都市伝説・・・奇憚・・・blog
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ヤン坊、マー坊の天気予報
2012.05.23 (Wed) | Category : 都市伝説・ホラー・オカルト
夕方のニュースを放送する5時50分頃、テレビ朝日に奇妙な苦情の電話が殺到するらしい。
ニュースの後に天気予報が始まり、ヤン坊、マー坊が数字の世界を紙飛行機で飛び回る。
紙飛行機から落ちそうになったヤン坊かマー坊が這い上がろうとするのだが、酷く疲れた様子で中々上がれない。
やっと上がって、大きな溜め息をつく。その瞬間、その落ちそうになった坊やが白髪の老人に見えたというのだ。
これは局内では有名な話らしい。噂では、証拠のビデオを録ろうとしても、絶対に映らないそうだ。
ヤン坊、マー坊が始まったのは、数十年前に局が始まって以来。ヤン坊達が始め、10歳だとしたら、もうかなりの高齢になっている。
毎日出ているのだから、実年齢は隠せないのだろう。
(※私書箱に投稿いただきました。ありがとうございました)
ニュースの後に天気予報が始まり、ヤン坊、マー坊が数字の世界を紙飛行機で飛び回る。
紙飛行機から落ちそうになったヤン坊かマー坊が這い上がろうとするのだが、酷く疲れた様子で中々上がれない。
やっと上がって、大きな溜め息をつく。その瞬間、その落ちそうになった坊やが白髪の老人に見えたというのだ。
これは局内では有名な話らしい。噂では、証拠のビデオを録ろうとしても、絶対に映らないそうだ。
ヤン坊、マー坊が始まったのは、数十年前に局が始まって以来。ヤン坊達が始め、10歳だとしたら、もうかなりの高齢になっている。
毎日出ているのだから、実年齢は隠せないのだろう。
(※私書箱に投稿いただきました。ありがとうございました)
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リップスティックの小鬼
2012.05.12 (Sat) | Category : 都市伝説・ホラー・オカルト
一時期、OL達の間で流行った噂。
ミナ子が、新しく買った口紅の蓋を開けると、リップスティックの中から黒い生物が転がり出た。
ミナ子は悲鳴を上げてその場を離れた。遠くから観察していると、その生き物はよろよろと立ち上がった。
人の形をして、頭には突起の様なものが付いている。しかしその姿はあまりにも弱々しかった。
その小さな鬼は、人に害を与えるような力を持っていない事が解った。
掌に載せて眺めてみると、動く様子はぎこちなくて意外と可愛らしかった。
マスコミなどに知らせてもつまらない。ミナ子は小鬼をペットとして飼う事にした。
小鬼は口紅を食べて生きているらしい。出社の時、ミナ子はリップスティックをしっかり閉じる。帰宅して蓋を開け、鬼が転がり出てくるのを見るのが楽しみだった。
鬼は最初、小さく丸まっている。指でつつくと次第に立ち上がる。ミナ子は頭を撫でたりして可愛がった。
ある日、急な残業で、彼氏がデートに来られなくなった。早めに帰宅したミナ子は、苛ついた気持ちで煙草をふかす。
急に小鬼の無様な姿が憎らしくなり、ミナ子は鬼の背中に煙草を押し付けた。
黒い生物は、声も立てずに身悶えし、それを見てミナ子は冷笑した。
それからミナ子は、憂さ晴らしに鬼をいじめるようになった。
針で突き通したり、ゴムを弾いて痛めつける。
逆らう様子も見せない鬼は、身をよじらせながらも、逃げようとはしなかった。
最近、彼が冷たい。多忙を理由にデートを拒み、もう一ヶ月も会っていない。
電話では普通に話しているが、なんとなく怪しい様子だった。何か隠している。
その怒りを、ミナ子は小鬼にぶつけた。いくら痛めつけても、鬼は死ななかった。
ミナ子は覚悟を決めた。彼の部屋に乗り込み、隠し事の正体を暴くのだ。
