ歳くらいの女性に声をかけられたが、誰だかよく分からなかった。

「そうですけど、すみません、失礼ですが・・・」
「えー誰か分からない?Nだよ、N」

(続きは『続きを読む』をクリック)


 









拍手[1回]



122:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)15:57:47.33ID:K/gkcxibY
N。
彼女は某震災の時に避難してきた同級生で、家が近かった事もありよく遊んでたし、登下校も一緒だった。

「N?全然わからんかった~!久しぶり~!え、なんでおるん?」
「出張でこっちに来たんだけど、懐かしくなってこの辺見に来たんだよ~」
「おお!私もだよ。今は引っ越してこのへん住んでないんだけど、久々に見に行こうかって思って」
「え、すごい偶然じゃない?」

私たちは子供の頃のこのあたりの話で盛り上がった。
あのスーパーで一緒に遊んだよねだとか、あそこに空き地があったとか、そういう話。

Nが、急に思い出したように手を叩いた。
「ねえ、小学校の裏手に山があったよね?」
「あったねえ。みんな秘密基地作ってはすぐ壊されてたよね」
「うんうん。ねえ、ちょっと行ってみない?」
「え?ダメでしょ。小学校の所有地なのに」
「確か裏手からだと、人に見つかりにくかったじゃん」
「ああ・・・」

その山は小学校側からだとアスレチックなどの遊具も取り付けられていて学校からも丸見えなんだけど、その裏側は団地に繋がっていて、ひと目みるとどこかの所有地とは分かりにくかった。

私は考えた末頷いた。
「分かった。見るだけね」



123:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)15:58:21.14ID:K/gkcxibY
私とNは、小学校の敷地をぐるりと周回するように山の裏手にいってみた。
昔はグラウンドも校舎も大きく感じたけど、大人になった今は小さく感じた。
グラウンドの遊具も記憶とはかなり様変わりしていて、懐かしいような、別の場所を見ているような、不思議な気持ちだった。

山は、全然変わってなかった。
昔も小学校側から山に入ってこっちから出て行くのが流行ったなぁ、と考えていると、急にNが、山の中に入っていった。
ズンズンと、躊躇なく。
「え!?ちょっとちょっと、入ったらダメでしょ!」
頭の中に職質される自分が浮かんだ私は必死でNを止めた。

急にNは無言になってしまい、私は走って追いかけて、Nの腕を掴んだ。
なんだかやたらと冷たい腕だと思った。
「N、ダメだって。入ったらコレ不審者でしょ。小学校だし、ヤバイって」
Nは答えなかった。
「N?なんとか言って」
Nの腕を強く引っ張ってこちらを向かせた。



124:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)15:58:49.90ID:K/gkcxibY
こちらを見たNの顔が、なかった。
なかった、っていう言い方が正しいかは分からないし、あれを文章としてどう表現したら良いか分からない。
のっぺらぼう、とかいうんじゃない。
空洞になってるのでもない。
頭はそこに存在してるんだけど、なんていうか、視覚がNの顔を認識しない。
ありそうなんだけど、ない。
そんな感じ。

私は腰が抜けて何もいえなかった。
元々怖がりだし、ヘタレだし、そのくせオカルト好きだし、もうそこでこれはオバケだと思った。

今度はそこらじゅうに響き渡るような声がNから発せられた。

「K(私の名前)~~~~~~~~~~~~~~~~!K~~~~~~~!
昔はたのしかったよねえええええええええええええええ
手をつないで帰ったりいいいいいいいいいいいいいいいい
F(他の友人の名前)と三人で遊んだりいいいいいいいいいいいいいい」

頭痛がするような大音量だった。



125:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)15:59:19.51ID:K/gkcxibY
私はもうなんていうか、混乱してしまって、足もガクガクするし、体に力も入らなくて、転びそうになりながら逃げようとした。
そこでもおかしな事が起きた。
山の出口はすぐそこなのに、走っても走っても全然近づかない。
そこに地面のコンクリートが見えてるのに、ランニングマシーンみたいに、足はずっと『そこ』を走ってる。
そのことに気付いてさらに混乱した。

