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引っ越した当初から、変な部屋でした。
2018.05.05 (Sat) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
994:本当にあった怖い名無し:2012/05/26(土)21:13:59.89ID:j0rYbCf70
流れ切ってほんのり怖かった話
引っ越した当初から、変な部屋でした。
ドアには大量の引っ掻いたような傷、部屋の中は他と比べてとても綺麗に張替えられていました。
お風呂場も新品のバスタブ。
下見は知人がしていて、私は引っ越しの当日にその部屋を知りました。
が、何だかとっても気持ち悪い。
一人暮らしなのに、誰かいるような気配やら、痕跡がある。
しまいには部屋のスイッチに血がついていたり、襖には濡れた手形(私より少し小さい)が現れたり。
なんかいると思いつつ、啜り泣く声と変な女の子が視界の端に見えるくらいで実害がなく、放置しておりました。
これが金縛りや病気になる、怪我をするなどだったら即、部屋を出ていましたがそれは無かったので。
三ヶ月くらい彼女(?)と同居し、いい加減慣れてきた頃に、夜中来訪者が現れました。
乱暴にチャイムが鳴らされ、ドアに向かうと何人かの姿が磨りガラス越しに見えました。
私「夜分になんでしょうか」
男「オマエ、あの女の兄弟か。○○だろ」
あいにく私には女兄弟どころか、肉親が居ません。正直に答えたところ、怒鳴られドアを蹴り飛ばされる始末。
男「嘘つくなっ! あの女どうした、答えろ」
私「知らない。引っ越してきたばかりだ」
怒鳴るばかりの男達なのですが、どうも訛りがある。某半島の方だと判断。
どうも前に部屋にいた女性と付き合っていた&金を貸していたから、部屋に来たらしい。だがしかし、話が変だった。
男「あの女の代わりにお前が○○万円出せ」
私「そんな義理はないです」
男「お前の部屋が女の部屋に住んでるのだから、代わりに払え」
意味がわからない。
私「通報します」
電話している間に、階段を駆け降りる音が聞こえました……。
通報し、翌日大家にも連絡を入れたところ、連中の探していた女性の行方もわかりました。
部屋でお亡くなりになりなっていたそうです、バスタブで。
部屋での女の幻は彼女かも知れないと、人相を告げたところどんぴしゃり。
それを知らない連中は、私を彼女の親類だと信じ込んでいたようです。
995:本当にあった怖い名無し:2012/05/26(土)21:15:48.16ID:j0rYbCf70
二日後、また夜中に現れました。
男「行方を教えろ」
私「知らない」
男「なら金を払え」
理屈がわけわかりません。
男「日本人なら謝罪と云々……」
などとわけのわからぬ事を言い出したので、通報。でも今回は彼等は逃げません。
男「オマエ、俺の女盗ったろう?一緒に暮らして、イイ思いしただろ」
私「いい加減にしろ!無関係だ!」
怒鳴ると、乱暴にドアをガンガンし始めました。
実は男仲間がベランダ方面から、上がって来て、窓を割る音がこのせいで聞こえませんでした。
微かな音に気づいて振り返ると、二人男が部屋に侵入してくる最中でした。
一人はなんとか動きを封じましたが、もう一人は手が回らず腕を捕まれました。
けれど男はそれ以上何もして来ません。
顔を見ると、台所に釘付けになっていました。
私には見えない何かが見えるようで、向こうの言葉で何か叫び始めました。
強く腕を掴んでいるので、その手を掴み、捩り伏せました。
もう一人は、うずくまって泣き出していました。
私が台所を見た瞬間、そこには血まみれの美人が手をのばそうとしている姿が見えました。一瞬で何もなくなりましたが。
K察が到着したのはそれくらいでした。
ドア前でうろうろしていた男と、部屋にいた二人は連行されて行きました。
996:本当にあった怖い名無し:2012/05/26(土)21:16:36.57ID:j0rYbCf70
私も同行し、K察には信じてもらえないのを覚悟で、その日のあった事を説明しました。
その時は馬鹿にされたのか、はいはいとあしらうようにされましたが、翌日呼び出されて行くと神妙に話をされました。
「昨夜は馬鹿にしてゴメンね。詳しく話してくれる?」
私「何故ですか」
「昨夜主犯(ドア前にいた男)が入院した。何かに暴行された」
私「私じゃないです」
「わかっているよ。見てる前で痣が出来ていったから。幽霊だって何人も言ってるし、私もそう思う。きみのせいにはならないよ」
納得出来ませんが、一応全て話しました。
「たまにあるんだとは聞いたけど、初めての事だったからゴメンね」
結局彼等は全員入院する事になりました。
死んだはずの彼女が現れて、襲って来ると言って。
それっきり部屋には彼女は現れません。