部屋を訪ねると、彼は困惑した顔をしていた。電話の様子と明らかに違う。
ミナ子は彼を問いつめた。泣きながら訴えると、遂に彼は正直に打ち明けると言った。
「理由は……これだよ……」
部屋の中にミナ子を招き入れた彼は、急にパンツを下ろした。
そのペニスには、煙草の火に焼かれ、針で貫かれた痕が醜く残っていた。
(※暗さんからの投稿です。ありがとうございました)
ミナ子が、新しく買った口紅の蓋を開けると、リップスティックの中から黒い生物が転がり出た。
ミナ子は悲鳴を上げてその場を離れた。遠くから観察していると、その生き物はよろよろと立ち上がった。
人の形をして、頭には突起の様なものが付いている。しかしその姿はあまりにも弱々しかった。
その小さな鬼は、人に害を与えるような力を持っていない事が解った。
掌に載せて眺めてみると、動く様子はぎこちなくて意外と可愛らしかった。
マスコミなどに知らせてもつまらない。ミナ子は小鬼をペットとして飼う事にした。
小鬼は口紅を食べて生きているらしい。出社の時、ミナ子はリップスティックをしっかり閉じる。帰宅して蓋を開け、鬼が転がり出てくるのを見るのが楽しみだった。
鬼は最初、小さく丸まっている。指でつつくと次第に立ち上がる。ミナ子は頭を撫でたりして可愛がった。
ある日、急な残業で、彼氏がデートに来られなくなった。早めに帰宅したミナ子は、苛ついた気持ちで煙草をふかす。
急に小鬼の無様な姿が憎らしくなり、ミナ子は鬼の背中に煙草を押し付けた。
黒い生物は、声も立てずに身悶えし、それを見てミナ子は冷笑した。
それからミナ子は、憂さ晴らしに鬼をいじめるようになった。
針で突き通したり、ゴムを弾いて痛めつける。
逆らう様子も見せない鬼は、身をよじらせながらも、逃げようとはしなかった。
最近、彼が冷たい。多忙を理由にデートを拒み、もう一ヶ月も会っていない。
電話では普通に話しているが、なんとなく怪しい様子だった。何か隠している。
その怒りを、ミナ子は小鬼にぶつけた。いくら痛めつけても、鬼は死ななかった。
ミナ子は覚悟を決めた。彼の部屋に乗り込み、隠し事の正体を暴くのだ。
部屋を訪ねると、彼は困惑した顔をしていた。電話の様子と明らかに違う。
ミナ子は彼を問いつめた。泣きながら訴えると、遂に彼は正直に打ち明けると言った。
「理由は……これだよ……」
部屋の中にミナ子を招き入れた彼は、急にパンツを下ろした。
そのペニスには、煙草の火に焼かれ、針で貫かれた痕が醜く残っていた。
(※暗さんからの投稿です。ありがとうございました)
心の中で銃を撃つと
2012.05.10 (Thu) | Category : 都市伝説・ホラー・オカルト
マサキには、少し子供っぽい所があった。
苛ついている時などに、人間を銃で撃ち殺す空想をするのだ。
その日、テストの成績が予想外に悪く、落ち込みながら帰路を歩いていたマサキは、まず、最初の角ですれ違う会社員に、心の中で銃口を向けた。
「バン!」
脳内に銃声が響き渡る。何も知らずに歩いていった会社員は、マサキの頭の中で、無惨な死体に変わり果てる。
「バン!」
次の角ですれ違った生意気そうな若者。撃たれた右目から血を噴き、眼球だったものを垂れ流しながら倒れた。
「バン!」
前から歩いてきた訳知り顔の男。眉間の銃創から血の噴水。倒れた姿は轢死した蛙の様。
頭の中で惨劇を繰り広げながら、夕方の通学路を歩いていく。
また前から人が来るが、マサキは声に出さずに舌打ちした。子連れの母親だったからだ。
マサキは、なるべく女子供は狙わない事にしている。女や子供を攻撃するのは弱い奴のする事だ。
次は帰宅途中の女子中学生。次は学校帰りの小学生。
中々、マサキの標的に最適な人間は現れない。物足りなかったマサキは遠回りをする事にした。
土手に来ると、前から優しそうな中年の紳士が近付いてきた。今度はあいつを撃とう。紳士の額に狙いをつけながら、マサキは歩を進める。
