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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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2024.11.28 (Thu) Category : 

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一喝

2008.06.23 (Mon) Category : 誰も信じない人へ

いとこのお嫁さんの話。

みんなに慕われていた祖父が亡くなってから一年と数ヶ月たったある日、いとこのお嫁さんが交通事故で意識不明の重体に。 

医者にもうだめだと言われていとこもおじさんおばさんも泣いていた。
が、いとこのお嫁さんは奇跡的に助かり、後遺症もまったく残らなかった。

いとこのお嫁さんが言うには、この生死のふちをさ迷っていた時、死んだ祖父が出てきたんでびっくりして近寄ろうとしたら祖父はこっちに来るなと怒鳴って、一人ですーっとどこかに消えたそうだ。 

ちなみに祖父は生前命に関わることと他人に暴力を振るう行為以外に対して怒鳴るということはまったくなかった人だった。 

いとこのお嫁さんが祖父に怒鳴られたのは、後にも先にもこの時だけだとのこと。
いとこのお嫁さん、
「おじいさんが助けに来てくれた」
と言って喜んでた。









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妹を見守る猫

2008.06.22 (Sun) Category : 誰も信じない人へ

去年の春だった。会社で仕事してたら、携帯に警察から電話がかかってきた。
同居してる妹らしい女性が、意識不明で倒れていたところを発見されたという。 

慌てて早退して、教えられた病院に行った。身元を確認してくれとICUに通された。
点滴の管に繋がれて寝ていたのは、やっぱり妹だった。
命の危険は脱したが、検査と経過観察などでしばらく入院することになると云われた。
入院準備の説明を聞き、実家や会社への連絡などを済ませてから家に帰った。
部屋で布団に入った途端、猛烈に不安になってきた。 

もともと体弱くて持病てんこ盛りの奴だけど、意識不明で口にビニール管なんかつっこまれてるのを見たのは初めてだった。
思い出しただけでどんどん心細くなってきて、いたたまれず友達に電話した。

話してるうちに、少し落ち着いてきた。
もう大丈夫だからと電話を切ろうとした頃、唐突に彼女が言った。
「大丈夫だよ、妹ちゃんとこ、ニャンコ来とるし」
その人はいわゆる『みえる』人で、たまにそんな話をすることもあった。 

それでも、そういう感覚のない私はやっぱり半信半疑で、どんな猫か訊いてみる。
「白くてデカくて、アタマんとこだけ帽子みたいに黒っぽい猫だね」
………びっくりした。

間違いない、妹が中学生の頃、学校帰りに拾ってきた猫だ。
拾った時にはもう大人猫だったオスで、Tという名前だった。
大きくて貫禄があり、毎日黙々とパトロールに出る無愛想なヤクザみたいな雰囲気の猫で、妹が一番かわいがり、妹に誰よりも懐いていた。 

うちに来て1年ちょっとで事故死したけど、冬の寒い日に、妹の肩先を温めるみたいに、首のそばにくっついて寝ていたのを思い出す。
でも、この猫の話を、私が友人にしたことは一度もなかったのだ。 

妹と猫の話をすると、友人はふーんと頷いて続けた。
「あとなー、なんやらマダラの小さいのもおるわ」
実家には絶えず何匹かの猫がいるけど、そっちには心当たりがない。
記憶を探って悩んでいると、友人は笑った。 

「はは、今あんたんとこにも一部来とるよ。大丈夫かなって様子見とるわ」
彼女の話では、ひとつの霊が同時に違う場所に存在するってこともあるらしい。
今のおおよその割合は、妹のところに九割、私のところに一割くらい。
嬉しいような怖いような、複雑な気分でその日は寝た。

数日たって、妹がまともに喋れるまで回復した頃に、私は彼女に話した。
Tが、あんたの事気にして様子見に来てたって。
妹は顔を覆い、心配かけちゃったなあ、と涙声で言った。

マダラの子猫の謎も、本人に訊いたらあっさり解けた。
大学時代、構内に野良猫が沢山住み着いて、学校側が駆除のため毒餌をまいた。
それを口にして死にかけていた子猫を、妹は自転車置き場で見つけたという。 

結局、手当しようもなく膝の上で看取った子猫は、黒茶のマダラだった。
もう10年くらい前の、私も初めて聞いた話だった。

母にこの話をしたら、見舞いに上京してきた時、庭にあるハクモクレンの木から花を一輪だけ枝ごと折り取り、ビニール袋に入れて持ってきた。
すぐに傷んで変色してしまう花だと思っていたのに、長旅のわりに白い綺麗なままだったのが、ちょっと不思議だった。 

Tは、そのハクモクレンの木の下に眠っている。

あれから1年少々。妹は今日もそれなりに元気だ。
この間、起き抜けに寝ぼけて転んで、生爪をはがしたりもしてたけど。









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生まれることがなかった娘

2008.06.21 (Sat) Category : 誰も信じない人へ

3年ほど前に、家庭の事情でやむなく中絶しました。供養をお願いしたお寺さんに聞いたところでは、(生まれていれば)女の子だったそうです。
それから1年ほどして不思議な夢を見ました。 

私がキッチンの椅子に座っていると、小さな女の子がたどたどしいしゃべりで、
「今からおばちゃんと保育園にいくの」
とニコニコ笑っているのです。
「そう、よかったね」
私はそう答えてから女の子の横に立っている女性を見てハッとしました。
それは確かに、7年前に肺がんで若くして亡くなった私の姉だったからです。
目が覚めてから、自分が泣いていることに気づきました。

姉が向こうの世界で娘を育ててくれているのでしょうか?
あれから夢に出てきてはくれないけど、私が殺したも同然の娘だけど、やっぱり私の娘です。
できれば、今度は向こうの世界で小学校に入るときには、また会わせてほしいと思います。







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