K察によると幸いなのは、私が女だと連中が気づかなかった事だそうです。
声も低いし、服装も体格に合わせて微妙なものでしたから。
板違いかな?とはちょっと思いましたが…以上です。
997:本当にあった怖い名無し:2012/05/26(土)21:21:56.47ID:Y3YGFJJT0
これは洒落こわだと思うよ。
一歩間違えたらやばかったし。
998:本当にあった怖い名無し:2012/05/26(土)21:22:58.75ID:oFoajLhJ0
警察は心霊系の話に遭遇するが、でもそんなこと公的な調書に残せないから、幽霊なんてなかったってことになるらしいな
海外の警察も、砂漠に現れる幽霊とかよく知ってるみたい
引用元:ほんのりと怖い話スレ その84
https://toro.5ch.net/test/read.cgi/occult/1335056290/994-998
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流れ切ってほんのり怖かった話
引っ越した当初から、変な部屋でした。
ドアには大量の引っ掻いたような傷、部屋の中は他と比べてとても綺麗に張替えられていました。
お風呂場も新品のバスタブ。
下見は知人がしていて、私は引っ越しの当日にその部屋を知りました。
が、何だかとっても気持ち悪い。
一人暮らしなのに、誰かいるような気配やら、痕跡がある。
しまいには部屋のスイッチに血がついていたり、襖には濡れた手形(私より少し小さい)が現れたり。
なんかいると思いつつ、啜り泣く声と変な女の子が視界の端に見えるくらいで実害がなく、放置しておりました。
これが金縛りや病気になる、怪我をするなどだったら即、部屋を出ていましたがそれは無かったので。
三ヶ月くらい彼女(?)と同居し、いい加減慣れてきた頃に、夜中来訪者が現れました。
乱暴にチャイムが鳴らされ、ドアに向かうと何人かの姿が磨りガラス越しに見えました。
私「夜分になんでしょうか」
男「オマエ、あの女の兄弟か。○○だろ」
あいにく私には女兄弟どころか、肉親が居ません。正直に答えたところ、怒鳴られドアを蹴り飛ばされる始末。
男「嘘つくなっ! あの女どうした、答えろ」
私「知らない。引っ越してきたばかりだ」
怒鳴るばかりの男達なのですが、どうも訛りがある。某半島の方だと判断。
どうも前に部屋にいた女性と付き合っていた&金を貸していたから、部屋に来たらしい。だがしかし、話が変だった。
男「あの女の代わりにお前が○○万円出せ」
私「そんな義理はないです」
男「お前の部屋が女の部屋に住んでるのだから、代わりに払え」
意味がわからない。
私「通報します」
電話している間に、階段を駆け降りる音が聞こえました……。
通報し、翌日大家にも連絡を入れたところ、連中の探していた女性の行方もわかりました。
部屋でお亡くなりになりなっていたそうです、バスタブで。
部屋での女の幻は彼女かも知れないと、人相を告げたところどんぴしゃり。
それを知らない連中は、私を彼女の親類だと信じ込んでいたようです。
995:本当にあった怖い名無し:2012/05/26(土)21:15:48.16ID:j0rYbCf70
二日後、また夜中に現れました。
男「行方を教えろ」
私「知らない」
男「なら金を払え」
理屈がわけわかりません。
男「日本人なら謝罪と云々……」
などとわけのわからぬ事を言い出したので、通報。でも今回は彼等は逃げません。
男「オマエ、俺の女盗ったろう?一緒に暮らして、イイ思いしただろ」
私「いい加減にしろ!無関係だ!」
怒鳴ると、乱暴にドアをガンガンし始めました。
実は男仲間がベランダ方面から、上がって来て、窓を割る音がこのせいで聞こえませんでした。
微かな音に気づいて振り返ると、二人男が部屋に侵入してくる最中でした。
一人はなんとか動きを封じましたが、もう一人は手が回らず腕を捕まれました。
けれど男はそれ以上何もして来ません。
顔を見ると、台所に釘付けになっていました。
私には見えない何かが見えるようで、向こうの言葉で何か叫び始めました。
強く腕を掴んでいるので、その手を掴み、捩り伏せました。
もう一人は、うずくまって泣き出していました。
私が台所を見た瞬間、そこには血まみれの美人が手をのばそうとしている姿が見えました。一瞬で何もなくなりましたが。
K察が到着したのはそれくらいでした。
ドア前でうろうろしていた男と、部屋にいた二人は連行されて行きました。
996:本当にあった怖い名無し:2012/05/26(土)21:16:36.57ID:j0rYbCf70
私も同行し、K察には信じてもらえないのを覚悟で、その日のあった事を説明しました。
その時は馬鹿にされたのか、はいはいとあしらうようにされましたが、翌日呼び出されて行くと神妙に話をされました。