その時、全然違う誰かの声が聞こえた。
「おいっ、何してる!?」
その瞬間、急にぱっと普通の世界みたいな感じに戻って、私は転げ落ちるみたいに山からおりた。



126:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)15:59:50.63ID:K/gkcxibY
声をかけてきたのは普通のおじいさんだった(ほんとに単なる通りすがり)。
私は心臓がばくばくで、なんとか今あった事を話そうとした。

「今、私の子供の頃の友達が、そこに、そこにいませんか?」
「は?」

意味が分からないというようにおじいさんが山の中を見て、
「誰もおらんよ」
と言った。
私は振り向くのがこわかったけど、でも確認せずにもいられなくて、そっと振り返ったけど、そこにはもう普通の山があるだけだった。

「今、私、この山で……ずっと声が聞こえてて。友達がこの中に入ったんですけど、急に、顔がなくなって、それで」
なんか、自分で言ってて途中からすごく胡散臭く聞こえてきた。
その証拠に、おじいさんも
「いや、なんかあったんなら警察に言え」
というような事を言って、胡散臭そうな顔で私を見ながら去っていった。

私は怖くて、急いで駅にいき、電車で自分の家に帰った。
周囲の人がまたあんな風になるんじゃないかって不安で仕方なかった。



127:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:00:12.39ID:K/gkcxibY
家に帰ってから家族に話し、会社でも同僚に話したり、飲み会で友達に話したりしたけど、「こわーい」程度の反応で、多分誰もそこまで信じてない。
私もそれから三ヶ月ほど何もなかったので、徐々に恐怖心が薄れ、誰にも話さなくなっていった。

ある日、とある友人から、
Fに私のLINEのIDを教えても良いかと聞かれた。
Fは小学校、中学校の同級生だが、何年も連絡をとっていないので、正直「友人」という呼び方があっているかは分からないが、まあとりあえず、元同級生だ。
ただ、仲介にあたった友人が信頼できる人物だったので、変なことはないだろうと了承した。

するとこんなやり取りになった。
長いやり取りだったので要約する

F:突然ごめんね。Nって覚えてる?

私はぞっとした。
Nとは3ヶ月前に出会った彼女だ。



128:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:00:34.44ID:K/gkcxibY
私:覚えてるけど、何で?
F:怖い事があった。私、この間会社からの帰り道に、Nに会った。
  久しぶりだねって話して、思い出話とか楽しくしてたん。
  それで、
「小学校にいかない?」
ってNに誘われた。
  もう夜遅かったし、そんな肝試しみたいな事できないって断ったら、ものすごい力で腕掴まれた。
  行こうよ、行こうよって何度も誘われて、だんだんNがヒステリックになってきて、怖くなって逃げ出した。
  その時に、後ろから
「K(私)も誘うから!三人で今度行こう!小学校じゃなくても良いから、昔遊んだところに」
ってものすごく、信じられないくらい大きな声で言われた。
  翌日からはNとは会わなかったけど、昨日また会った。
  怖くて違う道から行こうとしたのに、気付かれて、追いかけられて、
  「F~~~~~~~~~~~!」
って大声で呼ばれて急いで家に帰った。
  K(私)の名前が彼女から出ていたので、友人をつたって私の連絡先を聞いた。

要約するとそんな話だった。
これだけの話なら「怖いねー」で終わらせたかもしれないが、私もあの体験があったので、正直チビるかと思った。



129:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:01:09.56ID:K/gkcxibY
私:実は私もちょっと前に…