すれ違いざま、頭の中で引き金をひこうとした時、紳士はマサキの顔を正面から凝視した。そして口を開けて、
「バン!」
と言うと、ニヤリと笑った。
(※暗さんからの投稿です。ありがとうございました)
苛ついている時などに、人間を銃で撃ち殺す空想をするのだ。
その日、テストの成績が予想外に悪く、落ち込みながら帰路を歩いていたマサキは、まず、最初の角ですれ違う会社員に、心の中で銃口を向けた。
「バン!」
脳内に銃声が響き渡る。何も知らずに歩いていった会社員は、マサキの頭の中で、無惨な死体に変わり果てる。
「バン!」
次の角ですれ違った生意気そうな若者。撃たれた右目から血を噴き、眼球だったものを垂れ流しながら倒れた。
「バン!」
前から歩いてきた訳知り顔の男。眉間の銃創から血の噴水。倒れた姿は轢死した蛙の様。
頭の中で惨劇を繰り広げながら、夕方の通学路を歩いていく。
また前から人が来るが、マサキは声に出さずに舌打ちした。子連れの母親だったからだ。
マサキは、なるべく女子供は狙わない事にしている。女や子供を攻撃するのは弱い奴のする事だ。
次は帰宅途中の女子中学生。次は学校帰りの小学生。
中々、マサキの標的に最適な人間は現れない。物足りなかったマサキは遠回りをする事にした。
土手に来ると、前から優しそうな中年の紳士が近付いてきた。今度はあいつを撃とう。紳士の額に狙いをつけながら、マサキは歩を進める。
すれ違いざま、頭の中で引き金をひこうとした時、紳士はマサキの顔を正面から凝視した。そして口を開けて、
「バン!」
と言うと、ニヤリと笑った。
(※暗さんからの投稿です。ありがとうございました)
遺体置き場
2012.05.09 (Wed) | Category : 都市伝説・ホラー・オカルト
ヨシダはその日、翌日の解剖実習で使う死体を一人で用意していた。
遺体置き場には、スチール製の引き出しが壁際に積み重ねられ、遺体の入っている引き出しには赤いプラスチックの札が付けられている。その引き出しの中から、明日の授業で使う遺体を選び出さなくてはならない。
遺体は端の方から入れておくのが普通だが、その日は何故か、順番で言うと最後の方の引き出しに、三つ並んで赤い札が付けられていた。
ヨシダは全ての遺体をチェックしようと、引き出しを順番に開けていき、最後に、三つ並んだ引き出しの前まで来ると、最初の引き出しを開けた。
驚いた事に、そこに入っていたのは、ヨシダの叔父だった。冷蔵された叔父の皮膚はすっかり白くなってしまっている。
ヨシダは驚き、悲しんだ。叔父はこの大学病院に入院していたのだ。それにしても亡くなった事を一切自分は知らされていなかった。明日あたり、葬儀の通知が届くのだろう。
哀しみに暮れながら、次の引き出しを開けたヨシダは、更に驚愕した。
そこには、ヨシダが現在付き合っている彼女がいたのだ。昨日まで瑞々しかった身体も、ヨシダが愛した唇も、白く固くなっている。
いつの間にこんな事になってしまったのか。事故か何かで、この病院で息を引き取ったのだろうか。
ヨシダは次の引き出しを開けるのが怖くなった。前の二つから、この最後の遺体が、自分への何かのメッセージの様に思われたのだ。
この引き出しを開けたらきっと恐ろしい事になる。ヨシダはそう思った。
しかし、自分へのメッセージなら、尚更開けて見なくてはならない。
意を決して、ヨシダは最後の引き出しを開けた。
ヨシダの心臓は飛び上がった。そこに横たわっていたのは、ヨシダ自身だったのだ。
これは現実じゃない。目の前の出来事を否定しようとしたヨシダに追い討ちをかける様に、更に奇怪な事が起きた。
裸で横たわっていた自分が目を開き、何かを語ろうと口を動かしたのだ。恐怖を堪えきれず、ヨシダは引き出しを閉めた。
少し経ち、激しく鼓動していた心臓が落ち着いてくると、ヨシダは、死体の自分が何を言おうとしていたのか気になった。人生を左右するような事だったのではないだろうか。