「昨夜は馬鹿にしてゴメンね。詳しく話してくれる?」
私「何故ですか」
「昨夜主犯(ドア前にいた男)が入院した。何かに暴行された」
私「私じゃないです」
「わかっているよ。見てる前で痣が出来ていったから。幽霊だって何人も言ってるし、私もそう思う。きみのせいにはならないよ」
納得出来ませんが、一応全て話しました。
「たまにあるんだとは聞いたけど、初めての事だったからゴメンね」
結局彼等は全員入院する事になりました。
死んだはずの彼女が現れて、襲って来ると言って。
それっきり部屋には彼女は現れません。
K察によると幸いなのは、私が女だと連中が気づかなかった事だそうです。
声も低いし、服装も体格に合わせて微妙なものでしたから。
板違いかな?とはちょっと思いましたが…以上です。
997:本当にあった怖い名無し:2012/05/26(土)21:21:56.47ID:Y3YGFJJT0
これは洒落こわだと思うよ。
一歩間違えたらやばかったし。
998:本当にあった怖い名無し:2012/05/26(土)21:22:58.75ID:oFoajLhJ0
警察は心霊系の話に遭遇するが、でもそんなこと公的な調書に残せないから、幽霊なんてなかったってことになるらしいな
海外の警察も、砂漠に現れる幽霊とかよく知ってるみたい
引用元:ほんのりと怖い話スレ その84
https://toro.5ch.net/test/read.cgi/occult/1335056290/994-998
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社員旅行の怖い話
2018.05.05 (Sat) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
433:社員旅行の怖い話1◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)23:27:32ID:MQDditEn0
【親戚の怖い話】に続いて、今日はもうひとつ書かせてください。
これから書くお話は、伝聞です(事実として聞きましたが不明です)。
このお話をしてくれた方は、仮にG氏とします。
社員慰安旅行の最中、G氏のかつての友人T氏が語ってくれたという、生々しい体験です。
社員慰安旅行で某所に行ったG氏一行は、地酒を買い込み、夜を待って酒盛りをはじめました。
最初のうちは上司のグチや仲間のことなど、職場の話から。
だんだんと各々のシュミの話になり、その中のひとりが『おばけが怖い』と言い出しました。
それを機に、みないっせいに怪談話に向けて盛り上がりかけたんですが……、
『ばかやろう!怪談なんかやめろ!』
突然T氏が憤慨して立ち上がり、自分の部屋にさっさと行ってしまいました。
G氏は慌てて後を追い、フォローしました。
『ごめん、おまえ、そんなに怖い話が苦手だったっけ……。』
『……。』
T氏はしばらく落ち着かないようにそわそわした後、意を決したように自分のカバンの奥底から小さな黒っぽい巾着を取り出し、みんなが集まっているG氏の部屋に小走りで戻っていきました。
T氏は巾着から木の箱を取り出し、それをみんなの前において、語りだしました。
『誰にも言わないでくれ……おまえらにだけ、話す。』
434:社員旅行の怖い話2◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)23:28:10ID:MQDditEn0
みな、とりあえず頷き、T氏の話を聞き始めました……。
毎年夏になると、T氏はなじみの民宿に宿を取り、家族で海水浴に行きました。
数年前の、その夏もそうでした。
ダイビングでもなく、海釣りでもなく、ただ泳ぐのが好きだったT氏は、ときどきブイの外の沖まで泳いだり、流れの速い場所にいったりしていました。
そこでたまたま潮の荒い場所に入り込んでしまい、波に飲まれてしまいました。
一瞬にして海中に引き込まれ、上下の感覚を失ってしまったのです。
(まずい、溺れるっ!)
そう思ったのもつかの間、もがく体になにかが絡み付いてきました。
海草です。巻きつかれたら体の自由を失ってしまうかもしれません。
一層の危険を感じたT氏は激しくもがきましたが、海草は千切れもせず、外れもせず、T氏の体になおも絡みついてきます。
時間とともに体全体を絡めとられるように自由を奪われ、肉に食い込むように締め付けが強くなりました。
(このままだと死んでしまう!!)
435:社員旅行の怖い話3◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)23:28:50ID:MQDditEn0
死を覚悟した瞬間、足がなにか硬いものに当たりました。
流木か?いや、岩だ!!