と、先日の話をしたら、Fに電話しても良いかと聞かれ、了承した。
以降は電話のやり取りになる。

F「ねえ、どういう事だろう。私かなり怖いんだけど」
私「笑わないで聞いてほしいんだけどさ、Nってもう死んでるんじゃない?それであれはNの幽霊とか」

洒落怖とかホラー映画とか、怖がりのくせにそういう話が大好きなわたしは早々にそう結論づけた。

F「ないでしょ!そもそも結構普通っぽかったよ。足もあったしw」
私「でも、私はNが普通の人間とは思えなかったんだよね…。大体さ、私と会った時は、出張でこっちに来たって言ってたんだよ。なのにFと会ったのは三ヵ月後で、しかも夜にそのへんいたんでしょ?おかしいでしょ……」
F「いや……、やめてよ、まじ怖いわ」
私「Fってまだ昔と同じとこ住んでるの?」
F「そう。小学校の近く。実家住まいだから」
私「私はあれからNとは会ってないから、そのへんの地縛霊とか……?」
F「とりあえず死んだ前提で話すのはやめようよwどうにかNに知られずに生きてるかどうか確認する方法ないかな?」
私「N転勤族だったしなぁ……。共通の友達もおらんし……」



130:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:01:35.39ID:K/gkcxibY
F「私おるよ」
私「ほんま!?」
F「Nって●●大学(超有名私大)出身なの」
私「まじ?めっちゃ頭いいな……」
F「私あそこに友達が二人ほどいってて、その子たちの話聞いてた時に、Nと同姓同名の名前が出た事があったん。私の小学校の頃の友達と同じ名前だわって言ったら、写真見せてもらったら、Nだったん。あの子らに言ったら生存確認くらいしてもらえるかも」
私「頼んでいい?」
F「うん」
私「Nには知られん方がいいと思うよ」
F「分かっとる」

という感じで電話が終わった。

結論から言うと、Nは普通に生きてた。
今は東京住みだそうだ。
某有名企業(大学と言い、ほんとのエリートだ……)に務めてて、バリバリのキャリアウーマンだそうだ。



131:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:01:59.88ID:K/gkcxibY
その報告の電話はFからもらったが、その時Fは半泣きだった。

私「どしたん?」
F「またNと会った……」
私「嘘でしょ?だって東京に住んでるんよね?」
F「また、遊ぼ、遊ぼって何度も何度も。そんで、K(私)に連絡がつかないから連絡先教えて、ってすっごい大きい声で言われて、もう怖くて。家の前まできて、そんな大声で叫ぶんだよ。でもさ、家族はそんな声聞いてないって言うの。ありえないよ!だって町内放送レベルの音量なんだよ!?もう気が狂いそうだよ。怖いよ」

私は考え込んでしまった。

そこで思い出した事がある。
関係があるかはその時分からなかったが、Nは中学時代、いじめられていた。
直接は知らないが、中学1~2年生の頃、彼女から相談を受けていた。



132:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:02:25.10ID:K/gkcxibY
ちょっと話が脱線するが、Nはいわゆる、男受けがよく、女受けが悪いというタイプの典型の女の子だった。
とは言え、別にぶりっ子じゃない。

顔はそんなに良くもない。
ただ、色白で、程よくぽっちゃりしていて、頬がピンク色で、髪がサラサラで、性格がおっとりしていて、人がよくて、素直で、ちょっぴり運動オンチっていう。
男性の方が聞いたら「良い子じゃん」と思うだろうし、実際良い子なんだが、こういう子はとにかく女からは受けが悪い。
顔がそんなに良くないからこそ、
「あいつブスだよね!(なのにモテやがって、と聞こえない言葉が続く)」
とか言われてしまう。

本人は男女分け隔てなく接しているつもりでも、彼女のようなタイプが男と話すだけで、女は陰口を言う。
女性の方は多分全員頷いてくれるんじゃないかと思う。



133:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:02:47.77ID:K/gkcxibY
Nが受けていたいじめは、Nのそういうところから来ていたのではないかと思う。
実際、最初の頃は女ばかりにいじめられていた、と。
ペンケースを隠されたり、イベントの班にいれてもらえなかったり、というところからはじまる。

その空気が男子にも伝わり、面白がった男子らが今度は雑巾をNに投げたり。
暴力沙汰にはなってないが、Nは誰にも言えず、私はよく相談を受けていた。
私は最初は親身に聞いていたが、親に言いなよと言っても
「言いたくない」
とばかり言うNの状況は改善せず、私は家が遠かった事もあり話を聞く以上のアクションは取らず、お互い高校受験がせまってくると、ほとんど連絡をとらなくなった。

