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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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2025.01.23 (Thu) Category : 

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―海― <師匠シリーズ>

2014.08.15 (Fri) Category : 創作作品

386 海  ◆oJUBn2VTGE ウニ 2006/12/02(土) 14:22:40 ID:Q8VwWIU/0
大学2回生の夏。
俺は大学の先輩と海へ行った。
照りつける太陽とも水着の女性とも無縁の、薄ら寒い夜の海へ。

俺は先輩の操る小型船の舳先で震えながら、どうしてこんなことになったのか考えていた。
眼下にはゆらゆらと揺らめく海面だけがあり、その深さの底はうかがい知れない。
ときどき自分の顔がぐにゃぐにゃと歪み、波の中にだれとも知れない人の横顔が見えるような気がした。
遠い陸地の影は不気味なシルエットを横たえ、時々かすかな灯台の光が緞帳のような雲を空の底に浮かび上がらせている。

「海の音を採りに行こう」
という先輩の誘いは、抗いがたい力を秘めていた。
オカルト道の師匠でもあるその人のコレクションの中には、あやしげなカセットテープがある。聞かせてもらうと、薄気味の悪い唸り声や、すすり泣くような声、どこの国の言葉とも知れない囁き声、そんなものが
延々と収録されていた。

聞き終わったあとで
「あんまり聞くと寿命が縮むよ」
と言われてビビリあがり、もう二度と聞くまいと思うが、何故かしばらくするとまた聞きたくなるのだった。
うまく聞き取れないヒソヒソ声を、
「何と言っているのだろう」
という負の期待感で追ってしまう。
そんな様子を面白がり、師匠は
「これは海の音だよ」
と言って夜の海へ俺を誘ったのだった。


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―鏡― <師匠シリーズ>

2014.07.14 (Mon) Category : 創作作品

376 鏡   ◆oJUBn2VTGE ウニ 2006/12/02(土) 14:09:25 ID:Q8VwWIU/0
大学1回生の冬。
大学に入ってから出入りするようになったネットの地元系オカルトフォーラムのオフ会に出たときのこと。
オフ会とは言っても、集まって居酒屋で飲む程度のものもあればディープなメンバーによる秘密の会合のようなものもあった。

その日も10人ほどの人間が集まって白木屋でオカルト話を肴に飲んだ後、主要メンバーだけが夜更けにリーダー格の女性の部屋に集ったのだった。
そのリーダー格の女性とはColoさんという人で(なぜか頻繁にハンドルネームを変えるのでそのとき本当にColoだったかは自信がない)、俺のオカルト道の師匠の彼女でもあった人だったので妙に可愛がられ、若輩の俺も濃い主要メンバーの集まりに混ぜてもらうことがよくあったのだ。

秘密の会合では交霊実験まがいのことをすることもあったが、その日は1次会の流れのままColoさんの部屋でダラダラと酒を飲んでいた。
山下さんという男の先輩が
「疲れてくると人間の顔が4パターンしか見えなくなくなる」
という不思議な現象にまつわる怖い話をしていたところまでは覚えている。
揺さぶられて目を覚ましたとき、部屋には3人しかいなかった。
Coloさん、みかっちさんという女性陣に俺。

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―ドッペルゲンガー― <師匠シリーズ>

2014.06.16 (Mon) Category : 創作作品

69 ドッペルゲンガー  ◆oJUBn2VTGE ウニ 2006/10/15(日) 21:30:55 ID:lY9MF+tv0
大学1回生の秋。
オカルト系ネット仲間の京介さんの部屋に、借りていた魔除けのタリスマンを返しに行ったことがあった。
京介さんは女性で、俺より少し年上のフリーターだった。黒魔術などが好きな人だったが少しも陰鬱なところがなく、無愛想な面もあったがその清潔感のある性格は、一緒にいて気持ちが良かった。

その日は、買ったばかりの愛車をガードレールに引っ掛けたという間抜けぶりを冷やかしたりしていたのだが、これから風呂に入ってバイトに行くからという理由であっさりと追い払われた。
このところオフ会でも会わないし、なんだか寂しかったが仕方がない。

目の前でドアを閉められる時、何度かお邪魔したこともある部屋の中にわずかな違和感を感じたのは、気のせいではなかったと思う。
なにか忘れているような。
そんなぼんやりとした不安があった。

それから1週間はなにごともなかった。
自堕落な生活で、すっかり曜日の感覚がなくなっていた俺が、めずらしく朝イチから大学の授業に出ようと思い、家を出た日のこと。
講義棟の前に鈴なりのはずの自転車が、数えるほどしかなかったあたりから予感はされていたことだが、掲示板の前で角南さんという友達に会い
「今日は祝日だぞ」
とバカにされた。だったらそっちもなんで来てるんだよ、と突っ込むと笑っていたが、急に耳に顔を寄せて
「昨日歩いてたのだれ?やるじゃん」
と囁いてきた。

なんのことかわからなかったので、
「どこで?」
と言ってみると
「うわーこいつ」
と肘うちを喰らい、意味のわからないまま彼女は去っていった。
俺は首を捻りながら講義棟を出た。

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