T氏は、その小さい岩を、思い切り蹴りました。何度も何度も蹴りました。
水面に見える光が少しずつ近づくような気がしました。
ブチブチという衝撃が体に伝わり、体の自由が徐々に回復してきます。
T氏は、残り少ない力を振り絞り、懸命にその岩を蹴り続けました。
そして……ようやく水面に生還しました。
精も根も尽き果てたT氏を海から救い上げたのは、T氏の弟さんでした。
『あのときは、夢中だったんだ……!』
T氏を浜まで連れてきた弟さんは、T氏の全身を改めて見て、背筋が凍りました。
海草だと思っていたのは、長い長い髪の毛でした。
大量の長い髪の毛が、T氏を絡め取るように纏わり付いていたのです。
T氏の家族は、そのまま海を後にしました。
その数日後、顛末の一部を聞いていた例のなじみの民宿から、弟さんに連絡がありました。
地元新聞の記事によると、T氏が溺れた現場の近くで、女性の水死体が上がったと。
そして、そのご遺体には、髪の毛がまったくなかったと。
まるで、頭からすべての頭髪を乱暴にむしり取られたかのように……。
436:社員旅行の怖い話4(完結)◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)23:29:35ID:MQDditEn0
『あのとき俺が蹴ったのは、本当に【岩】だったのか……!』
T氏は、いつのまにか泣いていたそうです。
『あのときの感触は、いまでも残ってる。忘れられないんだ。』
『流木のように足に当たったのは、腕かもしれない。』
『俺が蹴り続けたのは、頭かもしれない。』
『俺は、道連れにされそうになったのかもしれない……』
『だけど、俺が彼女の最期の希望だったのかもしれない!!』
T氏は、泣きながら木の箱をあけました。
そこには、……きれいに束ねられた髪の毛が入っていました。
『辛いんだ……、いろんなことが、いまでも辛いんだよ……!!』
T氏は、箱を抱えて号泣してしまいました。
誰も声をかけられなかったそうです……。
それからまもなく、G氏は子会社出向となり、T氏とは疎遠になったそうです。
しかし、あのときのT氏と、束ねられた髪は、忘れられないそうです。
引用元:死ぬ程洒落にならない怖い話をあつめてみない?149
http://mimizun.com/log/2ch/occult/1163090091/433-436
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【親戚の怖い話】に続いて、今日はもうひとつ書かせてください。
これから書くお話は、伝聞です(事実として聞きましたが不明です)。
このお話をしてくれた方は、仮にG氏とします。
社員慰安旅行の最中、G氏のかつての友人T氏が語ってくれたという、生々しい体験です。
社員慰安旅行で某所に行ったG氏一行は、地酒を買い込み、夜を待って酒盛りをはじめました。
最初のうちは上司のグチや仲間のことなど、職場の話から。
だんだんと各々のシュミの話になり、その中のひとりが『おばけが怖い』と言い出しました。
それを機に、みないっせいに怪談話に向けて盛り上がりかけたんですが……、
『ばかやろう!怪談なんかやめろ!』
突然T氏が憤慨して立ち上がり、自分の部屋にさっさと行ってしまいました。
G氏は慌てて後を追い、フォローしました。
『ごめん、おまえ、そんなに怖い話が苦手だったっけ……。』
『……。』
T氏はしばらく落ち着かないようにそわそわした後、意を決したように自分のカバンの奥底から小さな黒っぽい巾着を取り出し、みんなが集まっているG氏の部屋に小走りで戻っていきました。
T氏は巾着から木の箱を取り出し、それをみんなの前において、語りだしました。
『誰にも言わないでくれ……おまえらにだけ、話す。』
434:社員旅行の怖い話2◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)23:28:10ID:MQDditEn0
みな、とりあえず頷き、T氏の話を聞き始めました……。
毎年夏になると、T氏はなじみの民宿に宿を取り、家族で海水浴に行きました。
数年前の、その夏もそうでした。
ダイビングでもなく、海釣りでもなく、ただ泳ぐのが好きだったT氏は、ときどきブイの外の沖まで泳いだり、流れの速い場所にいったりしていました。
そこでたまたま潮の荒い場所に入り込んでしまい、波に飲まれてしまいました。
一瞬にして海中に引き込まれ、上下の感覚を失ってしまったのです。
(まずい、溺れるっ!)
そう思ったのもつかの間、もがく体になにかが絡み付いてきました。
海草です。巻きつかれたら体の自由を失ってしまうかもしれません。
一層の危険を感じたT氏は激しくもがきましたが、海草は千切れもせず、外れもせず、T氏の体になおも絡みついてきます。
時間とともに体全体を絡めとられるように自由を奪われ、肉に食い込むように締め付けが強くなりました。
(このままだと死んでしまう!!)
435:社員旅行の怖い話3◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)23:28:50ID:MQDditEn0
死を覚悟した瞬間、足がなにか硬いものに当たりました。
流木か?いや、岩だ!!