ただ、
「小学校に戻りたい」
と執拗に言っていたNの言葉が今になって蘇ってきた。

私「Nに連絡とれんかな」
F「まじ!?」
私「だって東京にいるN自体は普通なんでしょ。なら話しても平気でしょ。その友達から連絡先聞けるかな」
F「……まあ、聞いてみるわ」

その後、Fから、Nの連絡先をもらった。



134:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:03:19.19ID:K/gkcxibY
電話番号も教えてもらったが、最初から電話はなぁ、と思ったので、とりあえずLINEで連絡をとった。

結果、Nはものすごく喜んだ。

N:K~~~~~~~~!?!?やばい、めっちゃ久しぶり~~~~!元気~~~~???

みたいな。絵文字やスタンプを使った可愛らしいラインだった。

私:久しぶりだね!最近Fと連絡とってて、Nも昔よく遊んだよねって話してたら懐かしくなって。

と、本題は伝えなかった。

N:本当?!私も、KとFに会いたいってずっとずっと思ってた!ほんとにほんとに思ってた。

なんかグイグイくるな、とちょっと気になった。



135:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:03:50.05ID:K/gkcxibY
私:今東京なんでしょ?
N:そうだよ~。頑張って働いてるよ!Kは?
私:私も一応OLやってるよー。
N:えー!OLのKみたい!会いたい~!すっごく会いたい!今どのへんに住んでるの?

私はざっくりとした住所を教えたんだけど・・・

ああああああああああ~~~~~~~~!!!!!!!
まじで、ほんとに、解決した今でも、教えるんじゃなかったって思う。
この少しあとに起こる出来事が完全にトラウマになったので。

N:へえ、このへんなんだ。今グーグルマップで見てるよ。

は!?!?
いや、別に良いけど、普通友達の住所聞いて、グーグルマップですぐに検索するって変じゃないか?

N:ねえ、今●●っていう看板が見えるとこ見てる。ここから近い?
私:うん。そこから………



136:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:04:17.43ID:K/gkcxibY
変だなと思いながらも、私は自分の家への詳細を教えた。
Nの幽霊(?)の事は忘れてた訳じゃないけど、このNはちゃんと生きてて実在するんだし、アレとは無関係だろうって思ってた。

N:あっ、あった!ここ?わ~~素敵な家~!遊びにいきたいー!めっちゃいきたいー!
私:まじで(笑) そんな良い家でもないけど、もし今度こっちきたら遊びにきなよ!
N:うん!いや、もう今日いく!今日いっちゃう~!
私:まじで(笑) ウケる(笑)

ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!!!!!!!!!!!!!!!!!

その瞬間だった。
窓がすごい勢いで叩かれた。
私はNとやり取りしている緊張感もあって
「わあっ!」
と声をあげながら窓を見ると、窓ガラスからNが見ていた。
笑って、楽しそうに、
「きたよ~~~~~~」
って言ってる。



137:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:04:39.88ID:K/gkcxibY
嘘でしょ!?と思って、泣きそうになりながら階下にいる両親を呼んだ。
両親がくるまでに、

私「え、Nなの?」
N「そうだよおお。久しぶりだねえ」

という短いやり取りがあった。
もう死ぬかと思った。
何で?東京にいるはず。嘘だったの?と泣きたくなった。

両親が何事かと部屋にきて、
「そこに人がいる!」
と半狂乱で指差す私に、両親は窓の外を確認して、
「何もいないよ……」
と不気味そうに言った。
実際、窓の外を恐る恐るみたら、もう誰もいなかった。



138:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:05:04.91ID:K/gkcxibY
あまりに不安で仕方がなかったので、警察を呼び、パトロールしてもらう事になった。
詳細を話している時に、申し訳ないと思ったが、Nの話もした。
ラインのやり取りを見てもらい、Fとの一連のやり取りも話した。
警察にNが働いている東京の会社を告げると、警察がその会社に電話をし、Nが今日出社していたかという確認をとると、今日の9時前に出社し、20時過ぎに退社しているという。
まじかよ……と思った。
(冒頭にも書いたが私は西日本在住だし、20時過ぎからこっちにくるのは絶対無理)

