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ロッククライミングをするために岩場へ向かう途中のこと。
2018.09.24 (Mon) | Category : ミステリー・不思議な話
446名前:⑦⑦⑦ 2018/09/24(Mon)09:56:33
知り合いの話。
ロッククライミングをするために岩場へ向かう途中のこと。
狭い登山道の向こうから、誰かが歩いてきたという。
片足を引き引き、頭も左右にふらふらと、奇妙な歩き方をしていた。
さては怪我でもしたのかと、彼は小走りに駆けよった。
登山者は近くで見ると、それはひどい有様だったらしい。
折れた手足からは骨が突き出し、シャツはどす黒く染まっていた。
頭の鉢は欠けて脳漿らしきものがこぼれている。
歩いてはいたが、明らかに滑落死体だった。
しかし、それ以上に彼を恐怖させたのは、その登山者の顔だった。
虚ろな目を見開いたその顔は、間違いなく彼自身のものだったのだ。
硬直した彼の横を通り過ぎ、彼の亡骸は麓の方へ下っていった。
彼はその日、予定していた岩登りを取り止めたという。
(※⑦⑦⑦さんからの投稿です。ありがとうございました)
.
知り合いの話。
ロッククライミングをするために岩場へ向かう途中のこと。
狭い登山道の向こうから、誰かが歩いてきたという。
片足を引き引き、頭も左右にふらふらと、奇妙な歩き方をしていた。
さては怪我でもしたのかと、彼は小走りに駆けよった。
登山者は近くで見ると、それはひどい有様だったらしい。
折れた手足からは骨が突き出し、シャツはどす黒く染まっていた。
頭の鉢は欠けて脳漿らしきものがこぼれている。
歩いてはいたが、明らかに滑落死体だった。
しかし、それ以上に彼を恐怖させたのは、その登山者の顔だった。
虚ろな目を見開いたその顔は、間違いなく彼自身のものだったのだ。
硬直した彼の横を通り過ぎ、彼の亡骸は麓の方へ下っていった。
彼はその日、予定していた岩登りを取り止めたという。
(※⑦⑦⑦さんからの投稿です。ありがとうございました)
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人間じゃない
2018.09.22 (Sat) | Category : ミステリー・不思議な話
245:本当にあった怖い名無し:2007/09/02(日)21:35:00ID:P+u5kaFn0
最近エニグマスレのことを知り、皆さんの体験談を楽しく、時々おびえつつ拝読しております。
私も参加させてください。
7歳の長男の話です。
いわゆる「視える子」らしいのですが、彼から聞き出す話のことごとくが一般的な霊感体験談からズレてて興味深いんです。
長い髪の女や不思議な子どもなんかは一切見えないくせに、
「空中浮遊する目玉の親父まがいのもの」
やら
「鬼火を引き連れて行進する骸骨」
やら
「後ろ手に縛られてうなだれる鬼」
やらは思い出したように見てくれます。
お前は鬼太郎か。
私としては、ぶっちゃけ彼の作り話でも構わないんです。面白ければ。
これって親バカってやつなんでしょうかね。
今回の話は、先日いっしょにシャワーを浴びながら聞き出したものです。
お盆が近かったので、亡くなった父が帰って来るのは見えないもんかね、と話を振ったら、おじーちゃんは見えないけど一年くらい前にこんなことあったけどおとーちゃんに話したっけ?おばけじゃないけど変なの見たよ、と語ってくれました。
246:245:2007/09/02(日)21:41:31ID:P+u5kaFn0
以下、長男の語ったおはなし。
----------------------------------------------------------------------
お母ちゃんと公園に行ったら、ぼくよりちょっと背が高いくらいのお兄ちゃんがいたんだけど、変だったの。
ぼくは背がちっちゃいから、その子もあんまり大きい子じゃなかったと思う。小学二年生くらいかなあ。
その横におじいさんが立ってた。ジャージみたいな黒い服を着た、ひげのおじいさん。
首がすごく曲がってたの。
顔が胸の前に垂れ下がるくらい。
それで、お兄ちゃんと背の高さがまったく同じ。
ぴたっとくっついて立ってたから分かったんだけど、おんなじ背の高さだった。
うん、おばけじゃないよ。
だってぼくが何回もちらちら見たのにずっとはっきり見えてたもん。
話もしてたし。
そうだよ、お兄ちゃんに話しかけてたの。
えーっとね、たぶん怒られてた。おじいさんが怒ってたの。
でもお兄ちゃんは、おじいさんとちがう方を向いて、はははって笑ってた。
ぼくだけじゃないと思うよ、おじいさんに気付いてたのは。
みんなわざと見てなかっただけ。
おじいさんを見ないように、ちがう方向を向いてたの。
ちがうよ、みんな知ってたもん。
だって、公園にいっぱいいっぱい人がいたのに、お兄ちゃんのまわりだけ人がいなかったもん。
みんな知ってたんだよ。
あのおじいさんは人間じゃないって。
251:本当にあった怖い名無し:2007/09/02(日)22:47:44ID:N9bLyzxKO
>>246
最後の一行こえーよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
255:245:2007/09/02(日)23:36:55ID:P+u5kaFn0
>>251
ボキャブラリに乏しい小学一年生から聞き出した話を私が再構成したものですので、元々はこんなに理路整然とした話ではないです。最後の一行も、実際はこんな感じ。
おばけ?「ちがうよ」
じゃあ人間?「うーん…ちがう」
なんで?「だってこわかったもん」
見た目が?「うん、見た目もこわかった」
じゃあ普通のおじいさんなんじゃないの「うーん…そうかもしれない」
怖そうな人だからみんな知らんぷりしてたんだね「うん、お兄ちゃんも知らんぷりしてた」
えっ、真横で話しかけられてるのに?「うん」
見えてないってこと?「多分そう。でも横にいることは知ってて、わざとちがうところを見てたと思う。ほかのみんなもそう」
やっぱり…おばけなんじゃないの?「ちがうよ。ずっと見えてたし、他の子も知ってたもん」
ところで、おかあちゃんには言ったの?「うん。でも、おかあちゃんはおじいさんってどこよ、って言ってた」
(―ぼうず、それを「おばけ」って言うんだよ、多分…)
私は「ぬらりひょん」か「貧乏神」で間違いないと思います。
253:本当にあった怖い名無し:2007/09/02(日)22:57:52ID:UoAPsZFX0
7歳か、もっと親に構ってほしいんだろうな、きっと。
256:245:2007/09/02(日)23:50:18ID:P+u5kaFn0
>>253
あまりにもオモシロ話ばっかりなので、そうかもなと私も思います。
なんにせよ、ありきたりの幽霊話でないオモロ報告をこれからも聞ければ、と思います。
なお、「おじいさん」のスペックについてですが、たどたどしい話を総合するに、小人症の背むし男(差別的表現でスミマセン)なんじゃないかと思います。
息子は「顔が垂れてた」とやたら言ってましたが、正直なところ、なんのこっちゃよく分かりません。
257:本当にあった怖い名無し:2007/09/02(日)23:50:37ID:FbYNGImAO
う~ん…ちょっと誘導尋問はいっちゃってる気も。
○○だったの?とか具体例出すと、小さい子はそのまんまのっかっちゃうし、もしそれを本人は否定したとしても、本当に言おうとしてたもの(見たもの)が、その「○○」って言葉のせいで、影響うけて変化しちゃったりするし。
せっかくの不思議体験、ひたすら「うん、うん」と相槌に徹していっぱい聞き出して欲しい。
258:245:2007/09/03(月)00:10:19ID:m+MBsEUL0
>>257
おっしゃる通りですね。気をつけなきゃ。
普通っぽい幽霊談もないではないんですけどね、
それよりは「屋台の影にひそんでいた黒い一つ目」などの話を聞くとついつい根掘り葉掘り訊いてしまってたかも。
聞き上手に徹するよう精進いたします。
またオモロ話があったら報告しますね。
259:本当にあった怖い名無し:2007/09/03(月)00:54:56ID:RRRim2v40
子供って、脳がしっかりしてないからよけいなものまで見えてるように感じてるって話があったような?