T氏は、その小さい岩を、思い切り蹴りました。何度も何度も蹴りました。
水面に見える光が少しずつ近づくような気がしました。
ブチブチという衝撃が体に伝わり、体の自由が徐々に回復してきます。
T氏は、残り少ない力を振り絞り、懸命にその岩を蹴り続けました。
そして……ようやく水面に生還しました。
精も根も尽き果てたT氏を海から救い上げたのは、T氏の弟さんでした。
『あのときは、夢中だったんだ……!』
T氏を浜まで連れてきた弟さんは、T氏の全身を改めて見て、背筋が凍りました。
海草だと思っていたのは、長い長い髪の毛でした。
大量の長い髪の毛が、T氏を絡め取るように纏わり付いていたのです。
T氏の家族は、そのまま海を後にしました。
その数日後、顛末の一部を聞いていた例のなじみの民宿から、弟さんに連絡がありました。
地元新聞の記事によると、T氏が溺れた現場の近くで、女性の水死体が上がったと。
そして、そのご遺体には、髪の毛がまったくなかったと。
まるで、頭からすべての頭髪を乱暴にむしり取られたかのように……。
436:社員旅行の怖い話4(完結)◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)23:29:35ID:MQDditEn0
『あのとき俺が蹴ったのは、本当に【岩】だったのか……!』
T氏は、いつのまにか泣いていたそうです。
『あのときの感触は、いまでも残ってる。忘れられないんだ。』
『流木のように足に当たったのは、腕かもしれない。』
『俺が蹴り続けたのは、頭かもしれない。』
『俺は、道連れにされそうになったのかもしれない……』
『だけど、俺が彼女の最期の希望だったのかもしれない!!』
T氏は、泣きながら木の箱をあけました。
そこには、……きれいに束ねられた髪の毛が入っていました。
『辛いんだ……、いろんなことが、いまでも辛いんだよ……!!』
T氏は、箱を抱えて号泣してしまいました。
誰も声をかけられなかったそうです……。
それからまもなく、G氏は子会社出向となり、T氏とは疎遠になったそうです。
しかし、あのときのT氏と、束ねられた髪は、忘れられないそうです。
引用元:死ぬ程洒落にならない怖い話をあつめてみない?149
http://mimizun.com/log/2ch/occult/1163090091/433-436
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親戚の怖い話
2018.05.04 (Fri) | Category : ホラー・怪奇現象・不思議現象
403:親戚の怖い話1◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)16:10:15ID:mOpTXwRv0
これから書くお話は、実話です。
私たち一族を知る方には、記述内容から登場人物がバレるかもしれませんが(汗)、わずらわしさを断ち切りたい一心で、思い切って書きたいと思います。
私の父は、田舎の大きな農家の分家の出です。
その農家(=本家)は、父の実家(=分家)から竹林ひとつはさんだ北側にあります。
私が小さい頃は、父に連れられてよく父の実家に遊びに行き、ついでに本家にもお邪魔しました。
その本家には、私よりいくつか年上の従兄弟がふたりいました。
お兄さんの方は生まれつき体の骨が一部足りない障害を持っていましたが、ふたりともいつも私とよく遊んでくれたので、幼少の私は本家が好きでした。
その本家は地元の大地主で、家のつくりもとても大きかったんです。
私たちは(親戚も含めて)いつも居間でだけ遊んでいました。
居間を出るときは、すぐそばにあったトイレに行くときくらいでした。
ある日、例によってなにかの親戚のイベントで本家に遊びに行きました。
そのとき、理由は忘れましたが、家の中をひとりで歩くハメになったんです。
正直、子供の私には家の構造が複雑すぎて、迷いました。
いつのまにか、昼間なのに狭くて暗い一角に迷い込んでいました。
いまでも、この家のどこかにある居間では、親戚が談笑しているに違いない。
大声を出せばいいのでしょうが、気の弱い私にはそれができませんでした。
『家の中で迷って騒ぐなんて、デキの悪い子』みたいに思われたくなかったんです。
ふと廊下の奥を見ると、廊下の奥に人影(ひとかげ)のようなものが。
全身を漫然と包んでいた緊張感が、一気に目前の人影に集中しました。
誰かが座っているようなのです。
『こんなところに、誰が?』
404:親戚の怖い話2◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)16:10:58ID:mOpTXwRv0
その人影は、全身黒っぽいような、茶色っぽいような感じでした。
廊下に面した一室の入口に背を向け、椅子に腰掛けているようでした。
私は、その人影を右側から見ている位置取りです。
当時からビビリだった私は、カチンコチンに固まってしばらく動けませんでした。
しかし、その影は、ピクリとも動かない……無機物と対峙しているような感覚。
私は、ちょっとずつその影に近づいていきました。
そして、その輪郭がハッキリ見えたとき、腰が抜けるほど驚きました。
その人影は、【鎧】でした。
それは、テレビで見るようなハデなものではないですが、全体こげ茶色の、明らかに和モノの古いヨロイでした(もちろん中の人はいない)。
ビビリのガキでしたから、そりゃあ失禁するくらいの恐怖でした(汗)。
そこからは、ちょっと記憶が飛んでます。
なにをどうして居間に戻れたのかは記憶にありません。
しかし、なんとかかんとか家族のもとに戻れました。
……この話は、私がまだ小学生の頃のことでした。
……そして、私にとっては、これが話の始まりでした。
ことの真相を知るのは、これから10年近く経ってからのことでした。
405:親戚の怖い話3◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)16:11:57ID:mOpTXwRv0
あの本家の鎧を見てから10年弱がたった頃。
私は自分の人生でいろいろあって、親元からずいぶん離れて一人で暮らしていました。