私の話がオカルトめいていたせいか、もしかしたら警察はあまり信じていなかったかもしれなくて、パトロールを今夜から数日してもらえる事になって、また何かあったら知らせてほしいとの事だった。



139:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:05:32.70ID:K/gkcxibY
警察が帰ったあと、Fに電話して、泣きながら報告した。
Fも泣きそうだった。

F「なんなんだろ、これ……」
私「家教えた直後にアレだもん。Nが絶対関係してる」

私たちは以下のふたつの説を考えた。

・こっちにいるNは実はNじゃなくて別人。Nと通じていて、私たちに嫌がらせをしている
・Nをかたった幽霊。

ただ、やっぱりどっちかというとオカルト系なんじゃないかと、そういう結論になった。

私は檀家の住職に相談してみることにした。
優しくて法事の時の説教もこちらに分かりやすいように話してくれるし、昔から知ってる人だから話しやすいと思った。
葬儀なんかで忙しいらしくて、なかなかご本人と連絡がとれなくて、電話をもらったのは翌々日の昼間だった。
その間はNと出会う事はなく、Fも何事もなかったそうだ。



140:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:06:27.39ID:K/gkcxibY
お坊さん「ごめんなさい、連絡が遅くなって」
私「いえ、お忙しいのにすみません。あの、ちょっとご相談があって」

私は今までの出来事をできるだけ細かく話した。

お坊さんは話をじっと聞いたあとに、考えるように言った。

「Kさん、これは私の推測だから、これが本当かどうかは分かりません。この推測が間違っている可能性もあるから、事件の可能性も捨てず、気をつけて過ごしてほしいんです」
そう前置きをしてからお坊さんは言った。

「Nさんは、生霊を飛ばしているのかもしれません」
「生霊って、あれですか、嫉妬とか恨みとかを強く念じすぎて呪いになっちゃうとかの」
「そうですね。Kさんは、Nさんが中学時代いじめられていたと言っていましたね」
「はい」
「小学校に戻りたいと言っていた、と」
「はい。……あっ、Fも私も、小学校の頃遊んだところに行こうって誘われました」
「そう。もしかしてですけど、彼女は、今でも小学生の頃に戻りたいのかもしれない」
「ええ……?でも、いじめは中学の時の話だし。その後は良い大学に入って良い企業に入って」
「そこでも辛い思いをしているのかもしれませんよ」
「……」



141:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:06:58.76ID:K/gkcxibY
お坊さんは、
「あまり長くはお付き合いできませんが、もしよかったら、今週末にでも、そのFさんと、その小学校周辺を一緒にまわってみましょうか」
「えっ、いいんですか」
「はい。ただ、私に何ができるかは分かりませんけどね。あと、葬儀などが入った場合はお付き合いできません。それで良いですか」
「良いです。すみません、お忙しいのに」

Fに連絡すると、ぜひに、との事だった。
幸いお坊さんも時間がとれたので、日曜日、お坊さん(袈裟とかじゃなく、普段着ね)と、Fと、私で、小学校周辺をうろついた。

私「この間は、ここでNと会ったんです」
お坊さん「そうですか……」
三人で周辺をうろついていたが、特に何もなく、時間だけが過ぎていった。



142:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:07:22.83ID:K/gkcxibY
あまり長時間拘束しても申し訳ないし、そろそろ帰ろうかという時、
「あっ!KとFだ~~~~!」
とすごく嬉しそうな声が聞こえてきた。
私とFは硬直した。Nだった。

「嬉しい!三人で遊びたかったんだ!ずっと!ずっと!ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと」
『ずっと』を繰り返すNに、私とFは完全に引き攣っていた。
逃げ出したかったが、その前に、お坊さんが
「こんにちは」
と穏やかにNに話しかけた。