大人になるにつれて、「無いものは見えない」という脳の回路が作られていくということで
261:本当にあった怖い名無し:2007/09/03(月)01:00:27ID:m+MBsEUL0
「他人に見えないものが見える」のはレビー小体病の疑いあり。
っていう記事を読んでちょいと心配になりました。
興味のある方、ピンク色の象やタイニー大名行列が目の前を行進中の方は、「レビー小体病幻覚」で検索してみてください。
既出だったらゴメン。
263:本当にあった怖い名無し:2007/09/03(月)01:22:17ID:/tbe1hSR0
>>245
自体験だけど、私も3歳になるくらい迄は「見えるモノ」に妖怪じみた連中が混じってましたよ。
夜道に駐車してある軽自動車と思しき物体が、近づいてみると実は巨大な生首だったり
夜空に浮かぶ満月に見られているような気がして、フト見上げると日本髪を結った、お歯黒のっぺらぼうだったりw
ある時には、廃線後に舗装された道路上を骸骨満載の電車が走って行く場面にも遭遇しました。
(その道路が昔、鉄道だったという事実を知ったのは小学生になってから)
今じゃ幽霊に属するモノばかりしか見えなくて、なんだか詰まらないなぁと思う38歳、夏の夜(*´∀`)
引用元:不可解な体験、謎な話~enigma~Part40
https://hobby9.5ch.net/test/read.cgi/occult/1187954049/245-263
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最近エニグマスレのことを知り、皆さんの体験談を楽しく、時々おびえつつ拝読しております。
私も参加させてください。
7歳の長男の話です。
いわゆる「視える子」らしいのですが、彼から聞き出す話のことごとくが一般的な霊感体験談からズレてて興味深いんです。
長い髪の女や不思議な子どもなんかは一切見えないくせに、
「空中浮遊する目玉の親父まがいのもの」
やら
「鬼火を引き連れて行進する骸骨」
やら
「後ろ手に縛られてうなだれる鬼」
やらは思い出したように見てくれます。
お前は鬼太郎か。
私としては、ぶっちゃけ彼の作り話でも構わないんです。面白ければ。
これって親バカってやつなんでしょうかね。
今回の話は、先日いっしょにシャワーを浴びながら聞き出したものです。
お盆が近かったので、亡くなった父が帰って来るのは見えないもんかね、と話を振ったら、おじーちゃんは見えないけど一年くらい前にこんなことあったけどおとーちゃんに話したっけ?おばけじゃないけど変なの見たよ、と語ってくれました。
246:245:2007/09/02(日)21:41:31ID:P+u5kaFn0
以下、長男の語ったおはなし。
----------------------------------------------------------------------
お母ちゃんと公園に行ったら、ぼくよりちょっと背が高いくらいのお兄ちゃんがいたんだけど、変だったの。
ぼくは背がちっちゃいから、その子もあんまり大きい子じゃなかったと思う。小学二年生くらいかなあ。
その横におじいさんが立ってた。ジャージみたいな黒い服を着た、ひげのおじいさん。
首がすごく曲がってたの。
顔が胸の前に垂れ下がるくらい。
それで、お兄ちゃんと背の高さがまったく同じ。
ぴたっとくっついて立ってたから分かったんだけど、おんなじ背の高さだった。
うん、おばけじゃないよ。
だってぼくが何回もちらちら見たのにずっとはっきり見えてたもん。
話もしてたし。
そうだよ、お兄ちゃんに話しかけてたの。
えーっとね、たぶん怒られてた。おじいさんが怒ってたの。
でもお兄ちゃんは、おじいさんとちがう方を向いて、はははって笑ってた。
ぼくだけじゃないと思うよ、おじいさんに気付いてたのは。
みんなわざと見てなかっただけ。
おじいさんを見ないように、ちがう方向を向いてたの。
ちがうよ、みんな知ってたもん。
だって、公園にいっぱいいっぱい人がいたのに、お兄ちゃんのまわりだけ人がいなかったもん。
みんな知ってたんだよ。
あのおじいさんは人間じゃないって。
251:本当にあった怖い名無し:2007/09/02(日)22:47:44ID:N9bLyzxKO
>>246
最後の一行こえーよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
255:245:2007/09/02(日)23:36:55ID:P+u5kaFn0
>>251
ボキャブラリに乏しい小学一年生から聞き出した話を私が再構成したものですので、元々はこんなに理路整然とした話ではないです。最後の一行も、実際はこんな感じ。
おばけ?「ちがうよ」
じゃあ人間?「うーん…ちがう」
なんで?「だってこわかったもん」
見た目が?「うん、見た目もこわかった」
じゃあ普通のおじいさんなんじゃないの「うーん…そうかもしれない」
怖そうな人だからみんな知らんぷりしてたんだね「うん、お兄ちゃんも知らんぷりしてた」
えっ、真横で話しかけられてるのに?「うん」
見えてないってこと?「多分そう。でも横にいることは知ってて、わざとちがうところを見てたと思う。ほかのみんなもそう」
やっぱり…おばけなんじゃないの?「ちがうよ。ずっと見えてたし、他の子も知ってたもん」
ところで、おかあちゃんには言ったの?「うん。でも、おかあちゃんはおじいさんってどこよ、って言ってた」
(―ぼうず、それを「おばけ」って言うんだよ、多分…)
私は「ぬらりひょん」か「貧乏神」で間違いないと思います。
253:本当にあった怖い名無し:2007/09/02(日)22:57:52ID:UoAPsZFX0
7歳か、もっと親に構ってほしいんだろうな、きっと。
256:245:2007/09/02(日)23:50:18ID:P+u5kaFn0
>>253
あまりにもオモシロ話ばっかりなので、そうかもなと私も思います。