そしてその間、親戚とすっかり疎遠になっていました。
私が知らない間に、本家の従兄弟のお兄さんが結婚していたような始末です。
久しぶりに家に帰ったある日、従兄弟に子供ができたことを親から知らされました。
『なんだ、俺もおじさんかぁ~~。』
なんて言ったものの、親の顔色が良くない。
どうしたのかと思い、問い詰めてみたところ、
『実は、五体満足じゃないらしいんだよ…。』
私は別に偏見などないので親に切り返したところ、突然親の歯切れが悪くなりました。
『こっちにまでとばっちりが来たらたまらないんだ…』
とか、
『おまえだけでも本家とのつながりを絶っておいてよかった……』
とか。
あんなに親戚づきあいをしているのに、そんなことを考えていたのか……。
なんて思いながら、私は例の鎧のことを思い出しました。
そう、親にはこのときまで話していなかったんです。
そこで、私は本家で見た鎧の話をはじめて親にしました。
すると、親の顔色が見る間に一変しました。
『おまえは大丈夫かい!? ヘンなことはなかい!?』
……んなこと言われても、鎧を見たのはガキの頃だしね(汗)。
母親が、大きな大きなため息を、ひとつつきました。
そして、あきらめたように、本家の話をしてくれました。
それは、私がこれまで知らなかった……親が隠していた、本家の陰の部分でした。
406:親戚の怖い話4◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)16:12:54ID:mOpTXwRv0
本家は、倉から博物館行きのシロモノが出てくるような、由緒ある旧家。
農業と生業とし、あたり一帯の膨大な土地を持っていました。
そして、そこに大勢の小作人を住まわせ、働かせていたそうです。
本家の人間は、小作人たちに言うことを聞かせるため、暴力を使ったそうです。
その最たる暴力が、【拷問】でした。
小作人たちを拷問にかけるため、本家には専用の部屋がありました。
拷問部屋です。
あの大きな屋敷の中で拷問を受けながら、命を失った人も大勢いたそうです。
この拷問は、ずいぶん昔から行われていたとのことです。
しかし、先の戦争の終戦と同時に拷問の慣習はなくなり、拷問部屋も使われなくなりました。
それ以来、その拷問部屋は固く施錠し、【開かずの間】としたそうです。
『そして、人が近づかないように、扉の前に鎧を座らせてあるんだよ。』
え!?……鎧!?
しかし、報われない小作人たちの無念は、拷問をやめた程度では消えなかった。
本家の人間たちを許しはしなかった。
本家が気づかないうちに、本家に祟っているようなのです……。
407:親戚の怖い話5◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)16:13:44ID:mOpTXwRv0
親が続けて語ったのは、耳を疑うような本家の系譜でした。
そのとき生まれた従兄弟の子(=私の甥)は、男の子で嫡男。
その子が五体満足で生まれなかった。
詳しくはわかりませんが、内蔵に問題があるようです。
その父親(=私の従兄弟)も、本家の嫡男。
この人も冒頭で書いたとおり、先天的に骨が足りません。
外科的に人工の骨を埋め込んで、不自由ながらがんばっている。
その先代は、子供が生まれなかったので、分家からの養子(=父の兄)だった。
そうなんです、もっと早く、この不自然さに気づいてもよかったんです。
なぜ【分家】だけでなく【本家】の跡取りが、私と【従兄弟】の関係なのか……。
その前の代も、その前の代も、おかしなことがあったそうです。
生まれても生まれても死産だった代もあった。
生まれてきた子の精神面に問題があり、なかったこと(!)にした代も。
その度に、遠くの町から婿養子を金で買ったり、分家の子を養子にしたり。
その前の代も、その前の代も……。
そうなんです。
代々、跡取り(嫡子)がまともに生まれないんです。
『……マジで……?』
私は思わず……自分の家にある仏壇に目がいってしまいました。
私も戸籍上は長男(ひとりっこ)だけれど、早産で死んだ兄がいる……。
『本家が気づいているのかどうかしらないけどね。』
『分家はみんな気づいてるけど、とばっちりがイヤだからなにも言わないんだ。』
『だから、おまえが一人暮らしを始めたとき、親戚から遠ざけたんだよ。』
……そうだったのか、そんなことがあったのか。
409:親戚の怖い話6(完結)◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)16:14:59ID:mOpTXwRv0
あれから10年以上、私は他の親戚ともほとんど関わりを持っていません。
親の話では、本家は相変わらずだそうです。
まだ気づいていないのか、それとも気づいてどうしようもないのか。
もしかしたらこの話は、親戚一同の壮大な思い違いかもしれません。
この話が思い過ごしかどうかは、しばらくすればわかると思います。
いまはまだ子供の本家の跡取りが、将来健康な子を産んでくれればいいのです。
しかし、もしも次の代も、なにかあったら……。
親戚一同、ますます【祟り】を信じて疑わなくなるでしょう。
そして、一族みんながバラバラになっていくのだろうと思います。
私の家庭は、工場勤めの会社員を父に持つ、平凡な核家族でした。
だから、子供の頃は、こんな話の当事者になるなんて、夢にも思いませんでした。
ちなみに私もすでに家庭を持ちましたが、数年前に一人娘を病気で亡くしました。
関係あることかどうかはわかりませんが、疑いたくもなろうというもの。
ここに書くことで、鬱屈とした思いを吹っ切りたかったんです。
……ちょっとすっきりしました。
お読み頂いてありがとうございました。
411:◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)16:20:41ID:mOpTXwRv0
当人には怖い話なんですが、ご満足頂けるものかどうか……。
とにかく気持ちの面でだいぶすっきりしました。
自己満足気味ですみません。
412:本当にあった怖い名無し:2006/11/14(火)16:31:56ID:pAPPFor/0