ヨシダは再び引き出しを開けてみた。
そこには何もなかった。前に開けた二つの引き出しにも、死体は入っていなかった。
(ある有名大学の医学部に伝わる話)
(※暗さんから投稿いただきました。ありがとうございました)
遺体置き場には、スチール製の引き出しが壁際に積み重ねられ、遺体の入っている引き出しには赤いプラスチックの札が付けられている。その引き出しの中から、明日の授業で使う遺体を選び出さなくてはならない。
遺体は端の方から入れておくのが普通だが、その日は何故か、順番で言うと最後の方の引き出しに、三つ並んで赤い札が付けられていた。
ヨシダは全ての遺体をチェックしようと、引き出しを順番に開けていき、最後に、三つ並んだ引き出しの前まで来ると、最初の引き出しを開けた。
驚いた事に、そこに入っていたのは、ヨシダの叔父だった。冷蔵された叔父の皮膚はすっかり白くなってしまっている。
ヨシダは驚き、悲しんだ。叔父はこの大学病院に入院していたのだ。それにしても亡くなった事を一切自分は知らされていなかった。明日あたり、葬儀の通知が届くのだろう。
哀しみに暮れながら、次の引き出しを開けたヨシダは、更に驚愕した。
そこには、ヨシダが現在付き合っている彼女がいたのだ。昨日まで瑞々しかった身体も、ヨシダが愛した唇も、白く固くなっている。
いつの間にこんな事になってしまったのか。事故か何かで、この病院で息を引き取ったのだろうか。
ヨシダは次の引き出しを開けるのが怖くなった。前の二つから、この最後の遺体が、自分への何かのメッセージの様に思われたのだ。
この引き出しを開けたらきっと恐ろしい事になる。ヨシダはそう思った。
しかし、自分へのメッセージなら、尚更開けて見なくてはならない。
意を決して、ヨシダは最後の引き出しを開けた。
ヨシダの心臓は飛び上がった。そこに横たわっていたのは、ヨシダ自身だったのだ。
これは現実じゃない。目の前の出来事を否定しようとしたヨシダに追い討ちをかける様に、更に奇怪な事が起きた。
裸で横たわっていた自分が目を開き、何かを語ろうと口を動かしたのだ。恐怖を堪えきれず、ヨシダは引き出しを閉めた。
少し経ち、激しく鼓動していた心臓が落ち着いてくると、ヨシダは、死体の自分が何を言おうとしていたのか気になった。人生を左右するような事だったのではないだろうか。
ヨシダは再び引き出しを開けてみた。
そこには何もなかった。前に開けた二つの引き出しにも、死体は入っていなかった。
(ある有名大学の医学部に伝わる話)
(※暗さんから投稿いただきました。ありがとうございました)
一寸ババア
2012.05.08 (Tue) | Category : 都市伝説・ホラー・オカルト
Mの家は温泉旅館を経営している。そこは若い女性達に人気があり、週末はOLらしい集団客で賑わう。
Mは幼い頃から、禁じられた行為を続けてきた。
風呂場には客の安全管理のため、パイプの蔭や小便小僧の足元などの目立たない場所に、ボイラー室から浴室を覗ける穴がある。
Mはその穴から女性客の裸を見て、自分の性欲を慰めていた。Mの欲望は歯止めがきかなくなり、父親がボイラーの点検をした後に忍び込み、毎日のように密かな犯罪行為を続けていた。
中学校のクラスで、女性の裸について仲間同士で話し合う事があった。そんな時、子供じみたその話の輪の中で、Mは一人、優越感を感じたものだ。
中学卒業後。技術職志望だったMは工業高校に進学した。そこで機械工学を勉強したMが、その能力を犯罪に利用するのは、彼にとって当然の流れだった。
放課後、学校の旋盤機で作った腕の部分に、リベットで市販のビデオカメラを固定する。
それをMは、旅館のトイレの、パイプの蔭に備えつけた。Mにはもう一つ、女性がトイレで用を足しているところを見たいという願望があったのだ。
Mの願望は満たされた。一日中ビデオを回し、人のいなくなった時にテープを回収して欲望を満たす。ビデオテープは引き出しの中に隠しきれないほどにまで増えていった。