なんにせよ、ありきたりの幽霊話でないオモロ報告をこれからも聞ければ、と思います。
なお、「おじいさん」のスペックについてですが、たどたどしい話を総合するに、小人症の背むし男(差別的表現でスミマセン)なんじゃないかと思います。
息子は「顔が垂れてた」とやたら言ってましたが、正直なところ、なんのこっちゃよく分かりません。
257:本当にあった怖い名無し:2007/09/02(日)23:50:37ID:FbYNGImAO
う~ん…ちょっと誘導尋問はいっちゃってる気も。
○○だったの?とか具体例出すと、小さい子はそのまんまのっかっちゃうし、もしそれを本人は否定したとしても、本当に言おうとしてたもの(見たもの)が、その「○○」って言葉のせいで、影響うけて変化しちゃったりするし。
せっかくの不思議体験、ひたすら「うん、うん」と相槌に徹していっぱい聞き出して欲しい。
258:245:2007/09/03(月)00:10:19ID:m+MBsEUL0
>>257
おっしゃる通りですね。気をつけなきゃ。
普通っぽい幽霊談もないではないんですけどね、
それよりは「屋台の影にひそんでいた黒い一つ目」などの話を聞くとついつい根掘り葉掘り訊いてしまってたかも。
聞き上手に徹するよう精進いたします。
またオモロ話があったら報告しますね。
259:本当にあった怖い名無し:2007/09/03(月)00:54:56ID:RRRim2v40
子供って、脳がしっかりしてないからよけいなものまで見えてるように感じてるって話があったような?
大人になるにつれて、「無いものは見えない」という脳の回路が作られていくということで
261:本当にあった怖い名無し:2007/09/03(月)01:00:27ID:m+MBsEUL0
「他人に見えないものが見える」のはレビー小体病の疑いあり。
っていう記事を読んでちょいと心配になりました。
興味のある方、ピンク色の象やタイニー大名行列が目の前を行進中の方は、「レビー小体病幻覚」で検索してみてください。
既出だったらゴメン。
263:本当にあった怖い名無し:2007/09/03(月)01:22:17ID:/tbe1hSR0
>>245
自体験だけど、私も3歳になるくらい迄は「見えるモノ」に妖怪じみた連中が混じってましたよ。
夜道に駐車してある軽自動車と思しき物体が、近づいてみると実は巨大な生首だったり
夜空に浮かぶ満月に見られているような気がして、フト見上げると日本髪を結った、お歯黒のっぺらぼうだったりw
ある時には、廃線後に舗装された道路上を骸骨満載の電車が走って行く場面にも遭遇しました。
(その道路が昔、鉄道だったという事実を知ったのは小学生になってから)
今じゃ幽霊に属するモノばかりしか見えなくて、なんだか詰まらないなぁと思う38歳、夏の夜(*´∀`)
引用元:不可解な体験、謎な話~enigma~Part40
https://hobby9.5ch.net/test/read.cgi/occult/1187954049/245-263
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よく分らない物程怖いものはない。
2018.09.21 (Fri) | Category : ミステリー・不思議な話
953:本当にあった怖い名無し 2018/08/24(金)23:56:03.71ID:XL/71MyO0
金曜日の夜でテンションMAXだから長文投下してみます。
僕は怖い体験、こと心霊やホラーに関しては当事者になることがあまりない。
幽霊に取り憑かれただとか引越した部屋に何か出るだとか、そういった事柄にあわぬままもう何十年か生きているのだけれど、多分世間一般には僕側のオカルトに蚊帳の外って人の方が多いのではないだろうか。
ただ、蚊帳の外というだけで体験者ではないというだけでそういった事と無縁か、と言われればそうでもない。
壁に耳あり障子に目ありというけれど、ネットの発達を気により不特定多数の目や耳に僕を含め誰しもが晒されているこの状況で、幽霊こそ見聞きはしないが、蚊帳の内側にいる人間をたまに目撃することがある。
一目撃者であり不特定多数分の一の俺としては、当事者に起こる怪しい現象のほんのワンシーンに立ち会うのみであり、山無し落ち無しの下らない思い出である。
蚊帳の内側で起こったことは心霊現象だったのか、それとも心疾患なのか、或いは僕が心疾患なのかは分らないが、よく分らない物程怖いものはない、というのが母の持論である。
前置き、長くなりましたが続きます
954:本当にあった怖い名無し 2018/08/24(金)23:56:59.33ID:XL/71MyO0
高校卒業後、特技といえば目が良いこと位だった僕はめでたく不動産会社に就職し、不動産業の仕組みから民法の勉強、資格受験と慌しい生活を送っていた。
初めての社会に心が折れそうなことが何度もあり、また当時お付き合いをしていた女性との破局や父の急死もあってなかなかハードな新生活ではあったけれども、人間息を吸い働き食べれば勝手に年を取るもので、気づけば入社してから3年余りが過ぎていた。
ただ、どんなに仕事になれても疲労は労働に見合った分だけ溜まっていくものだから、ほんのたまにある連休前夜ともなれば布団を被る事も忘れて死んだようにベットに倒れこむ。
そんな夜が明けて連休初日の土曜日、確か5月の半ばだった。
窓から入ってきた気持ちの良い風で目を開けると、もう10時過ぎだった。
家から出る気も何かする気も一切なかったけれど、なんとなく今日はなにをしようかなと考えていたら、窓の外から遠くの声が入ってきた。
「ちょっと待ってったら○○ちゃん、ちょっと待って」
女性のやけに楽しそう声である。
955:本当にあった怖い名無し 2018/08/24(金)23:57:30.19ID:XL/71MyO0
ぼんやりベットでその声を聞いていたら、もう一度その声が聞こえてきた。
子供と追いかけっこでもしているのかなと思い、重い体を起こして窓辺に立った。
