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アンティーク着物
2015.07.31 (Fri) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
748本当にあった怖い名無しsage2005/12/09(金)18:54:27ID:FjgSlwyT0
うちの姉が以前、すごいアンティーク着物に凝ってた。
それこそ箪笥と行李を新しく買うぐらいに。
確かに見ていて綺麗だなーとは思うが、当時リア厨だった俺には、何でそこまで買い漁るのかがさっぱりだった。
そんな一昨年のゴールデンウィーク頃、姉が京都にデートに行った帰りに、昭和初期くらいの訪問着(と言ってた)を持って帰ってきた。
鶯色で梅とか松とか、おめでたそうな柄だった。
姉は
「彼氏が選んでくれた~vv」
と姿見の前で羽織って大騒ぎ。
母と祖母も二人で
「綺麗やわ~」
とか
「ええ物やわ~」
と大騒ぎ。
俺はというと、和室で親父とごろ寝しながら騒ぎを聞いていたんだが、いきなり姉母祖母が押し寄せてきて、親父ともども追い出された。
どうやら衣文掛け?に飾るらしい。
俺はふてくされて自室で寝た。
目が覚めると、既に午後10時くらいだった。
「うわー晩飯食い損ねたー」
とドアを開けると、なぜか家中シーンとしている。
階段を下りると、まず食卓に、母と祖母がいた。
緊張した顔で、和室の方を見ている二人。
俺を見ると、厳しい顔で手招きする祖母。
なぜか手には肉切包丁。
さらに母の手にはすりこぎ。
(続きは『続きを読む』をクリック)
うちの姉が以前、すごいアンティーク着物に凝ってた。
それこそ箪笥と行李を新しく買うぐらいに。
確かに見ていて綺麗だなーとは思うが、当時リア厨だった俺には、何でそこまで買い漁るのかがさっぱりだった。
そんな一昨年のゴールデンウィーク頃、姉が京都にデートに行った帰りに、昭和初期くらいの訪問着(と言ってた)を持って帰ってきた。
鶯色で梅とか松とか、おめでたそうな柄だった。
姉は
「彼氏が選んでくれた~vv」
と姿見の前で羽織って大騒ぎ。
母と祖母も二人で
「綺麗やわ~」
とか
「ええ物やわ~」
と大騒ぎ。
俺はというと、和室で親父とごろ寝しながら騒ぎを聞いていたんだが、いきなり姉母祖母が押し寄せてきて、親父ともども追い出された。
どうやら衣文掛け?に飾るらしい。
俺はふてくされて自室で寝た。
目が覚めると、既に午後10時くらいだった。
「うわー晩飯食い損ねたー」
とドアを開けると、なぜか家中シーンとしている。
階段を下りると、まず食卓に、母と祖母がいた。
緊張した顔で、和室の方を見ている二人。
俺を見ると、厳しい顔で手招きする祖母。
なぜか手には肉切包丁。
さらに母の手にはすりこぎ。
(続きは『続きを読む』をクリック)
749本当にあった怖い名無しsage2005/12/09(金)18:55:22ID:FjgSlwyT0
ええええ!?と思った瞬間、和室の方から
ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ!!
と、摩擦音のような音がした。さらに緊張する祖母と母。
「手伝ってきてくれ、おまんは力あるから!!うちは○○(←聞き取れなかった)持ってくる!!」
内心チビリそうになりながら、そっと戸に手をかける俺に、祖母が握らせたのは「出刃包丁」
覚悟を決めて一気に引き戸を開けると、目の前には父と祖父が身構えて立っていた。
部屋の真ん中には、手と足の生えた、緑色の布の塊。
それが部屋の真ん中でぐるぐる回っている。
多分、あれは姉だ。
しかし、見えている手がおかしい。二対ある。
手が震えて、何も出来なさそうな俺をみて、祖父が父に言った。
「ええか、先におまんが押さえ。俺が着物剥ぐ」
「ん。いくで」
回っているものに飛び掛る父。しかし相当強いらしく、引きずられてしまう。
出てる手に引っ掻かれまくる父を見て、はっとわれに返って俺も飛び掛り、何とか動きを鈍らせる。
祖父がそのスキにそいつの着物を引っぺがした。
750本当にあった怖い名無しsage2005/12/09(金)18:57:07ID:FjgSlwyT0
やはり中味は姉だった。
しかし、着物をはがしても治まる様子が見えず、父に噛み付き、犬のように首を打ち振る姉。
父の血が当たりに飛び散る。
もう手が痺れてきて、「あ、だめだ」と思った瞬間、ガラガラガラッと大きな音を立てて戸を開け、祖母が突進!
薄茶色い液体を着物にぶっ掛けた。
やっと父から口を離した姉を、母が布団でくるみ、上から縄で縛り、納戸の中に押し込んで鍵をかけた。
その翌日、庭で着物を燃やした。満身創痍の父と、俺と、祖父の三人は、その灰をたっぷりかけられた。
姉は、克明に出来事を覚えているらしいが、どうしても話してくれなかった。
母と祖母の持ち出した液体も、灰をかけられたことも、あの着物のことも、未だに俺には分からないままだ。
718711sage2007/07/30(月)06:40:04ID:bXo3mscb0
ちなみに前突っ込まれなかったから書かなかったが、「おまん」って言うのは自分の地方での「お前」って意味なww
進学してからぽろっと口に出してドン引きされてしまった。
あと、後日談にも満たないことだけど書いておく。
着物ってのは、「同じもの」は世界に一枚・または極少数しか存在しないと思ってる奴が多い。
実際、アンティークなどの昔の着物はそういうことが多い。
戦争による焼失や経年劣化、使用したための痛みなどで年月とともに「同じ」着物は減っていく。
だが、1や0に必ずなるとは限らない。
特に人気だった柄の着物などは、田舎では戦火を逃れて、いろんな地方に残っていたりする。
俺の進学したのは、実家から遠く離れた地方都市だった。
大学ではクラブやサークルの勧誘が連日続き、部活の公開見学会なども行われていた。
俺はそこで再開してしまった。
こげ茶色の髪の毛をアップにして、慣れた手つきで茶をたてていた若い女性の着物。
あれは間違いなく、俺の祖母が燃やしたものと同じものだった。
あの化け物は、「あの」着物に憑いていただろうから、大丈夫だとは思うのだけど未だに不安は拭い去れない。
719本当にあった怖い名無しsage2007/07/30(月)06:49:58ID:B5ZDVOEr0
>>718
その後、お姉さんから当時の話は聞けないんですか?何でそうなったとか・・・
720本当にあった怖い名無しsage2007/07/30(月)07:01:35ID:bXo3mscb0
全然あのことについては話してくれない。
単に着物になにか憑いてたってだけだと思うんだけど祖母の液体や灰掛けについては俺もさっぱり分からん。
母と祖母は「そのこと聞くな!」って威圧オーラむんむんだし父や祖父の方は詳しく知らないみたいだし、あれはもしかしたら女にしか教えちゃ駄目な物なのかもしれない。
ちなみに姉ちゃん去年結婚したよ。今は横浜に住んでる。
でも着物はまだ全部持ってる。
懲りてない。
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Title : 無題
甲州弁ですね。
NONAME 2015.08.05 (Wed) 15:52 編集
Re:無題
そうなの?
2015.08.07 17:38
Title : 無題
テレビで堂々と紹介されてたね
「おまん こっちんこうし!(あなた、こちらに来てください)」
ほ、方言だぞ!
おさけ 2015.08.07 (Fri) 12:28 編集
Re:無題
お万の方って歌あったなぁそういえば
2015.08.13 20:35