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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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―魚― <師匠シリーズ>

2012.08.16 (Thu) Category : 創作作品

902 魚 1/7 ウニ 2006/02/22(水) 19:55:14 ID:CqBHiC0Y0
別の世界へのドアを持っている人は、確かにいると思う。
日常の隣で、そういう人が息づいているのを僕らは大抵知らずに生きているし、生きていける。
しかしふとしたことで、そんな人に触れたときに、いつもの日常はあっけなく変容していく。
僕にとって、その日常の隣のドアを開けてくれる人は二人いた。
それだけのことだったのだろう。

大学1回生ころ、地元系のネット掲示板のオカルトフォーラムに出入りしていた。
そこで知り合った人々は、いわば、なんちゃってオカルトマニアであり、高校までの僕ならば素直に関心していただ
ろうけれど、大学に入って早々に、師匠と仰ぐべき強烈な人物に会ってしまっていたので、物足りない部分があった。

しかし、降霊実験などを好んでやっている黒魔術系のフリークたちに混じって遊んでいると、1人興味深い人物に出
会った。
「京介」というハンドルネームの女性で、年歳は僕より2,3歳上だったと思う。



903 魚 2/7 ウニ 2006/02/22(水) 19:56:03 ID:CqBHiC0Y0
じめじめした印象のある黒魔術系のグループにいるわりにはカラっとした人で、背が高くやたら男前だった。
そのせいかオフで会ってもキョースケ、キョースケと呼ばれていて、本人もそれが気にいっているようだった。

あるオフの席で「夢」の話になった。予知夢だとか、そういう話がみんな好きなので、盛り上がっていたが京介さん
だけ黙ってビールを飲んでいる。
僕が、どうしたんですか、と聞くと一言
「私は夢をみない」
機嫌を損ねそうな気がしてそれ以上突っ込まなかったが、その一言がずっと気になっていた。

大学生になってはじめての夏休みに入り、僕は水を得た魚のように心霊スポットめぐりなど、オカルト三昧の生活を
送っていた。
そんなある日、目を覚ますと見知らぬ部屋にいたのだった。

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―麻雀― <師匠シリーズ>

2012.07.27 (Fri) Category : 創作作品

898 麻雀 1/4 ウニ2006/02/22(水) 19:51:17 ID:CqBHiC0Y0
師匠は麻雀が弱い。
もちろん麻雀の師匠ではない。

霊感が異常に強い大学の先輩で、オカルト好きの俺は彼と、傍から見ると気色悪いであろう師弟関係を結んでいた。
その師匠であるが、2、3回手合わせしただけでもその実力の程は知れた。

俺は高校時代から友人連中とバカみたいに打ってたので、大学デビュー組とは一味違う新入生としてサークルの先輩たちからウザがられていた。
師匠に勝てる部分があったことが嬉しくて、よく麻雀に誘ったが、あまり乗ってきてくれなかった。
弱味を見せたくないらしい。

1回生の夏ごろ、サークルBOXで師匠と同じ院生の先輩とふたりになった。
なんとなく師匠の話しになって、俺が師匠の麻雀の弱さの話をすると、先輩は
「麻雀は詳しくないんだけど」
と前置きして、意外なことを話し始めた。



899 麻雀 2/4 ウニ2006/02/22(水) 19:52:01 ID:CqBHiC0Y0
なんでも、その昔師匠が大学に入ったばかりのころ、健康的な男子学生のご多聞に漏れず麻雀に手を出したのであるが、サークル麻雀のデビュー戦で役満(麻雀で最高得点の役)をあがってしまったのだそうだ。

それからもたびたび師匠は役満をあがり、麻雀仲間をビビらせたという。
「ぼくはそういう話を聞くだけだったから、へーと思ってたけど、そうか。弱かったのかアイツは」
いますよ、役満ばかり狙ってる人。

役満をあがることは人より多くても、たいてい弱いんですよ。
俺がそんなことを言うと、
「なんでも、出したら死ぬ役満を出しまくってたらしいよ」
と先輩は言った。

「え?」
頭に九連宝燈という役が浮かぶ。
一つの色で1112345678999みたいな形を作ってあがる、麻雀で最高に美しいと言われる役だ。
それは作る難しさもさることながら、「出したら死ぬ」という麻雀打ちに伝わる伝説がある、曰く付きの役満だ。