声はどうやら、道の右側から聞こえる。
大きな通りから一本中に折れた30メートル程の短い道の脇にある我が家は、築10年の二階建てアパートの二階1LDK、両脇にもお向かいにもその隣にもアパートがある
まあ一人暮らし者の多い小道である。
日に照らされて汚れがよく見える窓を眺め、明日拭こうかななどと考えていたら、視界に先ほどの女性が現れた。
「もう待ってってば、もう」
僕はその女性を一生忘れないだろう。
モスグリーンのカーディガンにジーンズに茶髪、少ししゅっとした健康そうな顔に呆れるくらい幸せそうな笑顔を浮かべている、30代半ば程だろうか。
腕を前方少し下に伸ばして小走りをしては、立ち止まって呆れたような、やっぱり笑顔をする。
その手の先には道しかなかった。
傍目には一人笑顔で騒ぎながら道を歩く女性だった、何もない空間を追いかけて。
956:本当にあった怖い名無し 2018/08/24(金)23:59:43.58ID:XL/71MyO0
今考えればそれなりに気味が悪いが、それを見た瞬間僕は自分自身がおかしくなったと思った、疲れているんだと。
その女性はそれ程自然だった、笑顔も呼び声も。
まるで親子で写真撮ったら偶然子供がファインダーから外れてしまったかのような感覚。
その感覚は目を擦ってその光景をもう一度見てもなお続き、その女性が大通りを曲がり、少し大きなカーブミラーから影が消えるまで続いた。
女性がおかしいのか、僕がおかしいのか、二人ともおかしいのか。
どれが正解なのか分らなかった。
ただどれが正解だとしてもそれはとても悲しいことのように思えた。
ただ、ここで現実的な線を考えれば、二人ともおかしかったのかも知れない。
見えない何かと話す女性も、
道を曲がりカーブミラーに写る彼女の少し先に、それを作る人が見えぬまま、子供程の影を確かに目撃した僕も。
この話はここで終わりで、山も落ちもなければ、怖くもなかったかも知れない。
ただ、こういう物を何度も観測する度に思う。
よく分らない物程怖いものはない。
引用元:不可解な体験、謎な話~enigma~ Part106
https://mao.5ch.net/test/read.cgi/occult/1523626627/953-956
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金曜日の夜でテンションMAXだから長文投下してみます。
僕は怖い体験、こと心霊やホラーに関しては当事者になることがあまりない。
幽霊に取り憑かれただとか引越した部屋に何か出るだとか、そういった事柄にあわぬままもう何十年か生きているのだけれど、多分世間一般には僕側のオカルトに蚊帳の外って人の方が多いのではないだろうか。
ただ、蚊帳の外というだけで体験者ではないというだけでそういった事と無縁か、と言われればそうでもない。
壁に耳あり障子に目ありというけれど、ネットの発達を気により不特定多数の目や耳に僕を含め誰しもが晒されているこの状況で、幽霊こそ見聞きはしないが、蚊帳の内側にいる人間をたまに目撃することがある。
一目撃者であり不特定多数分の一の俺としては、当事者に起こる怪しい現象のほんのワンシーンに立ち会うのみであり、山無し落ち無しの下らない思い出である。
蚊帳の内側で起こったことは心霊現象だったのか、それとも心疾患なのか、或いは僕が心疾患なのかは分らないが、よく分らない物程怖いものはない、というのが母の持論である。
前置き、長くなりましたが続きます
954:本当にあった怖い名無し 2018/08/24(金)23:56:59.33ID:XL/71MyO0
高校卒業後、特技といえば目が良いこと位だった僕はめでたく不動産会社に就職し、不動産業の仕組みから民法の勉強、資格受験と慌しい生活を送っていた。
初めての社会に心が折れそうなことが何度もあり、また当時お付き合いをしていた女性との破局や父の急死もあってなかなかハードな新生活ではあったけれども、人間息を吸い働き食べれば勝手に年を取るもので、気づけば入社してから3年余りが過ぎていた。
ただ、どんなに仕事になれても疲労は労働に見合った分だけ溜まっていくものだから、ほんのたまにある連休前夜ともなれば布団を被る事も忘れて死んだようにベットに倒れこむ。
そんな夜が明けて連休初日の土曜日、確か5月の半ばだった。
窓から入ってきた気持ちの良い風で目を開けると、もう10時過ぎだった。
家から出る気も何かする気も一切なかったけれど、なんとなく今日はなにをしようかなと考えていたら、窓の外から遠くの声が入ってきた。
「ちょっと待ってったら○○ちゃん、ちょっと待って」
女性のやけに楽しそう声である。
955:本当にあった怖い名無し 2018/08/24(金)23:57:30.19ID:XL/71MyO0
ぼんやりベットでその声を聞いていたら、もう一度その声が聞こえてきた。
子供と追いかけっこでもしているのかなと思い、重い体を起こして窓辺に立った。
声はどうやら、道の右側から聞こえる。
大きな通りから一本中に折れた30メートル程の短い道の脇にある我が家は、築10年の二階建てアパートの二階1LDK、両脇にもお向かいにもその隣にもアパートがある
まあ一人暮らし者の多い小道である。
日に照らされて汚れがよく見える窓を眺め、明日拭こうかななどと考えていたら、視界に先ほどの女性が現れた。
「もう待ってってば、もう」
僕はその女性を一生忘れないだろう。
モスグリーンのカーディガンにジーンズに茶髪、少ししゅっとした健康そうな顔に呆れるくらい幸せそうな笑顔を浮かべている、30代半ば程だろうか。
腕を前方少し下に伸ばして小走りをしては、立ち止まって呆れたような、やっぱり笑顔をする。
その手の先には道しかなかった。
傍目には一人笑顔で騒ぎながら道を歩く女性だった、何もない空間を追いかけて。
956:本当にあった怖い名無し 2018/08/24(金)23:59:43.58ID:XL/71MyO0