興味深く拝読しましたよ。実話をありがとん。
日本の田舎の旧家のおどろおどろしい因縁、みたいな
横溝正史の世界って好きなんだけど、他にももっとこういうの読みたいです。
引用元:死ぬ程洒落にならない怖い話をあつめてみない?149
http://mimizun.com/log/2ch/occult/1163090091/403-412
これから書くお話は、実話です。
私たち一族を知る方には、記述内容から登場人物がバレるかもしれませんが(汗)、わずらわしさを断ち切りたい一心で、思い切って書きたいと思います。
私の父は、田舎の大きな農家の分家の出です。
その農家(=本家)は、父の実家(=分家)から竹林ひとつはさんだ北側にあります。
私が小さい頃は、父に連れられてよく父の実家に遊びに行き、ついでに本家にもお邪魔しました。
その本家には、私よりいくつか年上の従兄弟がふたりいました。
お兄さんの方は生まれつき体の骨が一部足りない障害を持っていましたが、ふたりともいつも私とよく遊んでくれたので、幼少の私は本家が好きでした。
その本家は地元の大地主で、家のつくりもとても大きかったんです。
私たちは(親戚も含めて)いつも居間でだけ遊んでいました。
居間を出るときは、すぐそばにあったトイレに行くときくらいでした。
ある日、例によってなにかの親戚のイベントで本家に遊びに行きました。
そのとき、理由は忘れましたが、家の中をひとりで歩くハメになったんです。
正直、子供の私には家の構造が複雑すぎて、迷いました。
いつのまにか、昼間なのに狭くて暗い一角に迷い込んでいました。
いまでも、この家のどこかにある居間では、親戚が談笑しているに違いない。
大声を出せばいいのでしょうが、気の弱い私にはそれができませんでした。
『家の中で迷って騒ぐなんて、デキの悪い子』みたいに思われたくなかったんです。
ふと廊下の奥を見ると、廊下の奥に人影(ひとかげ)のようなものが。
全身を漫然と包んでいた緊張感が、一気に目前の人影に集中しました。
誰かが座っているようなのです。
『こんなところに、誰が?』
404:親戚の怖い話2◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)16:10:58ID:mOpTXwRv0
その人影は、全身黒っぽいような、茶色っぽいような感じでした。
廊下に面した一室の入口に背を向け、椅子に腰掛けているようでした。
私は、その人影を右側から見ている位置取りです。
当時からビビリだった私は、カチンコチンに固まってしばらく動けませんでした。
しかし、その影は、ピクリとも動かない……無機物と対峙しているような感覚。
私は、ちょっとずつその影に近づいていきました。
そして、その輪郭がハッキリ見えたとき、腰が抜けるほど驚きました。
その人影は、【鎧】でした。
それは、テレビで見るようなハデなものではないですが、全体こげ茶色の、明らかに和モノの古いヨロイでした(もちろん中の人はいない)。
ビビリのガキでしたから、そりゃあ失禁するくらいの恐怖でした(汗)。
そこからは、ちょっと記憶が飛んでます。
なにをどうして居間に戻れたのかは記憶にありません。
しかし、なんとかかんとか家族のもとに戻れました。
……この話は、私がまだ小学生の頃のことでした。
……そして、私にとっては、これが話の始まりでした。
ことの真相を知るのは、これから10年近く経ってからのことでした。
405:親戚の怖い話3◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)16:11:57ID:mOpTXwRv0
あの本家の鎧を見てから10年弱がたった頃。
私は自分の人生でいろいろあって、親元からずいぶん離れて一人で暮らしていました。
そしてその間、親戚とすっかり疎遠になっていました。
私が知らない間に、本家の従兄弟のお兄さんが結婚していたような始末です。
久しぶりに家に帰ったある日、従兄弟に子供ができたことを親から知らされました。
『なんだ、俺もおじさんかぁ~~。』
なんて言ったものの、親の顔色が良くない。
どうしたのかと思い、問い詰めてみたところ、
『実は、五体満足じゃないらしいんだよ…。』
私は別に偏見などないので親に切り返したところ、突然親の歯切れが悪くなりました。
『こっちにまでとばっちりが来たらたまらないんだ…』
とか、
『おまえだけでも本家とのつながりを絶っておいてよかった……』
とか。
あんなに親戚づきあいをしているのに、そんなことを考えていたのか……。
なんて思いながら、私は例の鎧のことを思い出しました。
そう、親にはこのときまで話していなかったんです。
そこで、私は本家で見た鎧の話をはじめて親にしました。
すると、親の顔色が見る間に一変しました。
『おまえは大丈夫かい!? ヘンなことはなかい!?』
……んなこと言われても、鎧を見たのはガキの頃だしね(汗)。
母親が、大きな大きなため息を、ひとつつきました。
そして、あきらめたように、本家の話をしてくれました。
それは、私がこれまで知らなかった……親が隠していた、本家の陰の部分でした。
406:親戚の怖い話4◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)16:12:54ID:mOpTXwRv0
本家は、倉から博物館行きのシロモノが出てくるような、由緒ある旧家。
農業と生業とし、あたり一帯の膨大な土地を持っていました。
そして、そこに大勢の小作人を住まわせ、働かせていたそうです。
本家の人間は、小作人たちに言うことを聞かせるため、暴力を使ったそうです。
その最たる暴力が、【拷問】でした。
小作人たちを拷問にかけるため、本家には専用の部屋がありました。
拷問部屋です。
あの大きな屋敷の中で拷問を受けながら、命を失った人も大勢いたそうです。
この拷問は、ずいぶん昔から行われていたとのことです。
しかし、先の戦争の終戦と同時に拷問の慣習はなくなり、拷問部屋も使われなくなりました。
それ以来、その拷問部屋は固く施錠し、【開かずの間】としたそうです。
『そして、人が近づかないように、扉の前に鎧を座らせてあるんだよ。』
え!?……鎧!?