900 麻雀 3/4 ウニ2006/02/22(水) 19:53:12 ID:CqBHiC0Y0
もちろん僕も出したことはおろか、拝んだこともない。
ちょっと、ゾクッとした。
「麻雀牌をなんどか燃やしたりもしたらしい」
確かに九連宝燈を出した牌は燃やして、もう使ってはいけないとも言われる。

俺は得体の知れない師匠の側面を覗いた気がして、怯んだが、同時にピーンと来るものもあった。
役満をあがることは人より多くても、たいてい弱い・・・
さっきの自分のセリフだ。
つまり、師匠はデビュー戦でたまたまあがってしまった九連宝燈に味をしめて、それからもひたすら九連宝燈を狙い続けたのだ。

めったにあがれる役ではないから、普段は負け続け。
しかし極々まれに成功してしまい、そのたび牌が燃やされる羽目になるわけだ。
俺はその推理を先輩に話した。
「出したら死ぬなんて、あの人の好きそうな話でしょ」



901 麻雀 4/4 ウニ2006/02/22(水) 19:54:07 ID:CqBHiC0Y0
しかし、俺の話を聞いていた先輩は首をかしげた。
「でもなあ・・・チューレンポウトウなんていう名前だったかなあ、その役満」
そして、うーんと唸る。
「なんかこう、一撃必殺みたいなノリの、天誅みたいな」
そこまで言って、先輩は手の平を打った。

「思い出した。テンホーだ」
天和。
俺は固まった。
言われてみればたしかに天和にも、出せば死ぬという言い伝えがある。
しかし、狙えば近づくことが出来る九連宝燈とは違い、天和は最初の牌が配られた時点であがっている、という完璧に偶然に支配される役満だ。

狙わなくても毎回等しくチャンスがあるにも関わらず、出せば死ぬと言われるほどの役だ。
その困難さは九連宝燈にも勝る。
その天和を出しまくっていた・・・
俺は師匠の底知れなさを垣間見た気がして、背筋が震えた。

「出したら死ぬなんて、あいつが好きそうな話だな」
先輩は無邪気に笑うが、俺は笑えなかった。
それから一度も師匠とは麻雀を打たなかった。 



 








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―鍵を拾う― <師匠シリーズ>

2012.03.29 (Thu) Category : 創作作品

967 1/5 ウニ2006/01/21(土) 11:43:38 ID:9bX5hJte0
大学2回生の夏休み。
オカルトマニアの先輩に
「面白いものがあるから、おいで」
といわれた。

師匠と仰ぐその人物にそんなことを言われたら行かざるを得ない。
ノコノコと家に向かった。

師匠の下宿はぼろいアパートの一階で、あいかわらず鍵をかけていないドアをノックして入ると、畳の上に座り込んでなにかをこねくり回している。

トイレットペーパーくらいの大きさの円筒形。
金属製の箱のようだ。表面に錆が浮いている。

「その箱が面白いんですか」
と聞くと、
「開けたら死ぬらしい」
この人はいっぺん死なないとわからないと思った。
「開けるんですか」
「開けたい。けど開かない」

見ると箱からは小さなボタンのようなでっぱりが全面に出ていて、円筒の上部には鍵穴のようなものもある。
「ボタンを正しい順序で押し込まないとダメらしい」
師匠はそう言って夢中で箱と格闘していた。



968 2/5 ウニ2006/01/21(土) 11:44:08 ID:9bX5hJte0
「開けたら、どうして死ぬんですか」
「さあ」
「どこで手に入れたんですか」
「××市の骨董品屋」
「開けたいんですか」
「開けたい。けど開かない」

死ぬトコ見てみてェ。
俺はパズルの類は好きなので、やってみたかったが我慢した。
「ボタンは50個ある。何個連続で正しく押さないといけないのかわからないけど、音聞いてる限りだいぶ正解に近づいてる気がする」
「その鍵穴はなんですか」
「そこなんだよ」

師匠はため息をついた。
2重のロックになっていて、最終的には鍵がないと開かないらしい。
「ないんですか」
「いや。セットで手に入れたよ」

でも落とした。
と悲しそうに言う。
「どこに」
と聞くと
「部屋」
探せばいいでしょ。こんなクソ狭い部屋。
師匠は首を振った。

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―足音― <師匠シリーズ>

2012.01.05 (Thu) Category : 創作作品

962 1/5 ウニ2006/01/21(土) 11:37:01 ID:9bX5hJte0
子どものころ、バッタの首をもいだことがある。

もがれた首はキョロキョロと触覚を動かしていたが、胴体のほうもピョンピョンと跳び回り続けた。
怖くなった俺は首を放り出して逃げだしてしまった。
その記憶がある種のトラウマになっていたが、大学時代にそのことを思い出すような出来事があった。