今考えればそれなりに気味が悪いが、それを見た瞬間僕は自分自身がおかしくなったと思った、疲れているんだと。
その女性はそれ程自然だった、笑顔も呼び声も。
まるで親子で写真撮ったら偶然子供がファインダーから外れてしまったかのような感覚。
その感覚は目を擦ってその光景をもう一度見てもなお続き、その女性が大通りを曲がり、少し大きなカーブミラーから影が消えるまで続いた。
女性がおかしいのか、僕がおかしいのか、二人ともおかしいのか。
どれが正解なのか分らなかった。
ただどれが正解だとしてもそれはとても悲しいことのように思えた。
ただ、ここで現実的な線を考えれば、二人ともおかしかったのかも知れない。
見えない何かと話す女性も、
道を曲がりカーブミラーに写る彼女の少し先に、それを作る人が見えぬまま、子供程の影を確かに目撃した僕も。
この話はここで終わりで、山も落ちもなければ、怖くもなかったかも知れない。
ただ、こういう物を何度も観測する度に思う。
よく分らない物程怖いものはない。
引用元:不可解な体験、謎な話~enigma~ Part106
https://mao.5ch.net/test/read.cgi/occult/1523626627/953-956
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ドッペルゲンガー?(28)
2018.09.21 (Fri) | Category : ミステリー・不思議な話
230:本当にあった怖い名無し:2007/09/02(日)11:26:24ID:2p6WkkZ/O
大学に入ったときから、ドッペルゲンガーが出没するようになった。
1回目は大学1年生。
当時好きだった男友達に
「夕方、チャリ置き場ですれ違ったときに舌打ちされたぁ~」
と訴えられる。
でも、その日はみっちり講義で、夕方は外に出たりしてない。
2回目はそれからすぐ。
サークルの先輩に
「昼にバイパス歩いてたでしょー」
学校からかなり離れたバイパスで目撃された。でもそんなとこには行ってない。
3人目、4人目は詳細は忘れたけど、行ってないところで目撃された模様。
友人が報告してきた。
5人目は、実家に帰ってるとき。
地元の友達と街で遊んでる時間に両親に目撃された。
実家近くのタバコ屋の前を歩いていて、車の中から思わず声をかけたらしい。
でも私がそんなとこにいるわけないから、降りてまで確かめなかった。
でも、両親も見間違うほど似てる赤の他人だとしても謎。
6人目、就職先に出没。
職場の近くの路地をあるいてたでしょ、と言われたが
もっぱら車で移動してるしそんな場所には行ってない。
そこで思い出されるのが、5~6歳の時にホームセンターで見た、
私と全く同じ顔、同じ背で服だけが違った女の子。
鏡かと思ったけど、知らない人と笑いながらどっか歩いてった。
一連が謎の出来事。目撃者がたくさんいるから気のせいではない…と思うし、いつか自分の目の前に現れたらどうしよう。
232:本当にあった怖い名無し:2007/09/02(日)11:45:04ID:RkGHtzqj0
出会った時は念願の同キャラ対戦ですね。
というか初めて見かけた時から随分と間が空いてるんだな。
233:本当にあった怖い名無し:2007/09/02(日)13:47:59ID:pTrJDVKQ0
>>230
じつは生き別れた双子の姉妹
なんてことはないのか?
234:本当にあった怖い名無し:2007/09/02(日)14:15:57ID:CUziKzZn0
ドッペルよりも生き別れの方が話としてずっと面白いよね
238:本当にあった怖い名無し:2007/09/02(日)17:18:55ID:2p6WkkZ/O
>>232
なんかすごい白熱しそうだ…。お互い
首ばっかり狙い合ってんだろなあ。
>>233
それはないwたぶん…。
母子手帳みたことあるし、生まれたてで産婆さんに抱かれてる写真もあるし。
私はドッペルの方がロマンがあっていいんだけど。
引用元:不可解な体験、謎な話~enigma~Part40
https://hobby9.5ch.net/test/read.cgi/occult/1187954049/230-238
大学に入ったときから、ドッペルゲンガーが出没するようになった。
1回目は大学1年生。
当時好きだった男友達に
「夕方、チャリ置き場ですれ違ったときに舌打ちされたぁ~」
と訴えられる。
でも、その日はみっちり講義で、夕方は外に出たりしてない。
2回目はそれからすぐ。
サークルの先輩に
「昼にバイパス歩いてたでしょー」
学校からかなり離れたバイパスで目撃された。でもそんなとこには行ってない。
3人目、4人目は詳細は忘れたけど、行ってないところで目撃された模様。
友人が報告してきた。
5人目は、実家に帰ってるとき。
地元の友達と街で遊んでる時間に両親に目撃された。
実家近くのタバコ屋の前を歩いていて、車の中から思わず声をかけたらしい。
でも私がそんなとこにいるわけないから、降りてまで確かめなかった。
でも、両親も見間違うほど似てる赤の他人だとしても謎。
6人目、就職先に出没。
職場の近くの路地をあるいてたでしょ、と言われたが
もっぱら車で移動してるしそんな場所には行ってない。
そこで思い出されるのが、5~6歳の時にホームセンターで見た、
私と全く同じ顔、同じ背で服だけが違った女の子。
鏡かと思ったけど、知らない人と笑いながらどっか歩いてった。
一連が謎の出来事。目撃者がたくさんいるから気のせいではない…と思うし、いつか自分の目の前に現れたらどうしよう。
232:本当にあった怖い名無し:2007/09/02(日)11:45:04ID:RkGHtzqj0
出会った時は念願の同キャラ対戦ですね。
というか初めて見かけた時から随分と間が空いてるんだな。
233:本当にあった怖い名無し:2007/09/02(日)13:47:59ID:pTrJDVKQ0
>>230
じつは生き別れた双子の姉妹
なんてことはないのか?