レンタルビデオ店のアダルトコーナーでも、Mは一人、優越感に浸った。本物を見ているMには、ほとんどがやらせだと解るからだ。実際はもっと生々しく、エロティックなのだ。
友達や先輩に売ったり、アダルトショップに数十万円で引き取ってもらえるのでは、と考えた事もある。しかし気の弱いMには、その一歩を踏み出せなかった。
ある日、Mの旅館で事件が起きた。警察と共に踏み込んだ現場で、Mはその惨状を目撃した。
トイレの個室に、鋭い刃物の様なもので切り刻まれた女性の死体が倒れていた。服の上から開いた肉が覗き、骨が不気味に皮膚から突き出ている。長い髪は血溜まりに沈み、壁に赤色が飛び散っていた。
Mはどさくさに紛れてカメラの回収に成功した。自分でも驚くくらい冷静だった。
数日間、警察が調査を続ける間も、宿は営業を続けていた。事件現場の別館を封鎖し、本館に客を押し入れた。
警察がこじ開けるまで、個室には鍵がかかっていた。天井近くに換気用の細い窓が作ってあるが、人間が出入りする事は出来ない。
鑑識が念入りに、指紋などの証拠を探したが、何も見つからなかった。
旅館の評判を落とさないために、事件をなんとか隠密に済まそうとしたMの両親の嘆願も効果をあげ、女性の死は自殺という事で片付けられた。
その後、何事もなかった様に別間は営業を続け、使用人達も事件の事を忘れようとしていた。
Mはあの日から、覗きをする気になれなかった。盗撮の習慣だけがMの日常から消えた。
あの日のビデオを見るのも躊躇っていた。そのビデオから真実は解るかもしれないが、自殺として片付けられた事件を荒立てる事はない。
第一、警察にどう説明したらいいのだ。自分も犯罪者として逮捕されるに違いない。
Mはビデオを捨てようかと思ったが、それも出来なかった。見たくないという気持ちとは、真逆の気持ちもあったからだ。
あれは断じて自殺ではない。あの女性の傷は二十数箇所にも及んでいたのだ。どうやったら、あれほどまでに自分を傷つけられるんだ。
事件の真相は被害者と、犯人しか知らない。その真実を知る事の出来る立場にいるのは、自分だけ。
ついに、Mはデッキにテープを差し込んだ。画面に、惨劇の舞台となったあのトイレが映し出される。
Mは例の女性が個室に入る場面まで早送りした。女性は下着を脱ぐと、便器に小便の飛沫を散らせる。いつもなら興奮する場面に、Mの心臓は違う理由で、段々早く脈動する。
そして、遂に事件の真相が映し出された。
上の小窓が、音もなく開いていく。そこから、身長が一寸(約3.03cm)ぐらいの人間が入ってきた。顔は皺だらけで、女の様だ。“鬼婆”という言葉がMの頭に浮かんだ。
“鬼婆”は女性の肩に飛び移り、手に持った包丁を女性の喉に突き立てた。
悲鳴も上げずに女性が倒れる。“鬼婆”は馬乗りになって女性の身体を切り刻み、事を果たすと、上の窓まで壁をよじ登っていった。
信じられない光景を目にして、Mは呆然と画面を見続けた。
悪趣味なホラー映画の様な出来事だったが、今のは間違いなく、Mの隠しカメラが捉えた、現実の光景なのだ。
尚も呆然としたまま、惨劇の映像を見続けるM。
そのMの背後、部屋の天井付近で、何か小さいものが動いた。
(※私書箱に投稿いただきました。ありがとうございました)
Mは幼い頃から、禁じられた行為を続けてきた。
風呂場には客の安全管理のため、パイプの蔭や小便小僧の足元などの目立たない場所に、ボイラー室から浴室を覗ける穴がある。
Mはその穴から女性客の裸を見て、自分の性欲を慰めていた。Mの欲望は歯止めがきかなくなり、父親がボイラーの点検をした後に忍び込み、毎日のように密かな犯罪行為を続けていた。
中学校のクラスで、女性の裸について仲間同士で話し合う事があった。そんな時、子供じみたその話の輪の中で、Mは一人、優越感を感じたものだ。