怖がりのくせに怖いもの見たさが高じて、よく心霊スポットに行った。
俺にオカルトを手ほどきした先輩がいて、俺は師匠と呼び、尊敬したり貶したりしていた。

大学1回生の秋ごろ、その師匠と相当やばいという噂の廃屋に忍び込んだ時のこと。
もとは病院だったというそこには、夜中に誰もいないはずの廊下で足音が聞こえる、という逸話があった。

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―ハト― <師匠シリーズ>

2011.12.23 (Fri) Category : 創作作品

959 1/3 ウニ2006/01/21(土) 11:34:06 ID:9bX5hJte0
大学時代、よく散歩をした公園にはハトがたくさんいた。

舗装された道に、一体なにがそんなに落ちているのか、やたら歩き回っては地面をくちばしでつついて行く。
なかでも、よく俺が腰掛けてぼーっとしていたベンチの近くに、いつもハトが群れをなしている一角があった。
何羽ものハトがしきりに地面をつついては、何かをついばんでいる。
(このベンチに座って、弁当の残りカスでも投げている 人でもいるんだろう)
と思っていた。

2回生の春。
サークルの新入生歓迎コンパを兼ね、その公園の芝生に陣取って花見をした。
綺麗な桜が咲いていた。
別に変なサークルではなかったが、ひとりオカルトの神のような先輩がいて、俺は師匠と呼んで慕ったり見下したりしていた。

その師匠がめずらしく酔っ払って、ダウンしていた。
誰かがビール片手に
「最初に桜の下には死体が埋まってるって言ったのは、誰なんだろうなあ」
と言った。

すると師匠がムクっと起き上がって、
「桜の下に埋まってる幸せなヤツばかりとは限るまい」
と、ろれつの回らない舌でまくしたてた。



960 2/3 ウニ2006/01/21(土) 11:34:40 ID:9bX5hJte0
すぐに他の先輩たちが師匠を取り押さえた。
暴走させると、新入生がヒクからだ。
俺は少し残念だった。
「ちょっと休ませてきますよ」
と言って、いつも座っているベンチまで連れて行き、横にならせた。
しばらくしてから、水を持って隣に腰掛けた。

「さっきはなにを言おうとしたんです?」
師匠は荒い息を吐きながら、
「そこ、ハトがいるだろ」
と指をさした。

ふと見ると、すでに日が落ちて暗い公園の中にハトらしい影がうごめいていた。
一斉にハトたちは顔を上げて、小さなふたつの光がたくさんこちらを見た。
「おまえに大事なことを教えてやろう」
酔っているせいか、師匠がいつもと違う口調で俺に話しかけた。
思わず身構える。

「いや、前にも言ったかな・・・人間が死んだらどこへ行くと思う?」
「はぁ? あの世ですか」
師匠は深いため息をついた。



961 3/3 ウニ2006/01/21(土) 11:36:16 ID:9bX5hJte0
「どこにも行けないんだよ。無くなるか、そこに在るかだ」
よくわからない。
師匠はいろいろなことを教えてくれはするが、こんな哲学的なというか、宗教がかったことをいうのは珍しかった。
「だから、隣にいるんだ」

人間にとっての幽霊とか、そういうもののことを言っているのだと気づくまで少し時間がかかった。
「そこでハトに食われてるヤツだって、無くなるまで在って、それで、終わりだ」
え?
目をこすったが、なにも見えない。

「すごく弱いやつだ。もう消えかかってる。ハトはなにを食ってるか分かってないけど、食われてる方は『食われたら、無くなる』って思ってる。だから消える」
「わかりません」
たいていの鳥はふつうにヒトの霊魂が見えるんだぜ、と師匠はつぶやいた。
いつもハトが集まっていたところで、むかし人が死んだと言うんだろうか。

「ほんの少し離れてるだけなのになあ」
ハトに食われるより、桜に食われた方がマシだ。
酒くさいため息をつきながらそう言ったきり、師匠は黙った。
芝生の向こうではバカ騒ぎが続いている。

「師匠は自分が死ぬときのことを考えたことがありますか」
いつも聞きたくて、なんとなく聞けなかったことを口にした。
「おんなじさ。とんでもない悪霊になって、無くなるまで在って、それで、終わり」
ワンステップ多かったが、俺は流した。




 








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