234:本当にあった怖い名無し:2007/09/02(日)14:15:57ID:CUziKzZn0
ドッペルよりも生き別れの方が話としてずっと面白いよね
238:本当にあった怖い名無し:2007/09/02(日)17:18:55ID:2p6WkkZ/O
>>232
なんかすごい白熱しそうだ…。お互い
首ばっかり狙い合ってんだろなあ。
>>233
それはないwたぶん…。
母子手帳みたことあるし、生まれたてで産婆さんに抱かれてる写真もあるし。
私はドッペルの方がロマンがあっていいんだけど。
引用元:不可解な体験、謎な話~enigma~Part40
https://hobby9.5ch.net/test/read.cgi/occult/1187954049/230-238
不思議な少年
2018.09.19 (Wed) | Category : ミステリー・不思議な話
800:本当にあった怖い名無し:2018/08/08(水)13:40:29.36ID:xE1V78e00.net
誰に聞いても分からなかった不思議な少年の話
小学5年の頃、それまでの賃貸から現在の持ち家へと引っ越した
通っていたA小学校は変わらなかったが新居はA小学校区最遠方のエリアとなってしまった
そこは元々果樹園等が点在していたが、ベッドタウンの人口増に伴って再開発が進んでいた
なので真新しいアスファルトで区画整備された宅地と古くからある木造の民家、そういう新旧が入り混じったカオスなエリアとなっていた
多くの級友にとっては未知の領域で俺が移り住んだことをきっかけにあちこち探検に行くようになった
家の近くでは立派な4車線道路の工事が進んでいて、このバイパスが隣のB小学校との境界
その道沿いのすぐ傍に鬱蒼と茂った獣道があり、そこを抜けると不気味な巨大廃墟が見えてきた
パッと見で築50年以上は経過、頑丈な鉄筋コンクリート二階建て
大きさは学校の体育館を二回りほど小さくしたサイズで元は病院かと思うような造り
正面入り口や一階の窓なんかは当然のように塞がれているので普通には潜入できないが、こんなものを見せつけられて好奇心の血が騒がない男子はいない
誰からともなく
「中へ入ろうぜ」
「まず外側一周してみよう」
ということになった
とりあえず外壁に沿って歩いてみたが雑草、クモの巣、無数の虫の攻撃が行く手を阻む
それだけじゃなく朽ちた木製パレットや一斗缶、ペール缶といったゴミが散らばっていて、一部の容器にはヘドロと化した得体の知れない物体が残っているものもあった
この時点で陽は西に傾きかけていたので今日は諦めて日曜にじっくり探検をという話になった
チャリに跨って解散という時、ふと人の気配を感じたので廃屋を見上げてみた
すると屋上に俺らと同世代ぐらいの少年がいてフェンスに身を乗り出して手を振っている
逆光なので顔立ちまではよく分からなかったが、その雰囲気からB小学校の生徒だろうと判断
小規模な学校に通っていたから同学年の名前や顔は全員覚えているし、±1年の者も見覚えがあるレベルまでは判別できる
あの背格好はどう見ても小学4~6年生、でも俺らの誰一人として知ってる者がいない
だからB小学校だという結論に達した
801:本当にあった怖い名無し:2018/08/08(水)13:41:40.20ID:xE1V78e00.net
「そこ(屋上)上がれるのー?」
俺らの内の一人が聞いてみた
「上がれるよ、おいでよー」
「どこから入るのー?」
「そっちをグルっと回ってハシゴ上るんだよー」
少年が指さした方は先ほど俺らが一度はトライして引き返してきた所だ
本当に上がれるのであれば確かめたい気持ちもあったが半信半疑なのでやめた
──日曜日
朝飯を食って我ら探検隊が集合し、あの廃墟へ向かったら先客がいてワイワイやっていた
どうやらB小学校の連中のようで一目見た瞬間、互いに他校の生徒だと気が付いた
ここが公園やゲーセン等であれば男子の縄張り意識からすぐにケンカへと発展するもの
事実両小学校の一部、とくに野球やサッカー少年団に属していた者は争いが絶えなかったそうだ
しかしここは両校にとってアウェイと言っても過言ではない僻地
目的が同じと分かるやすぐに意気投合した
俺と同じくバイパス沿いの新興住宅街に最近越してきてたまたま見つけたとのこと
するとB小学校の一人が奇妙なことを言い出した
「こないだA小学校の生徒が屋上から手を振っていた」
と
なぜA小と判断したのかは上と全く同じ理由で、B小の誰も知らない少年だったから
逆光だったので顔は不明、でもあの背格好は高学年だろうという点まで共通していた
「実は・・・」
と今度はこっちが話を切り出し、俺らはてっきりB小だと思ってたことを明かした
じゃあうんと離れたC、D小学校かとも思ったがその可能性は低い
男子の本能で明らかに縄張りじゃないエリアでは大人しくするのが普通
余所者がバスで移動するほど遠方から来て屋上に上がって手招きをするとは考えにくい
802:本当にあった怖い名無し:2018/08/08(水)13:42:44.07ID:xE1V78e00.net
とにかく中に入りあわよくば屋上に到達しようと即席でA小B小連合軍が結成された
前回屋上の少年が指示したのと逆の方を目指していたら建物に隣接したポンプ室があった
詳細は割愛するがこのポンプ室伝いに廃墟の内部へ潜入することに成功した
物件はもぬけの空で備品がほとんど無かったため元が何かは不明だがやはり病院と思われる
一階は普通の荒れ具合で手を加えれば再利用できそうな程度
問題は二階で廊下から屋上への一帯が、今にも煙の匂いが漂ってくるかの如く真っ黒に焦げていた
屋上へ通じる鉄の扉は熱で変形したのか、子供が押しても引いてもビクともしない
「まあ今日は初めてだから内部をしっかり調査して、いずれ屋上を目指そう」
そんなことを言いながらあちこちうろつきつつも、実は頭では全く別のことを考えていた
後日A小学校だけのメンバーが集まったとき、
「やっぱ先に屋上に行った方が勝ちだよな」
これも男子の本能だろうか、頂上を制覇した者がそこのボスであるという不文律
しかも俺らが見た屋上で手を振っていた少年はB小ではないという
何処の誰かは分からないが、少なくともB小より先に縄張りを主張することはできる
俺らがそういう結論に達したようにB小の連中もきっとそう考えているに違いない
──数日後
午後の授業を終え、いつものA小メンバーが廃墟へ向かう
この日はB小は来ていなかったようだ
少年の発言によると建物に沿ってガレキをかき分けながら進み、ハシゴを上れば屋上に行けるようだ
