忍者ブログ

都市伝説・・・奇憚・・・blog

都市伝説を中心にホラー、オカルト系の話題をお楽しみください。 メールはyoshizo0@hotmail.co.jpへ ☆☆投稿やまとめて欲しい話題のタレコミなど、情報提供受付中! ☆☆ありがとう5000万ヒット!☆☆

[PR]

2024.11.26 (Tue) Category : 

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

オンボロデパート

2015.05.17 (Sun) Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象

188:1/6:2007/08/02(木)19:00:06ID:g8J70gWQ0
予期せぬ時に予期せぬ出来事が起きると、どうして良いか分からなくなる。
これは、俺が先日体験した話。

俺はその日、市内のデパートに買い物に行った。
デパートと言っても大手のところではなく、ちょいと古い小さなデパート。
雨が降っていたこともあり、平日の昼間、お客はあまり居なかった。

俺は5階にある紳士雑貨で目当ての物を買い、さて帰ろうと思ってエレベータに乗った。
上から降りてきたエレベータには、2人のお客が乗っていた。ちなみにエレベーターガールなんて洒落たものは居ない。
4階に着き、お客は2人とも降りる。エレベータには俺1人。
そのまま下がっていき、3階を過ぎたときだった。
突然エレベータが止まり、電気も消えた。

(続きは『続きを読む』をクリック)


 









拍手[4回]



189:2/6:2007/08/02(木)19:01:13ID:g8J70gWQ0
どうやら停電のようだった。
これには焦った。「うぉっ」とか素で言ってしまった。
誰も聞いてなくてよかった。

しばらくすればすぐ動き出すだろうと思ったが、どうにも落ち着かない。
なにしろこのエレベータ、窓がない。しかもなぜか非常灯もつかないので完全に真っ暗。このオンボロデパートめ。
明かりが欲しかったので、俺は携帯を取り出した。
ぼうっと明るくなる。なんとなく落ち着く。
エレベータ内の奥に立っていた俺。
携帯から顔を上げて何気なくドアの方を見た。

操作パネル板とは逆側の角に、誰かが後ろを向いて立っていた。



190:3/6:2007/08/02(木)19:01:54ID:g8J70gWQ0
よくある、髪の長い白い服を着た・・・というものじゃなかった。
暗くて色はよく分からなかったが、ワンピースを着たショートカットの女性だった。
俺以外乗っているはずがないのに、そこに居た。
俺は固まった。ほんの数秒だろうけど、俺は動けなかった。
それを見たくなかったが、なぜか視線をそらせなかった。

心の中で、お願いだから振り向かないでくれ、と祈った。
声も出さないでくれ、動かないでそのままじっとしていてくれ、と祈った。
もしそいつがこっちを向いたり、何か、きっと恐ろしい声で何か言ってきたら、俺は永遠に叫び続けることになると思った。
自分の叫び声で気が狂ってしまうと思った。



191:4/6:2007/08/02(木)19:02:34ID:g8J70gWQ0
俺は携帯を切った。今度は明かりが怖かった。
馬鹿げてるかもしれないが、その明かりのせいで、そいつがこっちを向いてしまうのではないかと考えた。

徐々に暗闇に目が慣れてきた。
そいつは相変わらず、角に頭を付けるような格好で、こちらに背中を向けて立っている。
俺はじっと固まっている。嫌な汗がたくさん出てきた。

・・・するとそいつが動いた。
背中を向けたまま、操作パネルの方に動いていった。
歩いている感じではなかった。滑るように、音もなく動いた。
俺はなんとか叫ぶのを堪えた。声を飲み込んだ。
そいつは操作パネルの前に立った。



192:5/6:2007/08/02(木)19:03:30ID:g8J70gWQ0
俺はもう、ガタガタ震えていたと思う。もうダメだ、もう限界だ、と思った。
そいつが手をあげて、最上階のボタンを押した。
暗かったはずなのに、そいつの指はよく見えた。爪も剥がれてボロボロの指だった。
そしてゆっくり振り向いて、低い、低い声でこう言った。
「何階から、落ちますか?」

死人の顔。言葉では言い表せない。
俺はそれと目を合わせてしまった。いや、目なんてなかった。黒い眼窩を見た。
俺は限界を超えた。俺の身体が、叫ぶために息を大きく吸い込んだ。
さぁ声の限り・・・という瞬間、パッと明かりが点いた。エレベータの稼動音がした。
アナウンスの声が聞こえた。
「一時的な停電により、お客さまには大変ご迷惑を~・・・」

そいつは消えていた。

俺は無事に、エレベータから出ることができた。



193:6/6:2007/08/02(木)19:04:15ID:g8J70gWQ0
あとで、昔そのデパートの屋上から飛び降り自殺をした女性が居る、という話を聞いた。
ああいった古い建物にはよくある話かもしれないが、俺は信じた。
俺はもう、あのデパートには行かない。
1人でエレベータには乗らない。
今度は無事に済む気がしない。
あの顔とあの声は、一生忘れられそうにない・・・。
PR

この記事にコメントする

Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

スポンサードリンク
ブログ内検索
カテゴリー
最新コメント
[10/25 ukvartiraFum]
[10/04 NONAME]
[09/30 NONAME]
アクセス解析
カウンター

Powered by [PR]

忍者ブログ