Nはその時はじめてお坊さんに気付いたような顔で、
「どなたですか?」
と問い返す。
お坊さんは
「Kさんとお友達の住職です。Mといいます」
と自己紹介をした。

すると、急にアレが起きた。
最初に会った時に起こった、Nの顔がなくなるやつ。
私は絶句して、Fはぶるぶると震えていたが、お坊さんがぎゅっと私たちの手を握った。



143:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:07:45.24ID:K/gkcxibY
Nは、
「友達なんですかあああああああああああいいなあああああああああああああああああ」
と、また例の大音量で話し始めた。
怖くて仕方なかったが、お坊さんは、
「ちょっと一緒にお話しましょうか」
とにこにこしながらNに語りかけた。

嘘でしょ、と思ったが、小学校近くの公園に四人でむかい、
(Nはその間消えたり現れたりした。もう私は気を失う寸前だってくらい怖かった)
ベンチに腰掛けて話した。
そこは昔、よく三人で遊んだ公園だった。
その時は懐かしいなんて思う心の余裕がなかったが、Nはしきりに
「ここ懐かしいいいいいいいいい!すごく懐かしいいいいいいいいいい!」
と騒いでいる。



144:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:08:16.37ID:K/gkcxibY
お坊さんは、私たちに、昔はどんな事をして遊んだか、という質問からはじめた。
私とFは怖くてほとんど何も話せなかった。
Nがほとんど一人で喋っていた。
彼女の言葉は時々途切れたりした。

「あそこの……――ぉぉ、ブランコでよくふざけて絡まったり……」
時々
「ね?」
と話をふられた。
最初は会話して良いものか分からなかったが、お坊さんに
「ほら、お話しましょう」
と優しく諭され、次第に話せるようになっていった。

同級生の話、好きだった男の子の話なんかをしたあとに、Nが
「あああ、小学生に……戻りたいぃ……」
と言った。

お坊さん「戻りたいのは、小学生の頃?」
N「はいぃ……。だって、その後、何もいい事なかったし。明日も会社いくのやだ。死に……ううん、生きる。生きる生きる生きる。生きるから、お願い、つらい、つらいの」
お坊さん「そうか、辛いか」
N「つらい、つらい、つらい」
そこから一分くらい、Nが消えた。

いなくなったのかと思ったが、お坊さんが、
「まだ」
と言ったので、そのまま待った。
またNが出てくる。



145:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:21:34.98ID:K/gkcxibY
N「わたし……友達、いない」

お坊さん「いるよ。私とたくさん話しただろう。わたしと友達だ」
N「……」
お坊さん「Kさんも、Fさんも友達だよ」

一瞬ぎょっとしたが、でもNが生霊を飛ばしている(?)理由はなんとなく察しはじめたので、私もFも頷いた。
私「友達だよ」
F「話くらいなら、いつでも聞くよ」
N「でも、でも、もう、毎日が、つらくて」
私「会社もつらい?やめても良いんじゃない?」
N「でも、頑張って、しゅうしょく、したのにぃ」
お坊さん「頑張ったね。でも、頑張らなくても良い時だって、ありますよ」
F「こっちにきたら良いよ」

話がそのへんまで進んだ時に、ふっとNが消えた。



146:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:22:17.63ID:K/gkcxibY
私「まだですか?」
お坊さん「……分からないけど」
私「分からないんですか?」
お坊さん「私もこういうのははじめてだから。話には聞いた事あったけど、こういう事もあるんですねえ」

苦笑しながらお坊さんが立ち上がった。

「でも、原因は分かったでしょう?ここで『あの』Nさんと話すのも良いけど、根本はNさん本人にあります。電話でもして、話を聞いてあげたらどうでしょう。それと、怖いかもしれないけど、『あの』Nさんも悪い事はしてないでしょう?」

私「いや……山に引きずりこまれそうになりました」

「懐かしい場所で一緒に遊びたかったんでしょう。またそういう事が起こったら、今みたいに話を聞いてあげてください。少なくとも、そこで殺されるとか、怪我をするとか、そういういわゆる怖い話のような事は起こりません。霊にはそこまでの力はありません。呪い殺すとか、そういう話が全くこの世にないという訳ではないけど、そういった呪いはもっと大掛かりな手順がいるから。Nさんはそういう類の人ではないですよ。ただ、君たち二人は、本物Nさんと少しずつで良いから、話をしてあげてください」



147:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:22:38.91ID:K/gkcxibY
お坊さんが帰り、Fとはカフェで話をして解散した。
お互い、Nに電話してあげようという話になった。

最初の電話は他愛もない話で終わったが、三度目の電話のあと、私にちょうど東京出張の話が入り、怖かったがNを誘って飲みにいった。

Nはすごく嬉しそうだった。
帰ってほしくない~!ずっと東京にいて~!
としょっぱなから言われた時はちょっと引いたが、楽しく話をした。

二軒目でゆっくりしている時に、Nが
「重い話なんだけど、聞いてくれる?」
と話を切り出してきた。

中学時代いじめられていたが、高校、大学でもいじめられ、会社でも嫌がらせを受けているという。
いじめの内容は、ひどくもなく、かといって受け流す事もできないものだった。

最初書いた通り、彼女は同姓に嫌われやすい感じの子なんだけど、やっぱり女にいじめられていたらしく、高校では2年生の途中から無視されるようになり、大学では同サークルの先輩の彼氏を取った(男から告白されたらしい)として聞こえるように陰口を叩かれ続け、会社ではそのサークルの先輩の友人がいてちくちくと地味な嫌がらせを受けているらしい。



148:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:22:59.15ID:K/gkcxibY
ひとつひとつは大した事なくても、ずっと続いていると爆発しそうになり、最近は小学校の頃の事ばかり考えていた(この辺お察し)。
あの時が私の人生の中で一番楽しい時期だったかも、とNは苦笑気味に語っていたが、ああいう出来事があった私としてはNは本当に苦しいんだろうな、と思った。

N「この間、Kの住所聞いてグーグルマップで検索してたじゃん、私」
私「あっ(トラウマ)、う、うん」
N「あれさ、キモかったよね、って後から気付いて。ごめんね。私さ、なんかちょっと病んでるよね、ってよく言われるんだ。でもさ、自称病んでる、みたいな子っているじゃん。ああいう子にはなりたくなくて、誰にも言わなかったんだけど、私やっぱおかしいのかも。Kに対しても、この間のラインのやり取りとかずーっと見てて、思い返したりしてんの。やばいでしょ」
私「うーん……」

実際、グーグルマップはちょっと、いやかなり引いたが、それを言ってもはじまらないと思って、その話題は流し、
「会社やめて、こっちで休んでも良いんじゃないかなあ」
と提案してみた。



149:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:23:20.45ID:K/gkcxibY
「少なくとも私とFがいるでしょ。そしたら(少なくとも生霊を飛ばすような事はなくなり)少しマシになるんじゃないの」
N「あー!それほんと楽しそう!そうしたい!」
「そうする?そうした方が良いんじゃない?」
N「そうだな……。マジで考えてみる」

そんな感じの会話で終わり、別れて、私は地元へ戻った。

Nはまだ会社をやめてないけど、でも今年中にやめるかも、と言っていた。
こっちに引っ越してくるかは分からないけど、でもまだ連絡は取り合っているし、これからも取ろうと思ってる。
Nの生霊はあれから見てない。

っていう話。


おわり



150:本当にあった怖い名無し[sage]2016/07/13(水)16:23:46.98ID:K/gkcxibY
長くなった。申し訳ないです。


引用元:ほんのりと怖い話スレ その118
http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1468075799/120-150



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Title : ぶっちゃけ、無いっつー

よ「必然レベルは配ってまわるくらいなのに、具現化が不十分なのは、ワタシのコンプレックスが余人には心理的マスクとして作用して、在るのに認識不能にしていたのか! ふさふさを認識できない君たちが間違っているのだ!」

砕天 2016.07.20 (Wed) 03:57 編集

Re:ぶっちゃけ、無いっつー

うるせええええええええええええあああああああああ!!!!!!

2016.07.26 18:57

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