しかしそのハシゴというのが外壁に固定された20mmΦほどの細い鉄骨で真っ赤に錆びている
外壁との固定アングルも頼りなさげで、どう見てもガキ一人を支えるのは無理
遠目に見てもこのハシゴはアウトと判断した
他にあてもない俺らは前回同様内部を隈なく探索するも特に新たな発見は無し
803:本当にあった怖い名無し:2018/08/08(水)13:43:46.19ID:xE1V78e00.net
夕陽が建物を赤く染めそろそろ帰ろうかという頃、屋上の少年が再び表れた
一体いつどうやって到達したのか
我々が内部にいたとき物音立てずに気付かれないように外ハシゴを上ったというのだろうか
「みんなもおいでよー」
初めて会った日と同じように逆光で顔はよく見えない、しかし同じ背格好同じ仕草で手を振っている
「きみどこの小学校?」
「・・・・」
「どこから来たのー?」
「・・・・」
こっちの問いかけには応じない
数秒の沈黙の後、少年はこのように答えた
「上においでよ、来たら教えてあげるー」
そうは言ってもそろそろ帰らないと怖いおかんが待っている
この日もミッションは達成できずに帰宅
ここで我々は一つの仮説に辿り着いていた
あの少年が現れるのは決まって夕刻
ならばその前から外で待機し、少年の行動を見ていれば良いのではないかと
なので今度の日曜は昼飯を食ってから午後に集合しようと決めた
──日曜日
14時頃、現地に集合したらB小メンバーの一部がいた
A小メンバーに言っておきたいことがある、ここに来れば会えると思っていたと神妙な顔をして語り始める
案の定我々が予想していた通りB小メンバーも先に屋上の到達を目指していたとのことだ
俺らが行ったのとは別の平日のある日、事件が起こった
その日の夕刻も屋上に少年が現れ、誘われるがままにB小メンバーのX君がハシゴを上ろうとした
ところが中間ぐらいに達したとき、ハシゴが壊れてX君は落下
幸い軽い打撲だったので2,3日休んだだけで済んだけど、親や教師には大目玉を食らったとのこと
804:本当にあった怖い名無し:2018/08/08(水)13:44:49.11ID:xE1V78e00.net
そのX君曰く、落下した直後に苦痛に悶絶しながら屋上を見上げ初めて少年と目が合ったそうだ
いつもは逆光となる東側から屋上を見上げていたけどこのときは順光の西側だった
それは普通の少年とはおよそ縁遠い、まるで般若のような怒りに満ち溢れた表情に見えたという
その般若が屋上からX君を見下ろし、獣のような声で
「残念・・・・」
と呟いたとのこと
他のメンバーは心配そうにX君をのぞき込んでいたから般若の存在に気付かなかったんだと
俺らA小が近づかないようにB小が嘘ついてるのかと一瞬疑ったんだが、現場を見るとたしかにハシゴの鉄筋が一部歯抜けになっている
下が雑草だったからまだ良かったものの、ガレキと衝突したらきっとただでは済まなかっただろう
そんなことがあってからというもの廃墟探検ブームはすっかり去ってしまい、気が付いた頃には全てが再開発され、あたり一帯は普通の住宅街となった
中学に進学したらあのB小メンバーのX君もいた
その後、彼だけが不思議体験をするようになったという
と言っても大した内容ではなく、廃墟のあったところに一件の普通の民家が建っている
たまに近くを通ることがあり、そのお宅を見上げると時々般若が浮かんでいるとのこと
とはいえそこに通じるルートもないから
「上がっておいでよ」
と誘うこともできず、困った表情に見えるとか
おわり
引用元:不可解な体験、謎な話~enigma~ Part106
http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1523626627/800-804
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誰に聞いても分からなかった不思議な少年の話
小学5年の頃、それまでの賃貸から現在の持ち家へと引っ越した
通っていたA小学校は変わらなかったが新居はA小学校区最遠方のエリアとなってしまった
そこは元々果樹園等が点在していたが、ベッドタウンの人口増に伴って再開発が進んでいた
なので真新しいアスファルトで区画整備された宅地と古くからある木造の民家、そういう新旧が入り混じったカオスなエリアとなっていた
多くの級友にとっては未知の領域で俺が移り住んだことをきっかけにあちこち探検に行くようになった
家の近くでは立派な4車線道路の工事が進んでいて、このバイパスが隣のB小学校との境界
その道沿いのすぐ傍に鬱蒼と茂った獣道があり、そこを抜けると不気味な巨大廃墟が見えてきた
パッと見で築50年以上は経過、頑丈な鉄筋コンクリート二階建て
大きさは学校の体育館を二回りほど小さくしたサイズで元は病院かと思うような造り
正面入り口や一階の窓なんかは当然のように塞がれているので普通には潜入できないが、こんなものを見せつけられて好奇心の血が騒がない男子はいない
誰からともなく
「中へ入ろうぜ」
「まず外側一周してみよう」
ということになった
とりあえず外壁に沿って歩いてみたが雑草、クモの巣、無数の虫の攻撃が行く手を阻む
それだけじゃなく朽ちた木製パレットや一斗缶、ペール缶といったゴミが散らばっていて、一部の容器にはヘドロと化した得体の知れない物体が残っているものもあった
この時点で陽は西に傾きかけていたので今日は諦めて日曜にじっくり探検をという話になった
チャリに跨って解散という時、ふと人の気配を感じたので廃屋を見上げてみた
すると屋上に俺らと同世代ぐらいの少年がいてフェンスに身を乗り出して手を振っている
逆光なので顔立ちまではよく分からなかったが、その雰囲気からB小学校の生徒だろうと判断
小規模な学校に通っていたから同学年の名前や顔は全員覚えているし、±1年の者も見覚えがあるレベルまでは判別できる
あの背格好はどう見ても小学4~6年生、でも俺らの誰一人として知ってる者がいない
だからB小学校だという結論に達した
801:本当にあった怖い名無し:2018/08/08(水)13:41:40.20ID:xE1V78e00.net
「そこ(屋上)上がれるのー?」
俺らの内の一人が聞いてみた
「上がれるよ、おいでよー」
「どこから入るのー?」
「そっちをグルっと回ってハシゴ上るんだよー」
少年が指さした方は先ほど俺らが一度はトライして引き返してきた所だ
本当に上がれるのであれば確かめたい気持ちもあったが半信半疑なのでやめた
──日曜日
朝飯を食って我ら探検隊が集合し、あの廃墟へ向かったら先客がいてワイワイやっていた
どうやらB小学校の連中のようで一目見た瞬間、互いに他校の生徒だと気が付いた