中学卒業後。技術職志望だったMは工業高校に進学した。そこで機械工学を勉強したMが、その能力を犯罪に利用するのは、彼にとって当然の流れだった。
放課後、学校の旋盤機で作った腕の部分に、リベットで市販のビデオカメラを固定する。
それをMは、旅館のトイレの、パイプの蔭に備えつけた。Mにはもう一つ、女性がトイレで用を足しているところを見たいという願望があったのだ。
Mの願望は満たされた。一日中ビデオを回し、人のいなくなった時にテープを回収して欲望を満たす。ビデオテープは引き出しの中に隠しきれないほどにまで増えていった。
レンタルビデオ店のアダルトコーナーでも、Mは一人、優越感に浸った。本物を見ているMには、ほとんどがやらせだと解るからだ。実際はもっと生々しく、エロティックなのだ。
友達や先輩に売ったり、アダルトショップに数十万円で引き取ってもらえるのでは、と考えた事もある。しかし気の弱いMには、その一歩を踏み出せなかった。
ある日、Mの旅館で事件が起きた。警察と共に踏み込んだ現場で、Mはその惨状を目撃した。
トイレの個室に、鋭い刃物の様なもので切り刻まれた女性の死体が倒れていた。服の上から開いた肉が覗き、骨が不気味に皮膚から突き出ている。長い髪は血溜まりに沈み、壁に赤色が飛び散っていた。
Mはどさくさに紛れてカメラの回収に成功した。自分でも驚くくらい冷静だった。
数日間、警察が調査を続ける間も、宿は営業を続けていた。事件現場の別館を封鎖し、本館に客を押し入れた。
警察がこじ開けるまで、個室には鍵がかかっていた。天井近くに換気用の細い窓が作ってあるが、人間が出入りする事は出来ない。
鑑識が念入りに、指紋などの証拠を探したが、何も見つからなかった。
旅館の評判を落とさないために、事件をなんとか隠密に済まそうとしたMの両親の嘆願も効果をあげ、女性の死は自殺という事で片付けられた。
その後、何事もなかった様に別間は営業を続け、使用人達も事件の事を忘れようとしていた。
Mはあの日から、覗きをする気になれなかった。盗撮の習慣だけがMの日常から消えた。
あの日のビデオを見るのも躊躇っていた。そのビデオから真実は解るかもしれないが、自殺として片付けられた事件を荒立てる事はない。
第一、警察にどう説明したらいいのだ。自分も犯罪者として逮捕されるに違いない。
Mはビデオを捨てようかと思ったが、それも出来なかった。見たくないという気持ちとは、真逆の気持ちもあったからだ。
あれは断じて自殺ではない。あの女性の傷は二十数箇所にも及んでいたのだ。どうやったら、あれほどまでに自分を傷つけられるんだ。
事件の真相は被害者と、犯人しか知らない。その真実を知る事の出来る立場にいるのは、自分だけ。
ついに、Mはデッキにテープを差し込んだ。画面に、惨劇の舞台となったあのトイレが映し出される。
Mは例の女性が個室に入る場面まで早送りした。女性は下着を脱ぐと、便器に小便の飛沫を散らせる。いつもなら興奮する場面に、Mの心臓は違う理由で、段々早く脈動する。
そして、遂に事件の真相が映し出された。
上の小窓が、音もなく開いていく。そこから、身長が一寸(約3.03cm)ぐらいの人間が入ってきた。顔は皺だらけで、女の様だ。“鬼婆”という言葉がMの頭に浮かんだ。
“鬼婆”は女性の肩に飛び移り、手に持った包丁を女性の喉に突き立てた。
悲鳴も上げずに女性が倒れる。“鬼婆”は馬乗りになって女性の身体を切り刻み、事を果たすと、上の窓まで壁をよじ登っていった。
信じられない光景を目にして、Mは呆然と画面を見続けた。
悪趣味なホラー映画の様な出来事だったが、今のは間違いなく、Mの隠しカメラが捉えた、現実の光景なのだ。
尚も呆然としたまま、惨劇の映像を見続けるM。
そのMの背後、部屋の天井付近で、何か小さいものが動いた。
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