しかし、報われない小作人たちの無念は、拷問をやめた程度では消えなかった。
本家の人間たちを許しはしなかった。
本家が気づかないうちに、本家に祟っているようなのです……。
407:親戚の怖い話5◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)16:13:44ID:mOpTXwRv0
親が続けて語ったのは、耳を疑うような本家の系譜でした。
そのとき生まれた従兄弟の子(=私の甥)は、男の子で嫡男。
その子が五体満足で生まれなかった。
詳しくはわかりませんが、内蔵に問題があるようです。
その父親(=私の従兄弟)も、本家の嫡男。
この人も冒頭で書いたとおり、先天的に骨が足りません。
外科的に人工の骨を埋め込んで、不自由ながらがんばっている。
その先代は、子供が生まれなかったので、分家からの養子(=父の兄)だった。
そうなんです、もっと早く、この不自然さに気づいてもよかったんです。
なぜ【分家】だけでなく【本家】の跡取りが、私と【従兄弟】の関係なのか……。
その前の代も、その前の代も、おかしなことがあったそうです。
生まれても生まれても死産だった代もあった。
生まれてきた子の精神面に問題があり、なかったこと(!)にした代も。
その度に、遠くの町から婿養子を金で買ったり、分家の子を養子にしたり。
その前の代も、その前の代も……。
そうなんです。
代々、跡取り(嫡子)がまともに生まれないんです。
『……マジで……?』
私は思わず……自分の家にある仏壇に目がいってしまいました。
私も戸籍上は長男(ひとりっこ)だけれど、早産で死んだ兄がいる……。
『本家が気づいているのかどうかしらないけどね。』
『分家はみんな気づいてるけど、とばっちりがイヤだからなにも言わないんだ。』
『だから、おまえが一人暮らしを始めたとき、親戚から遠ざけたんだよ。』
……そうだったのか、そんなことがあったのか。
409:親戚の怖い話6(完結)◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)16:14:59ID:mOpTXwRv0
あれから10年以上、私は他の親戚ともほとんど関わりを持っていません。
親の話では、本家は相変わらずだそうです。
まだ気づいていないのか、それとも気づいてどうしようもないのか。
もしかしたらこの話は、親戚一同の壮大な思い違いかもしれません。
この話が思い過ごしかどうかは、しばらくすればわかると思います。
いまはまだ子供の本家の跡取りが、将来健康な子を産んでくれればいいのです。
しかし、もしも次の代も、なにかあったら……。
親戚一同、ますます【祟り】を信じて疑わなくなるでしょう。
そして、一族みんながバラバラになっていくのだろうと思います。
私の家庭は、工場勤めの会社員を父に持つ、平凡な核家族でした。
だから、子供の頃は、こんな話の当事者になるなんて、夢にも思いませんでした。
ちなみに私もすでに家庭を持ちましたが、数年前に一人娘を病気で亡くしました。
関係あることかどうかはわかりませんが、疑いたくもなろうというもの。
ここに書くことで、鬱屈とした思いを吹っ切りたかったんです。
……ちょっとすっきりしました。
お読み頂いてありがとうございました。
411:◆WatDT1.QjM:2006/11/14(火)16:20:41ID:mOpTXwRv0
当人には怖い話なんですが、ご満足頂けるものかどうか……。
とにかく気持ちの面でだいぶすっきりしました。
自己満足気味ですみません。
412:本当にあった怖い名無し:2006/11/14(火)16:31:56ID:pAPPFor/0
興味深く拝読しましたよ。実話をありがとん。
日本の田舎の旧家のおどろおどろしい因縁、みたいな
横溝正史の世界って好きなんだけど、他にももっとこういうの読みたいです。
引用元:死ぬ程洒落にならない怖い話をあつめてみない?149
http://mimizun.com/log/2ch/occult/1163090091/403-412
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