ここが公園やゲーセン等であれば男子の縄張り意識からすぐにケンカへと発展するもの
事実両小学校の一部、とくに野球やサッカー少年団に属していた者は争いが絶えなかったそうだ
しかしここは両校にとってアウェイと言っても過言ではない僻地
目的が同じと分かるやすぐに意気投合した
俺と同じくバイパス沿いの新興住宅街に最近越してきてたまたま見つけたとのこと
するとB小学校の一人が奇妙なことを言い出した
「こないだA小学校の生徒が屋上から手を振っていた」
と
なぜA小と判断したのかは上と全く同じ理由で、B小の誰も知らない少年だったから
逆光だったので顔は不明、でもあの背格好は高学年だろうという点まで共通していた
「実は・・・」
と今度はこっちが話を切り出し、俺らはてっきりB小だと思ってたことを明かした
じゃあうんと離れたC、D小学校かとも思ったがその可能性は低い
男子の本能で明らかに縄張りじゃないエリアでは大人しくするのが普通
余所者がバスで移動するほど遠方から来て屋上に上がって手招きをするとは考えにくい
802:本当にあった怖い名無し:2018/08/08(水)13:42:44.07ID:xE1V78e00.net
とにかく中に入りあわよくば屋上に到達しようと即席でA小B小連合軍が結成された
前回屋上の少年が指示したのと逆の方を目指していたら建物に隣接したポンプ室があった
詳細は割愛するがこのポンプ室伝いに廃墟の内部へ潜入することに成功した
物件はもぬけの空で備品がほとんど無かったため元が何かは不明だがやはり病院と思われる
一階は普通の荒れ具合で手を加えれば再利用できそうな程度
問題は二階で廊下から屋上への一帯が、今にも煙の匂いが漂ってくるかの如く真っ黒に焦げていた
屋上へ通じる鉄の扉は熱で変形したのか、子供が押しても引いてもビクともしない
「まあ今日は初めてだから内部をしっかり調査して、いずれ屋上を目指そう」
そんなことを言いながらあちこちうろつきつつも、実は頭では全く別のことを考えていた
後日A小学校だけのメンバーが集まったとき、
「やっぱ先に屋上に行った方が勝ちだよな」
これも男子の本能だろうか、頂上を制覇した者がそこのボスであるという不文律
しかも俺らが見た屋上で手を振っていた少年はB小ではないという
何処の誰かは分からないが、少なくともB小より先に縄張りを主張することはできる
俺らがそういう結論に達したようにB小の連中もきっとそう考えているに違いない
──数日後
午後の授業を終え、いつものA小メンバーが廃墟へ向かう
この日はB小は来ていなかったようだ
少年の発言によると建物に沿ってガレキをかき分けながら進み、ハシゴを上れば屋上に行けるようだ
しかしそのハシゴというのが外壁に固定された20mmΦほどの細い鉄骨で真っ赤に錆びている
外壁との固定アングルも頼りなさげで、どう見てもガキ一人を支えるのは無理
遠目に見てもこのハシゴはアウトと判断した
他にあてもない俺らは前回同様内部を隈なく探索するも特に新たな発見は無し
803:本当にあった怖い名無し:2018/08/08(水)13:43:46.19ID:xE1V78e00.net
夕陽が建物を赤く染めそろそろ帰ろうかという頃、屋上の少年が再び表れた
一体いつどうやって到達したのか
我々が内部にいたとき物音立てずに気付かれないように外ハシゴを上ったというのだろうか
「みんなもおいでよー」
初めて会った日と同じように逆光で顔はよく見えない、しかし同じ背格好同じ仕草で手を振っている
「きみどこの小学校?」
「・・・・」
「どこから来たのー?」
「・・・・」
こっちの問いかけには応じない
数秒の沈黙の後、少年はこのように答えた
「上においでよ、来たら教えてあげるー」
そうは言ってもそろそろ帰らないと怖いおかんが待っている
この日もミッションは達成できずに帰宅
ここで我々は一つの仮説に辿り着いていた
あの少年が現れるのは決まって夕刻
ならばその前から外で待機し、少年の行動を見ていれば良いのではないかと
なので今度の日曜は昼飯を食ってから午後に集合しようと決めた
──日曜日
14時頃、現地に集合したらB小メンバーの一部がいた
A小メンバーに言っておきたいことがある、ここに来れば会えると思っていたと神妙な顔をして語り始める
案の定我々が予想していた通りB小メンバーも先に屋上の到達を目指していたとのことだ
俺らが行ったのとは別の平日のある日、事件が起こった
その日の夕刻も屋上に少年が現れ、誘われるがままにB小メンバーのX君がハシゴを上ろうとした
ところが中間ぐらいに達したとき、ハシゴが壊れてX君は落下
幸い軽い打撲だったので2,3日休んだだけで済んだけど、親や教師には大目玉を食らったとのこと
804:本当にあった怖い名無し:2018/08/08(水)13:44:49.11ID:xE1V78e00.net
そのX君曰く、落下した直後に苦痛に悶絶しながら屋上を見上げ初めて少年と目が合ったそうだ
いつもは逆光となる東側から屋上を見上げていたけどこのときは順光の西側だった
それは普通の少年とはおよそ縁遠い、まるで般若のような怒りに満ち溢れた表情に見えたという
その般若が屋上からX君を見下ろし、獣のような声で
「残念・・・・」
と呟いたとのこと
他のメンバーは心配そうにX君をのぞき込んでいたから般若の存在に気付かなかったんだと
俺らA小が近づかないようにB小が嘘ついてるのかと一瞬疑ったんだが、現場を見るとたしかにハシゴの鉄筋が一部歯抜けになっている
下が雑草だったからまだ良かったものの、ガレキと衝突したらきっとただでは済まなかっただろう
そんなことがあってからというもの廃墟探検ブームはすっかり去ってしまい、気が付いた頃には全てが再開発され、あたり一帯は普通の住宅街となった
中学に進学したらあのB小メンバーのX君もいた
その後、彼だけが不思議体験をするようになったという
と言っても大した内容ではなく、廃墟のあったところに一件の普通の民家が建っている
たまに近くを通ることがあり、そのお宅を見上げると時々般若が浮かんでいるとのこと
とはいえそこに通じるルートもないから
「上がっておいでよ」
と誘うこともできず、困った表情に見えるとか
おわり
引用元:不可解な体験、謎な話~enigma~ Part106
http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1523626627/800-804
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